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青山学院中等部 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2015年度「青山学院中等部の算数」
攻略のための学習方法

[典型問題]
青山学院中等部は、2月2日に屹立する共学校の「雄」であり、その存在感は長い間変わることはない。かつては2科目受験の最難関校として高い倍率を維持し、4科目になった現在でも不動の人気を誇る難関校の一つである。そして、その算数の入試問題は、これもまた長い間なじんできたスタイルを変えることなく、いわゆる「青学の算数」の足跡を残してきた。
しかし近年、試験時間の変動に伴い問題数も減少し、問題の難易度もいささか変化が見られる。一言で言えば「やさしくなった、取り組みやすくなった」ということだ。難問にカテゴライズされる大問は減り、テストの後半であっても「問題集」でよく見かけるような典型題が顔を覗かせている。手元にある教材に載っている「標準問題」を多く解いていけば、とりたてて青学対策をしなくても「いいセン」まではいけるはずである。
標準的な問題を、高い正解率で解けるようにする。難問を解けるようになるよりははるかに容易なことである。つまり、高度なテクニックや高速スピードがなくても青山学院を受験することは出来るようになったと言える。
本年度の問題は、珍しく大幅に受験者平均点を下げ、問題の難化が進んだように見えるが、そうではなくて、受験生の質が低下したのでは、という気がしないでもない。

[解法を身につける]
そうは言っても、たやすく合格できるわけではない。中学受験生の中では抜きんでた力が必要であることは変わりない。
そのためには、まず「標準的な問題」の解法をできるだけ多く身につけること。
分からない問題があれば、塾や家庭教師の先生に質問するだろう。そのときに、先生方はすぐ答えてくれるはずだ。しかもその問題に最も適した説明もつけて。それがなぜ可能かというと、先生方はその問題を見たあと、別に考えていないからだ。見た瞬間に、解き方が頭の中から舞い降りてきて、それを口にしているだけ だ。つまり、解き方を「覚えている」と言うことになる。「そんなの当たり前じゃないか」という生徒は、その先生方に一歩でも近づくことが合格への道だと考えて欲しい。
「解法を身につける」ということはそういうことで、問題を見て読んで「考える」のではなくて「解き方が浮かんできて、それを実践できる」ということだ。
さて、先生たちにどこまで肉薄できるか?

[スピード練習]
解き方を身につけたら、今度はスピード練習と言うことになる。
青学の場合、平易になったといっても、約3分間で問題文を読み、解き方を浮かべ、実践して答えを解答用紙に書き込んでいかなくてはいけない。
そのための訓練としては、普段から解く速さを意識的に上げていくしかない。問題集を10問解く場合でも、それまでは40分かけていたところを、35分、30分…とかける時間を減らしていき、今の半分くらいのペースで解けるようにしておこう(もちろん正答率は変えずに)。
青山学院の場合、時間的なアドバンテージは非常に大きい。見直しにも時間がかけられるし、よもやの難問にも時間がかけられる。

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2015年度「青山学院中等部の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

50分で大問が14、小問が16。例年、同じ程度の水準・同じ分量で出題されている。
本年度はここ数年では最も低い受験者平均点となり、問題の質がやや向上していることが見られる。1問にかけられる時間は3分程度で、よどみなく解いていったとしても時間に余裕はない。速読即解の能力が必要になる。

はじめに計算問題があり、その後一行問題が綿々と続く。必ずしも「難易度の低いものから高いものに移っていく」わけではないので気をつけたい。
一見典型題のように見えて、実は手がかかる問題も点在する。

ある分野に突出した力をもつというよりも、どの分野から出されてもまんべんなく手が出るという力が欠かせない。ヤマをかけるのではなく、オールラウンドに正解できる力をつけておきたい。

【大問1~3】 計算問題

  • 時間配分:6分

どの問題も鍛練を積んできた受験生ならば扱いやすい内容であり、ここでの正解は当然と言うことになろう。

【大問4】相当算

  • 時間配分:3分

ア÷イに関する式を2通り立てて、ア=□の形に変形し、イについて解けばよい。
技術的には中程度のものであり、青学を受けるのであればぜひ身につけておきたい解き方だ。

【大問5】単位の計算

  • 時間配分:3分

いわば合否を分ける問題にもかかわらず、さして重視されない単位の換算。塾などでも「自分でまとめて覚えておけよ~」と言われて解散するところだ。
青山学院を受けるにあたっては、この単位をまとめて覚えるという作業は避けては通れない。計算問題のテキストでいいので、一度まとめて練習する機会を作ると良い。
これは必須の課題であり、声を大にして言いたい。この機会は必ず作ること!
またこの問題では、単位が分かっても、それを上手に計算できないと「0」の数ばかり増やす計算を行うことになる。計算の工夫も必要で、縮尺の計算と同じように、分数の分母と分子に数を振り分けて計算すると約分が使えて楽になる。解答欄にも□万円と書いてある。0ばかり書いているうちに、大切なテスト時間を減らしていかないように。

【大問6】速さの差集め算

  • 時間配分:3分

逆比を用いても解けるという、スタイルとしては速さの差集め算・典型的なものに見えるが、案外不正解者が多かったのではないかと思われる。
出発時刻を8時にそろえて条件をまとめるときに「前の日に到着した時刻より16分早く着きました」を読み違えて、□分遅れるというところを誤った生徒が出やすそうだ。
間違えるとするとこの点だけであり、ここをクリアできていればまず正解できていたであろう。

【大問7】平均の問題(面積図の利用)

  • 時間配分:5分

問題文を読み終えても、すぐに解き方が思い浮かばないかもしれない。
2回目のテストの内容から、男女の数は「つるかめ算」で求められることがわかる。それぞれの人数がわかれば改めて面積図を作成し、答えを求めていこう。
それぞれの解き方は典型的なものだが【大問6】に引き続きやや手強い問題だったと言える。

【大問8】条件整理

  • 時間配分:5分

3問続けて難題が続く。それぞれの値段と代金の合計から一の位の「0」を取っ払い条件を少しやさしくしておく。
その上で「21円」と半端な値段であるかきの数から求めていくわけだが、合計が「151円」であることとその他の値段が偶数であることから、かきの個数を「奇数」と限定する。1個、3個、…とあてはめて見当をつけた上で、さらに残った合計にふさわしい2種類の組み合わせを考えなくてはならない。
テストも中盤にさしかかり、細かい作業に気が焦るところだ。

【大問9】比例・反比例の問題

  • 時間配分:3分

ここから図形を与えられた問題が4問続く。
このうち、9~11は平易なのでここで時間と点数を稼ぎたい。
回転した角度から、逆比を用いて半径の比を求めてもよいし、「6×60÷180」と仕事算風に解いてもよい。ここは正解できるだろ。

【大問10】平面図形の角度

  • 時間配分:3分

青学の特色の一つである角度を求める問題だが、今回のものは悩むほどではなかった。
二等辺三角形に注意して等しい角度を書き込んでいき、内角の和を使って求めればよいというもの。ここも当てておかなくてはならない。

【大問11】三角形の面積

  • 時間配分:3分

をつけた部分の図形に補助線を引き、直角二等辺三角形を作ることによって長方形と2つの図形に分け、全体の三角形の底辺(=高さ)がわかればあとは容易に解ける。
意外に直角二等辺三角形のあつかいが苦手な生徒が多いのでその確認にもなる。

【大問12】速さの問題(旅人算)

  • 時間配分:5分

表面積ではないにしても、体積であってもかなり複雑な形を求める問題であり、この種の問題に手慣れた生徒以外はスルーしてもかまわない。
本年度ではここが最も難易度が高かった。

【大問13】立体図形の比(高さ、底面積、容積の関係)

  • 時間配分:5分

断面図をうまく書いて、問題文の条件をうまくまとめられればそれほど難しくはない。
(1)が正解できれば(2)は即座に求まるだろう。
後半にしては与しやすい問題である。

【大問14】速さの問題(グラフ)

  • 時間配分:8分
  • (1)はすぐ正解できるだろう。グラフの5分までの部分を分けて使えば容易に求まる。
  • (2)は少々やっかいだ。グラフが変化するたびに2人の状況を把握していかなければならない。それ自体はそれほど難しくはないのだが速さが変化することが多く、最後の答えに至るまでの作業が非常に多い。きちんと正解まで処理できた生徒には拍手を送ろう。 
  •  

攻略ポイント

本年度問題の合格点は「55~60点」なので、それを目標としてみよう。
設問数は16問なので、9~10問程度正解すれば、そのレベルに到達する。

設問の難易を5段階で分けてみた。
◎(平易)>○>△>▲>×(超難問)という分類で、本年度の問題に関しては以下の通りになった。

大問1・2・3・4・5・9・10・14(1)…すべて◎か○
大問6・7・11・13(1)(2)…△
大問8・14(2)…▲
大問12…×

このうち、◎と○の設問にすべて正解すると8問正解の49点で、△以上の問題を1・2問解ければ合格ラインに達する計算だ。
言い換えると、青山学院の算数で合格点を取るためには、標準的な問題をかなりの正答率を維持しながら解き、いわゆる標準以上の問題まで手を出せなくてはいけないと言うことになる。通常の模試では、基本問題をまんべんなく解ければ偏差値60は取れるだろうから、それにプラスアルファ出来る力は必要と言うことになる。

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