晃華学園中学校 入試対策
2025年度「晃華学園中学校の社会」
攻略のための学習方法
出題構成
例年、総解答数は30前後で大問は2~4問ほどだった。
年度によって、大問ごとにだいたい分野が分けられている場合もあり、各分野が融合している総合問題の年度もあったので、特に「大問ごと」という意識は持たない方が良い試験であった。
近年に試験時間が25分から35分に伸びたが、2019年度から25分になり総解答数もその分、少なくなっている。今後の試験時間と問題数に注意しておきたい。
一時期は大問3つがそれぞれ歴史・地理・政治と分野ごとに分けられていたが、2018年度以降では大問は1つだけの総合問題にもどり、年度により形式に変化が見られる。
設問の内容にはあまり変わりは無く、1~3行の記述問題が4~6問ほど、残りは用語記入と記号選択で、記号選択の方が問題数は少し多めの場合が多い。
用語記入と記号選択の問題は、中学入試の基本的事項を答えさせるものが多い。記述問題は出来事・制度の説明や資料から読み取れることを考えさせる問題など、やや難度の高いものが出されている。全体として文字を書く分量も多くなるので、スピードも必要とされる点、意識しておくべきである。
歴史分野
原始時代から現代まで、政治・経済・文化・外交など、まんべんなく幅広い範囲から出題されており、とくに偏りは見られない。資料・図版は資料集などで一般的に見られるものが多く、用語記入や記号選択も基礎的な知識で答えられるものがほとんどである。
この分野で出される記述問題は、出来事や制度について説明させるものが多い。ただその用語を覚えているだけではなく、その背景などの周辺事項も理解しておく必要がある。
また、年代順の並べ替えの問題が出された年度もあるので、基本的事項をしっかり覚えた上で、資料集・年表などで各時代の特徴と流れもとらえておくようにしたい。
地理分野
国土と自然、農業・工業などの産業について、地図や統計を用いて出題されている。
ひとつの県や地方をテーマにしたり、日本全体から広く訊かれたりと、形態も様々である。また、世界地理の問題も近年よく見られる。位置を訊かれる問題も多いので、白地図も活用すること。
この分野の記述問題は資料やグラフから考えられる原因・理由を問うようなものが多いので、単に統計の数値や順位を覚えるだけでなく、その意味や他分野との関連・影響などについても考えながら、資料に触れるようにしたい。
その他の問題は基本事項を問うものが大部分なので、まずは基礎力の充実が第一である。
政治分野
日本国憲法・三権分立・政治のしくみなどの分野から多く出題されている。そこに福祉・国際社会・時事問題などが織り交ぜられているといった傾向である。
この分野でも記述問題が見られ、税や経済のしくみを説明させるような問題も出されている。テキストの基礎的な事柄をしっかり頭に入れて、ニュースや時事問題集などで社会的な出来事にもなるべく多く触れて、考えを深めておくようにするとよい。
知識・記述
全体として、特別な難問やあまりに細かい知識を問う問題は見られないが、記述問題はやや難化の傾向がある。資料をもとに、知識だけでなく理解の深さや表現力を問うような問題も出題されている。
記述問題は、やはりただその用語を知っている程度では対処できない。その用語や出来事についておおまかな説明ができるくらいに理解しておかなければならないので、人物・事件・制度などに関して、その背景・原因などの周辺事項も合わせて整理しておくことが大事である。
思考力を必要とする問題に対応するためにも、データの意味やそれがもたらす他への影響などまで、少し深く考えるような習慣を身につけたい。
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2025年度「晃華学園中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
今年度も大問が1つだけの総合問題となった。試験時間が短くなった分、問題数は22~25問と以前より少なくなった。
様々な分野の問題が順不同で出されるので、1問1答の要領でどんどん答えていこう。
素材文は下線部を読むだけでも答えられる問題も多い。
記述問題になるべく多くの時間を残しておきたいので、その他の問題はテンポよくこなそう。
【大問1】総合問題
- 難度:標準
- 時間配分:25分
- ★必答問題
問1 土偶は女性をかたどったものが多く、主に祭祀・呪術などに用いられたと考えられている。
問2 Bが静岡県登呂遺跡で合っている。Aの三内丸山遺跡は縄文時代の遺跡である。Cは吉野ケ里遺跡。
問3 聖武天皇は大仏建立など、仏教の力により世の中を治めようとした。
問4
ア. 保元の乱ではなく、平治の乱である。
イ. 征夷大将軍にはなっていない。
エ. 口分田ではなく荘園である。
問5 サツマイモの研究(18世紀前半)→囲米の制・寛政の改革(1787~93年)→大塩平八郎の乱(1837年)→世直し一揆(幕末~明治初期)
問6 桜島は現在も噴火を繰り返し、風下では火山灰の被害が発生する。
問7 新競技は歴史が浅く、若い世代に人気である。そうした若者のオリンピックへの興味・関心を高める目的がある。
問8 シーボルトはドイツ出身で、オランダ軍の軍医として来日した。
問9 普通選挙法では満25歳以上のすべての男子に選挙権が与えられた。
問10
(1) 海外の植民地にいた日本人が帰国したこと・戦場の兵士が国内に帰還したことなどが挙げられる。
(2) 時代を経るごとに少子高齢化が進む流れであるから、ウ→イ→アとなる。
(3) 90年代に最も多く、近年割合を減らしているFは夫婦と子どもの世帯。大きく増加しているGは単身世帯と考えられ、Eは夫婦のみの世帯である。
問11
イ. 冷蔵庫・洗濯機・白黒テレビである。
ウ. 環境省ではなく、環境庁である。
エ. 「国による観光に力を入れた政策」は誤り。
問12
(1) 近畿地方では大阪府に次いで人口が多い兵庫県。
(2) エ. ぶたの飼育頭数1位は鹿児島県である。
問13 自然が多い沖縄や北海道は観光・旅行で訪れる人が多く、観光業などのサービス業で働く人の割合が高いのである。
問14 「健康で文化的な最低限度の生活」は生存権についての質問でよく訊かれるので覚えてしまおう。
問15 (1) 2023年には中国を抜いてインド(地図イ)が人口世界1位になった。 (2) 中国
問16 (1) 菓子やケーキに使われる乳製品なので、バター。 (2) 農林水産省
問17 L―2・N―5 Mは4、Oは3である。
〔ワンポイント!――記述問題が3問あり、資料の読み取りなどもあって25分はやや短い。まずは他の問題を一通り終え、残った時間で記述問題に取り組もう。3問中、書けそうな2問をしっかり書いて、残り1問にもできる限り書き込もう。〕
<時間配分目安:25分>
攻略のポイント
解答数で見てみると、今年度は3分野がバランスよく出題された。歴史・現代社会の問題数が多かった年度もあり、年度によって差があるようである。
用語記入・記号選択は基本的事項を問う問題がほとんどなので、まずは基本事項を漏れの無いように丁寧に学習することが肝要である。
記述問題は、理由を考えさせる問題が以前より増えて難しくなった印象である。出来事の理由や制度の目的などを端的にまとめる練習をしておこう。記述問題のうち、3分の2くらいは得点できるよう目指そう。
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