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鎌倉学園中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2025年度「鎌倉学園中学校の国語」
攻略のための学習方法

〇問題の構成

小説の読解1題と論説文(論説的随筆文)の読解1題と漢字の読み書きという、大きくは大問3つの構成が続いている。
素材文は計8500~9000字ほど、総解答数は40~45問程度である。
設問は選択肢と書き抜きが多く、40~60字の記述問題が1題含まれている。記述問題は年度により、小説の読解で出される場合と論説文の読解で出される場合とがある。また、試験の最後にクイズ形式の言葉の知識の問題や読解問題とは傾向の違う小問が出されているのも特徴と言える。
素材文の内容については、小学校が舞台だったり、学生向けに平易な言葉遣いをしてあったりと、受験生の年齢を考慮した難しさになっているので読みやすい。

〇小説の読解

例年、5000字強ほどの字数の文章が用いられている。読解と合わせて慣用句などのことばの知識の問題も出されている。2020年度・2024年度ではこちらで記述問題が出されている。
素材文の内容も設問の内容も無理に難しく設定されてはいないので、適切な読解力があれば十分な得点が期待できる。
文学的文章の読解の技術を高めよう。

人物の整理――人数・名前・それぞれの関係などを確認する。だいたいの性格も見ておこう。性格が違えばその言動の意味するところも違ってくる。

場面の変化――時間・場所・人物の入出などで場面の変わり目を見つける。場面の変わり目を訊かれる問題もある。

心情の把握――人物の言動・表情や情景などから、気持ちを読み取る。最も問題にされる部分である。多くの文章を読んで様々な人間の考えに触れておくことがなによりの経験になる。

主題の理解――作者が描きたかったことは何か。人間の成長や葛藤・挫折、戦争の悲惨さなど、よく描かれるテーマがある。読書を通じて多くのテーマを見ておくことで、テーマをとらえる力もより付くことだろう。

〇論説文の読解

3000~3500字ほどの文量の文章が使われている。ジャンルとしては人文科学・社会科学からの文章が多いようである。文化の違いとは(2025年度)やテロと戦争との相違(2024年度)といったテーマの文章が用いられている。自然科学・特に物理学などの難解な用語が使われる文章ではないので、理科系が苦手な人にも読みやすい文章が多い印象である。2023年度・2024年度ではこちらの分野で記述問題が出題された。
論理的な文章の読解のコツをつかんでおこう。

段落の整理――形式段落を意味段落にまとめる。意味段落の内容を小見出しのように書いてしまうとわかりやすい。

要点と細部――段落の中で最も重要な1文を見つける。傍線などで目立つようにしておこう。説明や言い換えなどは細部にあることが多い。

要約と要旨――要点をつなげて要約ができる。要約のなかで筆者の最も言いたいことが要旨である。つまるところ、要旨を読み取るのが一番の目的である。

〇選択肢問題

選択肢1つが3~4行にも及ぶものがある。文が長ければ見落としもしやすくなるので、しっかり読み切る注意力が必要となる。文中に述べられていることかどうか、細かい文言の違いに惑わされずに見分ける力は類似問題をこなして身に付けておこう。

〇記述問題

2022年度~2024年度では、最後に新聞記事を読みとる記述問題が出された。今後も同様のパターンになるのか、注意しておかれたい。

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2025年度「鎌倉学園中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

総解答数は40問。最初の漢字・熟語の問題をまずは片づけて、読解問題に取り掛かる。2025年度は素材文が計9500字ほどで選択肢の文量も多く、読む分量は多かった。スピードが必要である。
記述問題は15~50字ほどで2問出されている。字数は多くないので、内容をある程度まとめてから書き進めよう

【大問一】漢字の書き取り

  • 難度:標準
  • 時間配分:2分
  • ★必答問題

. 丁重  . 愛護  . 羊頭(狗肉)  4. 注(いで)  . 利(いた)

【大問二】反意語

  • 難度:標準
  • 時間配分:2分
  • ★必答問題

. 理想――現実

. 興奮――冷静

. 原因――結果

【大問三】文節

  • 難度:標準
  • 時間配分:2分
  • ★必答問題

. 夕日が/教室の/中を/赤々と/照らした。(5文節)

. 全国的に/温度が/上がって/いる。(4文節)

. あの/人は/詩を/ろうどくするのが/たいへんに/上手で/ある。(7文節)

〔ワンポイント!――本校の特徴である言語事項の出題。過去問でどんな出題があったか見ておこう。〕

                    <時間配分目安:【大問一】【大問三】 合わせて6分>

【大問四】小説の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:19分
  • ★必答問題

目が不自由で視覚支援学校に通っている主人公。白杖歩行の練習で、不登校になってしまったクラスメイトの家に行くことを目標にしたいと教師に告げる。

問一 手でじっくり触り、イメージすることでいろいろなものをよりよく感じ取れるということを伝えるため、安易に知識だけを得ることを薦めなかったのだと思われる→選択肢ウ。

問二 ア. 「驚き」といった激しい感情を表すのに「春」というイメージは適切ではない。

問三 エ

問四 ア. 比喩であることをはっきり示さない表現が隠喩である。選択肢エは「みたいな」が使われているので「直喩・明喩」である。

問五 「手でさわることで、見えてくるもの(十六字)」「イメージすることで、広がっていく世界(十八字)」があると気づいたからであるが、字数が合わないので少し後の「手で見ることの先に広がっていた世界の魅力(二十字)」を抜き出す。

問六 主人公は「推測すること」が面白いと感じている。晴眼者といえども全てを見晴るかすことは出来ない以上、想像力が必要である点では自分と同じであると感じているのである。

問七 林檎の中身が白いという新たな事実を知っても、林檎が林檎であることは変わらないと、広がった現実を楽しんでいる双葉をたくましいと思ったのである→選択肢イ。

問八 (口を)つぐむ

問九 「援助要請」の訓練をすることで「晴眼者への不信感」をぬぐい、「成功体験をつみかさねて、請願者との信頼関係を築き」「必要に応じて、晴眼者をたよれる人になってほしい」という狙いがあることが、塚田さんの言葉からわかる。

問十 ア

問十一 ウ. 全体として会話や状況の描写が多く、情景描写はあまり用いられていない。

〔ワンポイント!――選択肢問題は残った二つの候補で迷う場合が多い。文章の細かな部分も見逃さず、一致・不一致を見分けよう。〕

                                    <時間配分目安19分>

【大問五】論説文の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:18分
  • ★必答問題

文化とは、人と人とが共通の様式を用いて理解し合うことが原点であり、恣意的な線引きで「異」文化を作り出してしまっては、もっと広い地平に踏み出せなくなってしまうと筆者は述べている。

問一 「文化」とは膨大な意味や解釈がある「抽象的」なことばなのに、なぜか単なる「衣食住・生活様式」の違いに使われることが多い点に筆者は疑問を持っている。

問二 「しかし・ところが」など「逆接」の接続詞を入れると前後がつながる。

問三 
 A. 「芸術への造詣が深い・マナーや礼儀を重んじる→」選択肢ウ
 B. 「特定のグループの独自の生活様式」→選択肢イ
 C. 「現代社会の特徴を言い表す」→選択肢オ

問四 傍線部2は、「文化とは、人と人とが何かしらの共通の様式を用いて理解しあうための試みであるという考え方」を筆者が大切に選びとっている「理由」になっており、同じ内容を含んでいるので、ここから「合意」に当たる「共通の様式を用いて理解しあう(十四字)」を抜き出せばよい。

問五 ア

問六 第十段落の「異文化という考え方は~簡単に排外的な姿勢につながってしまう」ことの例として、第十一・十二段落で資料が示されている。

問七 エ

問八 直後に、「(本来)文化を学ぶことはむしろ反対に『○○人としてのアイデンティティ』をほぐし解消する」とある。教育委員会は「異文化」に対する「自国の文化」の枠内で「日本人としてのアイデンティティが確立」されるとしているが、固執抜きの「文化」を学ぶなら、そこにはつながらないはずなのである。

問九 イ. 「異」を捨てることは、理解したい文化に疎外意識を持つことなく向き合うために必要なことだと述べられているので、合う。選択肢アも間違いではないが、あくまで要点である選択肢イの前提であるから、選ばない。

問十 生徒C: 筆者は「異文化」と「自国の文化」という線引きをすることが適切ではないと述べている。

〔ワンポンイント!――段落番号を振ってくれているのが親切である。他の試験でも、自分で段落番号を振っておけば、段落ごとのつながりやまとまりがわかり易くなる。〕

                                   <時間配分目安:18分>

【大問六】論理的文章の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:7分

視覚障害者のホームからの転落事故ついてのレポートを読んで答える問題。

問一 オの「全体の転落事故に占める視覚障碍者の転落件数の割合」のグラフを見れば、傍線部1の指摘が正しいことが数値で確認できる。

問二 空欄1が示しているのは、「転落を経験した視覚障害者がより注意深くホームを歩いても、転落を防ぎきれない」ということであるから、その論拠となるデータである選択肢イが当てはまる。

問三 危険性について「危ないと思う」、意識の高さでは「普段から注意・意識している」と9割以上が答えているのに、現在の行動については「歩きスマホをすることがある(選択肢ウ)」がほぼ5割もいるという事実が根拠と言える。

〔ワンポイント!――新聞記事や報告書などの文章を使った問題が出されるのも本校の特徴である。合わせて統計などが示される場合もあり、過去問で傾向を見ておこう。〕

                                    <時間配分目安:7分>

攻略のポイント

8500~9000字の文章量と選択肢の文量と、読む量は多くなるのでスピードをつけておこう
選択肢問題がポイントになりそうなので、本文との一致や相違を正確に読めるように、類似問題を多くこなしてコツをつかんでおきたい
漢字や熟語の問題も、合わせると配点の2割を占めるのでおろそかにできない。過去問でも全問正解できるくらいの力を持って、試験本番でも得点を稼ぎたい。
記述問題は文中の重要点をまとめて答えにできるパターンなので、50~60字で心情や要旨をまとめる練習を繰り返して慣れておこう。

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