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市川中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2026年度「市川中学校の国語」
攻略のための学習方法

長文読解

論説文と小説(随筆文)の2題が例年出されている。近年増加傾向にあった文量について、2021年度では約7000字であったが、2023年度・2024年度は約11000字と増え、そして2025年度では約6400字とかなり減り、2026年度では約8700字と例年通りにもどった。もともと問題数が少なめの試験だったこととも考え合わせると、いたずらに問題を難しく時間がかかるようにするのではなく、しっかり考える時間を持たせるような意図が感じられる。今後数年の傾向を注意して見ておきたい。

本校の特徴として、選択肢問題に注意が必要である点は変わりない。五択である上に、一つの選択肢が100字を越えることもある。スピードとともに細部にまで注意を払う集中力も必要となり、本校の試験対策において特に訓練が必要な部分であろう。ともあれ、長文をすばやく読み、重要な部分をすぐ探せるように傍線や印で見やすくしておく工夫は重要である。                                

論説文であれば、段落を整理すること。

形式段落を意味段落にまとめ、各意味段落の内容を大まかでいいので小見出しのようにメモしておく。要点と細部の区別では、段落の最初と最後にポイントがあることが多いので、最重要と思われる一文をマークする。別の言葉で言い換えた箇所などを線で結んで参照できるようにしておくのも良い。

そして全体をながめて要旨をまとめる。普段の学習で、要旨を50字や100字で簡潔にまとめる練習をしておくと、実力アップにもつながるだろう。                                  

小説では、まず場面を分けること。

時間・場所・登場人物の移動などを手がかりに、映画のシーンのようにイメージしておく。人物の言動から性格を把握し、情景も感じ取って心情を読み取る。特に気持ちに変化があった箇所は問題にされることも多いのでマークしておいたほうが良い。そして、誰のどんな気持ちが描かれた話なのかを読み取るのである。

このような点が整理できていれば、選択肢を判断する際の手助けになる。記述問題でも役立つはずである。

ただし、本校の記述問題は単純に文中から抜き出してつなぎ合わせただけでは答えにならないものが多い。文中の実例を自分の言葉で具体的にまとめる必要があったり、言葉を補わなければわかりづらかったりする場合がある。傾向や字数の近い記述問題を多くこなし記述力をつけておきたい

漢字・知識問題

漢字は読み・書き・同音異字の選択肢と多彩な形の出題が見られる。過去問で十分に慣れておくこと。ことばの知識も毎年出されている。文法が出題される年度もある。油断せず学習しておく

試験の難易度について

2~3年毎に国語の試験の平均点にばらつきがあり、難易度に差があるようである。あまりに難しい問題に当たった時は、あきらめて他の問題に注力する作戦も有りである。なるべく多くの年度の過去問を見て、こういった点も実感しておいて欲しい

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2026年度「市川中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

長文2題で約8700字と例年どおりで、設問の選択肢内の文量がかなり多い点も例年と変わらない。できれば素材文2つは12~14分ほどで読み終え、残りを問題の解答に回したい。2026年度も書き抜きなどはなく、漢字・記述・選択肢だけであった。

選択肢・記述ともに時間のかかりそうな問題を後回しにして、解ける問題をまず終わらせる。総解答数は20問と少なめなので、一通り最後まで手を付けるペースを過去問でつかんでおきたい

【大問一】論説文の読解

  • 時間配分:22分

結婚して子どもが生まれたことで、業績評価主義という「正義の理論」ではなく「ケアの論理」へと倫理観を変えた筆者の考えが述べられている。

問1 子どもを持つ前の筆者は、「数値による評価」を求め「仕事中心の生活」だった。「努力の機会の平等」を信じて「努力の前提状態」が人により異なることに思い至らず、「努力すれば報われ」るという「努力の成果」としての「数値比較の世界」に心を奪われていた。こうした考えを「業績評価主義」と呼んでいるのであろう→選択肢ア・ウ・エ・オは合っている。

問2 子どもが生まれる前の夫婦二人だけの関係であれば、「お互いが自律的に動く大人」として「夫婦間の対話を継続していれば」「維持や修復、関係それ自体」についてあまり考える必要がなかった→選択肢エ

問3 特に子どもが生まれてからは家族の都合を考える必要があり、以前のように自分だけの「意向や希望を優先する」のは「自分一人で完結する欲望」という「狭い了見」であることに気づいたのである。

問4 「本人や家族の経済状況、心身の状況」といった「努力の前提条件」は人によってさまざまに異なり、努力の「機会平等」といった前提はそもそも無理があるのである。

問5 (1)人それぞれに前提条件が異なることを無視して、努力の結果としての数値・業績を評価する関係ではなく、環境に左右されやすい脆弱性を認めより良い関係性を続けていくための終わりなき対話をすることで、一人ひとりの唯一無二性を大切にする関係。(百十四字) 

〔ワンポイント!――百字を超える記述問題をいきなり書き始めるのは無理がある。20字~25字くらいで書けることを4~5つ文章から参照・考慮し、設問に合うようにつなぎ合わせる。各段落の要点などの重要な部分には読む途中で目印をつけておけば、その部分から探しやすいだろう。〕

【大問二】小説の読解

  • 時間配分:20分

不登校になり祖父の家に身を寄せる娘をめぐり、祖父・父親・母親の三名の対話を通して、それぞれの考えや立場が描かれる。

問1 美緒を叩いてしまった真紀は、意見や態度をはっきりさせない広志や話をしようとしない美緒を相手にして途方に暮れており、せめて広志の父からの意見や手助けが欲しいと思っている→選択肢イ

問2 傍線部2に続いて「わからない、何もかも」と発言している、黙ることで相手を従わせようとする夫(と真紀は思っている)や、押し黙ってこちらに歩み寄りを強いる娘と、何とか話し合おうとしているが、解決に向かわず自分の努力が無駄になっていることにくじけそうになっているのだろう→選択肢ウ

問3 自分の気持ちを伝えようとしない美緒であるが、気持ちをうまく言葉にできずに、あるいは人に言うのがつらくて何も言えないでだけで、あせらず見守っていればいずれ自分から話すようになると、広志の父は考えている。そして美緒が織った布に触れることで、美しさを感じとる心が育っていることや集中力を持っていることを広志と、特に真紀に感じてもらって、美緒の本当の姿を考えてもらいたいのである→選択肢オ

問4 美緒があまり自分の気持ちを話してくれず、不登校になってしまったことや叩いてしまったことなどについて、母親である自分の失敗であると真紀は感じている。しかし、真紀が買ってあげた絵本を通じて美緒が美しさを愛でる心を育てたのだと見抜いている父から、娘を立派に育てていると認められて、うれしいと同時に救われた思いだったのだと考えられる。

〔ワンポイント!――文学的文章の問題であるから、記述問題も人物の心情の読み取りが中心となるだろう。全体の話の流れと直前の人物の言動に注意して、人物の気持ちを想像しよう。出来事+理由→心情といった形で記述することが多いはずである。〕

問5 広志は一連の出来事をどこか自分に関わる事と思っていない雰囲気がある。二重線部の発言も、自分に訊かれるとは思っていなかった様子であり、父親として頼りない印象である。

【大問三】感想文

  • 時間配分:6分

【大問一】【大問二】の文章を読んだ人の感想について考える問題。

ア.【大問一】の文章の内容について、「娘に対して思わず業績主義的にも接してしまっている」という事実は述べられていないので、合わない。

ウ.【大問二】の文章の内容について、「身体が以前のように動かなくなっている」という身体的な理由で、美緒の精神的なつらさをわかってあげられるというのはおかしい。

エ.【大問二】の文章の内容について、真紀は子育てに失敗したと思っているが、「わからない、何もかも」と発言しており、失敗の原因については分かっていないものと思われるので、合わない。

〔ワンポイント!――本文を読んだ人の感想を利用した問題もよく見られる。この感想自体が本文を理解する手掛かりになるものであり、他の問題のヒントにもなりうるのである。〕

【大問四】漢字の書き取り

  • 時間配分:2分

1. 異同  2. 果報  3. 演奏  4. 給付  5. 物種  6. 衛生 7. 円熟

攻略のポイント

2026年度の素材文は例年通りだった。ただ、選択肢問題の字数の多さは変わらないので、同傾向の問題を多くこなして慣れておきたい。

まずは、本文を読み一通りすべての問題に目を通すスピードをつける。そして選択肢や書き抜きの問題で手間取らないよう、素材文を読みながら重要点を手際よくマークしていくコツをつかむ。特に選択肢の五択については最終的に2つで迷う場面が多く、そうなると細部の違いが重要になるので、細かい点を見落とさない落ち着きや注意力も必要である。また、記述問題は、文中から取り出して単純につなぎ合わせるだけでは答えにならないものが多いので、傾向の似た問題で訓練したい。

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