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麻布中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2025年度「麻布中学校の理科」
攻略のための学習方法

麻布中理科の満点は40点、長めの解説・データ・資料をもとに答える問題が中心である。基本知識を身につけることは当然。理科のみならず、他教科の知識を必要とする出題も見られる。
麻布中理科攻略のために必要なことは、日頃からの貪欲な知識の吸収があげられるテキストに書かれてある知識だけでなく、ニュースで取り上げられる科学的な情報、身のまわりの自然や科学に興味を持つ姿勢が求められる
さらに言うと、それらの情報に対して自分なりの意見や考えを持ち、それをまとめるくらいの姿勢が欲しい
問題の形式はあるテーマについてのリード文・データ・資料などを基にした設問に答えていくものが中心。そのテーマがユニークな点が1つの特徴でもあるが、持っている知識と提示されている情報に従って考えれば解答可能なものが中心である。
対策としては、知識が固まった秋以降に同タイプの問題演習に時間をかけることが必要である。過去問はもちろんだが、家庭教師に相談したうえで問題の選択を行うこともお薦めしたい問題演習に際しては、時間も意識しながら取り組んで欲しい
各分野の学習方法は以下の通り。

<分野毎の学習法>

生物分野
本年度は大問1で「素数ゼミ」について大問2で「食物連鎖」について出題された。ただし、「素数ゼミ」についての出題は、昆虫やセミに関する生物学的な内容ではなく、算数的な意味合いの強い出題であった。
近年では、バイオロギングと生物の生態について、動物の体温と感覚神経、新型コロナウイルス等の感染症と免疫について、植物の種子の運ばれ方、ニホンウナギ、動物の生殖活動、ヤンバルクイナなど例年かなりユニークなテーマが取り上げられている。
いずれも高度な知識を求めるものではなく、あるテーマについて書かれてある情報を読み取りながらそれをヒントにして解答していくタイプの問題が中心である。
この分野の学習方法としてまずは、テキストに書かれてある基本知識を早い段階で身につけることと合わせて、日頃から生物に関わるニュースや情報に興味の眼を向けて欲しい。また、問題演習としては、一問一答形式の問題だけでなく、記述問題を含む総合的な問題演習に時間をかけたい

地学分野
本年度は水の循環をテーマとした出題で、問題の読み取りと理解が大きなポイントとなる出題であった。ここ数年では、天体の運動、金星と土星の見え方、月の動きなど天体に関する出題が多く出題され、それ以外では、地層と岩石、氷期と日本人の祖先、岩石の風化等がテーマとして取り上げられている。
この分野においても、細かい高度な知識を問う問題よりも、与えられた情報に基づいて解き進める力が要求されている
天体・気象・地層・岩石等の基本的知識は夏までに完全に身につけた上で、その知識を運用する演習に力を入れて欲しい。今後は、地震や火山、集中豪雨、日食や月食などがテーマとして取り上げられる可能性がある。天体や気象に関するニュースにも注意を怠らないで欲しい

物理分野
本年は光の性質について出題された。昨年と一昨年は電気に関して出題されている。ここ数年ではそれ以外に、熱量計算の計算、風の力のはたらき、ものの運動、などに関する出題が見られた。
この分野においても、書かれてあるテーマを読みながら解き進めていくタイプの出題が中心である。
この分野の学習方法としてまずは、力のつり合い、電気、光、音などの基本知識や性質は確実に理解すること。力のつり合いの計算問題も大切であるが、電気や光の性質の出題の可能性がかなり高いと考えて学習して欲しい。また、電気や光に関連する機器、発電など我々の暮らしと関連する内容についての出題も考えられる。日頃から科学に興味を持つことが大切である。

化学分野
今年度は化学分野の出題はなかった。近年では、物質の構造、分子のつながり、和食と発酵について、ものの溶け方と拡散、お菓子やコーヒーについて等の出題が見られた。食品と化学とを結びつけて考える問題等ユニークな出題が多い。
この分野の学習方法としてまずは、水溶液や気体の性質等基本知識は確実に身につけること。その上で、実験を通して考えさせる問題や記述を含む総合問題の演習に時間をかけて欲しい過去問や同タイプの問題を家庭教師等に選択してもらい取り組んで欲しい

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2025年度「麻布中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問数は4、小問数は35で40点満点。試験時間は50分で例年通りであった。
適語を答える問題、記号選択問題、計算問題、記述問題・図を描く問題と出題形式はバラエティーに富んでいる。
問題量がやや多く、問題文や図の読み取り・記述問題・計算問題にかかる時間を考えると、50分というテスト時間は決して長くない。過去問や同タイプの問題演習は時間を意識して取り組んで欲しい

【大問1】素数ゼミ

  • 難度:標準
  • 時間配分:12分
  • ★必答問題

問1 素数を選択する問題。
問2 13と17の最小公倍数は221なので、2024年の221年前にあたる西暦1803年。
問3 気候変動に関する選択問題。知識として知らなくても、書いてある内容が理屈として成立するかどうかで検討すること。
問4 問題文より、暖かい南の地域が13年周期、寒い南の地域が17年周期。
問5 記号選択と選択理由の記述問題。問題文の「寿命が長いセミの周期的な大量発生は、日本ではみられません」より、日本列島はアメリカ大陸ほど多くの氷におおわれていなかったと考えられる。
問6 2つの年数の最小公倍数を求めればよい。
問7 1000を表で示された数値または問6で求めた数値で割ればよい。
問8 問7で求めた数値の和を求めればよい。
問9 表で示された、または求めた最小公倍数を使って問6~問8と同様に寿命が13年のセミ、寿命が14年のセミ、寿命が15年のセミについても計算すると、最も少ないのは13年、最も多いのは12年となる。

素数ゼミについての出題。内容的には昆虫に関する知識問題ではなく、素数・最小公倍数などを利用した算数的な要素の多い問題になっている。問題文に書かれてある内容や表で示された数値の意味を理解できれば、最後まで解き切ることができるであろう。本校の入試では問題文やデータの読み取りが大きな意味を持つ。入試本番でも、問題文の読み取りをしっかり行うよう親子で確認して欲しい

                                   <時間配分目安:12分>

【大問2】食物連鎖

  • 難度:標準
  • 時間配分:12分
  • ★必答問題

問1 生物間の「食べる・食べられる」の関係を「しょくもつれんさ」という。
問2 グループは草食動物。該当するのは、リス・バッタ・ミツバチ。
問3 例えば、問2であげたミツバチは、虫媒花の花粉を運ぶ役目を担っている。
問4 トゲがある、毒がある、臭いを発するなど。
問5 草食動物が増えると、肉食動物は増え、植物は減る。草食動物が減ると、肉食動物も減り、植物は増える。植物が増えたことにより、植物は増える。
問6 菌類によって作られる発酵食品として、納豆・ヨーグルトなどがあげられる。
問7 死んでいても、生きていても、生物は養分のかたまりである。グループ(菌類・細菌類)の働きで、肥料ができる。
問8 グループは動物の死体などを分解し、植物に必要な肥料ができる。植物が光合成を行うことによって、生物が生きていくために必要な酸素ができる。
問9 記述問題。グループ(菌類・細菌類)への影響を減らすための行動、という主旨に従って記述すること。土壌汚染や河川の水質汚染を防ぐための行動等をテーマとして記述すればよい。

食物連鎖に関する出題。テキストで学んだ基本知識や発酵食品等に関する一般的な知識が求められる。問9の記述はレベル難だが、できれば空欄は避けたい。問8まではしっかり正答しておきたい。問9のような環境問題については、日頃から問題意識を持ってニュース等に注目していただきたい。

                                   <時間配分目安:12分>

【大問3】水の循環

  • 難度:標準
  • 時間配分:12分
  • ★必答問題

問1 浄水場での処理に関する選択問題。
問2 空気中の窒素の割合は約78%
問3 a⇒窒素は水に溶けにくいので、「変える」より水に溶けやすい物質となる。b・c:⇒雷が鳴るときは激しい雨を降らせることが多いので、稲の豊作と結びつく
問4 選択肢の中の落葉樹はサクラとイチョウ
問5 記述問題。降った雨の一部は植物が根から吸収する。
問6 人の手によっていっせいに植えた木の手入れについての選択問題。一般的に植物を育てるときには、間引きを行うことによって、日当たりをよくする。
問7 グラフの読み取り問題。Ⅱ・Ⅲの時期はスギが成長している段階だが、Ⅱの時期はスギが窒素を吸収しきれていない、Ⅲの時期は窒素を吸収していると読み取れる。また、Ⅳの時期はスギは成長したが、川の窒素が増えたことから、窒素をあまり必要としなくなっていると読み取れる。
問8 伐採した木を燃焼させると二酸化炭素が発生してしまう。建築物として利用すれば、二酸化炭素は減りはしないが、増えることもない。また、十分に成長した木より若い木の方が、成長するために光合成を盛んに行い、二酸化炭素の吸収量が多いと考えられる。

水の循環に関する出題。知識は必要だが、この大問も問題文に書かれてある内容の理解、グラフの読み取りがキーとなる出題である。問5の記述問題についても、水の循環に関する基本知識を基に考えれば十分対応可能。
しっかり記述できなかった場合は、過去問や問題集を利用した記述問題練習が必要である。

                                   <時間配分目安:12分>

【大問4】光の性質

  • 難度:標準
  • 時間配分:14分
  • ★必答問題

問1 LEDが使用されている電気製品を答える問題。テレビ・電光掲示板・信号機など。
問2 蛍光灯をLEDに変えることによって、「電気代」が安くなる。
問3 ろうそくの炎、液晶テレビの画面は自ら光を出している。それ以外は、太陽光などを反射して光って見えている。
問4 記述問題で、何を書けばよいか迷う問題。窓ガラスで反射した部屋の照明の光と窓から入ってくる街頭の灯りが混ざり、観察しにくくなる。
問5 部屋の中から観察しようがベランダから観察しようが、違いのないものを選択すればよい。「外は風が吹いている」と「外は暗い」は外の環境についての説明で、どこから観察しても違いはない。
問6 実験結果考察の選択問題。光が伸びた原因は、明らかにあみ戸である。
問7 図を描く問題。実験5の結果より、すき間の方向と光が伸びる方向が垂直になる。
問8 図を描く問題。同様に、水平なすき間に対して垂直に伸びる光と、斜めのすき間に対して垂直に伸びる光を描けばよい。
問9 ティッシュペーパーの裂けやすい向きについての記述問題。光が伸びる方問と垂直な方向に繊維のすき間があると考えられる。すき間の多い方向に裂けやすい。

光の性質に関する出題。後半の図を描く問題と記述問題は難度が高い。
問題文や実験結果の読み取りが大きなポイントとなる。本年の出題ではこの大問が最も難度が高い。逆に、問1~問3の知識問題および問5・問6は正答必須である。

                                   <時間配分目安:14分>

攻略のポイント

本校理科の入試問題は、与えられた資料・データ・解説文を読み取り、それらを理解・活用して解答する問題が中心となっている。テキストで学習する程度の理科の基本知識は当然必要であり、知識があれば解答可能な問題も意外と多いが、本校の理科では、その知識をどう活用するかが重要になる。
麻布中学受験性の心構えとして、身のまわりの自然や科学的現象・ニュースで取り上げられる科学や自然に関する情報に興味の目を向け、知識の蓄積を図るという姿勢が求められる。
問題演習としては、過去問や長めの問題文やデータ・資料を読み取った上で答えるタイプの問題を中心に取り組んで欲しい。解答に際しては、なぜその答えなのかを常に考えることが大切である。
また、国語・算数・社会と他教科の基本知識や一般常識が必要となる問題も見られるが、これに関しては本校受験生であれば特別な対策は不要であろう。

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