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城北高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2016年度「城北高等学校の国語」
攻略のための学習方法

小説は、設問の内容としての「心情把握」が定番である。
いかにして、的確に人物のキャラクターや特性、さらには内面の世界に広がる本人の「ものの考え方」、「他人に対する接し方」、「人生観や価値観」を理解できるか。基本は、本文にそくして、話の展開と情景描写を丁寧に追いかけることである。直截的にその様な人物の内面の世界を描写することはないので、文章に込められた作者の意図を見抜かねばならない。人物と人物の人間関係の変化などにも注目するように。そして、その変化がどのような背景に起因して生じたのかを理解することである。そのような変化と心情変化を的確かつ確実に結び付けられるかが、設問の正解へたどり着く時間的プロセスを短縮にすることも可能となるのである。ぜひ、日頃から小説(教科書に掲載された小説や私的に読む小説)に親しみ、様々な角度から文章を吟味できるようにしておいてもらいたい。

論説文については、論理的文章に自身の論理展開をあてはめられるように。大事なことは、筆者が主張しようとしているテーマが何なのかをいち早く発見することである。
論説文の最初の段落には、一般的に、本文で扱うテーマの内容や、問題提起のきっかけとなった「出来事」や「筆者の心象風景」などが書かれているものである。文章全体を把握する有力なヒントとして、第一段落は極めて重要な個所である。そこで展開される筆者の主張(同じ単語や表現が複数回使用されているかどうか)をしっかり理解し、自分の中で再構築して設問に挑戦しよう。論説文の常として、筆者の主張をより明確に、説得力をもって読者へアピールしようと考えると、「対立の概念」を用いるという手法がある。「対立」―つまり、真逆の概念・事実を並立して対比させながら主張することにより、互いの特性や論理性、合理性が明確になり、筆者が論じようとしているテーマ(論点)があぶり出されてくる。その論点を時系列的に並べていくことにより、本文の論理展開の流れが明瞭になり、結果、内容把握が確実に迅速に可能となる。
また、小説との学習法と明確に異なる方法として、「主張を書き出す」ということである。論点を並べるということは、自分の論理と思考を整理し、正解へ導く有力な手法の一つである。ただし、その論点並べが単に頭の中だけで行われてしまったのでは、正確な論説文把握を行うためには不十分である。出来るならば、箇条書きで要点だけを書き出すことが重要である。書き出すことで、論理の流れをより明確に的確に理解できることが可能になる。そのような論理の流れを大雑把に把握し理解することで、論説文の全体的構造が良く見えてくる。そこまで、本文の流れを把握していれば、設問の意図を素早く把握でき、正解を消去法などで選択(確かに、消去法は一つの有力な解法手段であることは認めるが)することなく、積極的に正解を特定できるようになる。
初めは、論点を書き出すことは非常に手間のかかることでもあるし、速効性のある学力向上、言い換えれば「点数を1点でも多くいかに得点可能か」という観点で考えれば、「今日それ(論点の書き出し・整理)をやったからといって、明日のテストで論説文の高得点が得られる訳ではない」ということは自明であろう。しかし、長い目で考えてみれば、「真の学力」つまり「自分の頭で考え自分の言葉で表現する力」が、確実に形成されることは間違いない。その延長線上には、現代文以外の他教科の学力向上が見えてくるのである。なぜならば、「言葉で理解する」ことが「何を問われているか」を的確に把握し、説得力ある合理的な言葉と表現で答案を仕上げてゆくことができるからである。そして、考えを書きとめるということで、「漢字」に理解と知識への定着につながるはずである。

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2016年度「城北高等学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問1は、論説文の読解<23分>。社会科学系の論説文である。社会が豊かになり、個人における選択の自由度が増すにつれ、どのような問題が発生するかに関する文章である。50字程度の記述問題の対策も行うこと。

大問2は、小説の読解問題<22分>。登場人物の心情理解を中心に選択肢問題と記述式問題から構成されている。特に、記述式問題は、50字・30字の記述となっている。人物の心情把握に関する練習はしっかり行っておくこと。

大問3は、古文読解問題<13分>。内容把握問題中心である。古典文法やその知識に基づく内容理解を問う問題内容である。基本的な古典文法はしっかり理解しておくこと。

大問4は、漢字の書き取り問題<2分>。どれも標準的な漢字である。

【大問1】論説文の読解

  • 時間配分:23分

社会学的分野の論説文読解である。出典は『文明探偵の冒険』(神里達博著)。

問1は、語句の理解問題で適正語句選択肢問題<1分>。
各地域で暮らす人々の日常を脅かすのである。

問2は、内容把握の選択肢問題<2分>。
本文における「リスク」とは何かを考える。日常の生活に与える影響もしっかり理解しよう。

問3は、内容把握選択問題<2分>。
「リスクの個人化」とは「リスク=(個人の生活を脅かす要因)」が「個人=(社会全体ではなく一人一人の個人)」が対応しなければならなくなることである。

問4は、内容把握の選択肢問題<2分>。
政治と「オプション=自由選択」の関係性を本文に従って理解すること。

問5は、内容を把握したうえでの適語選択問題<2分>。
科学的リスクが明確になっている問題に関して対処方法が決定しやすい。

問6は、50字以内の記述問題<6分>。
リスク社会におけるリスク処理において主体的に対応しなければならないのはだれかを考えること。

問7は、内容把握の記述式問題<4分>。
20~25字の記述式問題である。「ドレッシングは何にいたしますか?」ということは、「選択」を迫られるということである。

問8は、内容把握の選択問題<2分>。
人間であるかのようにたとえている表現である。

問9は、内容要約選択肢問題<2分>。
リスク社会における個人の意識や行動規範について理解すること。

【大問2】小説の読解問題

  • 時間配分:22分

小説の読解問題。出典は『颶風の王』(河﨑秋子著)。

問1は、適正語句選択肢問題<2分>。
ひかりは、おそるおそる手を伸ばしたのである。

問2は、人物の心情把握問題で適語選択問題<2分>。
急に立ち上がってしまうと馬が驚いてしまう、と考えたのである。

問3は、内容把握選択問題<2分>。
「いい目」とは何を表現しているのかについて、本文の内容に従って理解すること。

問4は、心情選択問題<2分>。
目の前にいる最後の馬をこのまま放置していると、確実にこの馬も死んでしまうというひかりの焦りの気持ちがうかがえる。

問5は、内容把握語句選択問題<2分>。
馬の目の「静かな主張」とは何かを本文の文脈に従い考えること。

問6は、内容把握選択問題<2分>。
ひかりはこの馬のことを「哀れな馬」だと感じていたのであるが、そのひかりの思いが本質は何かに思い至ったのである。

問7は、心情把握適正個所選択問題<2分>。
ひかりの初めの心情から、どのように変化したかを熟考する。

問8は、内容把握選択問題<3分>。
「何」が「及ん」でいるのかを把握すること。

問9は、心情把握記述問題<5分>。
60字以内の記述問題である。「本当の意味で自由」とは何か。「自由」とは「解放」のことである。

【大問3】古文読解問題

  • 時間配分:13分

古文(説話)の読解問題である。出典は『古事談』。

問1は、内容把握問題<2分>。
実方は行成と口論したのであるが、その理由は何かを考える。

問2は、現代語訳問題<2分>。
「左道」とは、まともでないこと。

問3は、内容把握記述問題<5分>。
行成は、実方から冠を投げ捨てられても腹を立てなかった。このことが評価されたのである。

問4は、現代語訳・内容理解問題<4分>。
(1)現代語訳の問題である<2分>。
(2)内容理解問題である<2分>。

【大問4】漢字の書き取り問題

  • 時間配分:3分

漢字の書き取り問題である<2分>。
少々見慣れない漢字もあるが、3問は得点したい。

攻略のポイント

全体的には標準的な問題レベルであり、出題範囲も現代文(論説文と小説)、古文、漢字と万遍なくカバーしている。
したがって、苦手分野の克服が最優先課題である。対策としては、標準的問題集をしっかり演習することである。その際に、文章読解力を高めるため設問の本文をじっくり分析しながら読む姿勢が必要である。
時間の少ない受験生にとって、いかに良い文章、論理的文章に触れるかが国語の得点力向上に不可欠な要素であることを考えた場合に、上記のような設問の文章を丁寧に読み込むことの重要性は極めて高い。また、知識問題として漢字、ことわざ、文学史なども事前にしっかり押さえておきたい。

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