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城北高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2017年度「城北高等学校の国語」
攻略のための学習方法

小説は、設問の内容としての「心情把握」が定番である。
いかにして、的確に人物のキャラクターや特性、さらには内面の世界に広がる本人の「ものの考え方」、「他人に対する接し方」、「人生観や価値観」を理解できるか。

基本は、本文にそくして、話の展開と情景描写を丁寧に追いかけることである。直截的にその様な人物の内面の世界を描写することはないので、文章に込められた作者の意図を見抜かねばならない。人物と人物の人間関係の変化などにも注目するように。そして、その変化がどのような背景に起因して生じたのかを理解することである。

そのような変化と心情変化を的確かつ確実に結び付けられるかが、設問の正解へたどり着く時間的プロセスを短縮にすることも可能となるのである。
ぜひ、日頃から小説(教科書に掲載された小説や私的に読む小説)に親しみ、様々な角度から文章を吟味できるようにしておいてもらいたい。

論説文については、論理的文章に自身の論理展開をあてはめられるように。
大事なことは、筆者が主張しようとしているテーマが何なのかをいち早く発見することである。
論説文の最初の段落には、一般的に、本文で扱うテーマの内容や、問題提起のきっかけとなった「出来事」や「筆者の心象風景」などが書かれているものである。文章全体を把握する有力なヒントとして、第一段落は極めて重要な個所である。そこで展開される筆者の主張(同じ単語や表現が複数回使用されているかどうか)をしっかり理解し、自分の中で再構築して設問に挑戦しよう。

論説文の常として、筆者の主張をより明確に、説得力をもって読者へアピールしようと考えると、「対立の概念」を用いるという手法がある。
「対立」―つまり、真逆の概念・事実を並立して対比させながら主張することにより、互いの特性や論理性、合理性が明確になり、筆者が論じようとしているテーマ(論点)があぶり出されてくる。その論点を時系列的に並べていくことにより、本文の論理展開の流れが明瞭になり、結果、内容把握が確実に迅速に可能となる。

また、小説との学習法と明確に異なる方法として、「主張を書き出す」ということである。
論点を並べるということは、自分の論理と思考を整理し、正解へ導く有力な手法の一つである。ただし、その論点並べが単に頭の中だけで行われてしまったのでは、正確な論説文把握を行うためには不十分である。出来るならば、箇条書きで要点だけを書き出すことが重要である。書き出すことで、論理の流れをより明確に的確に理解できることが可能になる。そのような論理の流れを大雑把に把握し理解することで、論説文の全体的構造が良く見えてくる。そこまで、本文の流れを把握していれば、設問の意図を素早く把握でき、正解を消去法などで選択(確かに、消去法は一つの有力な解法手段であることは認めるが)することなく、積極的に正解を特定できるようになる。

初めは、論点を書き出すことは非常に手間のかかることでもあるし、速効性のある学力向上、言い換えれば「点数を1点でも多くいかに得点可能か」という観点で考えれば、「今日それ(論点の書き出し・整理)をやったからといって、明日のテストで論説文の高得点が得られる訳ではない」ということは自明であろう。しかし、長い目で考えてみれば、「真の学力」つまり「自分の頭で考え自分の言葉で表現する力」が、確実に形成されることは間違いない。その延長線上には、現代文以外の他教科の学力向上が見えてくるのである。

なぜならば、「言葉で理解する」ことが「何を問われているか」を的確に把握し、説得力ある合理的な言葉と表現で答案を仕上げてゆくことができるからである。そして、考えを書きとめるということで、「漢字」に理解と知識への定着につながるはずである。

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2017年度「城北高等学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問1は、論説文の読解<25分>。日本文化と日本人の伝統的心性に関する文化人類学的視点からの考察を行った論説文である。70~80字の記述問題の対策も行うこと。

大問2は、小説の読解問題<21分>。登場人物の心情を会話文や情景描写から読み取ろう。選択問題は言うまでもないが、記述式問題にもしっかりした対応策を事前練習しておくこと。記述式は50字・30字の字数指定記述となっている。

大問3は、古文読解問題<12分>。内容把握問題中心である。古典文法やその知識に基づく内容理解を問う問題内容である。

大問4は、漢字の書き取り問題<2分>。どれも標準的な漢字であるので完答してほしい。

【大問1】論説文の読解

  • 時間配分:25分

社会学的分野、文化人類学的視点からの論説文読解問題である。出典は『日本的ナルシシズムの罪』(堀有伸著)。

問1は、文章内容把握選択問題<1分>。
本文の前後の脈絡から「普遍的・理論的」とは何かを類推する。

問2は、文章内容把握記述問題<2分>。
「人間の心を垂直方向に立ち上げる力」の中で言及されている「垂直方向」とは何かを考察する。

問3は、文章内容把握選択問題<2分>。
人間の心の向かう方向は何によって「垂直」か「水平」かが決定されるのかを考える。

問4は、文章内容把握選択肢問題<2分>。
日本に入ってきた外来思想は、包括的体系は解体されるのである。このことを手掛かりに適切な選択肢を選ぶこと。

問5は、内容を把握したうえでの適語選択問題<2分>。
「排他的」というのは、他者を受け入れない、又は自分とは相容れない意見や思想を「排除」することである。従って、排除の反意語を本文中より探し出す。

問6は、内容を把握したうえでの適語選択問題<2分>。
日本人と仏教とのかかわりを通じて、筆者が主張したい事柄は何かを考える。

問7は、文章内容把握選択問題<1分>。
日本における「権威の源泉」とは何かを本文に即して考察を加えること。

問8は、内容把握の選択問題<2分>。
民主主義にとって非常に重要だが、非常に低い水準とは、『投票率』のこと。

問9は、適正慣用表現選択問題<1分>。
体制側の人間や上位に位置する人物には、従順に従った方がよいという意味の慣用表現を選択する。

問10は、内容把握記述問題<6分>。
「一体感」とは、本来異なる事象がある変遷を経て「合致」し「血肉化」することであり、かつ「本物」とは何かを本文中の文脈を通じて考えること。

【大問2】小説の読解問題

  • 時間配分:21分

出典は『波に乗る』(はらだみずき著)。

問1は、内容把握選択肢問題<2分>。
サーフボードを抱えて進むこと自体が「試練」であり、今どこに向かおうとしているのかを考える。

問2は、適語選択問題<1分>。
口数が少ないことを意味する表現である。

問3は、内容把握記述問題<2分>。
どうして「実の父の死にさえ実感がわかなくなった」のかを本文をじっくり読み込むこと。

問4は、内容把握適語抽出問題<2分>。
文哉は、人と同じように生きることの意義を見失い会社を辞め、父のいた街に引っ越してその仕事を引き継いだことで、文哉は「何を」取り戻しのだろうか。

問5は、内容把握選択問題<2分>。
和海は、文哉の父である芳雄から、子供たちに何を教えてやってほしいといわれていたのかを把握すること。

問6は、内容把握適切文抽出問題<2分>。
父が別荘の管理をしながらサーフィンをしていた南房総で、文哉も父のボードを使用してサーフィンの練習をし始めたのである。

問7は、心情把握選択問題<2分>。
和海は、文哉が芳雄の後を引き継いだことをどのように感じているのかを考える。

問8は、心情把握記述問題<6分>。
字数の目安としては約50字。文哉は自分の選んだ道が自分にとって満足のいくものであることを感じているのである。

【大問3】古文(説話)の読解問題

  • 時間配分:12分

出典は『古今著聞集』。

問1は、内容把握選択肢問題<1分>。
「あてつく」とは、「割り当てること」である。その他も基本的古語の理解力があれば的確に正解を選択できるはず。

問2は、古文内容把握問題<4分>。
正確に本文を読み込めば、各空欄に埋める適切な言葉もそれほど無理なく記入できる。

問3は、内容把握選択肢問題<2分>。
多くの人が田の中に入って石を取り除こうとしたが、石は取り除けなかった。結果、田はどうなってしまうかを想像する。

問4は、現代語訳・内容理解問題<2分>。
「降」は、「敵に敗れて屈服すること」である。

問5は、内容把握選択問題<2分>。
どうして田が干上がってしまったのか。本文に即して考える。

【大問4】漢字の書き取り問題

  • 時間配分:2分

少々見慣れない漢字もあるが、文の意味を考えると該当する漢字も思い浮かぶだろう。

攻略のポイント

全体的には標準的な問題レベルであり、出題範囲も現代文(論説文と小説)、古文、漢字と万遍なくカバーしている。したがって、苦手分野の克服が最優先課題である。

対策としては、標準的問題集をしっかり演習することである。その際に、文章読解力を高めるため設問の本文をじっくり分析しながら読む姿勢が必要である。時間の少ない受験生にとって、いかに良い文章、論理的文章に触れるかが国語の得点力向上に不可欠な要素であることを考えた場合に、上記のような設問の文章を丁寧に読み込むことの重要性は極めて高い。

また、知識問題として漢字、ことわざ、文学史なども事前にしっかり押さえておきたい。

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