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渋谷教育学園幕張高校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2016年度「渋谷教育学園幕張高校の国語」
攻略のための学習方法

論理的な思考力を付けて、本問のような論説文の入試問題で高得点を取るにはどうしたらよいか。いくつかのポイントをあげておこう。

第一に『文章を書く』ということである。
何も考えなしに闇雲に文章を書いてみても、入試問題における論説文対策にはあまり効果が期待できないだろう。おすすめは「論説文の要旨をまとめる」ということである。受験生にとって一冊の論説文〈岩波新書など〉を読んで要旨をまとめると言っても、その様なことを行う時間的余裕はないはずである。
そこで提案したいのは、論説問題の文章をまとめてみよう、ということである。それも、文章でまとめるのではなく、『箇条書き』で『単語』としてまとめていくということである。そうすれば、文章を書くという時間的な負荷も軽減され、なおかつコンパクトに論説文の内容、論旨の流れなどが手に取るように理解できるはずである。

第二に『論点を明確にする』ということである。
『論点』を『筆者の主張』と置き換えてもよい。つまり、筆者は何がいいたいのかということを明確に把握するということである。具体的には、本文中で筆者が繰り返している部分や、「つまり」や「したがって」という接続詞でつないでいるような箇所は要注意である。
また、筆者の考えを丁寧に辿ることである。「丁寧」といっても時間をかければよい、というわけではない。いうまでもなく試験時間は限られており、その時間的制限の中で的確に筆者の考えや論理展開を把握しなければならない。そのためにも、文章を読むスピード、内容を把握する力、把握した内容をまとめる要約力など、求められる「力」は相当なレベルである。これをしっかり満足のいく程度にブラッシュアップさせるためには、日頃から自分の言葉でしっかり考え、文章を書くということである。

次に、小説に関する設問についてのアプローチを考えてみよう。まずは、心情の読み取りである。直截的に「私は……と思う」とは描写されない。人物の心の中は、情景描写であったり、その人物の一挙手一投足に現われる。そのような表現をしている部分を選び出し、人物と人物の間の精神的葛藤や同調する部分をしっかり理解しよう。そのような作業を行うことなく、小説に描かれている『人物』の内面の本質的な部分を理解するのには時間がかかるであろう。

さらに、注目すべきは『会話』である。会話のやり取りを読み進めるうちに、人物同士が相手に対してどのように感じているか、心理的駆け引きは行われているのか、といった事柄も見えてくる。全体的な内容をしっかり理解するには、そのような面の理解と分析が不可欠である。

いずれにしても、学校で扱う小説や過去問で挑戦する小説の問題に対して、人物の心情を中心に読み進める癖をつけるように心掛けること。これをうまくマスターすれば合格点は取れる筈である。

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2016年度「渋谷教育学園幕張高校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問1は、哲学的分野に関する論説文の総合問題である<16分>。
倫理学に関する論説文であり、『環境倫理学』は『環境問題を解決するための法律や制度などすべての取り決めの基礎的な前提』を明確にする論理を展開する。漢字、語句、文学史などの知識問題を始め、50字程度の記述問題もある。

大問2は、小説を題材にした問題である<20分>。
主に、心情把握や内容理解、さらに文学史を問う問題である。記述問題(60字以内)もあるので、事前にしっかりとした準備は必要である。

大問3は、古文に関する説話文総合問題である<11分>。
古典文法、文学史、俳句内容理解など基本的知識問題が主である。

【大問1】

  • 時間配分:16分

哲学的分野(倫理)に関する論説文である。出典は、『二十一世紀のエチカ』(加藤尚武著)。
環境と資源の問題が思想的意味を持つことに関して論理が展開されている。最終的に、環境倫理学は環境問題を解決するための法律や制度などの前提を明らかにするという結論に至る。

問一は漢字である<2分>。
完答したいところである。(c)「こかつ」は書けるだろうか。

問二は語句問題である<1分>。
「錦の御旗」とは正当化したり権威づけたりする目的をもつもの。

問三は文章内容問題である<2分>。
本文の論旨を明確に捉え、選択肢の内容を読取り正確に当てはめてみる。

問四は内容把握問題である<2分>。
「初志貫徹」とはどのような意味であるかを考えること。

問五は内容把握選択肢問題である<2分>。
本文の脈絡を丁寧にたどりながら、「自由への脅威」とは何かを考える。

問六は内容把握記述問題である<5分>。
「味方だと思う人<甲>」と「敵だと見なす人<乙>」とにおけるそれぞれの立場での主張を明確に押さえること。

問七は要旨把握問題である<2分>。
適当でないものを選択する問題である。注意が必要である。

【大問2】

  • 時間配分:20分

小説の読解問題である<20分>。出典は『出征』(大岡昇平著)。

問一は漢字問題である<3分>。
(a)「いくぶん」は「幾分」、(e)「けんろう」は「堅牢」である。

問二は文学史の問題である<1分>。
知識問題としての文学史は、しっかりと押さえておこう。本問は、消去法でも正解できるように。

問三は表現選択肢問題である<2分>。
「去る者」の開放感を考えて解答すること。

問四は指示語記述問題である<6分>。
該当箇所の少し前に「我々は裏切られたような不満を覚えた」とある。この「不満」の内容を考える。

問五は心情理解選択問題である<3分>。
除隊にならずに戦前に送り込まれる「兵士」の気持ちはどのようなものであるか。

問六は心情理解選択問題である<3分>。
「顔を見ない」という行動心理は、相手に対する「後ろめたさ」があるのである。

問七は心情理解選択問題である<2分>。
教育期間中の衣服より戦地へ赴く際に手交された衣服の方が安っぽかったことに対する気持ちを考える。

【大問3】

  • 時間配分:11分

古文(説話)文読解問題である<14分>。出典は『今物語』。

問一は古文解釈(現代語訳)問題<4分>。
①「あるじ」とは「主」のこと。
②「ふしぎ」という語句が該当する箇所で使用されている状況を考える。

問二は古文内容理解問題<2分>。
侍は法師のことを「怪しくて愚かな態度」をとる法師と思っている。

問三は古文内容把握選択問題<2分>。
侍の「何か用事があるのか」という問いに対して何も答えずにいる法師の態度をどのように感じたのかを考えること。

問四は古文内容把握選択問題<2分>。
和歌の詠んだ才能を持つ法師であるのは西行しかいないのではないかと考えた。

問五は古語現代語訳記述問題<2分>。
②「やがて」は「すぐに」という意味。

問六は内容理解選択問題<3分>。
侍に殴られた西行は這うようにして帰って行ったのである。

問七は古典文法問題<1分>。
係り結びの法則に基づき考えること。

攻略ポイント

全体的に、現代文(評論・小説)の読解、古文読解が中心である。この出題傾向は例年変わらない。
設問内容としては内容把握・心情把握をしっかり行えるようにして欲しい。また、漢字、文学史、語句、古典文法などの知識問題は確実に得点できるように事前準備を怠らないように。
さらに、40~50字の記述問題も全得点に占める比重が高いので、短時間で自分の考えを本文に沿って文章に纏め上げる能力も身に付けなければならない。
対策としては、とにかく記述式問題集で徹底的に演習を繰り返すことである。この対策を怠ると、本番で徒に時間だけが過ぎてしまい、満足のゆく答案に仕上げることができないであろう。

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