内容の取りやすい説明文の出題が続いている。もっとも、年度によっては内容一致問題が全肢の正誤を確定しなければいけないなど、精度の高い読みが要求されることもある。今年は英文全体の内容一致問題ではなく文挿入の数を増加させた形の出題となったが、前もって適文の内容に目を通しておくことで効率的に解くことができる。
  内容一致問題が出題された場合は何がどこに書かれているのか分からなくなり設問処理に時間がかかってしまうため、事後的な情報検索の便宜を考えて、一読目の際に本文にマークを付けるなどして手がかりを残しておくとよい。

（A）文強勢問題が出題されることもあるが、今年もオーソドックスなアクセント問題が出題された。もっとも、文強勢の再度の出題は考えられるため、新情報は強く読むという大きな視点も押さえておきたい。〈2分〉
（B）発音問題。形式は昨年同様シンプルな出題のままで、3３語（昨年は4語）の中で第一アクセントの位置が異なるものを選ぶという問い方で4題が出題された。もっとも、一昨年のように英文の中で発音が問われる場合、動詞の変化形の発音などが問えることになるため、この点についても併せて普段の学習の中にもれなく取り入れたい。〈1.5分〉

  正月についての説明文。6箇所の空所に語群から適切な語を選択するものと、キーワードになる一語を選択するというものの2種類の空所補充が問われた。最終文を選択する設問が出題されることもあるが、今年は出題されなかった。
  内容の読み取りだけでなく正確な文法事項の理解も併せて問われており、意味判断だけで答えを選択しないように注意する必要がある。

  対話文の完成問題。空所に適切な英文を選択することが求められている。用いられている英文は基本的なものではあるが、英文を入れるべき空所が一昨年より10箇所となり、従来と比べ数が増えている。最初に挿入すべき英文に目を通し、およその内容を確定した上で本文を読んだほうが効率が良いだろう。

  歴史を学ぶことの意味についての説明文。今年も長文中に適文を挿入する問題の出題となった。内容も取りやすいためそれほど時間をかけずに処理できるだろう。文法形式的な観点で各空所の候補を絞ることができる作りになっているので、その点についても意識すると時間を削減できる。

  文法・語法・イディオムを問う総合的な知識問題となっている。13題。標準的な知識が問われているものの、時間をかけることはできないため、素早く処理し終えるためには知識の精度の高さが必要だ。

  語法・文法上の誤りを指摘する問題が８題。去年の５題（一昨年は7題）から増加した。訂正までは要求されていないものの、「誤りなし」の選択肢があるため、より正確な理解が問われているため難易度は高い。慣れが必要な形式でもあるため問題集で同様の形式のトレーニングをしておきたい。

  7語の並び替え問題が8題。和文は与えられておらず、与え得られた語句からのみを基準に並べ替える必要がある。どんな文法・語法が用いられ得るのかのみならず、英文の骨組みからくみ上げるという意識が身についていないと答えを導きだすのに時間がかかってしまうだろう。