中学受験プロ家庭教師 弱点克服・志望校入試傾向対策
中学受験専門プロ家庭教師が語る

市川中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2023年度「市川中学校の社会」
攻略のための学習方法

【問題構成】

大問数は3~4つ。それぞれが分野別に割り当てられる場合が多い。問題数や分野別の比率は年度により違いがあるが、2023年度では歴史分野6割・地理と政治経済分野で各2割ほどの出題であった。総解答数は40~50問ほど。

2023年度では34問中、記号選択17・適語記入14・記述3といった割合で、記号選択の問題が多くなっている。

適語を記入する問題は漢字指定が基本なので、人物名・地名・事件名・法律名など、極端に難解な用語以外は漢字で書けるようにしておくこと。

【地理分野】

統計資料や地図を用いた問題が毎年出されている。国内のデータはもとより、農産物や工業製品の輸出入など貿易に関する資料や世界の国々に関する地理なども出題されている。地図の読み取りも見られる。広い範囲からさまざまな内容が問われている。

まずは日本の国土や地勢・地名・産業・気候など、基本事項を丁寧に覚えていく。地図の読み取りも十分練習しよう。統計資料にもつぶさに当たり、新しいデータを取り込んでおく。

さらに、世界地理の問題も多く見られるので、特に貿易や過去の戦争などに関して日本と関わりの深い国の地理・産業や貿易のデータは頭に入れておこう。世界地図で国や地域の位置も正確に覚えてしまおう。

総じて、統計やグラフを用いた問題が多く見られるので、データの比較や読み取りがスムーズにできるよう、またデータの背景や理由を考えられるよう、類似問題で練習しておきたい

【歴史分野】

各時代からまんべんなく、人物や出来事・外国とのつながりや文化についてなど、幅広く訊かれている。図版などの歴史資料も多く用いられている

人物・事件や文化・産業、貿易や外国との交流など、基本的な事項をまずはしっかり学習する。その際、資料集などで関連する史料や写真・図版などもよく確認して見慣れておく。時代順の並べ替えの問題も出されているので、年表などで時代の流れをイメージできるようにしておこう。

【政治経済分野】

政治の仕組みや日本国憲法などについて、時に細かい知識も問われることがある。時事問題を絡めて出題されることもある

憲法の主要な条文を暗記し、立法・行政・司法の基本的な仕組みを頭に入れる。地方自治や選挙制度といった項目も出題されるので、油断なく学習しておく。

過去には3分野が同じくらいの割合で出題されていたが、2023年度では政治経済分野は2割ほどと比重が小さくなっている。今後の傾向に注意しておきたい。

【記述問題】

字数制限はないが、だいたい50~60字程度でまとめられる内容である。単に用語を説明しただけでは済まないような問題が多い。事件の背景や出来事の理由を常に考えるよう習慣づけてしまおう

【問題量と時間】

資料・統計の読み取りにかかる時間やリード文の量なども考えると、40分は少し短いかも知れない。一部に手間のかかる問題(選挙制度の問題・2017年度など)が出る場合もある。

時間のかかる問題は後回しにして、まずは解ける問題をひととおり終わらせるなど、ペース配分にも注意が必要である

志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談

お問い合わせ・資料請求はこちら

2023年度「市川中学校の社会」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

リード文と資料の読み取りで問題の分量はかなり多く、40分では十分余裕があるとは言えない。2023年度では総解答数は34問と例年より少なめであった。

基本レベルの問題が多いが、資料が多いので読み取りには慣れが必要である

できる問題をとにかく解き終え、手間がかかる問題や記述問題は最後にまとめて解くなど、時間配分を工夫しよう

【大問1】歴史分野

  • 難度:やや難
  • 時間配分:14分

日本と中国の関係をテーマとして、各時代の人物や出来事について訊かれている。

問1 (1) 推古  (2) 高麗  (3) 琉球王国

問2 a. 弥生時代には広く稲作が行われていた。

    d. 説明は3世紀ころのことである。

問3 地方に大きな古墳を造れるような有力な豪族がいたころには、倭の五王たちは中国から称号を得ることで自らの勢力を豪族らに誇示することができたが、大王の勢力が地方に広がるころには有力な豪族は大王に従うようになり、そのような必要がなくなったのだと考えられる。

問4 イ. 平将門の乱は935年(10世紀)の出来事である。

問5 大輪田泊

問6 a. 石塁を築いたのは2度目の襲来の弘安の役の時である。

   b. 中国・四国地方の御家人以外の武士の動員はあったが、「全国」ではない。

問7 日明貿易では、日本からは硫黄・銅などの鉱物や刀剣・漆器などが輸出され、明からは明銭・生糸・書物などが輸入された。

問8 a. 金の含有量を減らして貨幣の価値が下がると、その分貨幣の量を増やさなければならないので、物価は上昇する。

問9 (1) a・bどちらも正しい。

   (2) 水野忠邦

【大問2】歴史分野

  • 難度:やや難
  • 時間配分:9分

日本の領土の歴史を題材に、人物や出来事について訊かれている。

問1 (1) ポーツマス  (2) ポツダム  (3) 日ソ中立条約

問2 Bは樺太・千島交換条約で樺太はロシア領、千島列島は日本領とされた。のポーツマス条約で樺太の南半分が日本領とされた。

問3 (1) 欧化政策(1880年代前半)→大津事件(1889~91年)→領事裁判権の撤廃(1894年)→関税自主権の回復(1911年)の順。

   (2) 資料1は1972年の沖縄返還に際しての式典の様子、資料2は1918年からのシベリア出兵に関するものである。

   (3) 日清戦争で日本に敗北し弱体化した中国を、欧米諸国や日本が分割しようとしているという風刺画である。はそれに異議をとなえている清を表している。

【大問3】地理分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:9分
  • ★必答問題

九州地方を題材として、さまざまな資料について考える問題。

問1 火山が噴火してできた火口付近の窪地をカルデラという。阿蘇山は世界でも有数のカルデラがある火山である。

問2 ア. い草の栽培で有名なのは筑紫平野ではなく、熊本県の八代平野である。

           ウ. 水俣病の原因物質はカドミウムではなく、有機水銀である。

問3 イ. 抑制栽培ではなく、促成栽培である。

            ウ. たらやさけは寒流を好む魚でオホーツク海など北の海で多く獲れる。

問4 鹿児島県や宮崎県など南九州では肉牛・豚・ブロイラーなど食肉の生産が盛んである。また、北九州では筑紫平野の米や福岡県のイチゴなどの生産が多い。

問5 2011年の東日本大震災以降、原子力発電所が長く運転を停止していたことから、cは原子力と見分けられる。bは割合の大きさから火力であろう。次に割合が高いaが水力発電と考えられるので、正解は選択肢となる。

問6 カーボンニュートラル

問7 梅雨の時期に特に降水量が少ないは北海道札幌市。は夏の日照時間が短いが、これは東北地方に吹くやませの影響と考えられるので、宮城県仙台市とわかる。は一年を通じて日照時間が長いので瀬戸内気候に属する広島市と考えられ、残るが福岡市となる。

【大問4】政治経済分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分

民主主義についての2つの意見を含んだ文章を読み、答える問題。

問1 (1) 憲法改正の発議には、両議院の総議員の3分の2の賛成が必要である。

   (2) 国民投票での承認には有効投票の過半数の賛成が必要である。しかし、近年の各種選挙における投票率は50%前後にとどまっており、もし国民投票で投票率が低い状態で過半数の賛成を得られたとしても、それがはたして多くの有権者の意見を反映していると言えるのかは疑問なのである。

問2 a. 違憲判決は出ているが、選挙の無効とやり直しは命じられていない。

   b. 現時点では民法の規定は合憲とされ、選択的別姓の制度は実現していない。

問3 a. 被選挙権についての改定は行われていない。

   b. 解職の請求はできるが、実際の解職には住民投票で過半数の賛成が必要となる。

   c. 両議院の議決が異なった場合は衆議院の議決が国会の議決となる。

問4 a. 必ず実施しなければいけないわけではない。

   c. 裁判員裁判の採決では、必ず裁判官を1名以上含んだ過半数の賛成が必要である。

問5 Xの意見は多数決を支持するものであるから、1票の重みを平等とする選択肢や人口に応じて議員定数を調整する選択肢が合う。

攻略のポイント

2022年度も統計資料やグラフが多く用いられており、全体の問題量は多くなっている。組み合わせを選ぶ問題も多く、いくつかの知識を合わせて一問になっているので、考えることが多い。

基本事項の問題が多いので、まずはここを落とさず確実に答えられるよう、テキストを丁寧に学習する。基本的な問題は確実に答え、そのうえで記述問題にも答えられるような幅広い知識と思考力を身に着けたい。記述問題対策として、出来事や制度の理由・背景など考える習慣をつけよう

志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談

お問い合わせ・資料請求はこちら

市川中学校の科目別
入試対策一覧

中学受験のために
家庭でできること

インタビュー=学力が伸びる子と伸び悩む子の特徴とは

リーダーズブレインの合格実績豊富な現役家庭教師が、プロならではの視点でポイントをお話ししています。どのようなタイプの子供が伸びるのか、家庭でのサポートで親が気を付けるべき事は何か。勉強のサポートの仕方から親子の関係性など…ぜひ参考にしてください。

TOP

創業以来、
最高峰のプロ教師陣を輩出

TRADITION
SINCE 1985

1985年法人設立以来、プロ家庭教師のクオリティーにこだわり続け、現役プロ教師の中でもトッププロと呼ばれる真の実力を兼ね備えた合格実績豊富な家庭教師のプロだけをご紹介しています。
特に中学受験·大学受験·医学部受験専門のプロ教師のクオリティーに自信があります。