昨年は物語文が素材となっていたが、今年は説明文の出題となっており読みやすかった。もっとも、内容一致問題が全肢の正誤を確定しなければいけないなど、精度の高い読みが要求される。何がどこに書かれているのか分からなくなり設問処理に時間がかかってしまうだろため、事後的な情報検索の便宜を考えて、一読目の際に本文にマークを付けるなどして手がかりを残しておくべきである。
適文挿入問題は、本文を読み始める前に目を通しておくことで効率的に解くことが出来るだろう。

（A）発音問題。英文が7つ与えられ、各文の中に2か所つけられた下線部の発音が同じ文を3つ選ぶという出題。英文の中で問われることにより動詞の変化形の発音などが問えることになるため、この点についても普段の学習の中にもれなく取り入れたい。〈1.5分〉

（B）今年は2年連続出題された文強勢問題ではなくオーソドックスなアクセント問題が出題された。もっとも、文強勢の再度の出題は考えられるため、新情報は強く読むという大きな視点を押さえておきたい。

やや短めの物語文。6箇所の空所に適切な語を選択という出題。最終文を選択する設問が出題されることもあるが、今年は出題されなかった。内容の読み取りだけでなく正確な文法事項の理解も併せて問われることもあるが今年は内容把握のみで解答できた。

対話文の完成問題。空所に適切な英文を選択することが求められている。用いられている英文は基本的なものではあるが、英文を入れるべき空所が10箇所となり、昨年の8箇所より多くなっている。最初に挿入すべき英文に目を通し、およその内容を確定した上で本文を読んだほうが効率が良いだろう。

短い対話文の完成問題であることもあるが、今年も長文中に適文を挿入する問題の出題となった。内容も取りやすいためそれほど時間をかけずに処理できるだろう。代名詞を意識するとより効率的に答えを導くことができる。

文法・語法・イディオムを問う総合的な知識問題となっている。標準的な知識が問われているものの、時間をかけることはできないため、素早く処理し終えるためには知識の精度の高さが必要だ。

語法・文法上の誤りを指摘する問題が7題。去年の4題から増加した。訂正までは要求されていないものの、今年は「誤りなし」の選択肢があったため、より正確な理解が問われれ難易度は上がったといえる。慣れが必要な形式でもあるため問題集で同様の形式のトレーニングをしておきたい。

7語の並び替え問題が7題。和文は与えられておらず、与え得られた語句からのみを基準に並べ替える必要がある。どんな文法・語法が用いられ得るのかのみならず、英文の骨組みからくみ上げるという意識が身についていないと答えを導きだすのに時間がかかってしまうだろう。