中央大学杉並高等学校 入試対策
2025年度「中央大学杉並高等学校の数学」
攻略のための学習方法
全体的に標準的な良問が多く、極端にひねられた特徴的な問題は少ないので、比較的取り組みやすいテストと言えるだろう。
合格者平均は8割と非常に高いので、ミスなく確実に得点し満点を狙っていこう。
そのためのポイントを以下にまとめておく。
確実な計算力
各設問の配点が高いことを考えると、小さなミスは決して許されない。極端に難解な計算は要求されないので、焦らず丁寧に答えを導く習慣をつけておきたい。
自分で図解する習慣
早慶レベルではよくあることだが、すべての図形の問題に図がついているとは限らない。自分で問題を読んでそれを正確に図示し、それをもとに解答させる問題も出題される。
日頃から図形の問題も図ありきで問題集に書き込んで考えるのではなく、自分でノートに書き出して正答を導く練習をしておこう。
記述力
論理立てて式を作り、必要事項を限られたスペースに簡潔にまとめる記述力が必要。
数学的記述は一朝一夕にできるものではないので、証明問題に限らず、関数や方程式の問題でも証明を書くような感覚で説明と数式をバランスよく書く練習をしておこう。
万が一途中にミスがあったとしても、部分点として加味されることもあるので、1点でも多く得点できるよう、条件を整理して自分の考えを明確に書き出せるように練習しておくことが必須である。
方程式、関数、図形の問題は中3で学習することが中心に出題されるが、中1~2で学んだ内容はそれまでの基盤として当然必要になる。
よって、問題集でよく扱われている「典型問題」を幅広く扱い、今までの内容の復習と並行して解法の基本パターンを身につけておくことで、対応できる幅がかなり広がるだろう。
マイナーな問題にまで固執することはないので、難関高校向けの塾のテキストや問題集を、丁寧に自分で書き出して仕上げる練習をしておくことが大切である。
塾で取り扱いのある「新中学問題集」なら、「発展編」を主に演習するといいだろう。
良問揃いなので、過去問演習はぜひともやっていただきたい。
その際はただ答えを出すのではなく、きちんと記述式で答案を作成する練習もお忘れなく。記述は思った以上に時間がかかる。「やり方はわかったけど答案に書く時間がなかった」とならないように、時間配分の感覚を過去問演習を通して磨いておく必要があるだろう。
見やすい答案を作成し、「満点を目指す」くらいの気概で取り組んでいただきたい。
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2025年度「中央大学杉並高等学校の数学」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
試験時間50分でこの問題量だと時間との闘いである。これといった難問の出題はなく、融合問題や応用問題が多い構成である。全体を見通して、自分の得意な分野から仕上げよう。大問の中で誘導に乗って解いていこう。図形の総合的な知識が必須であり、試験全体で大きなボリュームを占める。
【大問1】独立小問集合
- 時間配分:6分
問1 分配法則の基本に従い計算しよう。
問2 色々なパターンの式の展開を素早く計算できるように。
問3 二等辺三角形や正三角形、三角形の2つの内角の和=その他の1角の外角と等しい、これらの平面図形の定義を常に利用していこう。
<ポイント>
1~nまでの整数の和=n(n+1)×1/2は暗記して使おう。
例えば1~9までの和=45
【大問2】平面図形
- 時間配分:8分
平行線によって作られる図形の計量問題
<解法のポイント>
比の合成と平面図形内の色々な三角形の面積を基準を設定して倍数で表す。
問1 △BEH∽△BADを利用する。
問2 BH:HD=1:2、DG:GB=2:5より、比の合成を行い、BH:GHを求める。
問3 △GHIをSとして、高さと底辺の比を比較してそれぞれの三角形や図形をSで表す。
【大問3】一次関数と二次関数
- 時間配分:8分
一次関数と二次関数のグラフできる式や交点を求める。
<解法のポイント>
点Pの座標が文字になったときの計算と扱いに慣れておく。
イは△OPHと△PQHは、直角二等辺三角形となることから点Qのy座標が2となる。ウは文字式になっていることに注意してアと同じように計算する。エは△OPI∽△PQIを利用してQIを求める。
【大問4】場合の数
- 時間配分:9分
問題文のデータ条件に合うような場合の数を考える問題。
<解法のポイント>
漏れなく書き出すことと漏れなく場合の数を数え上げること。
問1 合計で28だから、袋Aには14となるような球の組み合わせは、(1,6,7)(2,5,7)(3、4,7)(3,5,6)の4通りある。
問2 袋Aには合計が16となる球が入っている。球を交換する前に比べ2増えている。よって、4と書かれた球が袋Aに入っていた場合は6、 4と書かれた球が袋Bに入っていた場合は2となる。
【大問5】平面図形
- 時間配分:9分
三角形と正方形、円で作られる図形の計量問題
<解法のポイント>
平面図形の総合的な知識を利用する。
問1 ∠ACBは迷わず解答する問題である。
問2 1:2:√3の特別な直角三角形の比を利用することはもちろんだが、図形の対称性や与えられた条件、隠れた条件、補助線、接線の性質、図形の合同など総合的な知識が必要。
【大問6】空間図形
- 時間配分:8分
直方体の中にできる等脚台形や直角三角形でできる線分の計量。
<解法のポイント>
空間図形内の線分がどこを通りどこの線分と直角になるかに注意する。
問1 中点連結定理と三平方の定理を利用。
問2 IJを斜辺とする直角三角形で三平方の定理を利用。
問3 正方形ABCDの対角線の交点をKとすると、点Pがある位置と△PGJ∽△KJIとなりJK:GP=5:2である。記述においては理由を述べることが基本となる。
攻略ポイント
一つの設問に多様な分野が融合された問題が出題されている。例えば、計算問題においては、式の展開、平方根の計算、因数分解が一題に盛り込まれている。他にも、関数と平面図形などが融合されている。試験本番で設問に取り掛かるときは、さまざまな分野の数学知識を利用することを心がけよう。小問集合と関数は素早く完答して、整数や確率、新傾向の問題に時間を割くことができれば合格点を超えるだろう。設問内の誘導にうまく乗ることを忘れずに。