鷗友学園女子中学校 入試対策
						2025年度「鷗友学園女子中学校の国語」
						攻略のための学習方法
					
					長文読解
例年、文学的文章・説明的文章1題ずつの計2題。出題形式は記述のみ6~7問。過去には選択肢問題の出題もあったが、近年は見られない。記述しなければならない文量は、およそ500字。文字を書く時間が相応に必要となるので、読む時間と合わせてその時間も考慮する必要がある。
文章量については文学的文章の字数が多い分、説明的文章の字数は少なめになっている。模擬試験等で出題される文章量と比べて特に多くはないので、大手学習塾等での通常の学習(教材・模擬試験等)を行っていれば、極端に文章量が多く感じることは無いだろう。設問数にも言えることだが、文学的文章の比重がやや大きくなっているので、その点は意識して準備しておかれたい。
素材文は受験生の年齢を考慮した読みやすい内容・設定のものが多いので、特別に国語が苦手な人でなければ苦労はしないはずである。
記述式問題
漢字以外は全て記述問題という本校の特徴的な出題に、慣れていない人や苦手な人は尻込みしてしまうかもしれない。
しかし、過度に心配する必要はない。
まず、上で述べたように素材文が適切な難しさであること。内容を理解するのはさほど難しくはない。
また、設問自体に書くべきポイントを示してくれている点。「~な点もふくめて」・「A・B・Cの関係もふくめて」といったように、答えるべき最重要点に付け加えて書くべきポイントをはっきり述べてくれている。このあたりは過去問を多くこなして、設問の指示に素直かつ忠実に記述できるように練習しておいていただきたい。
また、訊かれる内容も「自分の言葉で答えなさい」・「あなたはどう思いますか」といった自分の言葉で論じる形のものではない。素材文の中の適切な部分・文章を使ってまとめられるものが多い。小説などは人物の心情を説明しなければならない場面もあるが、論説文は要点をうまく編集して解答できる場合が多いのである。
以上のようなことから、試験にあたってはまず設問にざっと目を通し、書くべきポイントとその数をおおまかに把握するのが良いだろう。読み進めながら必要な部分に傍線なりマークなりをつけておけば後でまとめやすい。
記述だけで500字ほども書かなければならないのは確かに大変ではあるが、難易度としては超難問というほどでもないので、まずは素材文をしっかり理解する読解力をつけて、さらに類似の問題で記述の分量に慣れておくこと。臆せずに記述問題に向かい合っていただきたい。
漢字・知識
例年、漢字の問題が5問(配点10点)出題される。漢字だけを先に済ませて長文読解に集中できるのはありがたい。難易度も中級レベルなので、塾等での漢字学習に油断なく取り組んでおけば心配する必要はない。
また、言語事項の出題が無いのも大きな特徴である。この点で特別な対策が要らないのは助かるが、そもそもは言葉の知識が十分にないと正確な読解が期待できないという事実を忘れてはならないのであって、この分野で手を抜いても良いということではない。漢字同様、普段使用している教材をしっかり学習しておいていただきたい。
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						2025年度「鷗友学園女子中学校の国語」の
						攻略ポイント
					
					
					特徴と時間配分
長文記述が5問・漢字の書き取り5問という潔いとも言える問題構成である。漢字は1~2分で終え、残りは読解と記述に充てることになる。
素材文は計10000字超にもなるが、受験生の年齢を考慮した読みやすい内容が多いので、さほど苦労せず読めるだろう。設問に先に目を通して必要な部分にチェックを入れながら読めば後で解答をまとめやすい。
【大問一】小説の読解
- 難度:標準
- 時間配分:28分
- ★必答問題
上菓子司の職人である主人公は安い四文の柏餅を作りたいと弟の幸次郎に話すが、最初は反対された。実際に作って売り出してみると、幸次郎の機転もあって評判となった。四文菓子を作りたいと言った兄の真意が幸次郎にも伝わるところとなった。
問一 子どもたちや大人、金持ちもそうでない人にも、安価で素朴な味わいの四文菓子を食べてもらって笑顔になって欲しいと主人公は思っており、自分も四文の柏餅を作りたいと思いついたのである。
問二 跡を継いだ叔父の策略で父の店「百瀬屋」を追い出された主人公と幸次郎は、職人のひとりだった茂市の店を譲ってもらい、「藍千堂」を営んでいるという経緯がある。世話してくれた茂市の計らいを無駄にしないためにも、商売を成功させなければならないという思いを幸次郎は強く持っている。
問三 叔母が悪い噂を流していると事前に知った幸次郎は策を練り、クレームをつけに来た客に二種類の柏餅の食べ比べをしてもらい、相手の自尊心も利用して納得させた。それをきっかけに他の客にも食べ比べを勧め、四文の柏餅の発売は評判となった。ピンチをチャンスに変えてしまう、幸次郎の機転と商才が知れるエピソードである。
問四 幸次郎は当初、四文の柏餅を売りたいという兄の提案に反対していた。しかし、実際に兄の作った柏餅を食べてみて、兄が父親の柏餅の味を目指していたことに気づく。それは菓子司としての、多くの人に食べてもらい笑顔になってもらいたいという初心を思い出させる味であったろう。幸次郎は兄の真意を知り、自分の機転もあり発売はうまくいったが、最初に反対していた手前認めるのが照れくさく、不機嫌な表情になってしまったのだと思われる。
〔ワンポイント!――しっかり読解ができていれば書けることは必ずあるので、設問の指示(例:「目的も含めて」など)に必ず従って、なるべく解答欄を埋めよう。〕
<時間配分目安:28分>
【大問二】論説文の読解
- 難度:標準
- 時間配分:15分
- ★必答問題
正反対の二つの意味を持つ言葉を挙げ、人によって意味の受け取り方が違う場合があることに注意を促している。
問一 いくつかの言葉が例示されているが筆者の経験を取り上げるのがわかり易いかもしれない。筆者は料理の感想を「微妙」と言われて、それを「いまいち良くない」という意味にとらえてしまった。しかし、「微妙」には「一言では言い表せない趣がある」という意味もあり、相手はそのつもりで使っていたのだ。このように、同じ言葉でも複数の意味があり、人によって使い方・受け取り方が異なる場合があるので、注意した方がよいと、筆者は述べているのである。
問二 「鳥肌が立つ」には、「恐怖を感じたとき」・「感動したとき」・「身体的な寒さを感じた時の反応」と、ざっと三つの意味が思い浮かぶ。このうち二つを取り上げ、それぞれの意味に合った状況を設定してやればよい。
〔ワンポイント!――慣用句を利用した作文問題が出されている。条件に合っていれば正解になるのだから、答えない手はない。減点されないように、主語・述語や係り受けなど、文法の間違い・漢字の書き間違いなどないように正しい日本語で記述しよう。〕
<時間配分目安:15分>
【大問三】漢字の書き取り
- 難度:標準
- 時間配分:2分
- ★必答問題
(1) 効能 (2) 再建 (3) 点灯 (4) 統率 (5) 明鏡止水――邪念が無く、静かに澄み切った心の状態。
<時間配分目安:2分>
攻略のポイント
記述の分量が多いのは確かだが、特別な難問にはなっていない。素材文がわかりやすい内容であるし、「あなたはどう思いますか」といった自分で論説するような記述問題でもない。
特に論説文の方は文中の手がかりや適切な箇所を利用してまとめられる問題が多い。
ただし、小説のほうは心情を説明しなければならなかったり問題数が多かったりと、やや比重が重い点は意識しておこう。
同じように記述問題が多い他の学校の過去問なども利用して、書くことへの抵抗感を無くせるように経験を積んでいただきたい。
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