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攻玉社中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2025年度「攻玉社中学校の理科」
攻略のための学習方法

攻玉社中の理科の満点は50点(算数・国語は100点)、合格者平均は例年7割~8割程度、本年度の合格者平均は34.3点で、前年度と同レベルであった。知識だけで解ける問題も意外と多く、ここを確実に正答して高得点を狙いたい。知識不足は大きなマイナス材料となる。特定の分野のみを学習するのではなく、どの分野から出題されても大丈夫なように、すべての分野の基本をしっかり固めて欲しい。夏休みが終わる頃までには各単元の基本知識を固め、秋からは物理・化学分野を中心とした計算問題演習・観察や実験をテーマにした総合的な問題の演習・過去問演習に時間をかけて欲しい。秋以降もテストや模試でできなかった問題については、基本に立ち返ってしっかり復習して欲しい。

<分野毎の学習法>

生物分野 

本年度は植物の成長と増え方に関する出題で、基本知識を問う問題が中心であった。近年では、人のからだの働き、植物の蒸散作用、動物のからだの働き、昆虫、動物の誕生と成長等に関する出題が見られる。幅広く各単元から出題されている。この分野の学習法としては、基本知識をしっかり身につける、ということが第一である。「ヒトのからだの働き」「動物の分類」「昆虫」「光合成、呼吸、蒸散といった植物のはたらき」は出題される可能性が高い。決して難問は出題されないが、細かい知識を問う問題もあるので、とにかく知識を固めることに重点をおいて欲しい。また、実験や観察を通して考える問題の練習も行っておこう。

地学分野 

本年度は気象についての出題で、知識問題に加え、フェーン現象に関連する計算問題も含まれていた。近年では、天体に関する出題が多く、気象、地層、岩石、地震等に関する出題も見られる。この分野の学習法についても、基本知識をしっかり固めることが第一である。天体、岩石、地震、地層、気象、どの単元からも出題される可能性があるので、山をかけて学習するよりは、すべての単元の基本を固めるということに重点をおいて欲しい。今回出題されたフェーン現象、台風、火山噴火、地震、日食や月食など細かい知識もしっかり学習しよう。

物理分野 

本年はふりこの運動に関する出題で、ふりこの性質を理解しているかを問う問題の中に、ややレベルの高い問題も含まれていた。近年の出題を見ても、力のつり合い(てこ・浮力・滑車・輪軸など)についての出題頻度が高い。この分野の学習方法としては、てこ・滑車・輪軸・ばねののび・ふりこ・浮力に関しての計算問題演習に時間をかけて欲しい。ややレベルの高い問題にもチャレンジすること。それ以外では、電気、光、音などの単元についても出題される可能性があるので手を抜くことなく学習して欲しい。

化学分野 

本年度はものの溶け方について、2年続けての出題であった。ここ数年では、水溶液と気体の発生、ろうそくの燃焼、ものの溶け方、中和の計算、水の三態変化について出題されているが、際立った難問はほとんどなく、テキスト等で学習していれば十分に正答できるレベルの問題が中心である。この分野の学習方法としては、まずは気体の性質・水溶液の性質・指示薬の色の変化等の知識を覚えること、そして、中和・金属と水溶液の反応・溶解度・燃焼等に関する計算問題の練習をしっかり行うことがあげられる。
今年度はろ過のやり方についての問いも見られた。実験器具の使い方についても確認を行って欲しい。

攻玉社中の入試で合格点を取れる力を身につけるためには、基本知識を確実に固め、計算問題の練習にも時間をかけること。直前期には過去問など時間配分を意識した演習をしっかり行うことも大切である。

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2025年度「攻玉社中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問数は4、小問数は29で50点満点。試験時間は40分で例年通りであった。記号選択問題・計算問題が中心で、記述問題はなかった。試験時間は40分あるが、問題数がやや多く、問題文の読み取りや計算問題の処理に時間がかかるので、40分はかなり短く感じられるであろう。出来る問題から解答欄を確実に埋めていくことが大切で、知識問題は確実に正答したい。過去問等時間の使い方を意識した演習をしっかり行って欲しい。

【大問1】生物分野 植物の成長と増え方

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

(1)(2)落葉樹が多いのは、選択肢の中で最も北に位置し、気温が低く、日射量が少ない東北地方。

(3)他の生物から栄養を奪って生きることを、寄生という。

(4)水と二酸化炭素を材料としてでんぷんを作る働きを、光合成という。

(5)子房が変化したものが果実、胚珠が変化したものが種子。

(6)種子の散布方法につての選択問題。ホウセンカははじけ飛び、タンポポは風で運ばれる。

(7)問題文の、ヤドリギはシラカンバの枝に付着しているという説明がヒント。

植物の成長と増え方についての出題。会話文を読んで答える形式になっており、会話文の内容がヒントになっている問題もあるが、多くは基本知識を問う問題で、すべてが記号選択問題となっている。知識を固めることの重要性を、あらためて確認してもらいたい。

                                     【時間配分目安:8分】

【大問2】物理分野 ふりこの運動

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

(1)ふりこの長さとは、支点からおもりの重心までの長さ。

(2)最下点に向って次第に速くなるので、AB間の距離より、BC間の距離の方が長い。

(3)最下点(C)で最も速くなる。

(4)おもりが最下点に来た時に糸を切ると、前方(水平方向)に向っておもりが飛んでいく。

(5)ふりこの長さが長くなると、周期も長くなる。おもりの重さや振れ幅を変えても周期に影響しない。

(6)テンポを遅くするには周期を長くすればよいので、おもりの位置を支点から遠ざければよい。

(7)問題文に書かれてある内容がヒント。最下点で最も速くなったときにひもの長さを短くし、最も高く上がったときにひもの長さを長くすればよい。

(8)ブランコについて(7)との関連問題。ひざを伸ばし重心を高くするとふりこの長さは短くなり、ひざを曲げて重心を低くすると、ふりこの長さは長くなる。

ふりこの運動についての出題。(1)のふりこの長さについて、(5)のふりこの性質について、この2題を理解しているかが、すべての問いを考える上での基本となる。(7)(8)はややレベルの高い問題と言えるが、ふりこの性質を理解していれば、十分に正答可能。物理分野の問題では、理屈に基づいて考えることが大切である。

                                    【時間配分目安:10分】

【大問3】化学分野 ものの溶け方

  • 難度:やや難
  • 時間配分:12分
  • ★必答問題

(1)  限度量まで溶けている状態を飽和という。

(2)20℃の水100gに物質Bは34gまで溶けるので、34÷134×100より四捨五入して、25%。問題では、水溶液の重さが100gとなっているが、飽和水溶液であれば、水が何gであっても濃さは等しい。

(3)80℃200gの水に、物質Aは268g、物質Bは102gまで溶ける。A:B=3:1であることから、Aを268g、Bを268×1/3より四捨五入して89gにすると、いずれも200gの水に溶けることになる。

(4)ろ過をするときのろうとの正しい位置を選択する問題。ろうとのとがった方の先端をビーカーの壁面につける。

(5)物質C400gにはA300g、B100gが含まれる。80℃の水200gにAは268gだけ溶け、Bは100gすべて溶ける。20℃の水200gにAは46g、Bは68g溶ける。従って、固体として出てくる重さは、268-46よりAが222g、100-68よりBが32g。

(6)
 ①20℃の水200gに溶けるBの限度量は68g。Bを68gとすると、Aは68×3より204g。AとB合計で272gとなる。
 ②20℃の水200gにAは46g溶けるので、204-46より、158gが固体として出てくる。

ものの溶け方に関する出題。昨年度もものの溶け方についての出題であり、2年続けての出題である。問題の難度としては標準~やや難しいレベルで、テキストや問題集で練習していれば、十分に対応可能な問題が中心。来年以降も同タイプの問題が出題される可能性があり、苦手な人はしっかり練習して欲しい。

                                    【時間配分目安:12分】

【大問4】地学分野 気象

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

(1)地面は海面よりも温まりやすく冷めやすい。また、温まった地面が空気を温める。

(2)海風が吹く理由を説明する絵を選択する問題。昼間は海よりも陸の方が温まる。陸が空気を温めると上昇気流が発生する。そのために、海から陸に向って風が吹く。

(3)太陽高度が最も高くなるのが12時頃、地温が最も高くなるのが13時頃、地温が最も高くなるのは14時頃。

(4)大気中の二酸化炭素の増加は、地球温暖化の原因であるが、ヒートアイランド現象の原因とは言えない。

(5)東京と熊谷、2つのグラフを見比べると、いずれも夏の平均気温が上昇していることがわかる。

(6)熊谷など埼玉県の平野部で夏の気温が上昇する原因についての考察選択問題。海から離れた内陸部はもともと暖まりやすい。さらに、都市部のヒートアイランド現象で温まった空気が遅れて吹いてくる。

(7)風が山を越えるときに、風下側で風上側よりも気温が上昇する現象を「フェーン現象」という。

(8)高度600mから1200mまで上昇すると、気温が6℃下がり18℃になる、さらに高度2400mまで上昇すると、12×0.5より6℃下がり12℃になる。そこから高度0mまで下降すると、24℃上がり36℃になる。

気象に関する出題。知識問題が中心で、グラフの読み取り問題、フェーン現象に関する計算問題も含まれる。気象に関しては、日頃から天気予報やニュースに関心を持つことが大切で家族の協力が必要。特に、台風や線状降水帯・熱中症警戒アラート・ゲリラ豪雨など頻繁にニュースで取り上げられる内容については、しっかり理解してもらいたい。

                                    【時間配分目安:10分】

攻略のポイント

ここ何年かの出題分野を見ると、生物・地学・物理・化学の4分野からまんべんなく出題されている。特定の単元に的を絞るのではなく、苦手単元を作ることのないように、すべての単元をしっかり学習して欲しい。基本知識を身につけていれば解答可能な問題も多いが、思考力・計算力が必要な問題も出題される
本校受験者は、まずは各単元の基本をしっかり固めることを目標にしてもらいたい。さらに、物理分野・化学分野を中心に計算を必要とする問題の演習に十分時間を確保して欲しい。また、時事問題が出題される可能性があるので、直前期には時事問題用のテキストなどを用いて対策をしたい。

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