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桜蔭中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2016年度「桜蔭中学校の理科」
攻略のための学習方法

桜陰中の満点は60点、際立った難問はないものの、標準レベル以上の問題が並んでいる。
問題の形式としては、問題文・図・グラフ等を読み取った上で答える問題が中心であり、計算問題、図を描く問題、記述問題も含まれる。
基本知識を固めることは当然のこととして、問題演習をしっかり積んでおくことが必要である。
一問一答式の問題だけでなく、実験や観察の結果を分析して解答する形式の問題演習をしっかり行って頂きたい。
実験器具の使い方を問われることもあるので、実験や観察については、その進め方などもテキストで確認しておいて頂きたい。
また、時事問題が出題される年度もあるので、日頃からニュース等に関心を持ち、その年の地震・気象・天体などに関する出来事には注意を払いたい。

以下、分野毎の学習法について。

生物分野

本年度は植物のつくりと開花に関する出題であった。
ここ数年を見ると、植物、昆虫、動物の体温などをテーマにした問題が出題されている。
この分野の学習法としては、植物の分類・つくり・はたらき、昆虫や動物のからだのつくりや分類など基本知識を確実に覚えることが第一である
光合成を調べるための実験方法、顕微鏡の使い方などについても覚えておきたい。

地学分野

本年度は気象(台風・雲)に関する出題であった。ここ数年では、気象・天体・地層などについての出題が見られ、特に気象と天体の出題頻度が高い。
この分野の学習方法としてまずは、風・雲・四季の天気の特徴、星の名前と動き、月の動き、岩石の分類、地層のでき方などテキストに書かれている基本事項は確実に理解し覚えて頂きたい
さらに、エルニーニョ・ラニーニャ・フェーン現象などニュースや天気予報でよく使われる用語については、その内容を理解しておきたい。
地震・火山などについても、テキストの内容だけでなく、近年の地震・噴火についても学習しておきたい。
なお、過去には日本人宇宙飛行士の名前についての出題があった。天体についての時事問題も対策しておきたい。

物理分野

本年は浮力に関する出題であった。
ここ数年では、てこのつりあい、ばね、手回し発電機、モーター(電磁石)などの出題があった。てこ等の力のつり合いに関する出題頻度が最も高い。
この分野の学習方法としては、ばね・てこ・滑車・振り子・浮力などの基本知識を身につけた上で、計算問題の練習をしっかり行って頂きたい
電気については、豆電球の明るさ、方位磁針の振れなど基本的なものだけでなく、LED回路での電気の流れ方、手回し発電機の使い方についても学習して欲しい

化学分野

今年度は水溶液・指示薬の色の変化・中和に関する出題であった。ここ数年では、中和・燃焼・熱の伝わりかなどに関する出題があり、水溶液についての出題頻度が最も高い。
この分野の学習方法としてまずは、水溶液や気体の性質、指示薬の色の変化など基本知識を固め、中和・溶解度などの計算問題演習をしっかり行って欲しい
実験器具の使い方、実験の進め方も確認して頂きたい。

過去問演習は時間も意識して取り組んで欲しい。
その上で、できなかった問題についてはしっかりその原因分析を行い、同じ間違いをしないように対策して欲しい。
分析や対策については、プロの家庭教師を是非活用して頂きたい。

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2016年度「桜蔭中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問数は5題、小問数は25題程度で60点満点。試験時間は30分で例年通りであった。
適語を答える問題、記号選択問題、計算問題が中心であるが、80字以内の記述問題、図を描く問題も出題された。
問題数が特に多いわけではないが、計算問題や記述問題、思考力を要求される問題も含まれているので、30分以内で処理するためにも、過去問等での時間を意識した問題演習をしっかり積んでおくことが不可欠である。

【大問Ⅰ】地学分野 気象 台風・雲に関する出題

  • 難度:やや難
  • 時間配分:5分

問1 台風の中心に向かって、反時計まわりに風が吹き込む。

問2 問1で答えたように反時計まわりに風が吹き込むので、台風の進行とともに風向きは、東→南東→南と変化する。
 
問3 台風の右側では、台風の進行方向と風向きが一致することにより、台風の左側より風が強くなりやすい。台風の右側半分を危険半円と呼ぶ。
 
問4 巻雲はすじ雲、積乱雲は入道雲、乱層雲は雨雲、積雲はわた雲とも呼ばれる。台風に関する知識を問う問題、特に台風のまわりの風の吹き方はしっかり理解しておきたい。

また、今回は出題されていないが、「暴風域」「強風域」など台風に関する主な用語や基本知識も理解して欲しい。 

【大問Ⅱ】物理分野 浮力に関する出題

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分
  • ★必答問題

問1 密度は重さ÷体積で求められる。小数第4位を四捨五入して小数第3位まで求めること。

問2 表の数値を読み取ると、食塩は25g以上、さとうは45g以上入れると卵は浮くことがわかる。

問3 濃さは食塩の重さ÷食塩水の重さ×100で求められる。小数第1位で四捨五入して整数で答えること。

問4 重さは225g、体積は表より209㎤、重さ÷体積で求める。四捨五入を確実に行うこと。

問5 実験の結果より、液体(食塩水・砂糖水)の密度より卵の密度が小さいときに、卵が浮くことがわかる。

問6 浮力の大きさに関係なく、台ばかりは砂糖水・卵・ビーカーの重さの合計を指す。浮力に関する出題で、標準的な問題が並んでいる。濃さや密度の計算、四捨五入の計算を間違いなくしっかり行って欲しい。

【大問Ⅲ】化学分野 水溶液の性質・指示薬の色の変化に関する出題

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分
  • ★必答問題

問1 石灰水にうすい塩酸を加えると二酸化炭素が発生する。重層(炭酸水素ナトリウム)を加熱することによっても二酸化炭素が発生する。

問2 BTB液の色の変化は、酸性で黄、中性で緑、アルカリ性で青。ムラサキキャベツ液の色の変化は、強酸性で赤、弱酸性でピンク、中性で紫、弱アルカリ性で緑、強アルカリ性で黄。
 
問3 ホットケーキの生地は中性なので、アントシアニンにより紫色だが、加熱することにより炭酸水素ナトリウムが炭酸ナトリウムに変化すると、弱アルカリ性となり緑色を示す。
 
問4 中和の問題。緑色になった(弱アルカリ性になった)ホットケーキを中性や弱アルカリ性の水溶液に入れても色は変化しない。レモン汁や酢のように酸性の水溶液に入れると中和反応が進み色の変化が起こる。
 
ホットケーキを題材にした問題でやや戸惑うかもしれないが、内容としては水溶液の性質・指示薬の色の変化・中和に関する問題。問3の記述はやや難しいがそれ以外は正答したい。

【大問Ⅳ】生物分野 植物のつくりと開花のしくみに関する出題

  • 難度:やや難
  • 時間配分:7分

問1 じゃがいもは双子葉類である。また、根から吸い上げた水は茎の道管(維管束の中で形成層の内側)を通る。
 
問2 網静脈の葉を選ぶ。アはアサガオ、エがじゃがいも。
 
問3 葉脈の中で、道管は葉の表側になる。
 
問4 師管を取り去ってしまうと、葉でできた養分が運ばれなくなり、新しいイモができなくなる。
 
問5 実験の結果より、花が咲くには決まった時間より長い光の当たらない連続時間が必要であることがわかる。
 
問6 実験の結果より、日長の感知をしているのは葉であることがわかる。
 
問7 実験の結果より、日長の情報は形成層の外側を通って伝わっていることがわかる。
 
問8 一番下の葉と下から二番目の葉の間の形成層の外側をはぎとっているので、下から二番目の葉より下では花は咲かない。
 
問1から問4までは植物のつくりに関する基本的な問題。
問5から問8までは、あまり なじみのない植物の開花のしくみに関する出題であるが、実験の流れとその結果についての説明をしっかり読んで解いて欲しい。

【大問Ⅴ】化学・物理分野 実験を行うときの注意事項に関する出題

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分

ア~シの中で間違っている部分は以下の通り。

ア:気体発生の実験では換気をしっかり行う必要がある。
ウ:実験前に実験器具を洗ってはいけない。
エ:メガネの上から安全メガネをかける。
オ:目に薬品が入ってしまったら、まずは流水で目を洗う。
キ:加熱中に上からのぞき込むのは危険なので、横から見るようにする。
ク:分銅を手で持ってはいけない。ピンセットを使う。
コ:顕微鏡は直射日光が当たらないところで使用する。
サ:親指でふたをしてはいけない。軽く左右にふる。

攻略のポイント

際立った難問はないが、台風・植物のつくり・指示薬の色の変化・実験上の注意点などかなり正確な知識を必要とされる問題が多い。
また計算力・長めのリード文や図を見て分析、解答する能力・記述力を試される問題も含まれている。
本校の理科を攻略するためには、まずは各分野の基本知識を確実に固めることが必要不可欠。細かい知識を問われることを想定してしっかり学習して頂きたい。
その上で、過去問や問題集を利用しての問題演習を数多く行って頂きたい実験や観察に関する問題や計算問題は特に重点的に取り組んで欲しい。
今年度は出題されなかったが、過去には時事的な内容を含む出題も見られている。日頃からニュース・天気予報などにも関心を持って欲しい。

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