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青山学院中等部 入試対策

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2019年度「青山学院中等部の算数」
攻略のための学習方法

典型問題

青山学院中等部は、2月2日に屹立する共学校の「雄」であり、その存在感は長い間変わることはない。かつては2科目受験の最難関校として高い倍率を維持し、4科目になった現在でも不動の人気を誇る難関校の一つである。
そして、その算数の入試問題は、これもまた長い間なじんできたスタイルを変えることなく、いわゆる「青学の算数」の足跡を残してきた。

しかし近年、試験時間の変動に伴い問題数も減少し、問題の難易度もいささか変化が見られる。一言で言えば「やさしくなった、取り組みやすくなった」ということだ。
難問にカテゴライズされる大問は減り、テストの後半であっても「問題集」でよく見かけるような典型題が顔を覗かせている。手元にある教材に載っている「標準問題」を多く解いていけば、とりたてて青学対策をしなくても「いいセン」まではいけるはずである。
標準的な問題を、高い正解率で解けるようにする。難問を解けるようになるよりははるかに容易なことである。つまり、高度なテクニックや高速スピードがなくても青山学院を受験することは出来るようになったと言える。

本年度の問題は、珍しく大幅に受験者平均点を下げ、問題の難化が進んだように見えるが、そうではなくて、受験生の質が低下したのでは、という気がしないでもない。

解法を身につける

そうは言っても、たやすく合格できるわけではない。中学受験生の中では抜きんでた力が必要であることは変わりない。

そのためには、まず「標準的な問題」の解法をできるだけ多く身につけること。
分からない問題があれば、塾や家庭教師の先生に質問するだろう。そのときに、先生方はすぐ答えてくれるはずだ。しかもその問題に最も適した説明もつけて。
それがなぜ可能かというと、先生方はその問題を見たあと、考えていないからだ。見た瞬間に、解き方が頭の中から舞い降りてきて、それを口にしているだけだ。つまり、解き方を「覚えている」と言うことになる。「そんなの当たり前じゃないか」という生徒は、その先生方に一歩でも近づくことが合格への道だと考えて欲しい。

「解法を身につける」ということはそういうことで、問題を見て読んで「考える」のではなくて「解き方が浮かんできて、それを実践できる」ということだ。
さて、先生たちにどこまで肉薄できるか?

スピード練習

解き方を身につけたら、今度はスピード練習と言うことになる。
青学の場合、平易になったといっても、約3分間で問題文を読み、解き方を浮かべ、実践して答えを解答用紙に書き込んでいかなくてはいけない。

そのための訓練としては、普段から解く速さを意識的に上げていくしかない。問題集を10問解く場合でも、それまでは40分かけていたところを、35分、30分…とかける時間を減らしていき、今の半分くらいのペースで解けるようにしておこう(もちろん正答率は変えずに)。

青山学院の場合、時間的なアドバンテージは非常に大きい。見直しにも時間がかけられるし、よもやの難問にも時間がかけられる。

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2019年度「青山学院中等部の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

50分で大問が14、小問が16。本年度も例年とまったく同じ分量であったが、昨年度に比べると標準的な問題が増え、それが合格最低点にも如実に表れ、以前通り合格には60~70%の得点が必要となっている。
前半の平易な問題はとりこぼさず、後半の難易度が高い問題は出来るものをしっかりと得点することが大切だ。前半でつまずかない限り、時間不足で最後まで解くのが間に合わないと言うことはないだろう。

【大問1~3】計算問題

  • 難度:
  • 時間配分:3分
  • ★必答問題

解説の要らない基礎レベルの計算問題。計算問題は今後もこの水準で落ち着くものと思われる。

【大問4】推理算

  • 難度:
  • 時間配分:3分
  • ★必答問題

a×a=bから、aが2か3であるとわかり、次の式からaは3と判明(bは9)。さらに2つめと3つめの式からc=2,d=1と決まる。あとは最後の2つの式に当てはまるe,gを考えれば良い。平易そのもの。

【大問5】単位換算

  • 難度:標準
  • 時間配分:3分
  • ★必答問題

前半の大問で最も注意を要する問題がここ。「青学の単位換算」に関しては過去問演習で慣れているとは言え今回もまた計算ミス・ケタのミスなどを誘うレベルである。
また、四捨五入を早い段階で行ってしまうと最終的な数値がわずかにずれてしまうことがあるのでできるだけ分数の形で計算を行っていくことが大切だ。
ここがクリアできれば、前半ノーミスも十分にあり得る。

【大問6】相当算

  • 難度:標準
  • 時間配分:4分
  • ★必答問題

条件が入り組んでいるように見えるが、お金を使い渡し終わった姉をもと(①)として線分図なり等式なりに数値をまとめれば標準レベルの相当算であることがわかり、答えまで行き着ける。
問題文を読み終えてから条件をまとめる、という習慣を身につけるべきで、問題文に条件反射で反応してはじめの姉をもとにしたりすると泥沼にはまる。

【大問7】平面図形(面積)

  • 難度:
  • 時間配分:4分
  • ★必答問題

典型的な平面図形と比の問題で、三角形ABCの面積をとし、まわりの三角形の面積を延長した底辺の比に合わせて比の大きさを置いていけば良い。

【大問8】体積

  • 難度:標準
  • 時間配分:4分
  • ★必答問題

この大問から作業も増え、時間も少しかかるようになってくる。3つの容器の底面積(半径ではない)、高さの比をしっかりと求め、それらを使って容器の容積が出せれば問題のいっていることは簡単だ。
ただ、整数値を予想させる答えなのに小数(または分数)になるので少しあせる。

【大問9】速さ

  • 難度:標準
  • 時間配分:4分
  • ★必答問題

市販されているテキストなどでも見られるやはり典型的な速さの問題である。
しかし解いた経験がない生徒は少しとまどったかも。

まず、「守くん」と「行列」の速さの差を求め、次に「行列」の速さ(分速だとここは分数になる)、最後に「守くん」と「行列」の速さの和で割れば答えが出るだろう。
あえて上には書かなかったが、「守くん」の速さをしっかりと求められたかどうかがカギ。

さて、この問題までノーミスで通過できただろうか…

【大問10】つるかめ算

  • 難度:やや難
  • 時間配分:5分

ここからの2問は結果的に本年度最も難しい問題となった。

入試本番では満点は狙う必要はない、合格点を取れれば良いのだ、と頭でわかってはいてもここと次の【大問11】をスルーしてもう少し難度の下がる【大問12】以降に移るのは勇気が要る。
なぜなら後ろの方が簡単だというのは後付けの理由に過ぎないからだ。
それでも現場ではそういった判断力が要求される。

「これは手強いな」と思ったら思い切って飛ばしてしまおう。ここまでノーミスでテストをこなせてきた生徒の判断ならば間違いないはずだから。

「遅刻した人」がいる場合といない場合での入館料の合計差からつるかめ算を用いて答えを導くわけだが、ここは難問と言っても良い。

【大問11】平均算

  • 難度:
  • 時間配分:5分

よく見かける感じの問題なのにやってみると意外に難しい、という【大問10】以上に厄介な問題である。
あっさり解けるには条件が不足しているので合計点を出したりABに関する式を立てたりして問題にあたる。

ここもスルーしたとしても仕方がないレベルである。

【大問12】平面図形(角度)

  • 難度:標準
  • 時間配分:5分
  • ★必答問題

十八番の「折り返した角度の問題」がかなり後半に出題されたが、それほどやっかいな問いにはなっていない。過去問で十分演習を積んできていれば解ける問題だ。
今回は補助線を引くことによって正三角形を作ることが出来れば正解を迎えるだろう。
できればあてておきたい。

【大問13】割合と比

  • 難度:やや難
  • 時間配分:5分

条件が細かい割合と比の問題ではあるが、(1)の条件だけを使ってあっさりと解けてしまう基本的なもの。ここは必ずあてたい。

(2)はそこに具体的な値段と個数の比が関係してくるので時間に余裕があれば手をつけたい。

【大問10】【大問11】ほどではないにせよ苦戦を強いられる設問になっている。

【大問14】集合算

  • 難度:やや難
  • 時間配分:5分

この問題も既視感(見たことがある感じ)がありありの問題ではあるがやはりいつも解いているものよりは複雑な仕組みになっている。15点・10点・5点の3つの点数の取り方が複数存在するところが新しい(普通は1つか2つ)。

(1)条件をうまく整理していくと、20点と15点の人は全員が第1問を解けているのでこの和が17人、第1問が解けた22人からひくことによって10点で第1問だけ正解した人が(22-17=)5人とわかる。したがって、10点で2・3問が正解できた人は(8-5=)3人となる。しかしここで3人と書かないように。20点の人もまた2・3問の両方を正解している。

(2)では第3問だけを正解した人を求めていけば良い。

(1)が解けると(2)にも手を伸ばすゆとりができたろう。
できれば(1)はあてておきたい。

攻略のポイント

本年度もまた科目ごとの平均点が発表されていないので推測になってしまうが、4科目の合格最低点から見て,算数の合格点は「男子→65点,女子→75点」くらいかと思われる。
設問数は16問なので、10~12問程度正解すれば、そのレベルに到達する。
設問の難易を5段階で分けてみた。

◎(平易)>○>△>▲>×(超難問)という分類で、本年度の問題に関しては以下の通りになった。

大問1・2・3・4・5・6・7・8・9・13(1)…すべて◎か○
大問12・14(1)…△
大問10・11・13(2)・14(2)…▲

本年度は前半の平易さが目立ち、典型的な出題も含めて難しい問題は後半に位置するだけで青学の算数としては解きやすい年度だったと言えよう。合格点をかんがみた場合、◎と○の設問にすべて正解すると男子の合格ラインは超え、△以上の問題を1・2問解ければ女子合格ラインに達する計算だ。
青山学院の算数で合格点を取るためには、普段から標準的な問題を効率よく解き,(女子の場合は)さらに標準以上のやや難しい問題にも手を出していければよいだろう。男子難関校にあるような、あまり難しい問題に時間を割かないほうが良い。

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