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開成高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2021年度「開成高等学校の英語」
攻略のための学習方法

合格を絶対に勝ち取るための攻略的学習法について以下に項目別に述べることとする。

①単語力は大事である

具体的には最低でも3500単語は欲しいところ。最難関校用の単語帳(英検レベルでは準2級相当)をしっかり学習し単語力を定着させること。特に、一つの単語で多様な意味を有する単語は要注意。例えば、figureという名詞には「人形、人物、数字、(数字の)桁、図柄、形」などの意味がある(同様な単語は他にもたくさん存在)ことなどをしっかり把握しておくこと。そうしないと、英文を正しく読むことができなくなる。

文法というものは、単にその知識を習得するだけではないことは言うまでもない。そのような知識習得は当然のこととして、開成高校合格を目指す受験は是非次のことを念頭に焼き付けて欲しい。

文法事項とは情報伝達の基本ルールであり、話し手・書き手は聞き手・読み手に何を本当は伝えたいのかを認識・理解するための基準である

それでは、具体的に最低限必要な文法事項について以下に概観しよう。

②関係代名詞についての理解を深める

英文が長くなる主たる原因の一つである。目的格(whom/which)の省略に慣れることや、先行詞を修飾する関係代名詞に導かれた形容詞節が何処までかを( )でくくり前にある先行詞にかけて(修飾させて)訳を考えること(いわゆる『返り読み』)は行わないように。これは、最後まで読んで前に戻るという手法で時間のロスが大きい。その場合には、関係詞に関係なく左から英文に合わせて先行詞まで一気に読み、関係代名詞以下を「そして~である」と読めるように日頃から練習を積むべきである。いわゆる『返り読み』をしないとこが大切である。

③分詞構文には十分慣れておくこと

文頭に~ingがあり、それが動名詞として主語の働きをしていない場合には、分詞構文と捉えること。分詞構文の代表的用法としては、ⅰ)時(~のとき)、ⅱ)譲歩(~だけれども)、ⅲ)理由(~なので)、ⅳ)様態(~のように)、条件・場合(~の場合は)などがある。しかも、次に述べる接続詞(as)との関係で、ⅰ)~ⅳ)をしっかり覚えること。なぜならば、asにはⅰ)~ⅳ)の全ての用法があり、さらに付帯又は時の経過(~するにつれ)という用法もあるからである。また、-ed(過去分詞)で始まる動詞で始まる分詞構文もあるので注意すること。その場合には、従属節(条件節)な受動態の場合であることも必須知識である。

④前置詞・接続詞に注意するように

どのような場合にどの前置詞を使用するかの識別をしっかり押さえておくこと。toがあると無条件で原形動詞があとに続くと考えてはいけない。イディオムによっては、toが前置詞(その後には名詞が置かれる)である場合には、前置詞のルールに従い原形動詞ではなく名詞の役割を持つ動名詞(~ing)が続くということも必須知識として押さえたいところ。

⑤仮定法は願望である

少々乱暴な言い方に聞こえるかもしれない。どういうことか。一文を例示しよう。仮定法過去(現在の事実を否定しこうだったらいいのになぁという願望)の典型的な英文を一緒に考えてみよう。

If I were a bird, I could fly the sky.

一度は目にした英文だろう。例文の動詞(助動詞)の時制は見た通り『過去』であるが、文頭にifがあるために、この英文は仮定法過去の文章となり現在の事実を否定して、現実とは逆のことを想定しているのである。つまり、現実には「私」は現実には「鳥」ではないが、もし「鳥」ならば空を「飛ぶ」ことができる(空を飛びたい)のに、という「私」の願望が込められているのである。

⑥比較は時系列の中での比較を習得しよう

比較には2種類あることを理解して貰いたい。第1には『同時に異なる2事象以上を比較する』ということである。したがって、この場合には『比較の元』になる事象が必要なのでthan以下の表現を伴うのである。つまり、を同時に比較し『の方がより背が高い()』という表現になる。第2には『時の経過の中で変化してゆく様を表す(比較する)』ということである。つまり『は10年たって背が伸びた(10年前に比較するとは背が伸びて´になった)』ということである。この様な比較の用法があることもしっかり押さえておいて欲しい。

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2021年度「開成高等学校の英語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

【大問1】は、長文総合読解問題(物語)<13分>。昔、雪の森に暮らしていた最強にして優しい女王熊の物語である。

【大問2】は、長文総合読解問題(説明文)<13分>。時間の経過が遅くなることに関する説明文である。

【大問3】は、共通語に関する適語補充問題<4分>。

【大問4】は、文法総合問題<6分>。

【大問5】は、リスニング問題<14分>。

【大問1】長文読解総合(物語)の問題

  • 時間配分:13分

雪の森に暮らしている最強でとても優しい女王熊が、新しく生まれた子熊の世話をするように依頼される。物語は、女王熊とこの子熊の生活を情感豊かに描いている。

(問1) 整序結合問題<1分>。

関係代名詞whatに導かれた主部に対する述部(補語)を考える。基本的には「名詞句」を想定するので選択肢の中からto不定詞の名詞的用法を用いて考えよう。

(問2)語句解釈問題<2分>。

“act like a human”に対する問題である。どのような行動が「人間のよう」であるのかは、下線部(2)の直後を見ること。

(問3)文脈把握問題<1分>。

“she”は子熊のこと。ヒントは下線部中の“she might stay”であり「留まってくれる=そばにいてくれる」という解釈が成立する。

(問4)語句解釈問題<2分>。

下線部分の“she”は、この個所では女王熊のことである。また下線部の“a world”とは、女王熊も知らない「人間社会=人間の世界」と理解できるだろう。

(問5)文脈把握問題<1分>。

本問の理解には、第9段落第2文“The Bear Tsarina read … and learned the lady had a kind heart…”の部分が重要である。

(問6)英文解釈問題<1分>。

下線部の“two directions”とは何かを考えよう。「2つ」とは「子熊にいい母親を見 つけてあげたい気持ち」と「子熊と別れてしまう心痛」である。

(問7)英文和訳問題<1分>。

本問のポイントは“as”である。当然ながら“as”の後ろには文が続いているので「接続詞」となるが、時、理由、譲歩、様態、時の経過(付帯)のどれかを考える。

(問8)指示語問題<2分>。

問題数は8問に対し、選択肢は3肢(重複回答)である。手際よく文脈を捉えて解答しよう。

(問9)内容真偽問題<2分>。

本文の内容把握が大前提ではあるが、物語のテーマは「女王熊の子熊に対する気持ち」であることをしっかり捉えて設問に取り組むこと。

【大問2】長文読解総合(説明文)の問題

  • 時間配分:13分

時間の流れは、海面からの高さが高くなればなるほど速く流れる、という内容のエッセーである。

(問1)整序問題<2分>。
本問のような類の設問に対しては、(  )の前後を注視すること。本問も、直後に“is”があるので主部を考える。to不定詞(形容詞的用法)を用いて主語をつくる。

(問2)書き換え問題<2分>。
下線部の「私たちの足の下に空が続いている」ということは何を意味しているかを考える。ヒントとしては直後の“long before ships had sailed around the Earth”であり、「1周する」と記述されているのでそこからも本問を判断できる。

(問3)語句解釈問題<1分>。
本問では「月から見える地球の動き」のことである。

(問4)英文和訳問題<1分>。
下線部訳の問題である。ポイントは“pass”の訳出、“not ~ everywhere”は部分否定であるので注意が必要である。

(問5) 英文和訳選択問題<2分>。
下線部訳を選択肢の中から選ぶ問題。ポイントは“seem to”=「のように見える、思える」と“no more than”=「に過ぎない」である。これがしっかり理解できれば、正しく選択肢を選ぶことができるであろう。

(問6) 敵文選択問題<2分>。
“just as”とあるので(あ)に入る内容は「具体例」である。さらに、本段落の冒頭文に「太陽と地球は互いに引き合うのではなく、それぞれがその間にあるものに対してゆっくり働きかける」とある。これをヒントに正解の選択肢を選ぶことができる。

(問7)敵文選択問題<3分>。
は、「わずかな高さの相違によって時間の速度が違ってくる」という記述の場面である。
は、文脈から考えると、前文とは異なる内容が続く。
は、(Ⅲ)が入っている段落は、下線部(5)がヒントとなる。つまり、「我々にとって科学的事実と思えるような事柄も実は『誤解』に過ぎないのだ」という部分から判断する。
は、直後の“This is why ~”が最大のヒントになる。

【大問3】共通語補充問題

  • 時間配分:4分

一つの単語が異なる意味を持つ単語についての知識を問われている。

(1)は、「涙(名詞)」と「引き裂く(動詞)」を意味する“tear”である。つづりは同じでも発音が異なることに注意。

(2)は、「内容(名詞)」と「満足する(動詞)」を意味する単語を考える。

(3)は、「出席している(形容詞)」と「贈り物(名詞)」を意味する“present”となる。

(4)は、「わずかな間(名詞)」と「2番目の(形容詞)」を意味する“second”である。

(5)は、「意地が悪い(形容詞)」と「意味する(動詞)」の意味を持つ“mean”である。

(6)は、「提出する(動詞)」と「助け(名詞)」を意味する単語を考える。

【大問4】文法総合問題

  • 時間配分:6分

PartAは、基本的な文法事項や“used to”などの慣用表現に関する知識が問われている。完答を目指すこと。

PartBは、本問も基本的文法事項(it is ~ of … to における「~」が感情や性格を表している場合は”for”ではなく“of”になる)や前置詞の基本的な用法をしっかりと理解することが重要である。

PartCは、書き換え問題である。どれも基本的な文法事項を確実に理解・習得していれば完答できるレベルである。

攻略のポイント

例年通り、求められている英語力は高校初級レベルであるが、実態的には英検で考えると準2級以上のレベルは欲しい。一つ一つの設問内容は、比較的標準レベルであるが、自分の知識の引き出しの中に蓄積させている「知識の山」から、迅速かつ正確に最適な知識(道具)を取り出せるか否かがポイントとなる。

また、日頃から解答時間を自分で計り、感覚的に時間の尺を自分の体に叩き込む必要がある。具体的には、1分間で100wsを読めるスピードが必要であろう。単語力は、最低でも3500単語は欲しい。

文法知識は、関係代名詞、分詞構文、前置詞、仮定法、比較、準動詞の知識とそれらの事項に関連した例文はしっかり理解しておくこと。書き換え問題では話法も頻出であるのでしっかり事前準備をしておきたい。

難関校対策として様々なジャンルの英語長文読解総合問題(700ws)を2日に1題を目標に取り組んで欲しい。

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