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桐朋高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2020年度「桐朋高等学校の英語」
攻略のための学習方法

確実に合格を手にするための学習ポイントを何点かにわたり、以下に述べてみたい。

単語力をしっかり蓄える

難関校合格に求められる最低でも3500単語。具体的には、英検準2級以上のレベルである。特に、一つの単語で多様な意味を有する単語は要注意。例えば、figureという名詞には「人形、人物、数字、(数字の)桁、図柄、形」などの意味がある(同様な単語は他にもたくさん存在)ことなどをしっかり把握しておくこと。そうしないと、英文を正しく読むことができなくなる。また、英単語の根本的な意味を把握しておくこと。例えば、natureという単語がある。大半の受験生の皆さんは「自然」と訳するだろう。もちろん、「自然」という訳をあてはめて適切である場合もあるかもしれない。しかし、難関校の英文をその内容までしっかり押さえるためには英単語の持つ“根本的な意味(根っこの意味)”を 押さえておくことである。そこで、natureの根っこの意味とは何であろう。考えてみると「自然」とは、人間の手が入っていない状態のことであり、まさに「自然な状態」のことである。何も手を入れていない状態という意味から、natureには手を入れていないもともとの状態という意味から「本質、性質、本来、元来」などの意味を含むのである。さらにその形容詞形であるnaturalには「本質的な、本来の」という意味がある。つまり、「今ある状態をさかのぼった起源的な状態」のことを指すのであり、平易な言葉でいえば「もともとの」という意味になるのであり、他の単語で考えると‘original’という単語とほぼ同じ意味となる。このように、単語の本質的な意味を折に触れて理解し、自身の知識として蓄えていくためには、「英英辞典」を使うと効果的であろう。ぜひ挑戦して欲しい。

また、受験生の多くが英語長文に苦労する。その原因として考えられる主たるものは、「文法事項」の基礎的知識が不足していること、又はその知識が十分あったとしてもそれを実際の問題にあてはめる(=アウトプット)実戦力が足りないことが考えられる。そこで、受験生が戸惑い、かつ入試長文に頻出される文法事項の中の一つである「分詞構文」について、一緒に確認してみたい。

分詞構文を十分に理解すること

分詞が動詞と接続詞の両方の働きを持ち、その分詞の導く句が副詞句として用いられる場合、分詞構文という。具体的には、文頭に~ingがあり、それが動名詞として主語の働きをしていない場合には、分詞構文と考えるのである。分詞構文の代表的用法としては、ⅰ)時(~のとき)、ⅱ)譲歩(~だけれども)、ⅲ)理由(~なので)、ⅳ)様態(~のように)、条件・場合(~の場合は)などがある。

例えば、ⅰ)について以下のような分詞構文の仕組みについて理解を深めよう。
Seeing me, the dog wagged its tail.(私を見ると(=見たとき)、その犬はしっぽを振った)
という英文を考えてみると、文の前半(条件節又は従属節という)は、接続詞が省略され、主語も後半(帰結節又は主節という)の主語と同じなので省略される、というルールに従って書かれた英文である。したがって、省略された部分を補って考えると以下のようなオリジナルな英文であることを理解して欲しい。

When the dog saw me, it(=the dog)wagged its tail.
この英文が分詞構文を用いて表現すると上記のような英文になるのである。また、-ed(過去分詞)で始まる動詞で始まる分詞構文もあるので注意すること。その場合には、従属節(条件節)が受動態の場合であることも必須知識である。さらに、条件節と帰結節の主語が異なる場合も、機械的に条件節の主語を省略させるわけにはいかない。その場合には、従属節の中の主語は省略させずに残した状態(S1+~ing+~,S2+V+~)で表現するのである。これを「独立分詞構文」という。

以上、分詞構文について概観したが、興味のある受験生は高校生用の文法書で『分詞構文』の項を熟読し、実際の長文に取り組んで欲しい。

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2020年度「桐朋高等学校の英語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

【大問1】は、リスニングテスト問題<12分>
【大問2】は、長文総合読解問題(説明文)<18分>。「英雄」とは何かについての英文に関する総合読解問題である。
【大問3】は、長文総合読解問題(説明文)<15分>。「デンキウナギ」に関する英文総合読解問題である。
【大問4】は、自由英作問題<5分>。与えられた日本文を英文に直す完全自由英作問題が2題である。

【大問2】長文総合読解問題(説明文)

  • 時間配分:18分

「英雄とは何か」という問いに対して、多くの「英雄神話」を通じて英雄に関して考察した英文である<18分>。

(問1)適語選択問題<1分>。空欄直後に接続詞butがあることに注目しよう。接続詞butがあることで、その前後は相反する内容になる。

(問2)内容把握問題<2分>。下線部直前にin the endがある。「結局は、最終的には」というイディオムであるが、これを手掛かりに英雄が初めは「何に」反対していたかを考えること。

(問3)整序問題<2分>。この類の問題では、初めに「動詞」を決めるのが原則である。語群の中で動詞はgivesであることは明確である。次に、give+人+物(V+O+O)なのか、またはgive+物+to 人(V+O)のいずれかの判断であるが、toがないので当然前者で考える。

(問4)語句解釈問題<2分>。下線部(4)の直後の文章に、A common exampleとある。以後に続く文章から具体例を探し出すこと。

(問5)適所選択問題<3分>。与えられた英文の中に、alsoがある。これは、「他人も影響を受ける」という意味になるので、与えられた英文の直前は「英雄が影響を受けた」という趣旨の内容の英文になっている、ということが判断できるだろう。

(問6)適語補充問題<2分>。空欄(5)の英文は、「困難な局面に遭遇した人々」は「何」を使わなければならないのか、という趣旨の内容である。「困難な局面」には「試験や挑戦」を含むと言及しており、それは英雄が「試験に合格」するために使うstrength, intelligence and heartとなる。

(問7)英文和訳問題<2分>。下線部訳の問題であるが、難しい単語もないのでしっかり訳出してほしい。関係代名詞の目的格(これは省略される)などの知識をしっかりと習得しておこう。

(問8) 自由英作文<4分>。まずは波線部の訳をしっかり考えること。「暗闇の中に入ることによって、人生の宝物を見つけ出すのである」という意味である。波線部にあるdarknessとは、直前にあるdifficult struggles(困難な奮闘、闘い)のことである。そのような趣旨を踏まえれば、自分の人生の中で「困難な試練を克服して自分の夢や希望を実現した」経験を英訳すればいいであろう。

【大問3】長文総合読解問題(説明文)

  • 時間配分:15分

デンキウナギに関する説明文の総合読解問題である<15分>。

(問1)内容把握問題<2分>。「デンキウナギ」は、なぜ「デンキウナギ」と呼ばれるようになったのか。どこにmisleadingがあったのかを本文をよく読んで考えること。後ろの文章にThat’s because とある。実は、「デンキウナギ」はウナギではなかったのである。

(問2)整序問題<2分>。語群を見ると、than/stronger/five times などより「5倍強い」という英文を考える。producedは、過去分詞の形容詞的用法であり、一般動詞の過去形とはならない。

(問3)語句解釈問題<1分>。直後に、which meansとある。これ以降の英文でnocturnalの意味に言及している。その中で、they sleep during the day and are active at nightとあり、「昼は寝ていて、夜に活動的になる」のであるからその性質は「夜行性」である。

(問4)内容把握問題<2分>。下線部(4)のtheirとは「デンキウナギ」のことである。したがって、デンキウナギが生息いているenvironment(環境)について解答すればよい。

(問5)内容把握問題<1分>。下線部(5)は、That way となっているので、直前の英文を参照すること。

(問6)下線部和訳問題<2分>。ポイントは、It is ~ for … to -の形式主語構文であることを見抜き、かつoneが何を指すのかを考える。

(問7)語形変化問題<2分>。基本的文法事項に関する問題である。動詞の語形変化であるが、過去分詞・現在分詞の形容詞的用法、受動態、過去完了、前置詞+~ing(動名詞)などについての文法的理解を確実にしておこう。

(問8)内容正誤問題<3分>。本文の内容に即して正誤を判断する。Aの「デンキウナギによって作り出される電気的衝撃は、馬を倒すほどの強さである」とCの「デンキウナギは視力が弱いので、食べ物を見つけ出すために助けとなる低レベルの電荷を使う」という2つが本文内容に合致する。

【大問4】自由英作問題

  • 時間配分:5分

(1)提示された日本文の中で「右も左もわからない」という英訳に苦労するのではないだろうか。このように英訳しにくい日本語を一度、英訳しやすい日本語に「翻訳」する必要がある。たとえば、「右も左もわからない」を「この町については全く何も知らない」と置き換えて、I have no idea about this town. とすることも可能であろう。

(2)本問も全問同様、与えられた日本文を英訳しやすい日本語に置き換えよう。「部屋を後にした」とは「部屋を出て行った」と考えて、left the roomとする。

攻略のポイント

英語力のレベルとしては、高校1年生レベルを超えている。単語力も英検準2級はクリアにしてもらいたい。その上で、熟語(イディオム)も英検準2級レベルのものは確実に覚えてもらいたい。文法事項としては、不定詞、関係代名詞、比較、分詞、仮定法などの内容については、高校初級レベルの知識は確実にしておきたい。さらに、長文読解力である。400~500単語の長文総合問題(解答時間:15分を目標)を、3日で2題の割合で取り組んで欲しい。

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