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鎌倉女学院中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2015年度「鎌倉女学院中学校の理科」
攻略のための学習方法

鎌倉女学院の理科の出題者は、受験生に「幅広い理科の知識」と「実験・観察問題に対する柔軟な思考能力」を求めている。
「幅広い理科の知識」を身につけるには、テキストに掲載されている内容は漏らさず理解出来ていなければならない。疑問に感じる分野があれば、すぐに先生に質問したり、自ら調べて解決しておくこと。
「実験・観察問題に対する柔軟な思考能力」を身につけるためには、問題文中の表やグラフ等提示されたものは、自分の先入観を捨てて出題者の意図を理解すること。
この2つを満たすだけで、合格者平均点の6割は余裕で超えるだろう。

受験生は自分の問題の解く順序を確立しておくといいだろう。
たとえば、自分の得意な生物分野から解きはじめ、化学分野、地学分野、最後は物理分野と解き進める、といったものである。自分の得意分野から解き始めると良いスタートがきれて順調に得点できる。是非、自分の解答していく順序を見つけて欲しい。

鎌倉女学院中の理科では、解けない問題があった場合、そこで立ち止まって無駄に時間を過ごすより、飛ばして他の問題に取りかかった方が得策である。
時計で時間を計り、「1分考えてだめなら飛ばそう」と決めておくと良い。1点でも多く得点しようという意気込みが受験には必要である。

受験生はテキストに載っていない実験・観察問題があったらどう対応するだろうか。インターネットで検索して理解して終わってはいないだろうか。
いたるところでデジタル化されているが、受験は「アナログ」なのである。解答用紙に、答えを手書きしていくのである。理科の知識も、是非「アナログ化」して欲しい。
つまり、紙に書いて覚える、紙に書いたものをテキストに貼る、「資料集」で調べる、といった方法で知識を整理整頓して欲しい。

理科の知識は必要なときに取り出せるだろうか。テキストや参考書を何冊も持ち、知識が分散化していないだろうか。
「知識は必ず1本化」しなければいけない。テキストや参考書を何冊持とうが、1冊のテキストに全ての情報を集める。これを心がけて復習しないと、受験の後半戦になると気持ちだけ先走ってしまう。
復習にはじっくり時間をかけて、1つの問題を解くために理解できていなければいけない根拠となる説明、図、グラフをみつけて欲しい。
この「突き合わせ」が、「幅広い理科の知識」と「実験・観察問題に対する柔軟な思考能力」を形成していくこととなる。

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2015年度「鎌倉女学院中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

比較的得点しやすい問題とじっくり考える必要のある問題があった。最後の大問にどれだけ時間をかけられるかが合否の分かれ目かもしれない。試験時間(45分間)を有効に使い、得点を確実に獲得していった生徒は合格圏内に到達できるだろう。満点も目指せる問題。

【大問1】

  • 時間配分:7分

生物分野(植物のふえ方について)からの出題であった。
比較的素直な問題であった。内容は、どのテキストを見ても詳しく説明してある問題ばかりであった。高得点は容易である。

(問1)問題を解答できる問題が散りばめられている。確実に得点できるように。
(問2)花は子孫を増やすためにある。「生殖器官」というのが適切な解答となる。植物の器官の再確認をしておくこと。
(問3)花の構成要素ということが、ヒントとなっている。基礎基本を押さえる。
(問4)(問5)「完全花」「不完全花」の名前とそれらの代表的な植物の名前はこの機会に押さえておく。
(問6)~(問9)自家受粉をしない長所は中学高校で学習するメンデルの遺伝法則に関係してくる。この機会にテキストで確認しておく。また、掲載されていない時は上級学校のテキスト等で調べておくこと。

「虫媒花」と「鳥媒花」の季節との関係は良問である。

【大問2】

  • 時間配分:7分

地学(台風について)からの出題であった。
「台風」に関する基本的な内容からの出題であった。日々のニュースで台風関連の報道に出てくる用語をテキストで調べてみると意外と楽しく学習できるかもしれない。
難しい問題はなく、基礎レベル。
理解が不十分だったところは、テキストをもう一度読み直し確認しておくこと。

(問1)(問2)
赤道付近の海上で発生した熱帯低気圧が発達して、中心付近の最大風速が「17.2m/秒以上」になっているものを「台風」という。暖かく湿った空気がうず状になって流れこんで発達する。同心円状の等圧線をもち、前線はともなわない。

(問3)(問4)(問6)
台風の中心に向かって、風が反時計回りに吹き込み上昇気流が生じて「積乱雲」が発生する。夏の終わりごろ、太平洋の洋上で、強い日差しのため、大量の水蒸気が蒸発し、積乱雲などをともなう熱帯低気圧が太平洋上で発達する。
この夏の終わりごろの、南方からおとずれる熱帯低気圧が、強い風雨を発生させることが多く、この強い風雨を 台風 という。風速が秒速で「17.2m/秒 をこえる」風を発生させる低気圧を台風という。
台風は低気圧なので、ほかの低気圧と同様に、衛星から見た場合の風の向きは、反時計回りであり、雲はうずをまいている。 台風の中心付近には雲がなく、また、中心では、風も弱い。この台風の中心の雲の少ない場所を台風の目という。 その周辺では、台風の中心に近づくほど風や雨が強い。
台風の等圧線は、ほぼ、円状である。また、台風には前線が無い。台風は低気圧なので、台風の中心近くは上昇気流が発生している。
日本付近の台風の進路は、日本上空での「偏西風」のため、日本上空に台風が近づいたころには、台風は西から東方向に向かって移動していく。

(問5)
台風は暖かい海面から供給された水蒸気が凝結して雲粒になるときに放出される熱をエネルギーとして発達する。しかし、移動する際に海面や地上との摩擦により絶えずエネルギーを失っており、仮にエネルギーの供給がなくなれば2~3日で消滅してしまう。
また、日本付近に接近すると上空に寒気が流れ込むようになり、次第に台風本来の性質を失って「温帯低気圧」に変わる。あるいは、熱エネルギーの供給が少なくなり衰えて「熱帯低気圧」に変わることもある。
上陸した台風が急速に衰えるのは水蒸気の供給が絶たれ、さらに陸地の摩擦によりエネルギーが失われるからである。 

(問7)
1959年9月21日にマリアナ諸島の東海上で発生した台風第15号(伊勢湾台風)は、中心気圧が1日に91hPa下がるなど猛烈に発達し、非常に広い暴風域を伴った。
勢力が強く暴風域も広かったため、広い範囲で強風が吹き、伊良湖(愛知県渥美町)で最大風速45.4m/秒(最大瞬間風速55.3m/秒)、名古屋で37.0m/秒(最大瞬間風速45.7m/秒)を観測するなど、九州から北海道にかけてのほぼ全国で20m/秒を超える最大風速と30m/秒を超える最大瞬間風速を観測した。
紀伊半島沿岸一帯と伊勢湾沿岸では「高潮」、強風、河川の氾濫により甚大な被害を受け、特に愛知県では、名古屋市や弥富町、知多半島で激しい暴風雨の下、「高潮」により短時間のうちに大規模な浸水が起こり、死者・行方不明者が3,300名以上に達する大きな被害となった。

【大問3】

  • 時間配分:7分

物理分野(水圧と浮力について)からの出題であった。
「水圧」と「浮力」に関する有名な問題。どのテキストにも必ず掲載されている内容である。基本的な考え方をもってすれば完答も目指せる。
毎日の学習で疑問を残さないように。この問題も時間との勝負である。いかに短時間に解き切れたかが合否につながる。

(問1)水圧は、「あらゆる向き」にはたらいており、「同じ深さであれば大きさは同じ」。

(問2)水圧は、深いほど大きい。よって、下の穴ほど水の勢いがよい。

(問3)同じ体積で比較すると、質量は物質によって違う。
一定体積(1㎤)あたりの質量を、その物質の密度という。密度は、物質によって値が決まっている。質量(g)を体積(㎤)で割ると密度(g/㎤)が求まる。

(問4)物体を水中に入れると、深さに比例して、物体は「水圧」を受ける。
側面を押す「水圧」は、向きは違うが大きさが同じであるため、つり合っている。
下面を押す「水圧」は上面を押す「水圧」よりも大きいため、水中では物体を押し上げようとする上向きの力(浮力)がはたらく。

(問5)(問6)水より密度が小さい物質は水に浮かび、水より密度が大きい物質は水に沈む。
また、おもりが水に浮いているときは、おもりの重さと浮力はつりあっている。このとき、浮力の大きさはおもりの重さに等しい。

(問7)アルキメデスの原理より、物質を水に入れると、ものがおしのけた体積の水の重さと同じだけ軽くなる。

【大問4】

  • 時間配分:

化学分野(石灰石と塩酸の反応について)からの出題であった。

(問1)石灰石と塩酸から二酸化炭素が発生することは容易であったろう。
その他の、二酸化炭素の発生のさせ方としては、有機物の燃焼、炭酸水素ナトリウムの熱分解がある。
二酸化炭素は、水にわずかに溶けるので、水上置換でも下方置換でも集めることができる。また、石灰水を白くにごらせるはたらきがある。

(問2)~(問6)問いは難しくはないが最後の最後に計算問題がきて、受験生の気持ちを萎えさせる。
しかしここが踏ん張り所である。試験終了の合図があるまであきらめずに。

攻略のポイント

問題用紙を渡されたときに解く順番でまごつかなければ、高得点できる。
幅広い理科の知識と実験・観察問題に対する柔軟な思考ができる生徒を出題者は求めている問題が多かった。
テキストに説明されてある事の一歩先を学ぶ姿勢が重要である。論理的に物事を考え、言葉として表現し相手に伝える力(科学的思考・言語活動・表現力)がこれからの理科に求められる能力である。

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