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立教池袋中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2014年度「立教池袋中学校の理科」
攻略のための学習方法

立教池袋の理科においては、身近な理科的な話題を採り上げた大問が多く見られる。いつもの勉強では、あまり触れることがない内容だ。
2014年の「カレーライス」、2012年の「コケ」、2010年の「ヤマネ」や「LED電球」、2009年の「膨張宇宙」。
この内、「LED電球は塾でも教わったよ」という生徒がいるかもしれないが、それは立教などの学校で出題されたからテキストに取り入れられたのであって、来年にはまた新しい話題が出題されるかもしれない。

もともと小学生の理科の原点は、「身近なものへのなぜ?なに?」であったことを考えると、立教池袋の理科の方が正当性があるのだが、中学受験の理科も整理され体系立ってまとめられていくと無理・無駄が省かれ、入試に出されやすいものをわかりやすい形で受験生に提供することになる。それはそれでよいことだし、ほとんどの学校では、その内容の中から出題され合格点も取れる仕組みになっている。

立教池袋の場合、そのあたりが少し異質なところがあるので、過去問を対策する時期になったときには少し注意して問題にあたってみよう。
その点を除くと、大問の文章はていねいでわかりやすく、1つの大問に対して設問も少ないので集中が切れることなく、また苦手な単元が出ても痛手が少ない。
どちらかというとやりやすい、解きやすい理科のテストと言えよう。
しかし、(受験が甘くないのは)解き易いからこそ多くの受験生にとって取り組みやすく、比較的平均点は高くなっている。「簡単だ。できた!」と思うのは誰もが同じこと。問題は、「合格点を上回る正答率が出せたか」ということであり、主観に過ぎない感想ではない。解き易い問題ではあるが、70%の得点を要求されるとなるとやはり厳しいレベルであることは間違いない。

では、合格点を取るための秘訣は?
まずは、教材などで学ぶ受験理科の基本的知識は、穴のない形で頭に入れてしまおう。
男子にありがちだが、計算分野ばかり得意とせず、植物・動物などの暗記物に時間をかけてもらいたい。模擬テストなどで計算問題が解けると点数が上がり、偏差値もよくなって合格する可能性が大きく高まったような気になるが、実際には計算の比重が高くない学校ではあまり効果が見られない。
立教池袋の場合、計算問題の割合がそう高い方ではないので、「算数好きの理科計算(だけ)好き」君も、暗記項目と向き合う姿勢が欲しい。

聞かれている知識は、基本とはいってもやはり上位校なので、細かいことがらまで出来るだけ頭につめ込んで欲しい。柔軟な頭のうちに暗記力を高めておくことは大切で、長い目で見ても役立つ能力となる。

「暗記は苦手」と思い込んでいる受験生へ。
まず、「10個」のことがらをきちんと覚え、それがテストに出たときに正答できるようにしよう。
それが達成できたら、今度は「20個」、その次は「30個」・・・というように、泳げる距離のように段々と覚えられる範囲を延ばしていくことが大切だ。
暗記の訓練を受けたこともなしに、突然「100個」の知識を覚えさせられて、それが叶わないと「暗記力がない」と落ち込んだりしてしまうのが気かがりだ。徐々に暗記量を増やしていけば必ず人並みには覚えられるようになり、人並みの記憶力で中学受験は十分通用する。
「覚えられない…」と嘆いている人は、たいてい「暗記の訓練を積んでこなかった」「手・口・目などを駆使して覚えようとしていない」「ただ単に怠けている」のいずれかである。

難易度としてはそう高くないレベルの設問が多いものの、典型的問題にとらわれずいろいろな視点で聞かれるので、同校の過去問や併願校のそれを演習しながら、入試問題ならではの出題を楽しむつもりで取り組んでもらいたい。

分野の克服が終ったら、次は時間配分に余裕が持てるよう、早く解けるように自らを改革しよう。
普段行う教材も、制限時間を定めて、何分以内に解くという練習を積めば、解くのにかかる時間はだんだんと短くなるはずだ。自分のペースでやるのは模試でよい。普段は自覚的にスピードを上げて解き、しかも正解できるように体と頭を改造していくこと。スピードが上がればいわゆるマイペースでも十分に間に合うようになる。

30分という短い間にいろいろな問題に出会えるのが立教池袋の理科である。
過去問を解いているうちは、その設問のユニークさを感じながら、面白いなと思って問題にあたって欲しい。そのゆとりある気持ちの向こうに合格が待っているはずだ。

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2014年度「立教池袋中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

30分で大問は8、小問は25で、1問2点の50点満点。
特色としては、大問1つに対しての設問数が少ないことにある。通常理科の場合、大問1つに対して設問が5つ以上並ぶことが多いと思うがこの学校は平均して3・4問程度で、あっさりと次の内容に進んでしまう。
与えられる問題文は、それぞれ別の条件を与えてくるので、大問5問で小問30より、大問8で小問25のほうが結果的に時間はかかる。
小問数は手ごろではあるものの、時間に余裕は持てない。各単元から繰り出される問題文をテキパキとこなしていく技量が欲しい。
また、問題文の中味も塾や市販の教材に比べると個性的なので、過去問をやり込んでおかないと少しビックリするかもしれない。

【大問1】 植物(カレーライスの材料)

  • 時間配分:2分

「ジャガイモ・タマネギ」など、植物系の食材に関する問題。
設問は3つしかないが、質問のされ方がいつもとは違う感じなので戸惑ってしまうかもしれない。
聞かれている知識は普通のこと。2つはあてておきたい。

【大問2】植物(発芽に関する問題)

  • 時間配分:4分

続けて植物の問題。
発芽率を調べたグラフから答えさせるというユニークな設問から始まり、(3)は計算問題なので少し苦労しそうな内容になっている。
(3)は算数で言うところの「割合」を駆使しないと正解にたどり着けない。このまま立教池袋の算数の中ほどにあってもおかしくない問題である。
所要時間を多めに見ておきたい。計算問題の苦手な生徒はパスする手もあり。

【大問3】木星に関する問題

  • 時間配分:3分

太陽系の惑星の問題は頻出だが、金星でも火星でもなく木星なので、またも頭を悩ます内容だ。
こういうときに「木星のことなんか名前しか知らないから、適当にやっとけばいい」とならずに、今まで自分が勉強してきたこととの類似点を探すことが大切だ。(2)(3)はまさにその通りで、新しい質問ではあるけれども、現象を他のことと置き換えれば選択肢の幅も狭まってくるだろう。

【大問4】太陽の一年の動き

  • 時間配分:3分

(1)と(2)は、久々に「普通」の設問になっている。必ず当てておきたい。
(3)は、常識を覆されるようなことが記されていて、ぎくりとする。グラフとにらめっこをして、なんとか答えを選んでみたい。
間違えたのであればやむを得ない設問ではある。

【大問4】太陽の一年の動き

  • 時間配分:3分

(1)と(2)は、久々に「普通」の設問になっている。必ず当てておきたい。
(3)は、常識を覆されるようなことが記されていて、ぎくりとする。グラフとにらめっこをして、なんとか答えを選んでみたい。
間違えたのであればやむを得ない設問ではある。

【大問5】気体の発生とその実験

  • 時間配分:3分

気体の発生と言えば、「酸素・水素・二酸化炭素」の実験は必須。
それ以外には、「アンモニア・塩化水素・二酸化イオウ」まで押さえておければ盤石だ。
この問題のように、それぞれの実験が並べてある問題は十分に勉強済みだろう。ここはしっかり得点しておきたい。
自分が出来ると思った問題はみなも出来るので、出来て当然、出来ないと大きく差をつけられてしまう。気をつけよう。

【大問6】磁石の問題

  • 時間配分:2分

棒磁石からつくった鉄のくぎの磁石に関する問題で、遠く4年生時代に学んだようなにおいがする。
受験勉強を始めたころを想い出して解いていこう。
逆にそれだけに油断は禁物で、間違えられないところである。

【大問7】豆電球の回路に関する問題

  • 時間配分:3分

回路自体は単純なもの。「三路スイッチ」を取り入れて少しわかりにくくしてある。
(1)がひっかかりやすく、(2)(3)の方が解きやすい。ただし(3)で「エ」を選ばないように。

【大問8】電磁石に関する問題

  • 時間配分:5分

出題のスタイルはオーソドックスではあるものの、最も難易度が高く、手のかかる問題が最後にある。残された時間はすべてこの問題にかけよう。
まず問題文をじっくりと読み、この天秤の仕組みを理解することが必要だ。
(1)の答えは2択であり、「左S、右N」か「左N、右S」しかありえない。磁石Bの上側はそれぞれ「N」か「S」である。電流を上げていくと電子天びんの値が小さくなっていくので、磁石Aは電磁石に引きつけられていることが分かり、アはSと決まる。となると、電磁石の右側はN極だ。
次に、電流を上げるとバネはかりの値は小さくなっていくので、磁石Bは反発していることが分かる。このことから、磁石Bの上側はN極(同じ極どおしなので反発する)と分かる。
(2)もよく考えたいところで、電流が0のとき、電子天びんは100gなので磁石Aは100g、重さが同じなので磁石Bの重さも100gである。
分銅は磁石Bとつりあっているが、バネはかりの値は80gをさし、この和が分銅の重さとなる。
(3)では、電源装置の極を入れ替えて電流を6Aにしている。ここを読まないと表に44gと書きこみそうなので注意したい。
最後は点差がつきそうな問題だった。計算に自信がある生徒は挑戦してみよう。

攻略のポイント

受験者平均点は29.5点で、合格点は35点くらいだろう(70%)。
はじめにも書いたとおり、設問数は妥当ではあるものの、大問の数が多いので逐一対応に時間がかかり、余裕を持って解くことは出来ないだろう。そして、この問題のレベルを考えると、70%を取るのは少し大変そうに感じられる。
理科の勉強を「机上の学問」-つまりテキストを通してしか学んでこなかった生徒は苦しそうだ。テキストや先生たちに教えてもらったこと「以外」にも知識なり興味が欲しいところ。

本年度の問題で言えば、【大問Ⅰ】や【大問Ⅲ】にあたったときにその差が生まれそうだ。
カレーライスにやたらと詳しい小学生というのも不気味な存在ではあるが、身近なものから問題をつくり出す、という姿勢が学校側にある以上、塾などの「入試問題を整理・分析してあとから作り上げたテキスト」だけでは受験には間に合わない。
具体的に言うと、来年度の中学受験で、5校が理科の入試問題にカレーライスの材料の問題を出したとしよう。そして、その問題に受験生が苦戦したとする。この過程があって、はじめて再来年あたりのテキストからは、カレーライスの材料についての記述が見られるようになると言うことだ。

算数の場合、塾のテキストに見られない問題が出た場合、ほとんど誰も出来ないので合否に関しては心配要らない。そこで差はつかないからだ。
しかし、理科や社会の場合、その生徒によって知識を得るフィールドが異なるので、算数ほど「はじめて見る問題だから誰も解けない」とは言い切れない。天体に興味を持つ生徒にとって、木星の衛星など、知識としては序の口かもしれないからだ。
だから、受験勉強の邪魔にならない程度でいいので、社会的なことと平行して理科的なことにも興味の扉を開いて欲しいと思う。
余裕がなければそれはそれでよい。典型問題を身につけることの方が先決である。しかし、日常生活の中で、または問題を解く中で、不思議だとか気になることがあったら調べるなどして積極的に知識を増やして欲しい。来年の受験で的中するとは保証できないが、必ずや役に立つことであろう。

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