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駒場東邦中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2025年度「駒場東邦中学校の理科」
攻略のための学習方法

駒場東邦中の理科の満点は80点、標準レベル以上の問題が並んでいる。今年度は昨年よりも若干難度が下がっているが、記述問題や計算問題が多く、記号選択問題でも判断に迷うものが多く見られた。問題の形式としては、長めのリード文・実験や観察の結果をもとに答える問題が中心である。知識だけで解ける問題も多いが、時事問題を含めやや細かい事柄まで問う問題も見られる。夏までに正確で幅広い知識を固め、秋以降は問題演習をしっかり積み重ねて欲しい。一問一答式の問題だけでなく、実験や観察の結果を分析して解答する形式の問題演習や、計算問題の練習をしっかり行おう。例年見られる時事問題の対策も行って欲しい。過去問演習では本校の過去問だけでなく、同レベル他校の入試過去問に幅を広げて欲しい

<分野毎の学習法>

生物分野 本年度は、大問では鳥について出題された。単なる知識の丸暗記だけでは対応できない内容が中心の出題であった。小問ではアキアカネおよび腎臓について問われた。ここ数年では、心臓のつくり、フクジュソウについて、水中の生物と食物連鎖、里山の生物、動物の骨格、カイコガ、絶滅危惧種などの単元から出題されている。特徴としては、かなり細かい知識を問う問題や知識だけでは対応できない問題が多い。

この分野の学習法としては、ヒトのからだの働き、植物の分類・つくり・はたらき、昆虫や動物のからだのつくりや分類など基本知識を確実に覚えることが第一である。その際、図鑑・資料集などで生物の色や形など特徴を確認しながら進めて欲しい。また観察や実験に関する考察問題など、知識を運用するタイプの問題演習にも力を入れること。

地学分野 本年度は、大問では緯度と経度について出題され、計算問題・記述問題も含まれていた。小問集合の中では、川の流れの働きおよびSLIMについての時事問題が見られた。ここ数年では、星・星座早見、地層、化石、川の流れの働き、気象(台風等)、天体(月食等)など幅広い単元からの出題が見られる。この分野の学習方法としてまずは、風・雲・四季の天気の特徴、星の名前と動き、月の動き、岩石の分類、地層のでき方などテキストに書かれている基本事項は確実に理解し覚えて欲しい。月食・日食・台風・地層のボーリング調査・プレートと地震などかなり細かい知識も貪欲に吸収する姿勢が大切である。さらに、入試直前期には時事問題対策も行って欲しい。

物理分野 本年は大問では力のつり合い、小問では電気回路について出題された。ここ数年では、音の速さ、振り子の運動、浮力、てこのつりあい、密度、熱の移動、光、磁石と方位磁針、電熱線の発熱についてなどの出題があった。この分野の学習方法として、まずは今年度も出題された、ばね・てこ・滑車・振り子・浮力など力のつり合いに関する計算問題の練習に時間をかけたい。電気・光・音などその他の単元についても、単に知識を覚えるだけでなく、問題演習に時間をかけて欲しい。

化学分野 今年度は、大問で状態変化・化学変化と体積の変化について、小問では空気の成分とものの溶け方について出題された。ここ数年では、水の温度変化、物質の性質と判別、中和反応、ものの溶け方などに関する出題が見られ、いずれも実験結果について考察させるタイプの出題であった。この分野の学習方法としてまずは、水溶液や気体の性質、指示薬の色の変化など基本知識を早い段階で固めて欲しい。いかなる問題であったても、考える上での基本知識が身についていることが絶対である。その上で中和・溶解度などの計算問題や実験考察タイプの問題演習をしっかり行って欲しい。実験器具の使い方、実験の進め方も確認しておこう。

過去問演習は時間も意識して取り組んで欲しい。その上で、できなかった問題についてはしっかりその原因分析を行い、同じ間違いをしないように対策して欲しい。分析や対策については、プロの家庭教師を是非活用しよう。

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2025年度「駒場東邦中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問数は5、小問数は31で80点満点。試験時間は40分で例年通りであった。合格者平均点は50.8点で、昨年に続いて難度の高い入試であったと言える。実験や観察の結果を見ながら解き進める問題が中心で、記号選択問題、計算問題、記述問題と出題形式は多様。基本知識問題も見られるが、かなり細かい知識を問う問題、思考力を必要とする問題も含まれている。問題数も多いので、40分という時間内で処理するためには、過去問等を使って時間を意識した問題演習をしっかり積んでおくことが不可欠である。

 

【大問1】小問集合

  • 難度:標準
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

(1) 電流計は回路に対して直列に入れる。図1のS3スイッチを入れると4つの豆電球が同じ明るさで点灯する。

(2) 窒素は空気の約78%、酸素が21%。

(3) 水15mLを蒸発させると、ミョウバンは15×3/4より11.25杯しかとけないので、結晶が現れる。また、食塩は温度を20℃まで下げても溶ける量に変化がないが、ミョウバンは温度を20℃まで下げると、3杯までしかとけないので、やはり結晶が現れる。

(4) 問題文の流れから、アキアカネは暑さに弱く、夏は涼しい山の上に移動するとなる。

(5) 尿を作る臓器は腎臓。

(6) 時事問題。2024年1月に月面軟着陸を達成したのはSLIM。

(7) 川の流れの働きに関する選択問題。上流・中流・下流における主な働きは言えるが、各選択肢の「だけ」は成り立たない。

昨年同様に各分野からの小問集合。昨年は計5題で、本年は計7題。いずれも選択肢問題だが、(3)のみ簡単な計算が必要。駒東受験生であれば、完答したいが、(6)の時事問題は知っているかどうかで明暗分かれる。来年以降も時事問題の出題可能性があるので、事前の対策が必要であることを確認しておきたい。

【大問2】物理分野 力のつり合い

  • 難度:標準
  • 時間配分:9分
  • ★必答問題

(1) Aの長さは、8+2×7より22㎝になる。Bも22㎝になればよい。Bの自然長は15.5㎝で、10gにつき0.5㎝伸びるので、(22-15.5)÷0.5×10より、計130gの重さが加わればよい。従って、130-70より60g。

(2) 棒の重さの1/2とおもりの重さの3/8、合計60gがばねAに加わる重さとなる。

(3) ① 支点から10㎝の皿の位置に10gを乗せると、反時計回りの回転力が100増えるので、100÷20より、5㎝刻みで目盛りをつければよい。

② 皿にのせた100gと100gのおもりがつり合えばよいので、支点から10㎝。

(4) ① 原点から線を引いていくと、クリップの数が20コまでは直線上に点が並ぶが、25個からは直線から外れている、

② クリップを5個ずつ増やしたときのたわみの増え方が減っているので、24㎝以上にはならないと考えられる。したがって、23~24㎝。

(5) 実験データを基にグラフを完成させる問題。

力のつり合いに関する出題。前半はバネの伸びに関する問題で、「さおばかり」に関する問題が含まれている。後半は竹ひごのたわみについての実験結果の読み取り問題。「さおばかり」についてはテキストや問題集で必ず取り上げられているので、これを機会に演習に取り組もう。

【大問3】生物分野 鳥

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分
  • ★必答問題

(1) カルガモが留鳥。オオハクチョウとマガンは冬鳥、ツバメは夏鳥。

(2) 「細かいくし状の突起・・・・・水面で細かく動かしてエサを採ります」より

水面付近のプランクトンを食べていると考えられる。

(3)(2)より、水中のプランクトンが水面に浮かぶような動きを取っている。

(4) 「夜行性」より、夜にエサを採る活動をしていると考えられる。

(5) かなり間違いやすい選択肢問題。足の部分の体温を下げておくことによって、水との温度差が少なくなり、熱が奪われないようにしている。

(6) 記述問題で難問。「潜水して小魚類を採る」がヒント。羽に水がしみこみやすく、水中に潜って活動しやすい。

鳥に関する出題。問題文に書かれてある内容がヒントになっている問題も多い。本校の問題ではこのように問題文の読み取りが重要なポイントになる出題が多いことを親子で確認して欲しい。

【大問4】化学分野 状態変化・化学変化と体積の変化

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

(1) 0.56÷1より、ガラス管の底面積は0.56㎠。半径×半径×3.14=0.56より半径は約42㎜。

(2) グラフで水面の高さが変化しているのは、ロウの液体が固体に変化しているからである。すべて固体になって以降はグラフの変化が止まる。

(3) ロウは固体になると体積が減るので、同じ体積で比べると液体より固体の方が重い。水は、固体になると体積が増える。ロウと水は異なる性質を持つ。

(4) 温度が下がると空気の体積は減少する。90℃・60℃2つの実験で、実験を始めるときの空気の体積は等しい。その後60℃から始めた方が、90℃から始めた時よりも温度の変化が大きい。

(5) 二酸化炭素が溶けることによってガラス管の水面が上がる。21.5÷7.4より四捨五入して、約2.9倍。

(6) 記号選択と記述問題。「ガラス管の水面はさらに上がって」より、二酸化炭素がさらに溶けたことがわかる。またBTB液の色の変化から。石灰水(アルカリ性)とは全く別の物質(酸性)が生じたことがわかる。

状態変化や化学変化と体積の変化に関する出題。実験結果の読み取り力と分析力が求められる。(6)では記号選択だけでなく、何故その記号を選択したかの記述が求められる。日頃から、記号選択問題においても何故そうなのか?を考える習慣が大切であることを確認しておこう。

【大問5】地学分野 緯度と経度

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

(1) 「北海道と九州でずれが大きい」がポイント。江戸(東京)から離れていることが理由と考えられる。

(2) 北極星の高度はその土地の緯度である。太陽の南中高度を利用することも可能だが、日によって変化してしまう。

(3) 冬至の日は、同じ経度でも北の地域(緯度が高い)程日の出が遅くなり、昼の時間が短くなる。

(4) 太陽の南中時刻が20分早い。経度が1度違うと南中時刻は4分早い。また東の地域ほど南中時刻が早い。したがって、東に5度離れたところである。

(5) 6400×2×3÷360より四捨五入して、107km。

(6) 月食は月が地球の影に入り、月に光が当たらなく現象。

(7) 記述問題。時計がずれる原因としていくつか考えられるので、空欄にはぜずに何か記述すること。「過酷な洋上」をヒントとすること。大きな波による揺れ、海水によるさび、高い湿度などとの関連でまとめればよい。

人、魚、ワニを中心とした心臓のつくりに関する出題。(4)までの人の心臓に関する問題は易問だが、(5)以降の魚とワニについての問いは手ごわい。

攻略のポイント

本校理科の入試問題の特徴として、まずは正確な知識が要求されるということである。知識だけで解ける問題も意外と多いが、かなり細かい知識が問われる傾向にある。テキストに書かれてある基本知識については夏休み終了時点までにはしっかり身についていることが望ましい。その上で秋以降はその知識を運用するための問題演習に時間をかけたい。

問題文やデータの読み取りが大きなポイントとなる問題が多い。一問一答形式の問題演習だけでなく、長めのリード文や実験・観察の結果を読み取った上で解答する問題の演習に取り組んで欲しい。演習の材料としては、過去問だけでなく問題集やテキストの応用問題や同傾向で同レベルの学校の過去問も活用したい。

試験時間は40分あるので慌てる必要はないが、問題文の読み取りや計算問題・記述問題に時間を要することを考えると、時間配分を意識した演習も十分に行う必要があろう

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