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立教池袋中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2020年度「立教池袋中学校の国語」
攻略のための学習方法

問題構成

大問5つで問題数は33問。長文読解・詩(短歌・俳句)・漢字という組合せがここ数年のだいたいの定形となっている。

読解問題

物語文・論説(説明)文・随筆文、あるいはこのうちの2種類で3問ほど出題されるのが通例である。
物語文4000~5000字・その他2000~2500字と、全体の文字数は8000~10000字にもなる。読解のスピードをつける練習が必要である。

形式は選択問題と書き抜き問題が主で、自分で考えて書く問題も数問含まれる。
書き抜き問題は注意が必要である。通常、書き抜きの答えを探す範囲を指定する(~行目より後から・・・など)試験も多いのだが、本校ではそうした指示は無い。漫然と探すと本文全体を読み返すはめになる。特に物語文は文量が多めなので、探すのに手間取ると大きく時間を失う。設問と傍線部を最初に確認しておき、読み進めながら使えそうな箇所をチェックしておくという進め方で過去問に慣れておきたい。

自分の言葉で書く問題は、テーマとも関係する部分が多いので、素材文全体をよく考えて傍線部周辺だけにとらわれないように気をつける。

また、第二回試験では、長文の記述問題が出題される場合がある。第二回での受験を考えている人は、長文記述の練習にも取り組んでおくことが肝要である。

漢字・言語事項

大問1つに漢字が割り当てられるのが通例である。合わせて慣用句などの言語事項が出される年度もある。
それほどの難問は見られない。一般的な漢字練習帳やことわざ・慣用句問題集を丁寧に覚えてあれば足りるだろう。問題数は少ないが、あまり差がつかない分野なので確実に得点したい。

詩・短歌・俳句

韻文については生徒の作による詩や俳句を用いた問題が多く見られる。年齢が近い分、内容が理解しやすいものが多い。普段の学習でも、中高生くらいの作者による詩・短歌などに多く触れておくとよい対策になるだろう。

《まとめ》

男子校の国語の問題としてはやりごたえのある試験である。文字数も多く、言葉で記述する問題も多い。50分で終えるには、速さが必要である。
ただ、合格者平均点はさほど高くなさそうでもある(60~65点?)ので、書き抜き問題で答えを探すのに時間がかかりそうなものは諦めるのも一つの方法である。

・文字数が多いので読むスピードをつける。
・書き抜き問題で時間をロスしないように試験の解き進め方を工夫する。
・詩・短歌・俳句などの問題を多くこなし、韻文に対する感覚を磨く。

例年、試験問題の形がほぼ一定なので、できるだけ多くの過去問をこなして慣れておくことが特に有効な試験である。

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2020年度「立教池袋中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

例年の傾向通り、解答数は33問。大問5つは随筆文2題・物語文1題と漢字と詩という構成になっている。今年度の素材文は合わせて8600字ほどになっている。

抜き出し問題と文中の内容を自分でまとめるような問題が多く探すのに手間取ると時間が足りなくなるので、まず傍線と設問を確認して読みながら抜き出せる部分の目星をつけるなど、手際よく解き進む必要がある。

【大問一】小説の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:15分
  • ★必答問題

大学へのスポーツ推薦がなくなり失意の中祖父の暮らす島にやってきた主人公は、博物館に込められた祖父と亡くなった友人との絆に心を打たれる。

(一) 遺族から譲り受けた石のことを「あいつの形見」と表現している。

(二) 「静寂しかないこの場所」では「石たちの息遣いが聞こえてきそうな気がした」とある。

(三) 真鍋の息子が妻や子供たちを連れてくる、とあるので「孫」は話に上っている。真鍋の「両親」についても言及がある。真鍋の「祖父」は話に出てきていない。

(四) 三十八年前に真鍋がなくなり、その十五年以上あとに博物館を建てられたということなので、そこから計算する。

(五) 「最近よくあの頃のことを思い出す」と言っているのが、そのことである。

(六) 真鍋は理科教師であったと書かれている。

(七) 真鍋が死んでいると聞いた場面で、主人公が祖父の心中を推し量る部分がある。

(八) 真鍋の息子と海を見ながらその「言葉」を現実で投げかけている場面がある。夢でも伝えようとしたのであろう。

(九) 真鍋の形見の石を見る祖父と同じように「澪二も祖父の隣に立ち、ガラスケースの中の石を見つめる。」とある。

【大問二】随筆文の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:13分
  • ★必答問題

アニメ「サザエさん」の波平の声を担当した声優の思いが語られている。

(一) 作中の人物は設定された「年齢」が変わらないが、描かれるストーリーの「時代」は現実に合わせて進んでいるため、相対的に若返っていることになるのである。

(二) 一九六九年にアニメがスタートし、その時筆者は三十八歳(波平より十五歳若いとき)であることから計算できる。

(三) 生きた時代と戦争との関連に言及し、人間は時代によってつくられると考えていることなどから、選択肢ハが選べる。

(四) 現代の小学生がしていそうなことを挙げればよい。スマートフォンやパソコンを使っている、などが考えられる。

(五) 「時代を映していない」、昔から変わらない家族が描かれているので「偉大なるマンネリ」という皮肉も言われる。

(六) 「だんだん立派な父親に見えてきた」と評価が変わったのは、現実が変化したからであり、それだけ長く波平を演じてきたことを示している。筆者が父権を重視する考えを持っているかどうかは文中には示されていないので、選択肢は選ばない。

【大問三】漢字の書き取り

  • 難度:標準
  • 時間配分:2分
  • ★必答問題

(一) 庁舎――官庁の建物。

(三) 樹立――しっかりと立つこと・うち立てること。

(五) 誤る――間違う。

【大問四】随筆文の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:13分

作曲の仕事の合間に、何度かの転校を通して自分らしくいることの大切さに気付いた経験や、見守ってくれた母の愛情を思い返している。

(一) ドイツの小学校は一年生~二年生の途中まで、中国の小学校は二ヶ月ほど、日本の小学校では転校したと書かれていないので、日本の小学校が一番長いと考えられる。

(二) 本当はうさちゃんを描きたかったが、周囲に馴染みたかったので皆と同じように宇宙人を描いた。「正直に」そう母に答えた。

(三) 「その時」とは、新しいアルバムを出して新しい評価が下され「悲しい事」になった時である。つまり評価が低かったということで、それはたまたまその人に「合わなかった」「好みではなかった」ということであろう。そのような意味で七字になる言い方を考えるのだが、正解の「馴染まなかった」を思いつく人は少なかったと思われる。

(四) 「なんとなく友だちができて」や「なんとなく皆に混じって」などに、明確に仲良くなったわけではない雰囲気が表れている。

(五) ひとつは浴衣のエピソードから、もう一つは図工展のエピソードから抜き出せる。自分のために尽くしてくれたこと、自分の気持ちを理解してくれていたことを思い出している。

(六) 転校して周囲に合わせることばかり考えていたことを後悔し、自分らしくしようと決めた。このことを作曲に当てはめれば、リスナーの評価ばかりを気にして受けそうな曲を作るのではなく、自分が本当に作りたい曲を作るということであろう。

【大問五】詩の鑑賞

  • 難度:やや難
  • 時間配分:7分

鍾乳洞で五感を通して感じたことや、悠久の時への想いが表現されている。

(一) この連では聴覚と触覚に焦点が当てられている。そのうち、触覚が急に途絶えることは考えにくいので、聴覚の(ハ)が選べる。

(二) 垂れてくる雫には数百万年の歴史が詰まっている。そこから数千万年・数億年と思いを馳せて、今「また落ちてきた」と作者の現在とつながった瞬間が切り取られている。

(三) 悠久の時の流れに思いを馳せている第四連。「ほら、また落ちてきた」は「見た」のか「聞いた」のか判然としないが、聞いたのだとしても水滴のかすかな音であろう。

(四) 第三連の「地面の赤い泥に触れて」で視覚と触覚が使われている。

攻略のポイント

書き抜き問題では探す範囲が指定してある試験が多いものだが、本校はそれが無い問題が多い。うっかりすると全文を何度も読み返すはめになる。

本文を読む前にまず設問にざっと目を通し、書き抜き問題で使えそうな箇所をチェックしながら読み進むのが良いだろう。詩や短歌・俳句が好んで出される傾向にあるので、類似問題を多くこなして、慣れておきたい

また、第二回の試験では長く記述する問題が出されることが多いので、第二回での受験を考えている人は対策を怠らないようにしたい。

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