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国府台女子学院中学部 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2021年度「国府台女子学院中学部の国語」
攻略のための学習方法

[問題構成の特徴]

大問は2つ。【大問1】はことばの知識、【大問2】は長文読解1題という形がここ数年続いている。総解答数は30~40問ほど。使われる素材文は年度により文学的文章の場合と説明的文章の場合とがある。文学的文章は5000字ほど(2017年度)、説明的文章は6800字・4600字ほど(2021年度・2020年度)の文量であった。
ことばの知識だけで4割ほどの配点がある点が大きな特徴となっている。

[ことばの知識]

大問1つを使って、ことばの知識が詳しく訊かれるのは他校にはあまりない特徴である。
漢字・ことわざ・慣用句・熟語・敬語・外来語など、ひととおりすべての内容が問われている。また、漢字は読解問題の中でも出題される場合がある。さらに、指定された語句を使っての短文作文も毎年出されている。言語事項重視の姿勢がはっきり表れている問題である。
内容もなかなかに難しい。曲学阿世・大同団結(2017年度)などのあまりなじみのない四字熟語が出されたり、意表に出る(2018年度)などめったに使われない表現も見られたりと、言語事項だからと言って通り一遍の楽な問題にはなっていない。
また、いくつかの正解を合わせて1つの得点となる問題も多く、正確な知識が求められる。地道に努力すれば得点できる分野なので、こつこつ勉強を重ねて得点を積み上げたい。中級程度の言語事項の教材をしっかり仕上げて、8~9割の正解を目指そう。
また、短文の作文は指定された語句の意味を知らなければ手もつけられないので、十分に語彙を増やした上で、20~30字で短文を作る練習をしておこう。

[長文読解]

年度により、小説などの年と論説文などの年があり、どちらにも対応しておく必要がある。
文量はさほど多くないので、時間は足りるだろう。設問は書き抜きと記号選択だが、2019年度では短いが自分で考えて書く1行程度の記述が出された。選択肢も紛らわしいものではなく、しっかり読解できていれば正解を選べるだろう。基本的な読解力を養おう。小説であれば、登場人物の整理・場面分け・心情の把握・主題の読み取りなど。論説文であれば、形式段落と意味段落の整理・要点と細部の区別・要旨と要約など。
長文読解の技術を磨いて、文学的文章・説明的文章のどちらが出されても苦手意識を持たずに取り組めるよう、十分な準備をしておかれたい。

[まとめ]

ここ数年の試験は一定の形式が続いている。なるべく多くの過去問に取り組んで、時間配分なども含めて、問題の配置や難易度、特徴のある出題分野などに十分に慣れておこう。
特に言語事項はしっかり得点できれば大きなアドバンテージになるので、十分な時間をかけて頭に入れておかれたい。

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2021年度「国府台女子学院中学部の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

今年度の素材文は論説文で6800字ほどであった。ことばの知識がしっかり出題されているのは例年通りである。
特別に時間のかかる問題は見られないので、前半の知識問題を素早くこなせば、読解問題に余裕をもって取り組める。

【大問一】ことばの知識

  • 難度:標準
  • 時間配分:15分
  • ★必答問題

問一 ① 変容――姿や形が変わること・変えること。
    次ぐ――その下に位する・すぐあとに続く。
    探知――隠されているものを探って知ること。
    「うなばら」
    「あずき」
問二 レッテル――ある人物や物事についての断定的な評価。悪い評価をつけるときによく使われる。
問三 帰宅――宅に帰る(動詞+目的語「〇〇に××する」)。他――上の字が下の字を修飾(〇〇な××)。
問四 「話した方が」の「方」は本来の意味が薄れて使われているのでひらがなの「ほう」がよい。
問五 一石(二)鳥・朝三暮(四)・八面(六)臂・(八)方美人・一目(十)行、と二ずつ数字が増えている。
問六 鼻であしらう・鼻持ちならない
問七 イの宗教、ウの出版・国語、エの科学・道徳などは芸術とは考えにくい。
問八 「際」は「物事の境目」という意味で別のものになろうとするぎりぎりのところを示し、そこから「際立つ」「ひと際」など、「目立つ」という意味で用いられる場合がある。
問九 (針)の筵・渡る世間に(鬼)はない・(箸)にも棒にもかからない、で「一寸法師」に出てくる物である。
問十 「二つ折りの恋文→羽」「花を探す」などから、「蝶」の比喩であるとわかる。
問十一 1. ※注から、作者は幸せに育った屈託のない少女ではないと考えられる。「元気?」と聞かれれば「元気だよ」と答えるのが普通であるが、それが作者にとっては「嘘」になってしまうのである。
    2. 「もう」は、一日(エイプリルフール)の始まりのあいさつでさっそく嘘をついてしまった、と強調しているのである。
    3. その生い立ちから、周囲に気を遣って生きてきたのであろうと推察できる。
問十二 物腰――人に接するときの言葉遣いや身のこなし。「物腰がやわらかい」などと使う。

【大問二】論説文の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:35分

筆者は古い道徳・規範を押し付けるように覚えさせる教育や、その結果としての自分の外側の評価軸に向けた行動に違和感を覚え、時間をかけて考え抜いた価値観でないと日常の行動につながりにくいと考えている。

問一 前の2段落の内容を受けている。「道徳」とは「社会や家庭によって何世代にもわたって慣習的に引き継がれていく」「規範や価値観」で「人の心の中に共通して存在している」のだが、近年は「価値観が多様化し社会や家庭の伝承力も弱まり、共通して存在しなくなってきているものもある」、その「身近な例」ということである。
問二 「電車の中での化粧」について、かつてはマナー違反でみっともないと思うのが当然であったが、若い人は他人に迷惑をかけていないのだからかまわないと、その価値観が通用しなくなってきていることが示されている。
問三 化粧より新聞のほうが迷惑という若者の指摘が自分に当てはまり、価値観の相違を痛感している。
問四 「伝統的な規範意識やしつけを」「なかば教え込む」のであるから、選択肢アが合う。 
問五 1. 「一つの価値にも多様な見方があることを学び、自分なりに解釈し、距離感を定めていく」とある。それには「時間をかけて考え抜く手続き」が必要であり、「思考停止せずに考え続ける」(力をもつ)しかないのである。
   2. 「一つは」「もう一方の考えは」と、二つの考え方が説明されている。「何」に対してかというと、「一つは」の直前にある「学校の道徳に携わる人たち」の「道徳教育への二種類の期待」のことであると辿ることができる。
問六 傍線直前の「あいさつしたくないというマイナスな気持ちはあったと思う」の発言に注目。ここに対する子供たちの意見を聞きたいようである。これは5段落あとの「教諭はあいさつを返してもらえなかった時に負の感情にどう向き合えばよいか、考えを深めたいという意向を持っていて」とまとめられており、傍線部が「心の中に生じる負の感情に向き合う」という趣旨(教師の目的)から発せられた言葉だとわかるのである。
問七 1. 次の段落で「クラスでは優等生の子供たちなのでしょうが」と筆者が推測している。
   2. 「借り物」「ぎこちない」「本心から出てきた言葉とは思えない」と評している。大人が期待する優等生すぎる回答で、それは大人に「褒められるから」「怒られるから」といった「自分の外側の評価軸に従って」行動している(最後の段落)からではないかと筆者は考えているのである。
問八 教諭と同じ立場・考えであろうからア・イ・ウは当てはまる。
問九 自分・大人が考える優等生的な回答から外れた意見は取り合わないという姿勢であり、筆者はそれを「話し合いという民主的な衣~価値を注入するやり方」と批判している。
問十 「優等生」すぎる発言を、売れるために本性を隠して愛想を振りまくアイドルに例えている。
問十一 エ. 子どもたちの無邪気な様子は自然であり、「型にはめられた教育に抵抗し」は合わない。
問十二 「目を凝らして子どもたちの姿をよく見ている」「子どもたちに温かいまなざしを向ける」といった先生であるから、選択肢イのようになる。
問十三 本心に従わず大人の望む(自分の外側の評価軸)ような行動を取る子どもたちは、いわば大人に都合よく操られているロボットのようにも感じられてしまうのである。
問十四 ア. 「従来の価値観」に「影響されて生きるのは愚かなこと」とは書かれていない。
    エ. 「当時の人々が寛容だったから」ではなく、現実に車内化粧がほとんど無かったからである。
問十五 Ⅰ. 強制された挨拶よりも、普段からの自然な付き合いが大事であるというア・ウ・オが入れば話の流れが合う。
    Ⅱ. 続くAさんの意見はBさんの発言を補足する内容で、ヒントになる。「大多数の人と違う行動を取ることは勇気が要る」「みんなが信じて実践してきた事柄の力は大きい」などから、空欄Ⅱにはエが合う。

攻略のポイント

ことばの知識については、専用の教材をしっかりこなしておくべきだろう。敬語・外来語なども出されているので油断できない。配点の大きさから、ここで点を稼いでおかないと損である。短文作文も練習を
読解問題は文学・説明どちらのタイプの文章でも読めるように抜かりなく用意しておく。説明的文章のほうがやや難しい印象を受ける。ぜひ論理的文章を得意になっておいていただきたい。
漢字も熟字訓などがよく出されているので、間違いやすい漢字には特に注意して、語彙を増やしておこう。

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