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開智中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2017年度「開智中学校の算数」
攻略のための学習方法

[出題されやすい内容]

試験時間は60分、大問4問に小問15。

平成28・29年度と大幅に問題の質が変わった開智「先端A」の算数。
といっても「先端A」の歴史は浅く,まだコースがスタートして数年目なので,受験生に対して適切な問題選びに試行錯誤しているところといったほうがいいかもしれない。

出題されやすい内容とは…
「割合・場合の数・平面図形・立体図形・速さ」の5分野である。
ただ基本的な公式が理解できるではなく、いわゆる応用が利くよう少し難問にまで手を染め,いわゆる典型題はいつでも正解を出すことが出来る、くらいの自信が欲しいところだ。

教材としては、塾で使用している問題集などがよいだろう。たとえば「A(平易)→B→C→D→E(難問)」となっているものであれば、「A~D」クラスの問題である。

[過去問演習]

この段階を経て次にやることは、過去問の徹底演習である。

「開智(先端A)」の算数とはどういうものか、ということをよく知っておきたい。
学力があっても(偏差値が良くても)、受験でいい結果が出せないという受験生の大半は、志望校対策が不十分だからだ。
「力はあるのだからその場で解けるはず」と判断してよいのは、算数の偏差値が常時70以上はあるか、対象としている学校が自分の偏差値よりも10以上低い場合に限る。あとは対策次第で合格する割合はかなり変動する。

「先端A」の場合,大問のスタイルはだいたい似ている。

【大問1】は小問集で標準レベルの一行問題が並ぶ。以降の大問は1つの大問に3つの設問。そして、設問のレベルが徐々に上がっていく。
前半の1問ないし2問が勉強してきた成果が生かせる「標準的」な設問,最後の設問はかなり応用力を要求されるものになっている。本年度では【大問4】の(3)だけがかなりの難度だった。

そして、合格だけを考える場合には、前半の2問をそつなくこなせれば十分に可能性がある。ただし、「標準的」とはいうもののその難度はなかなかのものだ。基本的なものだけを解いてきたという勉強法では【大問1】の小問から足をすくわれかねない。それでは合格などまだまだだ。

また,(1)の解き方または答えが次の設問のヒントになっている場合が多い。一見関係なさそうに見える問題でも実はその前の設問が使えることが分ったときの「なるほど」感にはなかなかのものがある。そういう設問をうまく見つけて、算数を解く楽しさも味わっておきたい。

[場合の数]

「場合の数」にはいろいろな解き方がある。                             「和の法則」「積の法則」などの有名な公式をふくむものから始まり、「道順の問題」「トーナメントとリーグ戦」「円順列」などさまざまな解き方がある。                             それらはいずれも「すべて書き出さなくても計算を使えば、またはやり方を知っていればうまく解けるよ」と言うものである。合理的でしかも時間の節約につながる。

しかし、「先端A」はあくまでも「場合わけをして,細かく調べていく」にこだわる。そういう設問があることを肝に銘じておかないと受験生としても覚悟が決まらない。

「先端A」でも他の分野の出題はスマート、または巧妙な構成をもった問題が多い。良問の宝庫と言える。  しかし「場合の数」は時間をかけて丹念に調べてあげていくという解き方にこだわるようだ。ここは従うしかない。テストに出たら、時間をかけて場合わけをし、調べていく。これを実践するしかない。         

そういう作業をいとわない精神力も必要になるだろう。このようなテスト形式である以上、どのような生徒がこのテストに向いているかと言うことはおおよそ見当がつくだろう。                    

それは、「ねばり強く問題にあたれる生徒」ということである。

書き出しをふくむ、細かい作業の積み重ねに耐えうる、またはそういった算数が好きという生徒には格好のテスト問題だと思う。自分はとてもよい「作品」だと思っている。ただ、本年度はこの大問「場合の数」が出題から外れた。来年度はどうなるか、は注目される点である。

「先端A」の算数は2月校に負けることのない、大変に優れた内容をもっている。しっかり対策をして、自分の納得がいく点数が取れるようがんばってみよう!

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2017年度「開智中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

60分で大問が4,小問が15。各8点で120点満点。

本年度は昨年度の流れを受け継ぎ、問題の質が標準的なものとなっており、受験者平均点も男子63.9点、女子55.2点と他校に比べれば低めではあるものの合格者平均点は昨年並みと受験しやすいレベルになっている。

問題量は一定なので1つ1つの問題にじっくり取り組んでも時間は十分にあり,合格ラインまでの点数もおおいに望める。

【大問1】計算・周期算・公倍数・流水算・場合の数・平面図形

  • 難度:標準
  • 時間配分:15分
  • ★必答問題

(1)から(6)まで,標準的な水準の問題が並ぶ。ここは6問中最低でも4問は正解しておきたいところ。もちろん満点も十分に狙える。

(2)は「うるう年ではない」という条件から「来年の1月11日」の曜日を求め、そこから1つ曜日を戻るという方法も取れる。

(3)は「4で割っても5で割っても1あまる」整数を小さいほうから並べていき、「9で割ると2あまる」整数が出るのを待つ。ちなみに「9の倍数」の見分け方は「各位の数字の和が9で割れれば9の倍数」というものだが、「9で割って2あまる整数」というのも、「各位の数字の和を9でわったら2あまる」ことで求められる。   例えば、正解の「101」は各位の数字の和が2になるので、9で割ると2あまることがわかる。

(4)も典型的な流水算。比を使って求める流水算の一歩目というところ。船Pの上りと下りの速さから流速を求め、それを船Qにも使ってみる。

(5)が意外と引っかかる可能性があるかも。                              公式を使えば、「(6×5×4)÷(3×2×1)」=20(通り)となるわけだが、同じ人数の組に分けるのでさらに2で割らなければならない。                                         ただし、同じ人数の組でもたとえば「Aチーム3人、Bチーム3人」に分けるのであれば20通りのまんまでよいわけで、そのあたり問題文の読み込みで力の差が出る。

(6)は三角形ABFが正三角形とわかれば答えはもう求まったようなもの。あとはそれぞれの面積に数値を置いていけばよい。

問題はどれも標準的なものであり、受験勉強に真摯に取り組んできた生徒であればほぼ正解できたことだろう。ただし、基礎レベルではないので、まだ追いつかない生徒は早急にレベルアップを図りたい。

<時間配分目安:15分>

【大問2】割合と比(売買損益)

  • 難度:やや難
  • 時間配分:15分
  • ★必答問題

(1)は割合の基礎チェックといった味わい。

(2)では、つるかめ算ではなく、面積図や天秤などに比を使って求める問題になっている。少し珍しい。

(3)はさらに条件を複雑にして最後に売った商品は原価割れをしているので利益の総和からは解くことができず、総売り上げから答えを求めていく。
この売買損益の大問で全問正解で来ているとかなり大きい。少なくとも(2)まではあてておきたい。

<時間配分目安:15分>

【大問3】割合と比(倍数算)

  • 難度:やや難
  • 時間配分:15分
  • ★必答問題

連比をもちいた倍数算が中心にある比の問題。実際に倍数算を使うのは(2)だけである。

(1)は2:3:4のところをまちがえて4:3:2としているので、問題文の条件から、AまたはCの比2つ分が1200円に相当することがわかる。比1当たりは600円になるので、あとは9(=4+3+2)倍すればよい。

(2)は、3つの比のうち2つを使って倍数算に持ち込むというアイデアと、倍数算のうち最も難度の高い「比例式」を使用する求め方(線分図でも解法可能)、さらに(2)の正解がないと(3)は求められないという意味で、この大問の重要なポイントとなっている。「比例式」倍数算は「ニュートン算」と同じく解き方を取得してしまえばワンパターンな問題なのだが身についていない場合も多く、ここでしっかりと確認しておこう。

(3)は(2)が解けていればボーナス問題。ただし予定通りの所持金を求める問題なので最後にミスしないようにしたい。

<時間配分目安:15分>

【大問4】平面図形(三角形の相似)

  • 難度:
  • 時間配分:15分

ややユニークな「3:4:5」の辺比をもつ直角三角形の設問が2つと直角をもたない普通の三角形の設問が1つ。いずれも相似形を駆使して解くわけだが(3)のレベルだけ異様に高いので(2)までの正解で充分である。

(1)(2)とも、解き方は共通している。補助線をひいて、いずれももっと大きい「3:4:5」の三角形を作ればよい。(1)ならば一番長い辺の長さが7cmのものを、(2)ならば8cmのものを作る。あとは「3:4:5」の比を用いてそれぞれ答えが求まるはずだ。

そうはいっても最後の問題だけあって解けないときもあるだろうから、しっかりと復習して(2)までは解けるようにしておきたい。

<時間配分目安:15分>

攻略ポイント

テスト時間は60分で120点満点。

受験者平均点を上回っていればほぼ合格点となるので、本年度であれば、120点中70点以上が目標になる。一昨年度までは目標とする点数は40%だったが,この2年間は60%と大幅に上がった。

平成28・29年度の「先端A」はいわゆる「第1回」の問題レベルになっていて,解く側の生徒にとっては大変負担の少ないテストになっている。2年続けての安定水準が今後も継続するとすれば、「標準からやや難」レベルの問題を数多くこなしていくことで合格点を取るのも必ずしも難しいことではない。ただし、昨年度ですら存在した「先端A」の「数え上げる場合の数」が復活する可能性もあるので注意は必要だ。

また、標準レベルになったといっても基礎的な設問はほぼないので、応用力をしっかりつけてテストに臨もう。

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