桜蔭中学校 入試対策
2026年度「桜蔭中学校の理科」
攻略のための学習方法
桜蔭中の理科の満点は60点、際立った難問や奇問はないものの、標準レベル以上の問題が並んでいる。問題の形式としては、リード文・実験や観察の結果をもとに答える問題が中心であり、計算問題も含まれる。また、知識については時事問題を含めてやや細かい事柄まで問われることがある。
本校受験者は、まずは速い段階で知識を確実に固めること。その上で、問題演習をしっかり積んで実戦力を伸ばすことが必要である。一問一答式の問題だけでなく、実験や観察の結果を分析して解答する形式の問題演習や、計算問題の練習をしっかり行って欲しい。また、年度によっては、実験器具の使い方について出題されているので、念頭において学習すること。
分野毎の学習法は以下の通り。
<分野毎の学習法>
生物分野
本年度はモンシロチョウについての出題で、実験の考察を中心とした本校らしい内容であった。ここ何年かを見ると、食品となる植物および種子の呼吸について、植物の成長と光の色、植物のつくりと働き、昆虫、鳥の渡り、動物の分類、動物の体温など各単元から幅広く出題されている。この分野の学習法としては、ヒトのからだの働き、植物の分類・つくり・はたらき、昆虫や動物のからだのつくりや分類など基本知識を確実に覚えることが第一である。その上で、本年度みられたような実験・観察についての考察問題の演習に時間をかけたい。顕微鏡の使い方や光合成について調べる実験の手順等についても覚えておきたい。環境問題については、日頃からニュースにも気を配って欲しい。
地学分野
本年度は地球と月の動きに関して、やや難度の高い計算問題が出題された。ここ数年を見ると、雲のでき方、桜蔭中学校周辺の地形や地層の重なり、天体、川の水の働きなどについて出題されている。また、ISS、太陽フレア、太陽の動きと不定時法などユニークなテーマの出題も見られる。この分野の学習方法としてまずは、風・雲・四季の天気の特徴、星の名前と動き、月の動き、岩石の分類、地層のでき方などテキストに書かれている基本事項は確実に理解し覚えて頂きたい。さらに、エルニーニョ・ラニーニャ・フェーン現象などニュースや天気予報でよく使われる用語については、その内容を理解しておきたい。地震・火山などについても、テキストの内容だけでなく、近年の地震・火山の噴火についても学習しておきたい。
物理分野
本年は光の性質と速さに関する出題で、知識問題に加え計算問題も含まれていた。ここ数年では、消費電力、音の伝わり方、台ばかりの原理、物体の運動、物質の膨張と収縮、てこのつりあい、ばね、手回し発電機、LED、電磁石、光についての出題があった。
力のつりあいと電気に関する出題が多い。この分野の学習方法としては、ばね・てこ・滑車・振り子・浮力などの基本知識を身につけた上で、計算問題の練習をしっかり行って頂きたい。電気については、豆電球の明るさ、方位磁針の振れなど基本的なものだけでなく、LED回路での電気の流れ方、手回し発電機の使い方についても学習して欲しい。本年度出題された光についても十分な演習が必要である。
化学分野
本年度は大気汚染についての出題であった。近年では、「石灰」がつく物質について、ものの溶け方、金属と水溶液の反応、燃焼、中和、燃焼、水の三態変化などに関する出題があり、水溶液についての出題頻度が最も高い。この分野の学習方法としてまずは、水溶液や気体の性質、指示薬の色の変化など基本知識を固め、中和・溶解度・金属の燃焼などの計算問題演習をしっかり行って欲しい。実験器具の使い方、実験の進め方も理解しておくこと。
過去問演習は時間も意識して取り組んで欲しい。その上で、できなかった問題についてはしっかりその原因分析を行い、同じ間違いをしないように対策して欲しい。分析や対策については、プロの家庭教師を是非活用してもらいたい。
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2026年度「桜蔭中学校の理科」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問数は4、小問数は21で60点満点。試験時間は30分で例年通りであった。
適語を答える問題、記号選択問題、計算問題が中心で、記述問題はなかった。際立った難問はないが、計算問題や思考力を必要とする問題が多く含まれている。
また、30分という試験時間に対して問題数が少なくはないので、時間内で処理するためには、過去問等を使って時間を意識した問題演習をしっかり積んでおくことが不可欠である。
【大問1】化学分野 大気汚染
- 時間配分:5分
問1 温度が下がったことにより、気体が収縮したと考えられる。
問2 ムラサキキャベツ液が赤ムラサキ色になったことから、水に溶けて酸性を示していることがわかる。
問3 pHが5.8は酸性。排気管からの近さによってpH値が違うことに着目すること。
問4 雨に大気汚染物質が溶けることにより酸性雨となる。雨が降り続くと、大気汚染
物質が減って酸性が弱くなる。
問5 酸性雨の影響に関する選択問題。赤潮・液状化は酸性雨と関係しない。
大気汚染に関する出題。pH値に関しては、問題文に書かれてある内容をしっかり読み取ること。指示薬の色の変化などの基本知識は必須である。
【大問2】生物分野 モンシロチョウ
- 時間配分:5分
問1 実験結果の分析に基づく○×問題。オスがメスを見分ける上で、翅が紫外線を反射していることのみが影響していると判断できる。
問2 紫外線を通すビニールシートXの下でのみ、メスの探索を行うと考えられる。
問3 羽化したモンシロチョウの行動についての文章からの抜き出し問題。飛んでいるメスは「交尾を終えた」メスなので、交尾をしていないメスがいると思われる「葉の裏」を見て回る。
問4 ヨーロッパのモンシロチョウは「オスとメスのちがいはありません」および、問3のオスの行動がヒントになる。
問5 アゲハチョウの食草はミカン科の植物の葉。ブロッコリーはアブラナ科である。
モンシロチョウについての出題。問4までは、実験の内容とその結果からの考察問題。書かれてある内容を丁寧に読み取って欲しい。
【大問3】物理分野 光の性質と速さ
- 時間配分:11分
問1 光の性質に関する穴埋め問題。光が当たったところは暖かくなる。
問2 反射した光を見ているものを選択する問題。実際に光をだしているもの(テレビの映像・花火・太陽・ろうそく)を除けばよい。
問3 線OA(法線)を20°回転させると、入射角は65°になり、反射角も65°になる。従って、反射光は回転前と比べて時計まわりに40°ずれる。同様に考えると、反射光を反時計まわりに15°回転させるためには、鏡を反時計まわりに7.5°回転させればよい。
問4 問3の結果を利用すると、反射角が0.2°ずれたので、鏡は0.1°回転したことになる。1回転する時間が1/1000秒なので、0.1°回転する時間は1/1000×0.1./360となる。この間に光は41.5×2より、83m進むことから、光の速さを計算することができる。
光の性質と速さに関する問題。問2までは知識問題であり、正答したい。問3と問4は光の速さに関する実験を利用した計算問題。問3の結果が問4を考える上でのヒントとなるので、問3は正答したい。
【大問4】地学分野 地球と月の動き
- 時間配分:9分
問1 QがRの位置にくるまでに1°自転しているので、1日に361°自転していることになる。1°自転するのにかかる時間は4分なので、地球が1回自転するのにかかる時間は、24時間-4分より、23時間56分となる。
問2 月食が起こる可能性があるのは、太陽-地球-月と並ぶ満月の日である。月は27.3日で公転するので、1日には360÷27.3より四捨五入して、13.2°公転する。
地球に対する月と太陽の位置は13.2-1より、12.2°ずつずれていくことになる。従って、360÷12.2より四捨五入して、満ち欠けの周期は29.5日となる。
地球と月の動きに関する計算問題。問題文の空欄を埋めていく形式であり、誘導に従ってていねいに解き進めていきたい。問2では、月の公転周期と満ち欠けの周期のずれを考える問題で、過去に他校でも出題されている。「交点周期と満ち欠けの周期がなぜ違うのか?」といったなぜ?を考える習慣が大切である。
攻略のポイント
本校理科の入試問題の特徴として、どの分野の出題であっても実験や観察の結果・表やグラフをもとに考察させるタイプの問題が多いという点があげられる。問題文・データを読み取る力が必要となる。また、やや難度の高い計算問題が出題される年度もある。ここ何年かの出題を見ると力学や化学だけでなく、地学・生物分野でも計算問題が出題されている。本年は地学分野と物理分野でやや難度の高い計算問題が見られた。
攻略ポイントとして、まずはかたよりなく幅広い知識を身につけることが必要となる。その上で、計算問題や実験・観察問題の練習にも時間をかけたい。
30分という試験時間に対して問題数が多く、問題文の読み取りに時間を要する出題も多い。できる問題から解答欄を埋めていくといった作戦をしっかり立てて欲しい。そのためにも、過去問などの実戦的な演習か必要不可欠である。
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