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国際基督教大学高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2016年度「国際基督教大学高等学校の国語」
攻略のための学習方法

国際基督教大学の入試問題に対応する力をつけるために必要なスキルは、一言で言うならば『論理的思考を支える考察力と洞察力』ということになろう。論述問題は少なく、ほとんどが選択肢問題であることも大分負担を軽減している。
それではどうすれば『考察力と洞察力』は養成されるのであろうか。一朝一夕にはそのような力が身に着くものでないことは受験生の皆さんもよく承知しているだろう。これから何点かにわたって、そのような力と学力、そして物の考え方について述べたいと思う。

第一には、論理的文章を読みこなすためには、自分の思考が論理的でなければならない。では、どうすれば『論理的』思考を手に入れることができるのだろうか。より実戦的なことを指摘するならば、論理的文章を扱った記述式問題集を徹底的にやることである。
さらに、余裕があれば『問題文の要約』を行ってみることである。要約といっても、文章で150字程度にまとめるというのではなく、箇条書きで構わないので筆者の主張の流れを書き出すことである。その際に、忘れてならないのが『接続詞』である。接続詞には『順接』と『逆接』の2種類あることは受験生の誰もが知っているであろう。箇条書きで文章のキーワードや重要表現を書き出すことにより、文章の流れが『目に見える』ようになるのである。これが文章の『可視化』である。この可視化が手際よく上手にできるようになると、解答時間が飛躍的に短縮化される。当然、試験本番中に要旨を箇条書きにするなどという時間的余裕はないので、このような作業を行なうのは普段の受験勉強においてである。
大事なことは、そのような作業を普段から地道に繰り返し行い、積み上げてゆくと知らない間に、文章の流れを見抜く力が付くのである。自分は、文章読解力が足りない、あるいは殆どない、と感じている受験生はぜひこの手法をもって論理的文章の攻略法としてもらいたい。必ず、面白いように難解そうに見える文章がすらすらと読めるようになるはずである。

第二には、身の回りで起こる全ての事象に対して、『どうしてなのだろう』、『なんでこうなるのだろう』と自分の頭で考える習慣をつけることである。そして、人の意見や主張にじっくり耳を傾け理解しようとすることである。仮に、その人の主張が自分と矛盾するような主張であっても、どのような点で自分と違っているのか、また、自分と同じような主張である部分はないのか、ということを考え抜くのである。そのような作業の積み重ねが、論理的文章を楽々と読み進めるには不可欠なプロセスであることを理解して欲しい。そのような手順を経て行けば、本問のような文章は手こずらずに読み込むことができるであろう。

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2016年度「国際基督教大学高等学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問1は、人生に関する哲学的随筆の読解問題である<35分>。設問内容としては、内容把握が主要設問内容である。また、記述式問題もあり解答字数は80字である。

大問2は、文化人類学的分野(日本文化)に関する論説文の読解問題である<35分>。日本の村落における民俗信仰の意味世界を現実の生活空間に関わらせながら描いている文章をベースに書かれた論説文である。設問内容は、内容把握が大半であり迅速で正確な文章読解力が求められる。

【大問1】哲学的分野に関する随筆の読解問題

  • 時間配分:35分

出典は、『断片的なものの社会学』(岸雅彦著)である。

問一は文章内容把握選択問題<2分>。
「ルーク・スカイウォーカーたち」と「私」とが悩んでいた内容の違いを明確に把握して考える。

問二は文章内容把握選択問題<2分>。
主人公の「人間っぽいところ」は消されて、「不自然なほど『かっこいい』」面だけを描いている、という観点で捉えること。

問三は文章内容把握選択問題<2分>。
自分の現実とはかけ離れた世界を描いている映画や小説は「人間の『実在的』なみっともなさ」などは描かれていない。

問四は文章内容把握選択問題<2分>。
「私」だけでなく誰の人格も「他人のいくつかの人格の模倣から合成されたもの」であるという個所から類推する。

問五は文章内容把握選択問題<3分>。
「いまの私」は、他人のものの考え方や物事のやり方や表現を模倣して作り上げた存在にすぎない、という内容から考察する。

問六は文章内容把握記述問題<10分>。
80字以内での記述式問題である。75字以上でまとめたい。「カネより大事なものはない」との前提に立てば、「カネ」で買うものは「カネ」より価値がないということになる、という観点で本問をまとめること。

問七は文章内容把握選択問題<3分>。
「何ものかになろうとすること」は、「賭け」である。では、その「賭け」の本質は何かを考えてみる。

問八は文章内容把握選択問題<3分>。
「私」は大学卒業後、「それまで生きてきた世界と全く違うところ」に行きたく別の「世界」に飛び込んだのである。

問九は文章内容把握選択問題<4分>。
「『天才』がたくさん生まれる社会」とはどのような社会であるかをしっかり考えること。

問十は文章内容把握選択問題<4分>。
「人生を捨ててなにかに賭けるものが多ければ多いほど、そのなかから『天才』が生まれる確率は高くなる」ということが何であるかを考える。

【大問2】日本文化に関する文化人類学的論説文の読解問題

  • 時間配分:35分

出典は、『なゐふる思想―震える群島の起源』(今福龍太・鵜飼哲著)である。ハーンは「生神様」において津波を定義し、日本の村落における民俗信仰の意味世界を現実の生活空間に関わらせながら描いている。そのような彼の主張から「ツナミ」をめぐる物語へと結実するのである。

問一は漢字の書き取りと読み取り問題<2分>。
「キテン」と「エイビン」は書けるようにしたい。本問は完答を目指したい。

問二は適切語句選択問題<3分>。
Aはハーンによる津波の定義。Bはハーンが津波が過去に何度も繰り返し発生してきたことに言及している。

問三は文章内容把握選択問題<3分>。
ハーンは、日本の集落における民俗信仰に関する重要語句をどのように描いたかを考え、「この言葉」つまり「津波」という言葉をどのようなインパクトをもって読み手に伝えようとしたのか。

問四は文章内容把握選択問題<4分>。
ハーンの描いた『生神様』という文章の本意は、「自然物への深い共感を背景とする日本人の精霊信仰」へと「向けられて」いる。そのようなハーンの態度を感じ取った「私」が感じた「心のざわめき」はどうなったかを考える。

問五は文章内容把握記述問題<5分>。
村長の濱口儀兵衛が回顧する場面をもとに考える。

問六は文章内容把握選択問題<3分>。
日本のお宮や社の「本体」は「建物的なかたち」ではなく「霊的なつながりの感覚」である。

問七は文章内容把握選択問題<5分>。
ハーンは初め「生神様」において、「日本人の精霊信仰」と西洋との比較の中で論じていたが、「一気に転調」した変化について考えること。

問八は適正語句選択問題<10分>。
本文を参考にしながら各空欄を適正に埋めること。3については、「海と大地の震え」と「人間たちの心の震え」である。

攻略ポイント

試験時間と問題のボリューム及び設問のレベルを考えると、時間的余裕はないもの、つまり見直しの時間は取れないと考えた方がよい。時間配分を間違えてしまうと「時間切れ」になってしまい全問答えることなく試験終了になってしまう。
出題形式は、8割近くが選択肢問題である。したがって、本文をしっかり読み込み、迅速に適切な選択肢を選ぶ能力を身に付けなければならない。そのためには、試験前に論理的文章などを数多く読み、内容把握力を高めておかなくてはならない。入試本番でこの適正選択肢選択能力が十分発揮できないと、解答に手間取り試験時間がなくなってしまう。結果、精神的にも追い詰められ、気が焦り正解を導くことも困難になってしまう可能性もある。記述式問題対策も手を抜くことなく十分に行って欲しい。日頃から、自分の頭で考え、自分の言葉をもってどのように文章としてまとめていくかを練習することが重要である。

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