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武蔵中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2020年度「武蔵中学校の理科」
攻略のための学習方法

男子御三家と呼ばれる中学の一つが、この武蔵中学だ。近年台頭する学校が増えたために以前ほどの合格難易度はないかもしれないが伝統的なアカデミックな校風は好感が持てるし、ユニークな出題として知られる入試問題は大人が解いても楽しいものになっている。もちろん、今でも十分に難関校であるが。

武蔵を受ける場合に限らず、男子進学校全般に言えることであるが、理数系の科目では難問への対応力が問われる。一問一答形式による知識の充実も必要であるが、やはり難しい問題へ立ち向かう学力、というよりパワーが欲しい。

そのためには、6年の前半まで、進学塾でいえば夏期講習くらいまでの時期は、思い切って難問に挑戦してほしい。武蔵の対策に欠くことができないのかどうかではなく、どんな問題が出てもまずは対応できるという土壌を養っておく必要があるからだ。

公開模試などで、武蔵中学の合格可能性ラインまでならば基本的な問題にくまなく答えていくだけでも到達できるだろう。基本的知識の暗記だけでもうれしくなるような合格可能性はもらえるかもしれないが、それでは6年後半の学校対策に入ったときに必ず壁にぶち当たる。

あまり要領は良くないかもしれないが、塾や家庭教師の先生と一緒に難問にトライしてもらいたい。正解できればそれに越したことはないが、できなくてもそういう挑戦したという体験が後になって生きてくる。

まずは挑戦体験と知識の十分な蓄え、これに時間を費やそう。

 6年秋以降は本格的な学校対策となる。
はじめて過去問に触れた時には通常解いている問題との違いに驚くかもしれない。「こんなこと習ってない」とか「問題文が長くて読むのがつらい」とか「記述の問題がある…」などだ。しかし普段の学習と入試問題との開きというのはつねに存在する。スポーツでいえば練習と試合の違いだ。練習だけでは力が分からないやみくもに試合ばかりしても力はつかないし伸びない。

ここで夏までの難問挑戦を生かそう。
過去問に付き合っているうちにこの学校の求めているもの、その水準がおのずと見えてくるはずだ。ここまで考えればよいのか、ここまで書けばよいのか、といった具合に。

ここから先はむやみに難問挑戦はせず、武蔵中学の問題で合格点を取る勉強にシフトしていこう。誰も解けそうもない問題には触れることはないのだ。ただ、そこまで難解な設問はほとんどないと思うが。

そして武蔵を志望するならば、この学校の問題傾向を好きになり、問いていて楽しいと思えるレベルまで自分を変えていこう。そうすれば、武蔵合格はおのずからついてくるはずである。

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2020年度「武蔵中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

試験時間40分で大問は3題,小問の数は与えられた時間に対しては多い方ではなく、時間は十分にかけられる。
本年度は【大問1】が基本的知識の確認、【大問2】も標準レベルの問題であり、受験生たちにとっては手をつけやすかったことだろう。これならば、【大問3】にも余裕を持って取り組めたに違いない。

【大問1】総合(光・水溶液・音・植物・てこ・実験器具・熱)

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

それぞれの分野において4つのものから3つに共通する点を選び、その共通点を書いた上で残りの一つの記号を書くというもの。さしあたって難しいことはきかれていないのでここはできれば全問正解、ミスしても1問程度にとどめたい。
(1)光の問題では、自ら光を放つものと他からの光をあびて輝くものの違いを見つける。
(2)の水溶液の問題では、水に溶けているもの(溶質)の違いを見つける。水酸化ナトリウム水溶液のみ固体である。では残りは?
(3)音の問題では、そのもの自身が音を出すか空気が震えて音を出すかを見分ける。
(4)は実をつけるにあたり、生物の手助けを必要とするか否かでわける。
(5)ここが一番頭を使う問題か。4つのことがらを「てこ」の3点で区別するというもので、それぞれについて「支点」「力点」「作用点」の位置を調べなくてはならないので少し手間がかかる。結果として、1つだけ「支点」の位置が異なるものが見つかるはずである。                           (6)は試験管ではなくメスシリンダーだと全部使われ方が同じになるのだが…
(7)「熱」の伝わり方の問題で、これは同傾向の問題に何度も触れたことがあるはずなので易しく感じただろう。
ポイントは3つの共通する点を、しっかりと採点者に伝わる文で書けるかどうかである。主述のはっきりした文が書けるためには練習が必要なので他の科目同様記述の時間をとってがんばろう。

【大問2】地学・生物(ヒトとトリの呼吸の違い)

  • 難度:標準
  • 時間配分:12分
  • ★必答問題

問1・問2は「気温の変化」「地形」の設問になっており地学の分野が含まれている。問3から最後までは生物の分野になっている。後半がやや難しい。

問1は計算問題2つからなり、どちらも平易な問いなので計算ミスをして失点しないように。どちらも既視感のある計算問題だ。
問2も知識として知っているであろう、ヒマラヤ山脈の形成についての問題。
問3はヒトとトリに行く前に、メダカの呼吸についての基本的な問い。魚類は一部の仲間を除き「肺」がないので「えら」で酸素と二酸化炭素の交換を行う。ポイントは血液が通るのは「心臓」が先か「えら」が先かと言うことをちゃんと覚えているかどうかと言うこと。
問4はヒトの呼吸に関する本当に基本的な知識確認の問題。
そしてこのあとトリの肺についての説明文があり、ようやく武蔵らしい思考力を伴う理科の設問が始まる。トリの肺についての説明は初めて受けるだろうから、しっかりと読み込んでおくことが大切だ。読みさえすれば問5はすぐわかり、問6のヒトの肺との比較もふさわしいものが選んでいけるだろう。
やはり最重要なのは問7の記述で、問6などをふまえた上で、トリの肺の優秀さを書いた上で、それが空気のうすい上空でも長い時間飛べるのかを証明しなくてはならない。ヒトに比べると、トリの肺は効率よく酸素を取り込むことが出来る、という結論なのであまり突拍子もないことではないが、わからないからと言って何も書かないのは得策ではないので少し不安であっても持論を展開してみよう。

【大問3】磁石のつき方を観察する

  • 難度:やや難
  • 時間配分:18分

 最後は十八番、武蔵と言えば「これ」と思われるような、伝統と格式を誇る大問。
武蔵対策を経てきた生徒たちにとってはここぞ力を振るう場所、と毎年書いてはいるわけだが、本年度の大問は手元の磁石を使うことによって具体的につき方がわかるのでやりやすかったのではないか。ただ、模範解答にあるような完答となると難しいかも知れない。実験してみた限りでわかったつき方だけ書き並べていこう。ただし「つき方」の説明はあまりくどくならないように必要最低限で記述していくこと。

攻略のポイント

テスト時間は40分で60点満点。
 受験者平均点は32.7点、合格者平均は37.0点で、昨年度の平均点とは小数点以下でしか変わらない、ほぼ同じ数値である。合格するために必要な得点は36点(60%)くらいだろう。ただしこの問題なら40点以上をとれるよう勉強を続けたい。
 本年度の大問は【大問1】【大問2】ともかなり基本的な知識を問う問題であり、しっかり受験勉強を積んできた生徒であればかなりの割合で正解を答えられたはずだ。だから、合格点だけを考えれば、最初の大問2つだけでも余裕で超えることになる。もちろんそれが理想ではあるのだが、そこにすら記述問題が複数存在していて、正しい言葉を選んで採点者を納得させることが出来る答案を作成できなくてはならない。
したがって、記述問題対策は当然必要であり、授業などで一方的に○×△をもらうのではなく、国語の記述問題のように、良い点・悪い点を指摘してもらいながらマンツーマンで添削指導を受けるが良い。基本的な知識を問う問題だけでは差がつくとは思えないので、記述の完成度が合否を争うポイントになるのは絶対だからだ。

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