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芝浦工業大学柏高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2022年度「芝浦工業大学柏高等学校の国語」
攻略のための学習方法

難解な文章ではないので、取り立てて哲学的抽象的な文章を扱った問題演習は必要ないであろう。その代わりに、標準的な問題をしっかり腰を据えて行なうことである。指示語の扱い方や、言うまでもなく『キーワード』や『特徴的な独特な表現』も見逃さないことである。古文についても中心は読解である。基本古典文法を確実に押さえて、正確に本文を読めるようにしなければならない。本問に拘わらず、いかにしたら『論理的思考』が身に付くかということについて、幾つかポイントを挙げてみたい。参考になればと思う。

受験生の皆さんは何か文章を書くときに、どのような思いや感情を抱いて書くだろうか。きっと、「この文章を読んでいる人に自分の言いたいことが正確に伝わるように」と思って文章を書くであろう。そういう思いで文章を書かなければ、読み手に作者の意図や本心が伝わる訳がないのは言うまでもない。それでは、皆さんはどうすれば読み手に「自分が言いたいこと」「自分が主張したいこと」が伝わると考えるだろうか。文を作るうえでの作業として、段落を作り各段落ごとに所謂「起承転結」を明確にしようと考えるだろう。その上で、自分が言いたいことは『インパクト』を持たせて繰り返し文章中に書きこんでいくだろう。更に、自分の主張により説得力を持たせるために、具体的事例や第三者の意見なども取り込むのではないだろうか。作家と呼ばれるプロの書き手の人たちも、文章を作る上では同じプロセスを経るのである。文章の構造はそれ程大きくは違わないであろう。しかし、皆さんが作る文章と彼等の文章との決定的な違いは、言葉・語彙の圧倒的な豊富さである。こればかりは、その世界に身を置く絶対的年数の隔たりは埋めることはできないのであるから、より濃密な一般的抽象性の高い文章が出来上がるのは無理もない。そのような論理的文章が入試問題として出題されてくるのである。初見の文章であればあるほど、難解な意味不明の単語を多用されればされるほど、一体何を作者が言いたいのか把握できなくなってしまうであろう。しかし、慌てることは全くない。自分が文章を書く場面をイメージしてもらいたい。何がポイント(繰り返し使われている言葉)かをいち早く見つけることである。それは『キーワード』であったり、理解を深めさせるために引用した具体例の中に言及されているかもしれない。そのような言葉を炙り出すために、本文を鉛筆で真っ黒にしても構わない。どの文とどの文が、どのような関係性を有しているのかを集中力を高めて精査するのである。日頃から、そのような意識で国語の文章題を解いていけば、本当の意味での『国語読解力』が確実に自分のものになることは間違いない。

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2022年度「芝浦工業大学柏高等学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問1は、論説文読解問題である<21分>。「上から目線」に関する社会学的分析から、個人間におけるコミュニケーションに関する論説文である。
大問2は、小説に関する読解問題である<17分>。登場人物の心情を読み取る問題と内容把握問題に関する設問である。
大問3は、古文の読解問題である<12分>。主な出題形式は内容把握問題であり、古典文法の基本的理解及び古語単語の習得は不可欠である。

【大問1】社会学的分野(コミュニケーション)に関する論説文の読解問題

  • 時間配分:21分

出典は、『「上から目線」の構造』(榎本博明著)。
(1)は、漢字書取り問題である<3分>。実際に漢字を書かせるのではなく、同じ漢字を用いるのはア~オのどれであるかを選択させる。選択肢に使用されている漢字についてもしっかり覚えておかなければならない。紛らわしい選択肢に惑わされないように、しっかりとした漢字の知識を習得しておくこと。
(2)は、内容把握選択問題<2分>。「現代の市場経済の原理が個人の人間的価値にまで」及んでおり、「人間の価値も、……周囲の人たちから気に入られるかどうか、によって決まる」のである。よって、「多くの現代人は、……人から認められ好感を持たれること」を求めるようになったのである。
(3)は、段落関係把握選択問題<2分>。5・6段落は「上から目線」という批判にとらわれる不自然さを実際の場面で例示しているのである。
(4)は、接続語問題<2分>。「相手の親切に感謝する思いなど微塵もない」、「相手がこちらより優位に立ってもの言うところが許せないといった感じ」をつなげる「接続後」を考える。
(5)は、内容把握選択問題<5分>。
は、「アドバイスに対して『上から目線』だと批判する側こそ相手より上の立場からの物言いをしていて傲慢であるという指摘が込められている」ように感じるのである。
は、「相手の方が経験も知識もはるかに豊かで、こちらにアドバイスできる立場にあるといった認識や敬意」を持ち、「人の意見に素直に耳を傾ける心の余裕」を持ち、「アドバイスを取り入れる」ことにより「もっと有能な自分になれる」のである。
(6)は、内容把握選択問題<2分>。相手からの「上から目線」の立場でのアドバイスを、まるで自分のことを「見下している」かのごとく感じる意識が強い人は、自分に対する自信がないのである。したがって、相手より自分の方が優位に立っているように見せつけようとして、尊大な態度をとるのである。
(7)は、内容把握選択問題<2分>。「ほんとうに力があり、成熟した人間」は、「コンプレックスに振り回されない」のであり「自分の力を誇示したり、偉そうな態度をとろうという衝動が湧き上がらない」のである。
(8)は、内容要旨選択問題<3分>。他者から「上から目線」でのアドバイスを受けて自分が惨めな思いにならないために、自分の内面や能力を充実させることが重要である。そうすることにより、他者との関係を自分の成長につなげることができるのである。

【大問2】小説に関する問題

  • 時間配分:17分

出典は『階段にパレット』(東直子著)。
(1)は、心情把握選択問題<2分>。「自分が今、ちゃんと生きてここにいるんだって、気がついた気がする」という発言内容と「描かれた絵の中には、今まで見えていなかったその人が見えてくる」という箇所を参考に判断する。
(2)は、内容把握選択問題<2分>。絵が優れているということを絵に「性格」があると表現しているわけではない。
(3)は、心情把握選択問題<3分>。ルイの言葉に「少し照れたような表情」をしたのである。つまり、少し「自信がわいた」のであるが、絵の粗い面に気づき気持ちが沈んでいるのである。
(4)は、内容把握選択問題<3分>。「遠いところへ一瞬、一緒に行った気がした」ので、「その瞳を緑色に塗り、草原のような髪にも、同じ色を置いた」のである。
(5)は、心情把握選択問題<3分>。「不思議な心地」とは、「……この感じ。そこには、自分ではない人がいるようで、確かに自分がいる、とも思う。自分が、別の世界にいる……」という感情が、「そわそわと落ち着かない気持ち」にさせたのである。
(6)は、内容把握選択問題<2分>。最終的にルイの言葉でまゆちゃんは動揺しているのである。
(7)は、内容把握選択問題<2分>。会話を中心として話の流れが組み立てられている。このような表現により、登場人物の生きている「人間」としての生き生きとした内面が表現されている。

【大問3】古文読解問題

  • 時間配分:12分

出典は『古今著聞集』。
(1)は、内容把握選択問題<2分>。「池の中島に楽屋」をつくったのは「博定」ではない。「めでたくうけたまわりき。……ぞきこえし」と言ったのは「元正」である。
(2)は、現代語訳選択問題<3分>。「めでたくうけたまはりき」は「非常にすぐれたできばえだと思いながらお聞きしました」という意味である。
(3)は、内容把握選択問題<3分>。「『壺はうち入れたるたびやまじりたりし。はじめをはり同じほどに進みて侍りしか』といふ。元正、『終始進みて終はりにき』とこたえければ」という箇所を参考に判断しよう。
(4)は、古語の意味選択問題<1分>。「さえば」は「だから」である。
(5)は、内容理解選択問題<3分>。「この心」とは「御前にては、壺にうち入りて、よくぞ聞こしめしけん」である。つまり、博定の心遣いである。

攻略のポイント

現代文は、論説文と小説である。前者は、内容把握と論旨をいかにコンパクトに自分の頭の中でまとめ上げるかだろう。後者については、心情を正確にかつ迅速に把握することである。両者に共通して言えることは、キーワードを中心に文の流れを正確に読み取ることである。解答は全て選択肢問題であっても、消去法ではなく正解を一つに特定するための正確で迅速な文章読解力は不可欠である。では、時間的余裕のない受験生にとって、そのような読解力を日頃の学習の中でどのようにすれば身につくのであろうか。それは、ただ単に大量の本を読めばよいというのではなく、過去の入試問題(論理性の高い、言い換えれば入試問題として耐えられる)をじっくり読み解くことである。古文については、基本的な古典文法は確実に押さえ、的確な内容把握を理解できるようにしておくこと

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