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芝浦工業大学柏高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2015年度「芝浦工業大学柏高等学校の国語」
攻略のための学習方法

難解な文章ではないので、取り立てて哲学的抽象的な文章を扱った問題演習は必要ないであろう。
その代わりに、標準的な問題をしっかり腰を据えて行なうことである。指示語の扱い方や、言うまでもなく『キーワード』や『特徴的な独特な表現』も見逃さないことである。
古文についても中心は読解である。基本古典文法を確実に押さえて、正確に本文を読めるようにしなければならない。

本問に拘わらず、いかにしたら『論理的思考』が身に付くかということについて、幾つかポイントを挙げてみたい。参考になればと思う。
受験生の皆さんは何か文章を書くときに、どのような思いや感情を抱いて書くだろうか。きっと、「この文章を読んでいる人に自分の言いたいことが正確に伝わるように」と思って文章を書くであろう。そういう思いで文章を書かなければ、読み手に作者の意図や本心が伝わる訳がないのは言うまでもない。
それでは、皆さんはどうすれば読み手に「自分が言いたいこと」「自分が主張したいこと」が伝わると考えるだろうか。文を作るうえでの作業として、段落を作り各段落ごとに所謂「起承転結」を明確にしようと考えるだろう。その上で、自分が言いたいことは『インパクト』を持たせて繰り返し文章中に書きこんでいくだろう。
更に、自分の主張により説得力を持たせるために、具体的事例や第三者の意見なども取り込むのではないだろうか。作家と呼ばれるプロの書き手の人たちも、文章を作る上では同じプロセスを経るのである。文章の構造はそれ程大きくは違わないであろう。
しかし、皆さんが作る文章と彼等の文章との決定的な違いは、言葉・語彙の圧倒的な豊富さである。こればかりは、その世界に身を置く絶対的年数の隔たりは埋めることはできないのであるから、より濃密な一般的抽象性の高い文章が出来上がるのは無理もない。
そのような論理的文章が入試問題として出題されてくるのである。初見の文章であればあるほど、難解な意味不明の単語を多用されればされるほど、一体何を作者が言いたいのか把握できなくなってしまうであろう。
しかし、慌てることは全くない。自分が文章を書く場面をイメージしてもらいたい。何がポイント(繰り返し使われている言葉)かをいち早く見つけることである。それは『キーワード』であったり、理解を深めさせるために引用した具体例の中に言及されているかもしれない。そのような言葉を炙り出すために、本文を鉛筆で真っ黒にしても構わない。どの文とどの文が、どのような関係性を有しているのかを集中力を高めて精査するのである。
日頃から、そのような意識で国語の文章題を解いていけば、本当の意味での『国語読解力』が確実に自分のものになることは間違いない。

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2015年度「芝浦工業大学柏高等学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問1は、哲学的分野の論説文読解問題である<26分>。抽象的文章ではあるが、論旨をしっかり読み込み、的確に設問の選択肢を選ぶことができるようにしたい。
大問2は、回想随筆の読解問題である<15分>。本文中の『心情』に関する内容把握をしっかり行い適切に選択肢を選ぶこと。
大問3は、説話古文の読解問題である<10分>。現代語訳と内容把握問題であり、古典文法の基本的理解は不可欠である。

【大問1】

  • 時間配分:

哲学的内容に関する論説文である。
出典は、「思考術」(大澤真幸著)。筆者は、本質的なこと、特に重要なことに関しては簡単に説明できない、としながら、論を進め、最終的に、おもしろいことや新しいことは、疑問をできるだけ長く考え続けることによって見出せるので、疑問を持つことがとても重要であると結論づける。

問一は、漢字である<5分>。
紛らわしい漢字が選択肢の中に紛れ込んでいるので、正確な知識を基に正しい選択肢を選ぶこと。そのためにも、日頃から漢字を書く様な習慣を身に付けることが必要であろう。

問二は、接続詞の選択問題<1分>。
出題内容としては典型的な出題である。本文の論旨の流れから、順接、逆接、説明、例示等々のどれが適切であるかを判断する。そのためにも、直前の文の内容をしっかり理解すること。

問三は、内容把握選択肢問題<2分>。
「条件反射」とは何を意味するか、「本質」とは何かを本文の流れを把握したうえで理解する。

問四は、内容把握選択肢問題<2分>。
本文中の「私」が重視しているものを考える。

問五は、内容把握選択肢問題<2分>。
読み手が「宙吊り感」を味わうということは、結果的に「読者は、自分になりに別の思考の方法を見出すようになる」と「私」は考えているのである。

問六は、内容把握選択肢問題<2分>。
幾何学図形に補助線を引くことにより新たな事実が発見できるということが、思考のうえではどのように反映されるかを考える。

問七は、内容把握選択肢問題<3分>。
キリスト教に関する書籍により得られた知識と、それ以外から得られた知識とが、互いの思考の閉塞を超越し関連つけることが、新たな研究を行なう上で極めて有効な行為である。

問八は、内容把握選択肢問題<3分>。
人間は分からないことがあると不安になるので、誰もが受け入れやすい説明で満足しようとする。

問九は、表現選択問題<3分>。
スキーのジャンプを例えているのは、具体的には何かを考える。そもそも、スキーのジャンプにおける着地までのプロセスを考えよう。

問十は、要旨選択問題<3分>。
本文の論旨を的確に捉えながら、本文と選択肢におけるキーワードをしっかり吟味すること。

【大問2】

  • 時間配分:

回想随筆読解問題。出典は『人生複線の思想 ひとつでは多すぎる』(外山滋比古著)。

問一は、心情把握選択肢問題<2分>。
「私」が「母親」の態度に抱く感情はどのようなものかを考える。

問二は、心情把握選択肢問題<2分>。
母親の表情から「私」は何を感じたのか。

問三は、文章内容把握選択問題<2分>。
どんな経験をすればいいというのではなく、人間にとってどんな経験が必要であるかを考える。

問四は、文章内容把握選択問題<2分>。
「経験は最高の教師」であるものの、学ぶ側の「姿勢」はどうあるべきか。

問五は、文章内容把握選択問題<2分>。
青年が「私」から誤解されたと戸惑っているように「私」には思えたのである。

問六は、心情把握選択問題<2分>。
視覚や聴覚が衰えた分、嗅覚が鋭くなったと思っていた「自分」のいたらなさに恥ずかしくなったのである。

問七は、語彙表現選択問題<1分>。
「ツケ」とは、本来見過ごすべきではない事項などを何らかの事情・理由で、見過ごしてしまったことによって将来にそれを償うことである。

問八は、要旨選択問題<2分>。
人生を振り返り、「知識」を得るばかりではなく、生活における「経験」が乏しいという感想を抱いている。

【大問3】

  • 時間配分:

説話古文読解問題。出典は『正法眼蔵随聞記』。

問一は、主語選択問題<2分>。
(ア)刀を盗んだ犯人がみんなの前で恥をかくのを心配したのは誰か。
(イ)思慮深く、他人が腹を立てないように過ちを諭すべき人は誰か。

問二は、内容把握選択問題<2分>。
「これ」とは「侍の恥辱を思ひて返された」ことである。

問三は、現代語訳選択問題<2分>。
語法の基本的活用例をしっかり覚えておくこと。「況や」は「まして~」である。

問四は、内容把握選択問題<2分>。
出家者は、相手の「いたらなさ」を指摘するだけではなく、相手が短気を起こし腹を立てないように「諭し方」に配慮するべきである。

問五は、内容一致選択問題<2分>。
本文中の「出家人は、財宝なければ、知恵・功徳を以て財とす。……方便を以て、腹立てまじきやうに云ふべきなり」から判断する。

攻略ポイント

現代文は、哲学的要素を含む論説文と回想録的な随筆文である。
前者は、内容把握と論旨をいかにコンパクトに自分の頭の中でまとめ上げるかだろう。
後者についても、心情把握をいかに丁寧に行うかがポイントであろう。
両者に共通して言えることは、キーワードを中心に文の流れを的確にかつ正確に把握することである。
さらに、キーワードでなくとも複数回繰り返される「表現」や「言い回し」は要注意であろう。解答は全て選択肢問題であっても、消去法ではなく正解を一つに特定するためには、正確で迅速な文章読解力は不可欠である。
では、時間的余裕のない受験生にとって、そのような読解力はどのようにすれば身につくのであろうか。
それは、ただ単に大量の本を読めばよいというのではなく、過去の入試問題(論理性の高い、言い換えれば入試問題として耐えられる)をじっくり読み解くことである。
古文については、基本的な古典文法は確実に押さえておくこと。
また、古語についても基本的なものは確実に暗記しておくこと。現代語訳もしっかりと訳出できるようにして欲しい。

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