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巣鴨高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2020年度「巣鴨高等学校の国語」
攻略のための学習方法

例年、論説文が出題される。論説文の特徴は何と言っても「主張の明確さ」と「論理展開の的確さ」であろう。論説文が入試問題として採用されるのは、その様な背景がある。事前の何らの準備もなく、入試本番で論説文を読んで問題に取り組んでも、適切な内容理解と設問への解答は望めない。当然ながら、事前の入念な準備は欠かせない。

それでは、どのような文章をどのように読めばよいのか。結論から言えば、論理的文章を丁寧に読み、自分の頭で考える、ということである。初見の文章であろうと、初めて触れる概念であろうと、書かれている内容をキーワード(何度も繰り返し使われている言葉)、表現(筆者ならではの独特な言い回し)を中心に整理することである。

事前の準備として、可能であれば、社会科学系、哲学系の書籍を読了することを勧めるが、時間的にも余裕がない受験生にとっては演習で行う「問題文」が最良の「読書」である。入試に扱われるような文章は、論理性にも優れ、極めて的確に解答を考えられるような文章になっている。

したがって、時間の余裕のない環境では「入試問題」を精読することが最高にして効果的な論説文対策の対処方法であろう。さらに、より自分の論理的思考力を向上させようと望めば、取り組んだ問題(論説文)について論点の流れを箇条書きで構わないので書き出してみることも有効である。これは、自分の頭の整理にもなるし、考えを文章としてまとめ上げる作業が効率よく可能となるはずである。

その際に、主観的意見や考えは極力排除し、あくまでも筆者の考えの流れに則した理解をするように努力すること。また、その様な作業を通じて習得して欲しい手法は「どのような手順とプロセスで結論に至るのか」と言いうことである。つまり「Aという事象にはBとCの背景が考えられる」という論理があった場合に、「何故Bなのか」、「何故Cなのか」を考えなければいけない。

その上、BまたはCという結論を導き出すために、どのような論理をあてはめているのか、をあぶり出すことである。たとえ、それが自分の考え方と異なっていたとしても、主観的な考え方は排除して筆者の考え方を忠実に辿ることである。

なかなか時間的な余裕はないだろうが、少ない時間を見つけては新聞やテレビのニュースなどを通じて「物事の捉え方・考え方」について、考える習慣を身に付けるべきである。特に、新聞に書かれている社説を毎日読み込むことも「論理的文章を読み込む」上では、最良の練習であろう。

とにかく、過去の入試問題における論説文や学校の授業で習う国語の教科書における論説文でも、その全てが自分の論理力を高めるための最高の教材であると自覚し、真剣に取り組むことが大事である。

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2020年度「巣鴨高等学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問1は、論説文の総合問題<20分>。哲学に関する論説文読解問題である。

大問2は、随筆の読解問題<18分>。文学的分野である読書に関する随筆読解問題である。読書とは、どのように本と付き合うか(どのような読書形態をとるか)という観点で書かれた随筆である。

大問3は、古文読解である<12分>。古典文法、内容把握が主な出題形式である。文学史も一題出題されるので主要な作品名と作家名は押さえておこう。

 

【大問1】哲学に関する論説文の読解問題

  • 時間配分:20分

出典は、『考えるとはどういうことか 0歳から100歳までの哲学入門』(梶谷真司著)である。

出典となっているタイトルにあるように「考えるとはどういうことなのか」をモチーフに、実生活の中で「哲学的な問い」を持つことの重要性について説く。

問1は、漢字問題である<2分>。標準的な漢字なので、完答を目指したい。e.「事典」を「辞典」と勘違いしないこと。「事典」は百科事典(物事・事象)などに用いて、「辞典」は国語辞典(言葉)などに用いられる。

問2は、内容把握問題である<3分>。

 (1)「哲学」とは、極めて抽象的な考察を行うものであり、その考察は深くて難しいものである。

 (2)「哲学の問」を「自分の問」にできるということは、哲学の問(実生活からかけ離れたかけ
             離れたもの)を自問自答することによって悩むことである。

問3は、内容把握選択問題である<2分>。「他者なるもの」とは、身近な家族や友人だけを指すのではなく、「自分以外」という属性を持った存在である。

問4は、内容把握選択問題である<2分>。「哲学的な次元」に入るとは、普段何気なく接してきている事象に、「なぜそうなるのであろう」という素朴な疑問を投げかけることである。つまり、「自分なりに考えてみる」ということである。

問5は、内容理解記述問題である<11分>。

(1)「自分にとって身近な問い」、「自分が直面した問い」とは、「今やるべきことは何か、
           時間をどう使うか」などを考えることである。

(2)「自分の問い」を「哲学的な問い」へと進めることができない「問い」とは、実生活(自分の生活)と
          は、様々な問題が複雑に絡み合っているために、専門的考察を行なう哲学的思考を超えてしまっている
          のである。

(3)日常の生活において自分が直面した「問い」に、哲学的考察(深く考えること)を加えると
        「何気ないもの」が「深まる」のである。

【大問2】読書に関する随筆の読解総合問題

  • 時間配分:18分

出典は、『キャラヴァンは進む』(沢木耕太郎著)。

「読書」に関する随筆である。所蔵する本のうち、「既読」と「未読」のどちらを残すかという長年の作家の考えより、読書の必要性などについて論じた文章である。

問1は、漢字問題である<2分>。標準的漢字の問題である。完答を目指してほしい。「邦訳」とは、外国語を日本語に訳したもののことを指す。

問2は、内容把握選択問題である<2分>。作家の質問(家の中にある書物を処分する場合、「既読」と「未読」のどちらを処分するか)に対し、「私」は「未読」を残すと答えた。「私」が「未読」を残す理由は、「未読」の書物の中にたくさんの知恵や知識が含まれており、「未読」を読むことにより、それらの知恵などを得られるものと「私」は考えているのである。

問3は、内容把握選択問題である<2分>。「読書」に対する「私」と「長年の作家」の考え方、捉え方の違いをしっかり押さえること。

問4は、文章表現把握選択問題である<2分>。「食事」とは「やるべきこと、しなければならない用事」のことであり、傍線部分は、それらを終わらせてじっくり「本を読む」ことなのである。

問5は、語句解釈問題である<2分>。「おめでたい」とは、物事に対する考え方が「楽観的過ぎる」ことである。

問6は、内容把握記述問題である<3分>。20字以内の記述問題である。「犬の吠え声」とは、「犬は吠える、がキャラヴァンは進む」という、アラブのことわざ。

問7は、内容把握記述問題である<3分>。30字以内の記述問題である。「犬の吠え声」とは、他人の様々な批判や発言のことであり、これらの批判を気にすることなく、前に進むんで行くということである。

問8は、内容把握選択問題である<2分>。「既読の本」とは、自分が慣れており親しんでいるものであるから、そこから自分が得るものも多く、結果、自分を支えてくれるのである。

【大問3】古文(説話)の読解問題

  • 時間配分:12分

出典は、『沙石集』である。

 問1は、内容理解選択問題である<1分>。「一向に」とは、「もっぱら」という意味であり、ここでは「もらったお布施を全て酒代にした」ということである。

問2は、内容理解記述問題である<2分>。水を入れた酒の味が、思ったほど「うまくない」のである。

問3は、内容把握選択問題である<1分>。能説房は、酒に水が入っていることを知っていたということである。

問4は、内容把握選択問題である<2分>。「少々は無き事まで」とは、酒に水を入れることの罪について説明する際に、無き事(事実ではないこと)を付け加えたのである。

問5は、現代語仮名遣い問題である<1分>。「を」の現代仮名遣いは「お」となる。

問6は、古典文法選択問題である<2分>。尼は、酒に水を入れることは罪になるとは思っていなかったのである。

問7は、内容把握記述問題である<2分>。酒に水を入れることが罪であると指摘されたので、尼は「水に酒を入れた」と強弁したのであり、水の中に酒を少しだけ入れたのである。

問8は、文学史の問題である<1分>。出典となった「沙石集」と同じ鎌倉時代の作品を選択する問題である。

攻略のポイント

論理的文章に関して、「自分の頭で考える」練習をしっかり積むことである。筆者がどのような主張を、どのような根拠(考え方)で、どこまでをどのように論理展開しているのかを、丁寧に的確に追い掛けてゆくスキルを高めることが大事である。

その際には、本問でもあてはまるように「キーワード」が極めて重要である。文章の初めの段落や最終的な段落に繰り返し使われている「ことば」を抽出する方法を身に付けることである。

途中の段落においても、筆者が『結論』らしき事柄の導入部分を瞬間的に見抜く力を向上させたい。そのためにも、日頃から身の回りの事象や社会の現象に対して、高い意識を持ち自分の考えを持つようにすることが大切である。

また、知識問題の分野(漢字、ことわざ、慣用表現、文法、文学史)も怠りなくしっかり押さえておきたい。

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