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国府台女子学院中学部 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2025年度「国府台女子学院中学部の国語」
攻略のための学習方法

〇[問題構成の特徴]

大問は2つ。【大問1】はことばの知識、【大問2】は長文読解1題という形がここ数年続いている。総解答数は30~40問ほど。使われる素材文は年度により文学的文章の場合と説明的文章の場合とがある。文学的文章は約11000字・12000字(2022年度・2023年度)、説明的文章は6800字・5700字ほど(2021年度・2025年度)の文量であった。ことばの知識だけで4割ほどの配点がある点が大きな特徴となっている。

〇[ことばの知識]

大問1つを使って、ことばの知識が詳しく訊かれるのは他校にはあまりない特徴である。

漢字・ことわざ・慣用句・熟語・敬語・外来語など、ひととおりすべての内容が問われている。また、漢字は読解問題の中でも出題される場合がある。さらに、指定された語句を使っての短文作文も毎年出されている。言語事項重視の姿勢がはっきり表れている問題である。

内容もなかなかに難しい。曲学阿世・大同団結(2017年度)などのあまりなじみのない四字熟語が出されたり、意表に出る(2018年度)などめったに使われない表現も見られたりと、言語事項だからと言って通り一遍の楽な問題にはなっていない

また、いくつかの正解を合わせて1つの得点となる問題も多く、正確な知識が求められる。地道に努力すれば得点できる分野なので、こつこつ勉強を重ねて得点を積み上げたい。中級程度の言語事項の教材をしっかり仕上げて、8~9割の正解を目指そう。

また、短文の作文は指定された語句の意味を知らなければ手もつけられないので、十分に語彙を増やした上で、20~30字で短文を作る練習をしておこう。

〇[長文読解]

年度により、小説などの年と論説文などの年があり、どちらにも対応しておく必要がある

文量はさほど多くないので、時間は足りるだろう。設問は書き抜きと記号選択だが、2019年度では短いが自分で考えて書く1行程度の記述が出された。選択肢も紛らわしいものではなく、しっかり読解できていれば正解を選べるだろう。基本的な読解力を養おう。小説であれば、登場人物の整理・場面分け・心情の把握・主題の読み取りなど。論説文であれば、形式段落と意味段落の整理・要点と細部の区別・要旨と要約など。

長文読解の技術を磨いて、文学的文章・説明的文章のどちらが出されても苦手意識を持たずに取り組めるよう、十分な準備をしておこう

〇[まとめ]

ここ数年の試験は一定の形式が続いている。なるべく多くの過去問に取り組んで、時間配分なども含めて、問題の配置や難易度、特徴のある出題分野などに十分に慣れておこう。特に言語事項はしっかり得点できれば大きなアドバンテージになるので、十分な時間をかけて頭に入れておこう

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2025年度「国府台女子学院中学部の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

今年度の素材文は論説文で5700字ほどと前年度並みであった。ことばの知識がしっかり出題されているのは例年通りである。特別に時間のかかる問題は見られないので、前半の知識問題を素早くこなせば、読解問題に余裕をもって取り組める。

【大問一】ことばの知識

  • 難度:やや難
  • 時間配分:15分
  • ★必答問題

問一 ① 人海(戦術)   会心   刷新    せっぱ  うご

問二 肘・腕を傘代わりに雨を防ごうとするイメージから、が合う。

問三 文目もわかず・耳目を驚かす・題目を唱える

問四 「不幸は決して単独では来ない」→不幸は重なるものだという意味で、選択肢が選べる。

問五 「~代」は物品を購入するとき、「~料」は体験や場に対しての支払いで使われる印象である。

問六 あながち――(否定の表現と共に用いられて) 必ずしも・一概に。

問七 「言う」のは相手なので、尊敬語「おっしゃる」を用いなければならない。

問八 「境」を入れると、「越境・境内・辺境・境目」ができる。

問九 詐欺と鷺(サギ)を掛けた表現になっている。

問十 「いっせいちだい」と読むので、世相(せそう)が選べる。

問十一 はなはだ――程度が普通を超えている・非常に。

 〔ワンポイント!――本校の特徴である試験冒頭の言語事項の大問。やや難しい問題も含まれ、侮れない。配点が4割あるので、しっかり対策して確実に得点したい。〕

【大問二】論説文の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:35分
  • ★必答問題

躾は社会の暗黙の掟であり必要な訓練ではあるが、子供に精神的なユガミを生じさせる場合もある。幼少期の子どもには母親からの無条件の受容・全面肯定が不可欠なのであり、それにより子供は自分を肯定するゆとりを持てるようになると筆者は述べている。

問一 a. 不服  b. 正視  c. 算段

問二 子供の尽きないわがままと困りながらも言いなりになる母親の様子に失笑(あきれて思わず笑ってしまう)した→選択肢エ。

問三 ア. 叱るわけでもなく言いなりに従い続ける態度を「無条件受容、全面肯定」と表現している  

イ. 「心を動かされた」

問四 ア. 「社会のあり方を理解させたうえで」という過程は示されていない。

問五 躾は子供に精神的なユガミを負わせてしまう「危険」性があると筆者は考えている。

問六 人間社会には絶望する正当な理由や機会が数多くあり、絶望を存在しないかのように子供に教えるのはまやかしである。絶望から目をそらさずに向き合うことでしか希望は生まれてこないという曽野綾子の意見に筆者は賛同している→選択肢ア。

問七 イ・エ 人間はそもそもエゴの塊であり、「みんないい子。誰もが同じ。」とする戦後民主教育はそのことを教えて来ず、現実を表していないという曽野綾子の論に賛同している筆者の意見と合わない。

問八 問参照

問九 努力すれば必ず報われるなどという理想を子供に説いても、完璧とは程遠い欠陥だらけの人間の現実の多くはそうはならず、結果子どもが傷つくことになるわけである。

問十 子供のいいなり

問十一 エ

問十二 盲愛(むやみに愛すること・溺愛)

問十三 躾によって子供に精神的なユガミが生じる危険があることを筆者は指摘している→(選択肢×・選択肢〇)。筆者の詩は「電車内での実景」から「母子像」へと構想が変えられている→(選択肢×)。「甘やかな秘密」が「ある」ことを行を空けて表しているので、「あまりに間を置かず」「快活で大きな声でよみあげる」のはふさわしくない→(選択肢エ×)。行変えや体言止めなど、散文とは異なる技法で表現されている→(選択肢×)。

 〔ワンポイント!――記述問題は出されず、書き抜きが出されている。何度も読み返さないために、設問を先に確認して読みながら探すようにした方がよいかもしれない。〕

攻略のポイント

ことばの知識については、専用の教材をしっかりこなしておくべきだろう。敬語・外来語なども出されているので油断できない。配点の大きさから、ここで点を稼いでおかないと損である短文作文も練習を

読解問題は文学・説明どちらのタイプの文章でも読めるように抜かりなく用意しておく。説明的文章のほうがやや難しい印象を受ける。ぜひ論理的文章を得意になっておいていただきたい。漢字も熟字訓などがよく出されているので、間違いやすい漢字には特に注意して、語彙を増やしておこう

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