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青山学院中等部 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2016年度「青山学院中等部の理科」
攻略のための学習方法

青山学院中理科の満点は50点、平成28年度の合格者平均点は男女ともに6割を少し超えた程度であった。塾のテキスト等を使って学習しておけば、十分に得点できる問題が中心であり、過去問の出題領域にあまりこだわることなく、全分野まんべんなく学習し基本を固めることが必要である。

<分野毎の学習法>
生物分野 本年は昆虫(蚊)についての出題であったが、過去には植物・人のからだの働きに関する出題もあり、どの分野の基本知識もしっかり身につけておきたい。植物については、花の名前を数多く覚えるよりも、光合成や呼吸などの働きおよび花・茎・葉などのつくりについて理解することを優先させたい。
地学分野 本年度は太陽の動きを中心とした出題であった。この分野では天体に関する出題が多いが、平成26・27年は気象に関しての出題であった。岩石や地層に関して出題された年度もあり、どれも出される可能性があると思って学習して頂きたい。天体については、単なる丸暗記ではなく、太陽・星・月の動きに関してなぜそのように動いて見えるのかの原理を含めて理解して欲しい。また、日食や月食など近年起こった現象に関する出題も多く、注意が必要である。気象に関しては、雲のでき方や台風について、さらに最近の異常気象などニュースで取り上げられている話題についても興味を持って欲しい。
今後は火山噴火や地震に関して出題されることも想定されるので、ここも注意が必要である。
物理分野 本年は豆電球の明るさと方位磁針の振れに関する大問と小問では鏡による像のでき方が出題された。この分野で過去に出題頻度が高いのはてこや振り子など力のつり合いに関する分野である。力学の計算問題の練習を最優先に学習して頂きたいが、電気・光に関する学習もしっかりしておきたい。
化学分野 例年、水溶液や気体の性質に関する出題が多く、本年は水溶液と金属の反応や中和に関する出題であった。本年の出題の中には計算問題が全く含まれていなかったが、計算問題が出題されることも多いので、十分に練習しておきたい。

青山学院中入試で合格点を取れる力を身につけるためには、まずは夏休み中までに各分野の基本の学習を終えておきたい。そのうえで、まだ苦手な単元に関しては9月以降で攻略できるよう徹底的に学習して欲しい。9月以降の模試や総合的な演習は、まだ仕上がっていない分野を見つける絶好のチャンスである。単に得点だけを見て一喜一憂するのでなく、どの分野の間違いが多いのかなどをしっかり分析して欲しい。その際には、家庭教師のアドバイスを得ながら進めるのも有効になると思う。
過去問演習は25分という短い時間の使い方を確認しながら進めて欲しい。短い時間の使い方で特に大切なのは、できる問題を素早く仕上げ、わからない問題は後に回すという判断を素早く行うことである。本年度の出題でも、「蚊の食べ物」など知らないと解けない問題もあり、ここに考え込んで時間を消費するのではなく、さっとあきらめて次に進む決断も必要である。

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2016年度「青山学院中等部の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問数は5題、小問数は30題程度で50点満点。試験時間は25分で例年通りであった。適語を答える問題、記号選択問題が中心。簡単な計算問題もあったが、力学・化学の複雑な計算問題はなかった。基本的な問題が多いが、何問かややレベルの高い問題も含まれている。テスト時間が25分と短いので、できる問題から素早く処理していくという判断が求められる。

【大問1】 小問集合

  • 難度:やや難
  • 時間配分:5分

(1)ロケットの打ち上げには地球の自転による遠心力が利用される。打ち上げを正確な時刻に行うことによ り正確な軌道に投入できる。
(2)養分の通り道である師管を削ってしまうと成長に影響を及ぼす。
(3)固体から気体に状態変化する「昇華」に関する問題。
(4)鏡に対して線対称の位置に兄と弟を描き作図して求める。
(5)「半減期」に関する出題。2を10回かける(10乗する)と1024になることから30年の10倍の300 年かかる。

いずれも難問とは言えないが、判断に迷う問題が並んでいる。小惑星探査機はやぶさは他校でも取り上げられており、知っておきたいテーマである。
「半減期」は聞いたことがない言葉かも知れないが、問題文をしっかり読んで意味を理解できれば十分正答できる問題である。

【大問2】地学分野 天体・太陽に関する問題

  • 難度:
  • 時間配分:4分

(1)日本では明石において太陽が南中する時刻を正午としている。明石より東にある青山学院では正午より早く太陽が南中する。
(2)太陽の直径は地球の約100倍であることより、黒点の直径は地球の約2倍。
(3)黒点は太陽の温度(約6000℃)より低い(約4500℃)場所である。
(4)太陽が動いて見えるのは、地球の自転による。
(5)約4時間後の影が真東より南よりに伸びていることから、春分~秋分の間の時期と考えられる。

 いずれも基本問題であり、全問正解も十分可能である。

【大問3】生物分野 蚊に関する出題

  • 難度:標準
  • 時間配分:4分

(1)蚊によって伝染する病気に関する出題。「デング熱」は2014年に日本国内で感染が確認された。 
(2)昆虫は頭・胸・腹の3つの部分に分かれ、腹にある気管で呼吸を行う。
(3)昆虫の足は6本、羽は一般的には4枚だが、蚊・ハエ・アブは羽が2枚である。
(4)蚊は完全変態を行うので、卵→幼虫→さなぎ→成虫と育っていく。
(5)ヒトスジシマカの食べ物に関する出題だが、知らないと解けない出題。出来なくても気にしないでよい一題。

(5)を除いては昆虫に関する基本問題であり、正答しておきたい。

【大問4】化学分野 水溶液と金属の反応・中和

  • 難度:標準
  • 時間配分:5分
  • ★必答問題

BTB液は酸性で黄、中性で緑、アルカリ性で青に変化する。
塩酸・炭酸水は酸性、水酸化ナトリウム水溶液・石灰水はアルカリ性、食塩水は中性。
塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の中和反応では食塩を生じる。
石灰水と炭酸水の中和反応では白色沈殿(炭酸カルシウム)を生じる。
鉄は塩酸に溶けて水素を発生する。水酸化ナトリウム水溶液には溶けない。
塩酸・炭酸水は気体が溶けている水溶液、水酸化ナトリウム水溶液・石灰水・食塩水は固体が溶けている水溶液。
 
以上の点が頭に入っているかどうかが、各設問に解答できるかどうかのポイント。
なお、水素は無臭・可燃・最も軽い気体であり、燃料電池の原料として用いられる。

【大問5】物理分野 豆電球の明るさと方位磁針の振れに関する出題

  • 難度:やや難
  • 時間配分:7分
  • ★必答問題

(1)右手を使ってしっかり確認して欲しい。手のひらを方位磁針に向けて、電流の流れる向きに指の先を向けたとき、親指側に方位磁針の針は振れる。
(2)豆電球を直列につなぐと抵抗は大きくなり、並列につなぐと抵抗は小さくなる。
(3)左右の回路それぞれについて右手を使って確認して欲しい。方位磁針の振れが同じ向きになるので、両方の影響により振れ幅が大きくなる。
(4)左右の回路で右手を使って方位磁針の振れを確認したとき、逆向きに同じ振れ幅になる組み合わせを選択すればよい。
(5)(4)同様だが、豆電球を直列につなぐと回路に流れる電流が半分に、並列につなぐと回路に流れる電流が2倍になることに注意。

本年度の問題の中では最も思考力が要求され、時間をかけてしっかり解きたい。とは言っても、豆電球の明るさや方位磁針の振れに関する学習をしっかり積んできた生徒にとっては、それほどの難問とは言えないであろう。

攻略ポイント

ここ何年かの出題分野を見ても、生物・地学・物理・化学の4分野からまんべんなく出題されている。また、テレビ等で取り上げられている時事問題が出題されることもある。青山学院理科の攻略のポイントとしては、まずは各分野の基本をしっかりと固め、苦手分野を作らないこと。そして、日頃から科学的要素を含んだニュースや身の回りの現象に注意を払うことがあげられる。
塾のテキストや参考書を使って夏休み中までを目途に基本を固めて欲しい。その中で苦手な分野については9月以降にさらに徹底的に学習して攻略して欲しい。
試験時間が25分と短いので、入試直前期の過去問演習においては、時間の使い方を十分意識して取り組みたい。

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