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鎌倉女学院中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2023年度「鎌倉女学院中学校の国語」
攻略のための学習方法

問題の構成

小説の読解1題と論説文の読解1題と漢字の読み書きという、大問三つ~五つの構成が続いている。
素材文は計7000~9000字ほど、総解答数は50問程度である。
設問は選択肢と書き抜きが多く、記述問題が4~5題含まれている。2022年度は記述問題
は一問の出題であった。
総解答数が50問前後と、国語の試験としては多めである点が特徴的である。過去問で問題数の多さによく慣れておかれたい。
素材文の内容については、小学校が舞台だったり、学生向けに平易な言葉遣いをしてあったりと、受験生の年齢を考慮した難しさになっているので読みやすい。

小説の読解

文量は6000ほど(2022年度)。2022年度ではこちらで記述問題が出されている。
素材文の内容も設問の内容も無理に難しく設定されてはいないので、適切な読解力があれば十分な得点が期待できる。

文学的文章の読解の技術を高めよう。
人物の整理――人数・名前・それぞれの関係などを確認する。だいたいの性格も見ておこう。性格が違えばその言動の意味するところも違ってくる。

場面の変化――時間・場所・人物の入出などで場面の変わり目を見つける。場面の変わり目を訊かれる問題もある。

心情の把握――人物の言動・表情や情景などから、気持ちを読み取る。最も問題にされる部分である。多くの文章を読んで様々な人間の考えに触れておくことがなによりの経験になる。

主題の理解――作者が描きたかったことは何か。人間の成長や葛藤・挫折、戦争の悲惨さなど、よく描かれるテーマがある。読書を通じて多くのテーマを見ておくことで、テーマをとらえる力もより付くことだろう。

論説文の読解

3000字ほどの文量の文章が使われている(2022年度)。文学的文章の問題と比べると、内容はやや難しめである。

論理的な文章の読解のコツをつかんでおこう。
段落の整理――形式段落を意味段落にまとめる。意味段落の内容を小見出しのように書いてしまうとわかりやすい。

要点と細部――段落の中で最も重要な1文を見つける。傍線などで目立つようにしておこう。説明や言い換えなどは細部にあることが多い。

要約と要旨――要点をつなげて要約ができる。要約のなかで筆者の最も言いたいことが要旨である。つまるところ、要旨を読み取るのが一番の目的である。

選択肢問題

選択肢問題が多く、五択である点に慣れておこう。文が長ければ注意点も見落としやすくなるので、しっかり読み切る力が必要となる。文中に述べられていることかどうか、細かい文言の違いに惑わされずに見分ける力を、類似問題をこなして身に付けておこう。

記述問題

例年四~五問の記述問題が出されているが、2022年度は一問の出題であった。字数も多くないので、さほど負担には感じないであろう。文中の手がかりをもとに書ける場合が多いので、読解力をつけて不安なく臨もう。

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2023年度「鎌倉女学院中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問は「漢字の読み書き」。小問なし(解答数10)。2分程度で丁寧に終えたい。大問は「総合的知識問題」。小問は全2問(解答数10)。「慣用表現」の「空所補充」と「干支(えと)についての問題」。2分ほどで終えたい。大問は「小説」、出典は安田夏菜「セカイを科学せよ!」(文字数約4700字)。小問は全9問(解答数15)。「選択肢」(「空所補充」「不適切」あり)、「抜き出し」、「語句記述」、「説明記述」(1問。「25字以内」指定)。問題文は6分弱で読み、設問を15分弱で解きたい。大問は「論説文」、出典は田中淳夫「虚構の森」(文字数約3100字)。小問は全12問(解答数16)。「選択肢」(「空所補充」、「本文内容正誤判別」、「不適切」あり)、「抜き出し」、「説明記述」(3問。「10字程度指定」1問と「15字以内指定」2問)。問題文は4分弱で読み、設問を18分弱で解きたい。

【大問一】「漢字の読み書き」(「書きとり」5問・「読み」3問)

  • 難度:
  • 時間配分:2分

「漢字の読み書き」。「書きとり」(7問。「送りがな」のある場合はそれも書く)と「読み」(3問)。例年並みの難易度だ。無論、本校志望者であれば「全問正解」したい。注意すべきものを確認する。「強いジリョクを帯びる」=「磁力」⇒「磁石がお互いに引き合ったりしりぞけ合ったりする力」のこと=「磁力を帯びる」と表現することも覚えておきたい。「神にチュウセイを誓う」=「忠誠」⇒「同音異義語」に注意。「飼い犬がまるまるとコエル」=「肥える」⇒「文脈」を正確に読み取ること。「キョジュウ地を探す」=「居住」⇒「ある場所に住むこと」だ。「この類いの本」=「たぐ(い)」⇒やや馴染(なじ)みが薄いか? 「同じ種類のもの。同類」という意味。基礎から応用までの「漢字力」は確実に培っておきたい。

【大問二】「総合的知識問題」(「慣用句」・「干支」)

  • 難度:
  • 時間配分:2分

「総合的知識問題」。「慣用表現」の「空所補充」と「干支(えと)についての問題」。前者は平易だが、「国語常識」である「干支」については意表を突く問題で厄介だ。チェックしておく。

[問二(一)] 「干支にまつわることわざの選択肢」(全4問/8択)。示されているの説明にあてはまる「ことわざ」を答える。「干支」=「十干と十二支を組み合わせた60を周期とする数詞」だが、「十干」はともかく、「十二支」は知らなくてはいけない。「子(ねずみ)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い)」のことだ。これを踏まえて、それぞれの「答え」を確認していく。「二〇二三年の干支が含まれることわざ」⇒2023年は「うさぎ年」だと知っているはず⇒「うさぎ」=「卯(う)」⇒「答え」は選択肢(ウ)の「二兎(と)を追う者は一兎をも得ず」だ。「干支にいない動物が入ったことわざ」⇒「十二支」の「動物」は上記のとおり⇒「答え」は(オ)の「猫(ねこ)に小判」。「干支において『巳』と表される動物が含まれることわざ」⇒「巳」=「へび(蛇)」だということは常識⇒「答え」は(ア)「蛇(じゃ)の道は蛇(へび)」。

「干支において『酉』は『西』を表すが、『北』を表す動物が入ったことわざ」⇒「北」=「子」(左図参照)⇒「子」=「ねずみ」⇒「答え」は(ク)「袋の鼠(ねずみ)」になる。ちなみに、他の選択肢は(イ)「虎穴(こけつ)に入らずんば虎子を得ず」・(エ)「犬も歩けば棒に当たる」・(カ)「猿(さる)も木から落ちる」・(キ)「馬の耳に念仏」。「答え」も含めて、ひとつでも意味内容が分からないものがある諸君はしっかりと確認し、定着させておくことが必須だ。尚、「干支」に関しては「社会」での出題も頻出なので、心せよ。

[問二(二)] 「干支が表す時間の選択肢」(5択)。「馬は干支では『午』と書くが、何時前後を表すか」を答える。前問の図からも分かるように、干支で時間を表現する場合、「子」(ね)の真ん中が「0時」となり(よって、「子の刻」は「23時~1時」を表す)、そこから順に「丑」→「寅」→「卯」……と、時計回りにひとつの干支が「2時間」を表していく。したがって、「午」の真ん中は「12時」だ。よって、「答え」は選択肢(エ)の「十二時前後」となる。尚、「午前・午後」という表現はここからきている。

【大問三】「小説の読解」(「説明記述」あり)

  • 難度:標準
  • 時間配分:20分
  • ★必答問題

目立たないように息を潜めて学校生活を送っていたミックスルーツ(いわゆる「ハーフ」)の中学生が、型破り&マイペースで「蟲」(むし)をこよなく愛する転校生「山口葉奈(はな)」の巻き起こす事件に巻き込まれつつ、自分らしさを取り戻していく物語。本文では、科学部生物班存続のために、みんなで必死にミジンコの心拍数研究をする姿が描かれている。とても平易な文章で内容も分かりやすい。多様な小問が並ぶが、ほとんどが平易だ。一気呵成に得点を重ねていきたい大問だ。少しだけ確認する。

 

[問一] 「空所補充の語句選択」(全3問/6択)。空所 ①  ②  ④ に「当てはまる言葉」を、示されている語群から選び、「前後の文に合わせて形を変えて」答える。ひとひねりのある「語句の空所補充」だ。「語群」は、「止める」・「ひねる」・「ひそめる」・「つまむ」・「おす」・「引く」。「活用させる」ことを意識して「文脈」を読み取り、「答え」を特定していきたい。「首を   ① スマホを机に置くと、……」⇒「首」なのだから「ひねる」以外は不適切だと分かる⇒「文脈」を考慮すると⇒「答え」=「ひねり」になる⇒「ひねって」としてはいけない。「ひねって」の「て」は別の単語だ(接続助詞)。「『のぞきこまないで。陰になるから!』ちょっとイラついたような声を出したから、全員あわてて身を   ②  た」⇒「のぞきこまないで」と言われての動作なので(身を)「引く」で決定⇒「活用」させると⇒「答え」=「引い(た)」だ。「仁(じん)が悔(くや)しそうに眉(まゆ)を   ④ た」⇒「不愉快であったりして、眉間にしわを寄せること」を表す「慣用句」である「眉をひそめる」だとすぐに特定できなくてはいけない⇒「~た」が接続する⇒「答え」=「ひそめ(た)」となる。本校に限らず「語句の空所補充」は頻出だ。前後の「文脈」を正確に捉(とら)えた上で、「代入確認」して特定していくことが肝要だ。

<時間配分目安:全問で2分弱>

[問三(一)] 「動作主特定の人物名記述」。傍線部「ギョッとしたような顔になって、一歩後ずさる」について、「誰がしたことか」を、「本文中の言葉」で答える。傍線部は直前のセリフ「……なにかわたしも手伝えることあったらと思って……」の「ト書き」(あるセリフの直接的な説明)だと判断できる。誰の「言葉」なのか? 「セリフ」の前に「メグちゃんが、心配そうな顔をして立っている」とある(「メグちゃん」は科学部の顧問の先生)。ということで、「答え」は「メグちゃん」となる。「セリフ」⇔「ト書き」は密接に関連していると心得よ。

<時間配分目安:1分弱>

[問三(二)] 「心情説明の条件付き説明記述」(「25字以内」指定)。上記傍線部について、「この時の(一)の人物の気持ち」を「二十五字以内」で説明する。「条件」は「本文中の言葉を使って説明する」こと。「(一)の人物」=「メグちゃん」だと前問で分かっている。「同一場面」に「手がかり」を求めたい(「小説では同一場面の直前直後に根拠あり」、これは「小説」の「最重要解法」)。すると、傍線部直後に「な、なに? どうしたの、みんな、そんな、もの欲しそうな顔をして」という「メグちゃん」の「セリフ」がある。先ずは、傍線部の「原意」を的確に捉(とら)えておきたい(「原意絶対優位の原則」=「設問」「傍線部」等の「原意」、要は「本来の意味」を最優先に考えること)。「ギョッとしたような顔」⇒「驚き」、「後ずさる」⇒「しりごみする」⇒「おじけづく」といった「心情」が「動作」から読み取れるはずだ。次に、何に対してこうした「心情」を抱(いだ)いているのかを「セリフ」からチェックしたい。「みんなのもの欲しそうな顔」に対してだと判断できる。以上で「説明すべき要素」はそろった。あとは、過不足なくまとめていきたい。たとえば、「みんなのもの欲しそうな顔に驚き、おじけづく気持ち。」(25字)といった「答え」になる。尚、そもそも「説明記述」では「文中の言葉」を用いるのが基本だが、本問のように敢えて「条件」として課されている場合は特に意識して用いること。「小説」では必ず「心情」が問われる。その際、「セリフ」⇔「ト書き」⇔「動作」⇔「情景」といった具合に多角的に読み取ることが肝要だ。

<時間配分目安:2分>

[問五] 「場面分けの抜き出し」(「3字」指定)。本文の「(中略)より後の内容を二つに分けるとどこで分かれるか」、「後半のはじめの三字」を抜き出して答える。「小説」を解く上で欠かせない「場面分け」の問題だ。(中略)以降の形式段落冒頭に着目する。すると、「月曜日」と「今日も」という「とき」を特定する表現が2か所あることが分かる。前者は(中略)の直後なので、「答え」は「今日も」だと断定できるはずだ。ちなみに、「場面分け」の基準としては「とき」が基本的原則だ。それが無理であれば(「とき」が連続している場合など)、「場所」、続いて「登場人物」、そして、「できごと」、「内容」を基準として分けていくことになる。その際に注意すべきは、複数の「基準」を混ぜてはいけないということだ。

<時間配分目安:1分弱>

[問六] 「心情説明選択肢」(5択)。傍線部「考えます!」と言った時の「山口さんの気持ち」を答える。「選択肢設問」は「消去法」が原則。先ずは「原意消去」をしたい(原意絶対優位の原則)。ここは「心情説明」なので、「考えます!」という「セリフ」と、直後の「ト書き」である「全身から炎でも吹き上がりそうな勢いで、山口さんは叫んだ」の「原意」と結びつかない「心情」を「消去」していきたい。各選択肢の「文末」と照合する(「選択肢」の説明で最も重要な要素は「文末」に記されている)。確認していく。(ア)「あせって成果を出そうとしている」、(イ)「仲良くなろうとしている」、(ウ)「とても張り切っている」、(エ)「有頂天になっている」、(オ)「怒っている」。さあ、どうか? 「炎でも吹き上がりそうな勢い」で「考えます!」と「叫んだ」のだから、「とても張り切っている」以外はすぐに「消去」できなくてはいけない。念のために、「同一場面」を確認する。他の部分の説明も特に誤っていないことが確認できる。よって、「答え」は(ウ)になる。見事な「一発消去」だ。「原意消去」は使える! 習得して大いに活用すべし。

<時間配分目安:1分弱>

【大問四】「論説文の読解」(「空所補充」中心)

  • 難度:標準
  • 時間配分:21分

SDGsが大流行の昨今。環境問題の大切さはよく分かっていても、異論だらけで何が正解か断言できず、さまざまな「常識」も流布されている――そうした状況に対して、もう一度検証を試み、「環境問題の世論」に異論を申し立てている。本文では、自然回復のシンボリックな行為とされる「植林」は、土地の特性に配慮しないと元の植生を破壊するなどの問題が起こると論じている。難解な語句はあるが、「※注」を活用すれば「内容」は理解できる。さまざまな形式での「空所補充」が中心となっている小問構成で、本校としては標準的な難易度だ。以下、いくつか検討してみたい。

[問一] 「理由説明の条件付き抜き出し」(「18字」指定)。傍線部「木を植える、森をつくるというのは絶対的正義なのだ」の「理由」を、「十八字」で抜き出して答える。「条件」は「『だから』に続くように抜き出す」こと。「抜き出し問題」では、「抜き出し内容」を特定した上で「抜き出し範囲」を絞り込んでいくことが鉄則。ここでの「内容」は、設問そのままで問題ない。「抜き出し範囲」は「同一意味段落」(「論説文」「説明文」では「同一意味段落」に「手がかり・ヒント」がある)。ここでは、本文冒頭からの9つの形式段落だと分かる。丁寧に探していくと、5段落に「まさに植林は、自然回復のシンボリックな行為なのだ。」という一文がある。「植林」⇒「木を植える、森をつくる」、「自然回復のシンボリックな行為」⇒「絶対的正義」の「理由」として成立するはずだ。「字数」もOKだ。「範囲」をさらに確認する。他に「候補」となる部分はない。したがって、「植林は、自然回復のシンボリックな行為(だから)」(18字)が「答え」になる。尚、「抜き出し設問」では「候補」はひとつとは限らないので、「範囲」の全てを確認することが肝要だ。

<時間配分目安:2分弱>

[問五] 「指示語内容説明の条件付き説明記述」(「10字程度」指定)。傍線部「それ」の「指す内容」を「十字程度」で説明する。「条件」は「本文中の言葉を使って説明する」こと。典型的な「指示語換言問題」だ。無論、「指示語が出たら前を見よ!」が鉄則。確認する。直前は「なぜ砂漠には木が生えないのか」となっている。これが「指示語内容」でいいのかを「傍線部(空所部)一文一部の法則」(「傍線部(空所部)が一文の一部分だった場合、傍線部以外が重要」という「重要解法」)で確認したい。傍線部は「それは植物の生育に欠かせない水が足りないからだ。」の一部だ。「~から」と「理由説明」になっているので、「それ」は「理由」を問う内容で間違いない。あとは傍線部に「代入」できるようにまとめればいいのだが、「字数制限」があるので工夫が必要だ。たとえば、「砂漠に木が生えない理由」(11字)といった「答え」になる。「指示語換言問題」で「指示語内容」を説明する記述では、特に指定がない限り「句点(。)」は付さないので注意すること(「代入」できなくなるからだ)。尚、本問では「指示語内容」が直接問われていたが、そうでない場合であっても「指示語が出たら即開くこと」が必須だ。

<時間配分目安:1分半>

[問七] 「内容説明選択肢」(5択)。傍線部「半乾燥地の環境に適した草木」とは「どのような草木か」を答える。最優先は「原意消去」だが、傍線部だけでは判断できないので「傍線部(空所部)一文一部の法則」を活用する。直前直後は「だから半乾燥地の環境に適した草木を植えるのなら生育できるだろう。」となっている。また、前文には「今も多少の降水はある」とある。つまり、「多少の降水はある半乾燥地で生育できるだろう草木」の「原意」と結びつかない「内容」を「消去」することになる。本来は各選択肢の「文末」と照合するが、本問では各説明がとても短文なので、全文で確認する。(ア)「短期間で成長することのできる草木。」、(イ)「水が少なくても生育することのできる草木。」、(ウ)「他の樹木のために木陰を作る草木。」、(エ)「家畜にとってえさになる草木。」、(オ)「定期的に収穫のできる農作物をつける草木。」。何の問題もないはずだ。即座に(イ)以外は「消去」だ。「解法」を組み合わせはしたが、結果としては「一発消去」。やはり、「原意消去」をベースにすることが「選択肢消去」の基本だということだ。

<時間配分目安:1分強>

[問八] 「空所補充の語句選択肢」(全3問/5択)。本文中の空所 ⑧  ⑩ に「当てはまる言葉」を答える。各選択肢は、「接続詞」と「副詞」だ。本校に限らず必出の定番問題。「接続詞」では「逆接」はともかく、それ以外には十分に注意すること。「逆接」以外ではどれもがあてはまってしまう可能性があるのだ。単純に前後を読みつなぐだけではなく、それぞれの「接続詞」の「意味・用法」を的確に押さえた上で、「内容」を確認すること。また、形式段落冒頭の「接続詞」は「前段落全ての内容」を指し示すことにも注意したい。では、それぞれの空所の「答え」を確認していきたい。 ⑧ には「選択」の「接続詞」の(ウ)「あるいは」、 ⑨ には「逆接」の「接続詞」の(エ)「しかし」、 ⑩ には「換言」の「接続詞」の(イ)「つまり」がそれぞれ入ると特定できるはずだ。「候補」はひとつとは限らないので、必ず全て「代入確認」すべし。 

<時間配分目安:1分強>

[問十] 「空所補充の語句選択肢」(5択)。本文中の空所 ⑪ に「入る言葉」を答える。「傍線部(空所部)一文一部の法則」で空所前後を確認する。「環境をよくする、気候変動を抑える……そういう目的のために植林を推進するのなら、改めてその ⑪ と、めざすべき方向性や目的を考えて慎重に決めるべきなのだ。」となっている。各選択肢は、(ア)「産業の特性」・(イ)「都会の特性」・(ウ)「社会の特性」・(エ)「生物の特性」・(オ)「土地の特性」だ。さあ、どうか? 「消去」できるか? 「文脈」を読み取りたい。「植林」なのだから、「土地の特性」以外は「消去」だと即断できるはずだ。よって、「答え」は(オ)になる。「空所補充」では当然、前後の「文脈」が最重要ポイントになると心得よ。

<時間配分目安:全問で1分>

攻略のポイント

●「総合的知識問題」には要注意だ。「高度な語彙力」(「大人の語彙力」も含む)だけではなく、「韻文」「文法」や「文学史」(「海外作品」含む)、「国語(一般)常識」などといった「あらゆる知識」が問われる(本年度は「干支」)。独自に「幅広い知識」を常に習得していくことが必要

●「指定字数」が少なく(本年度は「10字ほど」~「25字以内」指定)、かえって「必要要素」の絞り込みが難しい本校の「説明記述」。「攻略ポイント」は結局、実直に「記述」の「練習」を続けることに尽きる。先ずは、正否の分かれ目となる「最重要要素」を「文末」として他の「必要要素」を積み上げていく手法を完璧にマスターすること。「内容」から優先順位を特定し積み上げていく。それぞれの「要素」を「10~20字程度」でまとめられるように徹底的に練習することが肝要。本校では1~2つ程度の「要素」でまとめることに慣れておきたい。「合格ライン」は8割程度と高い(過去8年間の「合格者平均得点率」は79.7%、本年度はやや低くて76.7%)。「説明記述」での「失点」や「減点」は大きな打撃になると心得よ。

●定番の「抜き出し」などの「攻略」にとって、最も重要なのが「設問内容」に対応した「解法」を的確に用いて、段階を踏んで解き進めていくこと。従って、さまざまな基本的「解法」を完全に習得して、適切に応用できるようにしておくことが重要。

●試験時間は45分。時間配分にも細心の注意をすること。問題文は全体で7000字程度(本年度は約7800字)。「解答数」を考えても、当然、速く正確に読み取ることが徹底的に求められる。分速750字以上を目標に「読む練習」を常にすることが重要。

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