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2021年度「青山学院中等部の算数」
攻略のための学習方法

典型問題

青山学院中等部は、2月2日に屹立する共学校の「雄」であり、その存在感は長い間変わることはない。かつては2科目受験の最難関校として高い倍率を維持し、4科目になった現在でも不動の人気を誇る難関校の一つである。
そして、その算数の入試問題は、これもまた長い間なじんできたスタイルを変えることなく、いわゆる「青学の算数」の足跡を残してきた。

しかし近年、試験時間の変動に伴い問題数も減少し、問題の難易度もいささか変化が見られる。一言で言えば「やさしくなった、取り組みやすくなった」ということだ。
難問にカテゴライズされる大問は減り、テストの後半であっても「問題集」でよく見かけるような典型題が顔を覗かせている。手元にある教材に載っている「標準問題」を多く解いていけば、とりたてて青学対策をしなくても「いいセン」まではいけるはずである。
標準的な問題を、高い正解率で解けるようにする。難問を解けるようになるよりははるかに容易なことである。つまり、高度なテクニックや高速スピードがなくても青山学院を受験することは出来るようになったと言える。

本年度の問題は、珍しく大幅に受験者平均点を下げ、問題の難化が進んだように見えるが、そうではなくて、受験生の質が低下したのでは、という気がしないでもない。

解法を身につける

そうは言っても、たやすく合格できるわけではない。中学受験生の中では抜きんでた力が必要であることは変わりない。

そのためには、まず「標準的な問題」の解法をできるだけ多く身につけること
分からない問題があれば、塾や家庭教師の先生に質問するだろう。そのときに、先生方はすぐ答えてくれるはずだ。しかもその問題に最も適した説明もつけて。
それがなぜ可能かというと、先生方はその問題を見たあと、考えていないからだ。見た瞬間に、解き方が頭の中から舞い降りてきて、それを口にしているだけだ。つまり、解き方を「覚えている」と言うことになる。「そんなの当たり前じゃないか」という生徒は、その先生方に一歩でも近づくことが合格への道だと考えて欲しい。

「解法を身につける」ということはそういうことで、問題を見て読んで「考える」のではなくて「解き方が浮かんできて、それを実践できる」ということだ
さて、先生たちにどこまで肉薄できるか?

スピード練習

解き方を身につけたら、今度はスピード練習と言うことになる。
青学の場合、平易になったといっても、約3分間で問題文を読み、解き方を浮かべ、実践して答えを解答用紙に書き込んでいかなくてはいけない。

そのための訓練としては、普段から解く速さを意識的に上げていくしかない。問題集を10問解く場合でも、それまでは40分かけていたところを、35分、30分…とかける時間を減らしていき、今の半分くらいのペースで解けるようにしておこう(もちろん正答率は変えずに)。

青山学院の場合、時間的なアドバンテージは非常に大きい。見直しにも時間がかけられるし、よもやの難問にも時間がかけられる。

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2021年度「青山学院中等部の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

50分で大問が14、小問が19。大問の数は例年と同じだったが小問の数が増えており、それが平均点の低さにつながったと思われる。問題の質で言うと、総じて標準的な問題が多かったのだが、なぜか中盤に難問が集中しそこで時間を奪われる可能性がある。かえって後半の大問(【大問13】【大問14】)が標準的なレベルで、例年以上に問題選択が合否のカギを握った。中盤にあっても難易度が高いと感じた問題は深追いせず、与えられた50分間でまんべんなく問題に目を配り、解ける問題をしっかり正解して先に進もう。そうすれば、時間不足になると言うことはあるまい。

【大問1~3】計算問題

  • 難度:
  • 時間配分:3分
  • ★必答問題

本年度もまた基礎レベルの計算問題に終始した。この傾向は今後も続くものと思われるので迅速に、確実に得点したい。

【大問4】相当算

  • 難度:標準
  • 時間配分:3分
  • ★必答問題

ケーキの値段をとおいて、それをもとにプリンの値段などを割合で表し、問題文をよく読んで式を立てあたりを求めていく典型的な問題となっている。

【大問5】速さと比

  • 難度:標準
  • 時間配分:3分
  • ★必答問題

受験テキストや問題集には必ず登場するというこれもまた典型的な問題といえる。時速と分の単位がまじっているが、時速45kmと時速15kmを3:1という比でおいても求めることが出来るので即解のためにはそちらを勧めておく。

【大問6】割合と比

  • 難度:やや難
  • 時間配分:5分

一見すると【大問4】を複雑にしただけの割合の問題に見えるが、正解に行き着くまでに思考と時間を要する難題となっている。B君とC君の残金はすぐに求まるのだが、A君の残金について1つ考察を要し、それをくぐり抜けると今度は比例式を用いた倍数算を解く必要が出てくる。【大問5】までが平易だったので突然の難度アップに驚かされる。

【大問7】平均算・場合の数

  • 難度:
  • 時間配分:5分

ここは平均算の問題として難しいと言うより、中学受験ではほぼ出題されたことがない「中央値」という概念がわからなければどちらの設問にも答えられない。そういう意味では「難」に値する問題と言えよう(もう一つの「平均値」はわかっているだろうが)。「中央値」とはすなわち、ちょうど真ん中に当たる人の得点と言うことになるが、16人と偶数なのでちょうど真ん中はなく、中央値が23.5点と言うことから、20点~23点の人が8人、24点~27点の人も8人となる。これでまずが求まる。さらにイ・ウ・エの人数をそれぞれ求めるには全体の合計点から23点以下の合計点をひき、24点以上の合計点を求め、そこから26点の合計をひいた上で3つの数を調べて上げていかなければならない。さいわい「中央値」を知っていたとしてもそのあとにも長い道のりが待っている。これだけ意表を突く難度であればスルーして先に進むという現実的な考えもある。

【大問8】平均算

  • 難度:標準
  • 時間配分:4分
  • ★必答問題

引き続いての平均算だが、こちらの方は面積図を使って問題文の条件をまとめるタイプ。青学には頻出のタイプなので、過去問などで履修済みと思われる。全体の人数を□人とおいて、合計点を58.5×□とする。それぞれ最高点と最低点を除いた平均点が1.6点違うので、1.6×(□-1)=56という式が成り立つ。ここから□を求め、その結果を使って最高点も求めればよい。決して容易な問題ではないが、青学対策に時間を費やしたかどうかが試される問題だ。

【大問9】場合の数

  • 難度:やや難
  • 時間配分:5分

この問題も問題自体の難度と言うより、手数がかかる問題になので「やや難」とし、時間に余裕があれば取り組んでもらいたい問題である。行き方を逐一調べていくより方法はなく、答えだけの解答(部分点がない)なので手をつけるにはとても厳しい問いになっている。

【大問10】平面図形と比

  • 難度:標準
  • 時間配分:4分
  • ★必答問題

この問題に関しても、青学対策の際に触れたことがある受験生が多かったのではないか。ずいぶん昔の入試問題の焼き直しである。正方形が重なっているので重なった図形は線対称になっており、真ん中に補助線を引いて等しい三角形に分けると、正方形の1辺と重なった図形の短い方の辺の比が求められる。

【大問11】多角形の角度

  • 難度:標準
  • 時間配分:3分
  • ★必答問題

青学名物「折り返した角度」の問題だが、本年度は歴史的に見て最も平易だった部類に入るもの。多角形の中に正三角形と二等辺三角形を作れるかどうかで正解できるかが決まる。

【大問12】平面図形の面積

  • 難度:やや難
  • 時間配分:5分

円周率を使っておうぎ形の面積を求めていくというオーソドックスな解き方ではなくて、たて4cm、横2cmの長方形の面積を求める、いわゆる等積移動の問題になっている。ただ、上下の長方形の面積の和だと重複する部分が出てくるのでそれをどう処理するかというところで「やや難」とした。

【大問13】周期算

  • 難度:標準
  • 時間配分:5分
  • ★必答問題

本年度のテストの特徴は(といっても解き終わってからの感想なのだが)、後半の大問2題が意外に平易だったことだ。中盤の難問に時間を費やし、見た目ひどく面倒くさそうに見える大問に時間をかけることが出来なくなった生徒は残念な結果に終わった可能性がある。
オーソドックスな周期算である。
(1)では、18秒で1周期のグループを考えればよいし、(2)では(1)の18秒周期ともう一つの16秒周期を最小公倍数で処理するという解き方をすればよい。
テストでは問題の選択が非常に大切であると言うことを思い知らされる。

【大問14】水の深さと体積

  • 難度:標準
  • 時間配分:5分
  • ★必答問題

昨年度までは2年連続して「集合算」の難問だったが、本年度も難しくなる気マンマンの「水そう問題」である。しかし解いてみると(1)は「易」レベルで(2)は「標準」と「やや難」の真ん中くらいの水準なので、最低でも(1)は解いて終わりたい。
(1)は、仕切り左側の水の体積をおもりが入ったことで小さくなった底面積で割ればよい。
(2)では、左右の水の深さが等しくなったと言うことから、仕切りを外して考えよう。求める水の深さを□とすると、もとの水の体積に水の中に入っているおもりの体積を加えたものが全体の底面積×□となるので、ここから□を求めればよい。そしてその値を使って仕切りがあったときの右側の横の長さを求めればよいのだ。
(2)まで求められれば上出来である。

攻略のポイント

本年度は科目ごとの平均点が発表されているので明確な合格ラインを特定できる。
算数の合格目標点は「男子→50点,女子→55~60点」くらいである。
設問数は19問なので、10~12問程度正解すれば、そのレベルに到達する。

設問の難易を5段階で分けてみた。
◎(平易)>○>△>▲>×(超難問)という分類で、本年度の問題に関しては以下の通りになった。

◎…大問1・2・3
○…大問4・5・10・11
△…大問8・10・12・13・14
▲…大問6・9・12
×…大問7

前述通り、本年度は「易」~「難」の問題が入り交じっており、中盤の難問に時間を取られると後半の標準的な問題に時間を残せず厳しい戦いとなっただろう。合格点を考えた場合、◎・○の設問はすべて正解し、△問題を半分得点できれば男子の、大半正解できれば女子の合格ラインに届くという算段になる。
青山学院の算数で合格点を取るためには、普段から標準的な問題を効率よく解き,(女子の場合は)さらに標準以上のやや難しい問題にも手が出していければよいだろう。男子難関校にあるような、あまり難しい問題に時間を割かないほうが良い

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