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早稲田中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2019年度「早稲田中学校の国語」
攻略のための学習方法

【問題構成】

大問は物語と論説文の2題というのが定形となっている。文章量は2018年度では約12000字にもなったが、2019年度は約9000字であった。

問題数は最新年度では19問であった。そのうち、記号選択7問・記述2問・書き抜き4問と漢字・その他という構成である。記述問題は45~50字ほどでまとめるものだが、制限字数の幅が5字しかないので、指定の字数にうまく収める難しさが生じてしまっている。

時間は50分なので十分足りるのだが、素材文自体がやや難しかったり、設問にも難しいものが織り交ぜられていたりと、簡単な試験ではない。時間を充分使ってやや難しい問題をじっくり考える試験であると言える

 

【文学的文章の読解】

 

家族や友人との関わりを描いたものが多く見られる。また、フィクションとしてユニークな設定の物語も用いられる。

例えば2017年度では、主人公は車である。車の目から、その所有者家族やその友人の言動・隣家の車との会話などを通して、周囲の人間、さらには車の気持ちまでもが描かれている。多分に想像力を要する問題である。読書経験の中でも、現実に近い設定のものやSF・ファンタジーのような時空を超えた壮大なものなど、様々な書物や多様な設定・形態の小説に多く触れておくことが、このような問題では力となるだろう

ともあれ、まずは長文読解の基本的な力をつけることが第一である。時間・場所・登場人物などの変化で場面の変わり目をチェックする。人物の性格も考慮し、その言動や情景などから、心情を理解する。あらすじをまとめ、誰のどんな気持ちを描いた話なのか・主題を考える、といった基本の取り組み方を練習しておこう

 

【説明的文章の読解】

国際化・日本文化・哲学など、幅広いテーマの文章が使われている。

選択肢問題でも記述問題でも、要点・要旨がしっかり見抜けているかどうかがポイントになる。論理的文章の読解の基本をしっかり身に付けよう。

段落の整理。形式段落を意味段落でまとめ、小見出しをつけるとわかりやすい。段落のつながりをよく確認しよう。各段落の要点を傍線などで目立つようにしておく。要点をまとめ要旨を把握する。おおまかに要約も考えておくと良い。問題を多くこなして論理の流れを正確にたどれるようになっておこう

 

【選択肢問題と記述問題】

選択肢問題は、似たような選択肢で紛らわしいとか文が長すぎて手間がかかるとか、いわゆる意地悪な選択肢ではない。しかし、素材文の細かい部分まで正確に読み取れていないと正解できない問題が多く、また、正解をあるだけ選びなさいといった全体を正確に読むことが必要な設問も多い

選択肢問題のコツというよりも、読解力そのものが必要な問題という印象である。類似問題を多くこなすことはもちろんだが、本文を細部まで正確に読み取る注意力も十分に高めておきたい。

記述問題は2019年度では45~50字以内という、5字の範囲内でまとめる問題になっており、字数調整に慣れておかなければならない。問われる内容は、傍線部近くだけ読んでも答えられないものが多い。次の場面や、さらに先の段落、全体のテーマなども含めて答えを探さなければならないものがある。

要点のまとめや気持ちの変化の流れなど、やはり読解がしっかりできていることが重要となる。「自分の考えを述べよ」といった論説タイプの記述ではないので、本文をしっかり読めていれば得点できる。過去問で慣れておきたい。

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2019年度「早稲田中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

文章量は2題合わせて約9000字。ただし総解答数は19問しかないので時間は十分にある。記述問題2問も30~50字とさほど重いものではない。素材文の細部まで見落としのないように正確に読み取り、選択肢問題でも注意を怠らず、正確に読み着実に答える。過去問で時間の感覚をつかみ、確実な読解を心がけるようにしたい。

【大問1】小説の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:25分
  • ★必答問題

児童養護施設で働く主人公は、自分と壁を作っている奏子と本心で話し合おうと向き合う。

問1 c. 夜更かし。「更かす」にはそれ自体で夜遅くまで起きているという意味がある。

問2 和泉の付き添いも減り、自分ひとりでできる仕事も増えてきて自信が出てきた様子が描かれている。

問3 数行後の「意固地になって~もらえなかっただろう」に注目。「あしたの家」を単なる職場と思っていると答えたら、久志や他の子たちから仲間として認めてもらえなかっただろうと、冷や汗をかいているのである。

問4 A. 久志から、自分の心配はされていないと聞いて少しがっかりしたような表情。

問5 主人公は仕事が終われば自分の「家」に帰ればよいが、奏子には他に行くところがない「生活の場所」であり、「息苦しさ」を感じても逃げ場がないのである。

問6 奏子との気まずさに目をつぶろうと逃げ腰だった主人公だが、久志の働きかけをきっかけに奏子の辛い気持ちに思いが及び、しっかりと向き合い本心を聞こうと覚悟した場面である。

問7 主人公が来たのを知った久志は笑みを浮かべている。主人公が奏子と向き合おうとしていることを評価しているのである。

【大問2】論説文の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:25分

ジャーナリストは様々な視点で情報を発信するべきであり、受け取る側は偏った視点ばかりを求めないように留意する必要があると述べている。

問1 事実は一つ(客観)であるが、それを見て伝える者の視点(主観)によって真実はさまざまにあると述べている。

問2 事実は見る角度(視点)によって異なる面を見せるということを「限りない多面体」と表現している。

問3 カメラを置く位置によって見え方がどう違うかを野生動物の食う・食われるの関係で例示しようとしている。③(~を例に挙げよう)→②⑤(ここまでライオン側の立場)→①(場面は変わる)→④(ガゼル側の立場)という流れである。

問4 「自分は客観的な事実ではなく、主観的な事実を伝えているに過ぎない」と「自覚する」こと、そこから出発して、「現場で感じたことを曲げたり変えたりすり替えたりしないこと」がジャーナリズムにとって大事なことだと第五段落で述べている。

問5 「そうじゃない」とは、「現場で感じた視点に誠実で」「はない」ということである。

  読者や視聴者が求める=売れる記事にしようと事実を曲げたりすり替えたりしがちなのである。その結果、大衆が求める方向に「論調が横並びにとても似てしまう」ことになる。

問6・問7 「売れる記事=大衆が求める論調」になるように、情報が影響を受けてしまうということである。それは、情報を受け取る視聴者・読者つまりわれわれ自身が引き起こしていることでもあるのだ。

攻略のポイント

まず、文量の多い素材を読むスピードが欲しい。問題数は少ないので考える時間の余裕はある。本文に注意深く目を通し、ポイントを見逃さないように正確に読む。解答のテクニックというよりもまっとうな読解力が求められているようである

記述問題は字数指定の幅(5字)が狭いので、過去問で範囲内にまとめる感覚を養っておこう

素材文・設問の難易度がやや高めではあるがクセの無い試験なので、他の難関校の問題なども利用するとよいだろう。

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