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成蹊高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2020年度「成蹊高等学校の国語」
攻略のための学習方法

問題構成

大問3つに論説文・小説・古文の3題が割り当てられるのが定例となっている。
文章量は2題合わせて8000~10000字ほど。問題数は30問前後。

問題量ではおおよそ論説文5割・小説3割・古文2割といった割合で、論説文に重点が置かれている。

設問形式は長・短合わせた記述問題が3~4割を占め、次いで記号選択、書き抜きの順で多い。漢字は例年、4~5問の出題。

論説文の読解

問題量も多く比重が大きいので、ぜひ得意分野にしておきたい。
使われる素材文は、受験生の年齢を考慮した適度な難しさのものが多い。記述問題が多いが、自分の考えを述べるようなものではなく、文中から適切な部分を抽出してうまくまとめれば答えられるオーソドックスな問題になっている。字数指定は無いが、おおむね30字~60字程度でまとめられる文量である。読解力があれば得点を狙えるので、しっかり答えて点を積み上げたい。

まずは論説文読解の基本を身につける。
形式段落と意味段落の整理。意味段落の内容をおおおまかにまとめて小見出しをつけておくと段落ごとの関係・つながりもわかりやすくなる。

要点と細部の区別。段落の最初と最後に注意して、要点に傍線を引くなど、目立つようにしておく。要旨と要約。要点を結んで全体を要約する。記述問題の答え・ヒントは多くはこの部分にあるだろう。読解問題を多くこなし、決められた字数でまとめる練習を積んでおこう。

小説の読解

こちらの分野も、主人公を小学生~中学生に設定した物語が多く、心情を理解しやすい話になっている。無理に大人向けの難解な小説を想定する必要はないので、中学生~高校生向け程度の文章で練習すれば良いだろう。記述問題も物語を丁寧に読み取れていれば、本文中に解答の手がかりがあるものがほとんどである。小説文の読解の基本力をつけておきたい。

まずは場面分け。時間・場所・登場人物などから場面の変化をマークする。登場人物の言動・情景などをヒントにその心情を読み取る。気持ちの変化があった部分は特に注意する。予断なく、文中に書かれていることを手がかりに正確に考えたい。そして、全体としての主題を考える。誰のどんな気持ちを描きたかった話なのか。記述問題で訊かれることの多い部分である。

記述問題

記述問題の多さから、この種の問題を苦手とする生徒は重いテストだと感じてしまうかもしれない。しかし、「自分の考えを述べよ」「自分の言葉で答えよ」といった小論文タイプの問題ではなく、文中から答えやヒントを探すタイプの問題である。字数も30字から60字程度とさほど長文でもない。読解力があれば点を稼げるのだから、なるべく減点されないような整った記述が書けるよう、同じような字数の類似問題でよく練習しておこう。

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2020年度「成蹊高等学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

現代文2題で合わせて11000字ほどに、古文600字ほどが加わる。総解答数は28問。そのうち、記述問題は長短合わせて10問。
時間は60分あるが、記述10問にはやはり時間がかかる。30~60字ほどで形良く素早くまとめる訓練を積んでおく。
文中からヒントや答えを得られるものが多いので、傍線などで効率よく答えを探せるようにしておくと、時間のロスを防げる。

 

【大問一】論説文の読解

  • 時間配分:26分

人が寂しさや孤独を感じる心理を論じている。

問一 ② 起因――物事の原因となること。

   ③ 明瞭――あきらかであること。

   ④ 特徴――「特長」との意味の違いをよく覚えておこう。

   ⑤ 誘発――あることが原因となってほかのことを引き起こすこと。

問二 B. 子どもは、孤独が本能的な不利(生存に直結する欲望が満たされない=生存の危機感)に直結するので、寂しさや孤独を恐れる。

問三 ふつうは食べ物などなにかしらの利益を得るために「良い子」になろうとするのだが、人が「良い子だね」といわれるだけでご褒美になるのは「自然ではない珍しいこと」だと述べられている。

問四 続く第5段落に「周囲に自分の存在が認められている状態が、生存のために有利であるから」とある。

問五 「存在が認められる」の反対であるから、「いないのと同じ」ということであろう。子供などは暴れたり泣きわめいたりしてでも大人の気を引こうとすることがある。

問六 同じ段落内で説明されている。若い世代は「社会の実体がよくわからず、良い子でなければ社会から抹殺されるのではないかという不安があり、恐ろしい大人や社会に逆らわないようにする」とある。

問七 「言葉」が「本心ではない」例が列挙されている。

問八 人は「他者」に自分は役に立つ・凄いところがあるなど「価値」を認めてもらって、社会における自分の「居場所」を作る。それができないときに寂しさや孤独を感じるのであると、筆者は述べている。

【大問二】小説の読解

  • 時間配分:21分

ラグビーのスター選手だがわがままで幼稚なところがある岩永と主人公が、席決めの時にひと悶着を起こした場面。

問一 X. 山口は体も小さくマネージャーに甘んじているくらいなので、スター選手の岩永にべったりはりついてもっぱらご機嫌取りをしているようである。

   Y. 直前の「岩永を敬遠する空気」が表れているような言動である。

問二 直前に岩永や山口からからかうような態度をとられている。そして無言で大きな音を立ててノートを破り続けているのであるから、岩永たちに腹を立てているのだと思われる。

問三 インタビューで「風格」を感じさせるくらいのスター選手である一方で、クラスではわがまままで子供っぽい態度も目立っている。

問四 雑誌などのインタビューを受けるくらいの有名なラグビー選手である岩永と知り合いであることは、人に自慢できることであろう。

問五 「美人の隣にしろ」などとわがままをいうスター選手が美人でもない自分の隣の席になったと知って、いやな予感が現実になってしまい、緊張して不安を感じている。

問七 波線部Aで感じているのはみんなの前でブスだと言われた恥ずかしさや悔しさであろう。次にはそれよりも、悪く思っていなかった岩永に裏切られたようで怒りが勝ってきた、とある。怒りに任せて謝罪をもとめたところ岩永もその流れに乗って応じてきたため、主人公は調子に乗ってしまい岩永を本気で怒らせてしまった。もう一切口を利かないと宣言されて、波線部Bでは図に乗った自分を後悔して泣きそうになっているのである。

【大問三】古文の読解

  • 時間配分:13分

学問には秀でているが、現実的な問題対処能力に難がある男の悲劇が語られる、今昔物語の一話。

問一 強盗が入ってきたので床下に隠れたという行動を「賢く構へて」と言っている。

問三 その後の善澄の発言に注目。そのまま隠れていれば助かったものを「お前たちの顔は見たので夜が明けたら役人に言って捕まえさせてやる」などと姿を現したばかりに殺されてしまった。怒りで冷静な判断ができなかったのだろう。

問四 盗人が「走って戻ってきた」のでA(善澄)は「あたふたと手を振って家に逃げ入って」。

問五 ずっと床下に隠れていれば気づかれなかったのに、盗人に入られた悔しさや怒りからか「役人に捕まえてもらう」とわざわざ自ら姿を現してしまった。その結果命を落とすことになったのだから、善澄の行動は冷静な大人の判断ではなかったということである。

攻略のポイント

問題数も配点も多い記述問題は、苦手だからと避けるわけにはいかない。
さいわい、難易度的にも文字数的にも難問というほどではない。字数制限が無いので適切にまとめるのにコツが要るが、類似問題を多くこなして慣れておけば得点を稼げるだろう。
素材文も総計9000字程はあると予想して、スピードを意識して練習しておこう。
古文も高校レベルの問題が出るので、中学校で習ったレベルで終わるのではなく、高校初級程度の学習で力をつけておきたい。

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