渋谷教育学園幕張中学校 入試対策
2026年度「渋谷教育学園幕張中学校の算数」
攻略のための学習方法
・場合の数、数の性質に関する問題の対策
「場合の数」や「数の性質」は題材に過ぎない。それらの素材を通して、仕組みを深く理解して、結果を整理する作業に対応できるかが問われている。日々の学習でなんとなく解いているようでは対応できない。手を動かして調べていく問題が中心である。丁寧さと慎重さが求められ、自分流の書き出し方、表の作成法などを確立する必要がある。
特に(1)の作業やその結果を(2)以降にどの様に活かすかの経験を積むことが大きなポイントとなる。高度なレベルの問題を中心に思考力を磨きたい。正解できれば良いというだけでなく、別の解法も試みることで考えの幅を増やしたい。他の男子難関校の問題に取り組むことも、効果的な学習である。
・グラフに関する問題の対策
速さのグラフは、距離のグラフや速さの比の活用の活用。水位変化のグラフは、平面図を作成し面積比などを活用し様々な数値を求めて行く訓練。これらは徹底的に行ってほしい。すべての大問の中でこの大問3は唯一訓練が点数に直結する。
他の難関校の過去問には多くの類題が出題されている。多様な問題で技術を磨いてほしい。
・平面図形の対策
近年、高難度かつ独創的な問題が目立つ。本校の平面図形の難問は、類題が少ないため対策が難しく、不安に感じやすい分野ではないだろうか。しかし、図の移動や面積比と相似の定番の解法に習熟することが全ての始まりであり、まずはこの部分の土台をしっかり作ることがポイントである。標準~やや難レベルの設問も出題されるので、このレベルに対応できるようにする意味合いもある。高難度かつ独創的な問題に取り組める準備をすることが目的であり、難問奇問を中心に練習すべきという意味ではないことに注意してほしい。いたずらに難しい問題の演習は、時間がかかる割に入試本番で得点につながりにくい。
・立体図形の対策
立体の切断に関する問題がよく出題されているが、その他の分野からも出題されることがある。立体の切断は高難度の問題が多いが、十分に対策を立てれば対応可能であり、差をつけるチャンスでもある。学習するのに時間がかかる分野なので、基礎固めは早めに行っておくとよい。
・本校を目指す女子に向けて一言
女子にとって本校の問題(男子難関校タイプ)はかなり解きにくく感じるであろう。2月に御三家も受験する場合は、学習法に注意が必要である。本校と女子御三家では、問われる力がかなり異なることを認識しておかなければならない。信頼できる指導者にアドバイスをもらいながら学習するとよい。
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2026年度「渋谷教育学園幕張中学校の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
今年度の算数の合格最低点は58点と推定される。例年と比べ、5~10点高かった。大問1~3に比較的取り組みやすい問題があり、半分の25分程度で設問8問は解きたい。ここまでで約40点。後半の大問4・5はともに設問1は確実に正解したい。更にあと1問正解できれば合格最低点に手が届く。後半は約25分で15点。合格最低点ギリギリが目標となる厳しいテストとなった。
【大問1】場合の数:ルールの考察
- 時間配分:7分
(1) 簡単な数字でルールを試す。作業手順を丁寧に確認するだけ。
(2) この程度の個数ならば、実際に書き出した方が良い。書き出し方は自分流を確立して置く必要がある。出題者の意図は書き出す作業の中で、様々な仕組みを考察し深掘りさせることであることに注意。
(3) (2)から獲得した「見方・考え方」に素因数分解の知識を適用する。
素因数分解と約数の個数の関係は小学生にはあまり馴染みはないが、高校の数学では大きなテーマの一つである。(2)の書き出す作業の中で、「箱の個数=約数の個数」⇒候補となる数を素因数分解の視点から絞り込むことは、他校の入試問題も含め、素因数分解を活用する高レベルの問題で経験を積んで置く必要がある。
【大問2】場合の数:思考力を試す問題
- 時間配分:10分
(1) 問題の規則をよく知ることが目的である。示された通りただ実行すればよい。題意からカが3か4となり、対象が絞られる。
(2) カの数で場合分けして整理すればよい。
(3)は(1,1,2)、(4)は(1,2,2)(1,1,3)で、アに入る数を中心に場合分けする。ただし、和が作れない列への配慮も必要。
(1)で規則を実行してみて、(2)で規則をより詳しく整理し、その結果を(3)(4)で利用する。取り組み方は大問1と同じである。そこには当校の求める生徒像が暗示されている。真の問題解決力が段階に沿って試されて行く。当校の対策の重要な一つはこのようなアプローチを多くの実戦経験の中で身に付けることである。
【大問3】立体図形:水位変化のグラフ
- 時間配分:10分
(1) しきりと水位で水槽をいくつかの部分に分ける図を作成し、面積比を活用する。図2と3の比較からそれぞれの分からない部分を究明して行く。
(2) Qの水面がしきりXの上端に達したときであるが、3分後から開始されるB管からの水の流れ込みも考慮する。
(3) 管Bの水が入り始めるとき、Pの水面がXの上端に達するとき、Qに管Bからの水が流れ込み始めるとき、それぞれの時点でのP、Q、Rの水位を追跡して行き、それぞれの場合の図を描き考察する。図を描き考えることが必要であり、素早く、自分流の図が描けなければならない。時間をかけ過ぎないように注意する。この設問は回避してもよい。
水位変化の図は、仕切りがあり、管が複数あり、開始時間がずれているなど複雑な要素が加わる場合には、時間の変化に沿っていくつもの図を描く必要がある。特に(3)の様に水位変化を細かく追跡して行き、「図の中で考える」ことが要求される場合には、素早く描き分けなければならないため、意識的な訓練が必要となる。
【大問4】平面図形:おうぎ形の回転移動と軌跡
- 時間配分:12分
(1) 「なぜこれほど基本的な問題が出題されているのか」と考えてほしい。続く設問を見るとおうぎ形の半径は分からないが、半径×半径なら分かる場合に使用されるのではないかと先回りできることも重要である。
(2) ①は予想通り(1)の結果を利用する。②は初めのおうぎ形のAとBが回転後どこに移動するかを正確に求める必要があり、おうぎ形の移動と軌跡の問題では合同を使用することもあるという経験も活きてくる。ただしこの設問も時間がかかり過ぎる場合は回避すべき。
(2)は正確な作図能力が必要となる。②は同種の問題に多く取り組み、様々な解法に触れ、それらを活かすことができなければならない。思考力や発想力そのものを磨くのではなく、受験テキストの発展問題にある様々な解法を経験し、それらから獲得した知識や考え方を新しい問題に適用することができるかが問われている。
【大問5】立体図形:立方体と直方体のカット
- 時間配分:11分
(1) 「のり面」「三つの立体に分かれる」などの意味を単純な図形で考えさせる。
(2) (1)で本問の意味を十分に理解していればさほど難しくはない。
(3) いくつに分かれるか分からなくなることで難易度は数段上がる。立体のカットにいかに習熟していても通用しない。本設問は回避することも一つの判断と言える。
立体図形のカットには「辺や面を延長して、同一平面上の点をつなぐ」「立体図形のカットでは突き抜ける三角錐を想定して断面を想像する」など様々な技術がある。できるだけ多くの技術に触れ、多くの問題に取り組み、経験を積んでもらいたい。ただし、今回は「のり面」という条件が加わり、難度はかなり上がってしまった。本校は常識的な知識と技術だけで終わらない柔軟な発想力による対処にも慣れておかなければならない。
攻略のポイント
【大問1】~【大問3】は設問の難易度が段階的に上がるのだが、【大問4】【大問5】は全体的に難易度が高い。
比較的取り組みやすい【大問1】~【大問3】で得点を稼ぐことが何よりも重要であり、ここでのミスを【大問4】【大問5】で挽回することは容易ではない。
【大問1】~【大問3】を慎重に解き進め、少しでも多くの設問に正解しなければならない。特に、【大問1】【大問2】は調べるだけの問題が多く、つまらないミスが発生する可能性が高いことに注意すべきである。【大問3】のグラフは訓練の成果が点数に直結する。
【大問4】【大問5】は各(1)プラス設問1問を目標としたい。
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