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鎌倉学園中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2022年度「鎌倉学園中学校の国語」
攻略のための学習方法

問題の構成

小説の読解1題と論説文(論説的随筆文)の読解1題と漢字の読み書きという、大きくは大問3つの構成が続いている。
素材文は計8500~9000字ほど、総解答数は40~45問程度である。
設問は選択肢と書き抜きが多く、40~60字の記述問題が1題含まれている。記述問題は年度により、小説の読解で出される場合と論説文の読解で出される場合とがある。また、試験の最後にクイズ形式の言葉の知識の問題や読解問題とは傾向の違う小問が出されているのも特徴と言える。
素材文の内容については、小学校が舞台だったり、学生向けに平易な言葉遣いをしてあったりと、受験生の年齢を考慮した難しさになっているので読みやすい。

小説の読解

例年、5000字強ほどの字数の文章が用いられている。読解と合わせて慣用句などのことばの知識の問題も出されている。2020年度ではこちらで記述問題が出されている。
素材文の内容も設問の内容も無理に難しく設定されてはいないので、適切な読解力があれば十分な得点が期待できる。

文学的文章の読解の技術を高めよう。
人物の整理――人数・名前・それぞれの関係などを確認する。だいたいの性格も見ておこう。性格が違えばその言動の意味するところも違ってくる。
場面の変化――時間・場所・人物の入出などで場面の変わり目を見つける。場面の変わり目を訊かれる問題もある。
心情の把握――人物の言動・表情や情景などから、気持ちを読み取る。最も問題にされる部分である。多くの文章を読んで様々な人間の考えに触れておくことがなによりの経験になる。
主題の理解――作者が描きたかったことは何か。人間の成長や葛藤・挫折、戦争の悲惨さなど、よく描かれるテーマがある。読書を通じて多くのテーマを見ておくことで、テーマをとらえる力もより付くことだろう。

論説文の読解

3000~3500字ほどの文量の文章が使われている。ジャンルとしては、ここ数年は人文科学からの文章が多いようである。筆者の考える勉強への向き合い方(2021年度)や夫婦同姓に対してのある意見の理由(2022年度)といったテーマの文章が用いられている。自然科学・特に物理学などの難解な用語が使われる文章ではないので、理科系が苦手な人にも読みやすい文章が多い印象である。2021年度ではこちらの分野で記述問題が出題された。

論理的な文章の読解のコツをつかんでおこう。
段落の整理――形式段落を意味段落にまとめる。意味段落の内容を小見出しのように書いてしまうとわかりやすい。
要点と細部――段落の中で最も重要な1文を見つける。傍線などで目立つようにしておこう。説明や言い換えなどは細部にあることが多い。
要約と要旨――要点をつなげて要約ができる。要約のなかで筆者の最も言いたいことが要旨である。つまるところ、要旨を読み取るのが一番の目的である。

選択肢問題

選択肢1つが3~4行にも及ぶものがある。文が長ければ見落としもしやすくなるので、しっかり読み切る注意力が必要となる。文中に述べられていることかどうか、細かい文言の違いに惑わされずに見分ける力を、類似問題をこなして身に付けておこう。

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2022年度「鎌倉学園中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

総解答数は40問。最初の漢字・熟語の問題をまずは片づけて読解問題に取り掛かる。2022年度は素材文が計10000字ほどにもなり、読む分量は多いのでスピードが必要である。
記述問題は30~40字で2問出されている。字数は多くないので、内容をある程度まとめてから書き進めよう。

【大問一~三】漢字の書き取り・ことばのきまり・ことばの知識

  • 難度:標準
  • 時間配分:合計7
  • ★必答問題

【大問一】漢字の書き取り

1. 賃金  2. 枚挙  3. 雑穀  4. 拝(む)  5. 貧(しさ)

【大問二】ことばのきまり

問一 それは――時だった

問二 紺の――はげ落ちた(主語―述語の関係)

問三 柔らかな(だ)・静かに(だ)の二つ。

【大問三】ことばの知識

1. ゆるい(緩い)  2.ゆがむ(歪む)  3. ゆらい(由来)――師事

【大問四】小説の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:19分
  • ★必答問題

伝馬くらべで即席のコンビを組んだ主人公と夏生。レースをめぐるライバルとの確執や二人の関係が描かれる。

問一 長い変化にとんだコース設定で、単純に力任せで勝てるものではなく、ライバルとの駆け引きや漕ぎ手の交代のタイミングなど、考えて戦わなければならないレースなのである。

問二 後の祭り――手遅れになること。

問三 夏生に交代しても勝てる見込みはないのだが、失格を盾にされて言うことを聞かざるをえなくなり、しかたなく交代している。

問四 「かわいい顔をしてるくせに、負けないためなら何でもする子」だと、意外な一面を見せられて驚いている。

問五 いう(言う)

問六 「そのほうがよかった」は、結局は武男たちが勝ってよかったのかもしれないという意味である。汚い手を使って勝ったことで、後々彼らは「自分の良心」に苦しめられることになるだろうからである。

問七 「もう驚かなかった」ということは、ここより前に同じような場面を見ているとうことであり、それが【ア】の部分であると考えられる。したがって、示された文が入るのは「ブイがなければコースからはずれてもいい」というルールに言及した【ウ】がよい。

問八 「抜く」「抜かれる」という「対比」的な内容が「連続」して繰り返される様子を表している。

問九 足が棒になる――足が疲れてこわばる。

問十 光彦の父親が自分の父親の経営する船で働いていることを利用して、ゆくゆくは漁船に乗りたいと思っている光彦に武男は「伝馬くらべに出たら、将来お前を親父の船に乗れなくしてやる」といった内容の脅しをかけたのだと推測される。

問十一 即席のパートナーである二人が、互いの持ち味を生かしながらレースに挑む様子が読み手によく伝わる描写で書かれている。選択肢は「意外な力を発揮していく」が内容と合わない。

【大問五】論説文の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:19分

「名前」について「名実一体観」と「名前符号観」が混在する現状を解説し、名前は時として人を作りアイデンティティを与える力を持つと述べている。

問一 「まるで~のように」という例えの表現になっているので、「あたかも」が思い浮かぶ。

問二 名は体を表す――名はそのものの実態と相通じる。

問三 実名敬避という伝統は「名実一体観」、つまり「名前はその人そのものである」考えに由来するものである。

問四 黒い犬にシロと名付けて名実一体観を裏切った飼い主を、人間の事情など知らない犬はかまわず慕っていて、名前など関係ない両者のつながりが強く表れたその光景が小気味よかったのである。

問五 a. 名前を変えたり複数持ったりするのは困る、「そこで」一人ひとつと定めた。
             b. アーティストは芸名で活動している、「しかし」そんな彼らも納税や保険加入の際には本名を使う。

問六 ア. 「ひとつの名前で個人を識別すること(名前符号観)」は、「名前と人格の結びつきを尊重」することにはならないので×。

問七 後で紹介されている「ひろゆきの会」に見られるように、漢字まで同じ名前だと知らない同士でも「親近感」を持つのである。

問八 これも「ひろゆきの会」の例から考えられることだが、同じ名前というだけで親近感をもってしまうくらい、名前というものはその人に強いイメージを付与してしまうものなのである→選択肢が合う。

問九 「人が変化したから名前を変えるという関係」には、独身→結婚という変化で名前を変えるという選択肢イが当てはまる。「名前を変えることで変化しようとする関係」には、子供に育ってほしい姿をイメージして名前を付けるという選択肢が当てはまる。

問十 ① 最高裁の判断は、現行の夫婦は同じ姓を名乗るべきという原則が「憲法に違反」しない、というものである。
              本文で述べられているように、名前はその人のアイデンティティ(自分が自分であること・自己同一性)とも関わるものであり、結婚して名前が変わってしまうと自分の存在まで変化してしまうと感じる人もいるのである。

【大問六】論理的文章の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:5分

気象庁の資料と新聞記事を読んで、その内容を考える問題。

問一 平均の傾きよりも上へのずれが多いということは、近年の気温上昇がそれだけ急激だということである。

問二 かつてより上昇した現在の気温を基準として平年並みを定義すると、かつては高温とされていたものが平年並みと分類されてしまい、人々の熱中症への警戒を緩める効果が生じてしまい、危険なのである。

攻略のポイント

8500~9000字の文章量と選択肢の文量と、読む量は多くなるのでスピードをつけておこう。
選択肢問題がポイントになりそうなので、本文との一致や相違を正確に読めるように、類似問題を多くこなしてコツをつかんでおきたい。
漢字や熟語の問題も合わせると配点の2割を占めるのでおろそかにできない。過去問でも全問正解できるくらいの力を持って、試験本番でも得点を稼ぎたい。
記述問題は文中の重要点をまとめて答えにできるパターンなので、50~60字で心情や要旨をまとめる練習を繰り返して慣れておこう。

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