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早稲田実業学校中等部 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2016年度「早稲田実業学校中等部の理科」
攻略のための学習方法

理科知識

ほんの少しだけ、深い知識が必要といえるであろう。しかし、その前に大事なのは基本的な知識だ。まず、そこの話からする。理科の勉強の基本は知識である。もちろん覚えなくてはいけないことがあるという認識はあるであろうが、社会と同じくらいのレベルで理科知識も力を入れて覚えてほしいのである。

よって、通常の本番入試から取ってきた問題で構成されている問題集だけではなく、一問一答式の問題集は必ず使用してほしい。社会の語句と同じようなやり方だ。
ただ、この一問一答式のテキストは使い方に注意してほしい。暗記モノだからといって受験生一人でできるものだとしてしまうと失敗してしまうのである。本当の意味で丸暗記してしまう小学生が結構な割合で、いるのだ。もちろん、鳥の絵があって、その鳥の名前などといったときはそのまま覚えればまあ、いいであろう。しかし、例えば月の動きなどはなぜその時間にその方向に、その形で見えるのかは説明できないと入試で使える力にはならない。そこを記号で丸暗記してしまう小学生が結構いるのである。

そして説明するというのは丸暗記の防止というだけではない。入試につかえる力を養うのに最適なのである。よく基本はできるが応用はという生徒がいる。しかしそれは実際は基本ができていない、というかわかっていない場合が多いのだ。わかっていなくともできる問題というのは実はある。それを、できたからということで続けているといつの間にやらちょっとひねると全くできない小学生になってしまう。必ずチェックを入れてほしいのだ。一問一答式の語句を答えさせるのではなく、その語句から、内容を答えさせたり、なぜその答えになるのか子供自身の言葉でいいので、説明をさせてほしいのだ。

それによって、子供自身も本当はわかっていなかったのに答えがあっていたのでわかったつもりになっていることが認識できるし(それを嫌がる子供は多いのだが)、理解はさらに深まる。入試に耐えうる力がつくということだ。

少し深い知識

上記のように一問一答式の問題集にあるような知識を入れることがまず、合格のラインに上がる前提ではある。しかし、年度によっては、少し深い問題が見られる。そんなに深いわけではない。教えているかどうか、憶えさせられているかどうかがぎりぎりなラインである。そこの追求はやはり教えていく、教えてもらうしかないであろう。腸液の微妙さも教えるしかない。共鳴についてもその条件を時間をかけて教えていくしかない。教えられる環境をつくるしかない。

理科計算

理科の計算問題はそのほとんどが典型問題である。算数のように思考力が求められることはない。であるから、対策は単純である。いつもやっている問題をきちっと言われた通り進めて憶えるのではなく理解していけばよい。分量もさほど多いわけではないので、秋以降でも一カ月でも集中すれば終わってしまう。

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2016年度「早稲田実業学校中等部の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

問題量と比べると時間は少なめとなった。読む量が多く、また考える時間も必要だ。知識としては知っていても少ない時間で解かないといけないために、解く練習は多くやっていないといけない。
の計算は一度飛ばしてしまってかまわないであろう。の知識も分からない問題は時間をかけずにすすめて、に時間をかけたい。

【大問1】物理・電磁石

  • 時間配分:10分

フレミングの法則など、受験の理科ではあまり出てこない内容が解説付きで入っている。やはり難しく感じるであろう。
繰り返すときは単に、答えがあっているだけではなく、なぜその答えになるのか、小学生なりの説明ができるようにしないと意味はない。

問1 これは何度も解いたはずの基本問題である。必答。
問2 意味が読み取れたか、受験生にとって差がついてしまう問題である。
問3 これはの中では一番の基本問題。当然できないといけない。
問4 モーターは当然やってきている定番の問題であるが、フレミングの法則をもとにしての説明、言葉遣いになっている。なぜ回り続けるのかは一般的に小学生にフレミングの法則をもとにしての説明ではないので(もちろん、フレミングの法則がもとになっているのだが)、言葉遣いに戸惑うであろう。
問5 これは頻出。間違ってはいけない。
問6 これも典型問題。単純に動くかどうかということ。

【大問2】生物・計算問題

  • 時間配分:5分

理科の計算問題は一般的には、典型例題である。残念ながらこれはそうではない。
受験のカリキュラムにこの問題は入っていないであろう。解いたことのある受験生はいないのではないか。算数的な発想が必要になる。
ここで過去問をやるうえで大切なのは、1度解けばこの手の問題はある程度小学生は覚えてしまう。大事なのは、繰り返して正解するということではない。それでは今年のこの手の問題はやはりまた解けない。
小学生なりの説明ができるようになっているかどうかということだ。その力こそが今年の問題に対応できる力になる。

問1 準備としては繰り返してほしい。ところで、なのであるが、確かに、出題者側としては応用力(というか、結局は基本の理解度)が試されるような問題として出題されていると思うのであるが、正解した生徒の中にはある程度、とりあえず赤血球の数を出したら、あと120という数字はどうしたらいいのかな、と考えたとき、取りあえず割っとこうか、という発想の子もいたのではないか。多くの小学生に接すると、それで自分はできた、という子を目にする。なんにしろ、初めて解いた時、正解していたにしろ、きちんと説明できなければ、理解はできていないと判断した方がいい。
問2 知識として、当然とまではいえないが、テキスト、資料集には載っている内容である。やはりできないと差はつくであろう。

【大問3】生物(知識の小問)・地学(月と地球)

  • 時間配分:10分

問1 の問2と比べると本当にびっくりする基本知識を聞いてきた。合格者はほぼ100%の正答率であったろう。 
問2 問1よりも少し難しくしましたというレベル。絶対にできないといけない。
問3 何度もやった月の形と月の出、月の入りの時刻である。これも必答である。ただ、文章をきちんと読んでいないと大変なことになる。ちょっとひっかけといっていいか。
問4① 計算問題。と違って典型問題。何度も解いたはずである。必答だ。 
   ② 夏至の日の南北の日の出・日の入りの違いだ。当然解いたことのある問題。できないといけない。なぜそうなるのかの説明ができないと、ただ単に答えがあっていたでは今年の問題は解けない。注意してほしい。

【大問4】知識問題・時事問題

  • 時間配分:3分

基本問題がほとんどである。一応時事問題であるが一般的な知識も必要である。

問1 基本知識。
問2 どちらかというと社会の知識であろう。
問3 これは難しい。特に(ア)は聞いたことがないかもしれない。
問4 一応基本問題に入るであろう。オゾンの知識も必須だ。
問5 基本問題である。できないといけない。

攻略ポイント

確かに難易度は高く、特に知識は聞いたこともないものがあったかもしれないが、基本的にはテキストで解いたことのある問題をどこまで定着できていたかということでまとめられる。ただ、電流については、暗記の知識では太刀打ちできない。なぜそうなるのかを理解できていないと意味は全くない。入試では対応できない。なぜその答えになるのか、小学生の使う言葉でいいので、説明できるかどうかがポイントなのである。できるだけ、説明を聞いてあげて、大丈夫かどうかを判断してくれる人がいないと、入試本番では対応できない。

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