駒場東邦中学校の傾向と対策
駒場東邦中学校の入試傾向をプロ家庭教師の視点で解説します。役立つプロのノウハウをご覧ください。
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受験の攻略ポイント
東京の男子最難関校の1つ。どの科目も、標準的な問題が解けるということは最低条件として、それらを土台とした高レベルの「思考力」と、それらの知識を正確に記述する「表現力」をみがいておこう。
算数 | 数論と図形の分野は出題頻度が高く、逆に特殊算はあまり出題されない。相応の対策が必須。 |
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国語 | 「小説」大問1題という出題形式で一貫。「配点」の3~4割を占める「説明記述設問」の対策は必須。 |
社会 | 本校らしい「一筋縄ではいかない問題」の対策として、「多角的思考」を身につけることが重要。 |
理科 | 「実験観察問題」は、なぜその答えになるのか、理解を進めつつ勉強をしてきたかどうかがポイント。 |
理科の攻略ポイント
物理・生物・地学の3分野から出題されている。昨年度まで大問1番目にあった小問集合が今年度はなかった。来年度以降どうなるのか注目したい。
小問集合以外の大問4題の構成は例年通り。基本知識を問う問題から思考力を問う問題まで多様だが、まずは各分野において確実な知識をしっかり身につけることが最優先である。
2021年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
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【大問1】気象 | 標準 | 10分 | ★ |
【大問2】熱の移動 | やや難 | 10分 | |
【大問3】里山の生物 | 標準 | 10分 | ★ |
【大問4】力のつり合い・浮力 | やや難 | 10分 |
社会の攻略ポイント
「地理」「歴史」「公民」「時事」と全ての単元から出題される(2021年度は純粋な「時事」単元からは未出)。大問1題が本校の基本スタイル。
「ひとつのテーマについてのリード文(会話文)など」に関連してさまざまな出題がある「総合形式問題」(本年度は新趣向で「新聞記事」と「リード文」)。単元別の配点比率は、これまで基本的には「地理」と「歴史」がメインだったが、本年度は「歴史」が圧倒的に多くて5割強、次いで「公民」が3割弱で、「地理」は2割弱(昨年度同様に「地理」の比率が低くなった。新傾向か? 要注意)。
小問数は10程度で解答数が20強(本年度は小問が9で解答数は25)。
解答形式は「選択肢」(「不適切」「組み合わせ」「複数完全解答」等あり)、「事項等記述」(「漢字」等の指定あり)、「説明記述」(例年10題弱、近年はやや減少傾向で本年度は6題)。「地図」「地形図」「統計資料」「歴史史料」「図版」「絵図」「写真」などからの出題が例年ある。他校ではあまり類を見ない問題もあるので要注意だ。特に「統計資料の読み取り」では難易度の高いものがある。昨年度初めて新たな大学入試制度で重視される「思考力・判断力・表現力」を意識したとも考えられる出題があったが、本年度は未出(ただ、油断は禁物だ)。いずれにしても、「思考力・処理能力の高さ」と同時に「スピード」も求められる。80点満点。試験時間は40分。
2021年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
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【大問1】「総合」(「地理」「歴史」「公民」) | 標準 | 40分 | ★ |
国語の攻略ポイント
「小説」の大問1題という出題形式で一貫している(2021年度も同様)。
小問数は12~15問程度(本年度は昨年度と同じで13問)。
その中で「漢字の書きとり」(例年全15問)、「総合的知識問題(国語常識含む)」も出題される。文章量もほぼ一定で7000~10000字ほど(本年度は昨年度より一気に減少して約7100字。近年、増減が激しいので要注意)。「設問内容」は、「選択肢」(「不適切」「複数解答」などあり)、「抜き出し」、「空所補充記述」、「語句記述」、「説明記述」等と多彩だ。本年度は「選択肢」(「不適切」、「総合的知識問題」あり)、「抜き出し」、「説明記述」、「漢字の書きとり」。そうした中で本校の合否を左右するのはやはり、例年「配点」の3~4割超を占める「説明記述設問」(本年度は5問で、なんと全配点の50.0%)。しかも、「字数制限」が厳しいことも大きな特色だ。「20字~140字程度」まで、毎年さまざまな「字数指定」がある(本年度は「10字~130字」)。そのような範囲内で、「必要な要素」をいかに「過不足なく」まとめていけるかが勝負となる。
本校の入試担当者も「記述は丁寧に採点している」と明言しているので、「細部」までのこだわりが求められていることを肝に銘じておくこと。120点満点。試験時間は60分。
2021年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
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【大問一】「小説の読解」(「漢字の書きとり」と「選択肢」「抜き出し」「説明記述」) | 標準 | 60 | ★ |
算数の攻略ポイント
駒場東邦といえば、数論と図形。これは2大テーマといってよい。それほどこれらの分野は出題頻度が高く重要である。逆に、いわゆる特殊算はあまり出題されていない。
また、理由を説明させる問題や、作図をさせる問題が出題される場合があるのも本校の特徴である。
2021年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
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【大問1】小問集合 | 標準 | 17分 | |
【大問2】場合の数 | 標準 | 10分 | ★ |
【大問3】立体図形 | 標準 | 10分 | ★ |
【大問4】場合の数、数の性質 | やや難 | 15分 |
駒場東邦中学校合格者の声
リーダーズブレインのプロ家庭教師は、お子さまのレベルやご希望にあわせて指導します。プロならではのノウハウでさまざまな課題を解決して志望校合格に導いてきました。
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中学受験で40年以上の実績をもつリーダーズブレインは、これまで多くの中学受験生を志望校に合格させています。指導にあたる教師陣はすべて指導経験7年以上の中学受験専門プロ家庭教師です。
プロ教師対談インタビュー『中学受験生を伸ばすポイントは?』
豊富な経験から「合格までの最短距離」をプロ教師陣が語り合います。
伸びる受験生はどうしているのか?家庭でのサポートで親が気をつけるべきことは何か?勉強のサポートの仕方から親子の関係性など・・・ぜひ参考にしてください。
学校 | 駒場東邦中学校 |
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偏差値 | 2021予測偏差値63(四谷大塚80%)・60(サピックス80%) |
併願校 |
1月入試では渋谷教育学園幕張中・市川中、2月は筑波大駒場中・聖光学院中・海城中・浅野中・栄光学園中・早稲田中・が多く見られる。 *入試日程の変更にご注意ください |
合格者 | 合格最低点を見ると、年度による差があるが、事前の過去問対策では最低60%はクリアしよう。出身塾別で見ると、サピックスが多く、日能研・四谷大塚・早稲田アカデミーが続いている。 |
進学実績 | 東大・東工大・一橋大を始めとした国立大に50%、早稲田大・慶應義塾大・上智大に100%以上、MARCHに30%が合格している。また、毎年卒業生の5割程度が上記大学の進学を目指して大学進学浪人を選択している。 |
その他 | 高校での募集を行わない完全中高一貫校。首都圏トップクラスの進学校で、東邦大学への推薦制度があるが、卒業生のほぼ全員が有名国私立大学へ進学している。 |
基本情報 |
所在地 〒154-0001東京都世田谷区池尻4-5-1 最寄駅 京王井の頭線「駒場東大前駅」徒歩10分・東急田園都市線「池尻大橋駅」徒歩10分 連絡先 ℡:03-3466-8221 沿革 昭和32年開校。 |
