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立教池袋中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2017年度「立教池袋中学校の社会」
攻略のための学習方法

分析

例年、大問3つにそれぞれ地理・歴史・政治分野が割り当てられ、3分野がほぼ等分に出題されている。
総解答数25~30で試験時間は30分なので、問題量とのバランスは良いが、2~3行ほどの短文記述が4~5問出されるので、そこで多少、時間を必要とする。それ以外は、記号選択と用語記述の問題ばかりである。

内容は幅広い分野から万遍なく出題され、中学入試の基本的な事項が問われる問題がほとんどである。
また、例えば前年度が水産業と武家政治の問題だったら、今年度は伝統工芸品と平安時代について・・・というように、年度ごとに別の分野から出題されることが多くなっている。

地理分野

地形図の読み取り・気候・地勢・産業など、各単元から広く出題されている。
あるテーマに沿って関連した事項を訊くスタイルが多い。地図や統計グラフを使った問題も毎年、見られる。

この分野で、記述問題が1問出されるのが通例である。漁獲量推移のグラフを読み取るもの(平成22年度)・伝統工芸品産業の抱える問題点(平成23年度)・伊勢志摩サミットが賢島で開かれた理由(平成29年度)など、さまざまな内容・形式の記述問題となっている。

全体としては基本事項を問う問題がほとんどなので、テキストと地図・資料集で基礎をしっかりと固めておく。

歴史分野

各時代から、政治・文化・外国との関係など、幅広く出題されている。
3世紀~5世紀の日本について(平成24年度)や戦後~高度経済成長の時代(平成29年度)というように、ある時代に範囲を絞った問題が多い。

文章による説明資料がよく使われるが、資料集でよく見るような図版が使われた年度もあるので、要注意。
時代順の並べ替えの問題もあるので、年表による整理が有効である。
歴史分野でも、あまりに細かい難解な知識は問われないので、人物・出来事・年代などの基本的事項を丁寧に学習しておく。
また、この分野で記述問題が出される年度(平成24年度など)もある。平成29年度でも出題されている。

 政治分野

日本国憲法・政治の仕組み・国際関係などの問題が出されている。
同時に、環境その他の社会的な問題・時事問題も合わせて出題される。
そして本校の特徴である、記述問題が2~3問、最後に出されるという形式が近年は続いている。

記述問題の内容としては、
①.グラフや統計から読み取れる事実を指摘する
②.前問①で答えた内容をふまえて、その解決策やそれに対する意見を述べさせる
というパターンが多く見られる。

社会科の学習のしかたとして、時事問題に関心を持ち、その背景や影響・結果を考えてみるということがよく言われるが、まさにそのような練習が生きる問題であろう。
統計のデータに素早く目を通し特徴をつかまえるスピードと、解答を字数にまとめる構成力も必要となる。
幸い、字数はそれほど多くないので、一般的な記述対策問題集で練習するのも有効であろう。

さいごに

選択問題や用語記入の問題は、中学受験の基本的な事項を問われるものが多いので、まずは基礎力の充実に努めるべきである。
さらに副教材で知識を補っていけばよい。難問集などに時間を割く必要はない。

そして、やはり差がつくポイントであろう記述問題は、用語や出来事を説明させる単純なもの、資料の特徴を読み取らせるもの、自分で考えさせる論述問題…といったパターンで出題されるので、それぞれに慣れておかなければならない。

記述対策問題集・資料集で多くの問題やデータに触れる。
ニュースや新聞で社会的な問題についてよく考えてみる。
50~60字程度で考えを文章にしてみる。

そのような練習を繰り返して、本校の記述問題のパターンに対応できるようにしておくことが大切である。

また、全体として言葉で書かせる問題が多く、記入する分量が多くなってしまうので、書くスピードをつけ、誤字・脱字をしないように意識して練習しておくことも忘れないようにしていただきたい。

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2017年度「立教池袋中学校の社会」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問3つがそれぞれ地理・歴史・現代社会に割り当てられ、総解答数は28問と、例年通りの構成である。今年度は3分野がほぼ均等に出題されているが、政治経済分野で記述問題が多めなのでやや難しい。その他は記述問題を含めて言葉で答える問題が多くなっている。
1行程度の記述問題が計4問・3行ほどの記述問題が1問出されている以外は時間のかかる問題はないので、テンポよく進めて記述問題に時間を残しておきたい。

【大問1】地理分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

伊勢志摩地域を話題とした問題。

問一 (ア) みかん・梅、高野山などから和歌山県。
       (イ)吉野杉・法隆寺で奈良県。
         (ウ) 合掌造りは富山県も当てはまるが、美濃和紙で岐阜県と特定できる。
         (エ) 日本三景は天橋立のことで京都府。
         (オ) 宍道湖のしじみ・松江市などから島根県。

問二 (1) リアス海岸は山地が沈んで谷の部分に海水が入った地形で、波の浸食によるものではない。
   (2) サケは寒流に棲息する魚で主に東北地方以北で漁れるので、三重県はあてはまらない。

問三 以前は先進国首脳会議と呼ばれていたが、先進国・後進国という言い方は現在では用いられない。

問六 1980年代は、中東でイラン・イラク戦争が起こり、共産主義国が相次いで崩壊し、ベルリンの壁も開放されるなど、冷戦をめぐる構図に大きな変化が起こった時期であった。

問七 直近の時事問題は油断なくチェックしておきたい。賢島が選ばれた理由などもニュースでよく取り上げられていた。

【大問2】歴史分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:9分
  • ★必答問題

戦後~高度経済成長期あたりまでの出来事について。

問一 〈1〉戦争で両親を失った子供たちは戦災孤児としてさまざまな支援を受けた。
   〈2〉太平洋戦争後であるからサンフランシスコ講和会議のこと。
   〈3〉戦後の経済成長や産業構造の変化に伴い、都市部での労働人口の増加を受けて東北地方などの若者が大都市へ集まった。列車などで集団で上京することから集団就職と呼ばれた。

問二 (1)1950年、朝鮮戦争が勃発し、大韓民国を支援していたアメリカからの物資の受注が増え、好景気となった。
         (2)企業の近代化や公共投資などの施策で主に工業の発展を促し、「10年で所得を倍に」という所得倍増計画が打ち出された。

問三 高度経済成長の時代にあたり、集団就職や電化製品の普及などが選べる。大阪万博も1970年なので時期が合う。 

問四 サザエさん一家の話なので、一般家庭で起こりそうな出来事を考えよう。お父さんやマスオさんが高騰した株で儲ける・ボーナスがたくさん出て高級品を買うなど、株価高騰・好景気に関連して起こりそうなことを書けば良い。

【大問3】政治経済

  • 難度:やや難
  • 時間配分:13分

生存権に関連して、特に子どもの権利について詳しく訊かれている。

問一 生存権の問題は多くの試験で出題されている。条文も暗記してしまおう。

問二 日本の社会保障制度は社会保険・公的扶助・社会福祉・公衆衛生の4つの柱から成る。どのような内容か、それぞれ調べておこう。

問四 かつては子供は保護される対象・大人が監督するものと考えられていた。

問六 国による家族関係社会支出が多い国(イギリス・フランス・スウェーデン)ほど、子供の貧困率が低いことが示されている。

問七 就学における貧困の影響を考える。給食費が払えない家庭も多く、授業料が高額で進学を断念する例もあろう。国の金銭的な支援が役立つ場面である。

問八 食堂であるから、まずは栄養面でこどもの健康に資するところが大きい。貧困状態で食事を考えると炭水化物中心になりがちで栄養が偏ってしまう。その他、家庭に居場所がない子供や、他者との適度な関わりが結べないといった環境の改善も期待できるだろう。

攻略のポイント

用語記入・記号選択は基礎的な問題が多いので、ここを取りこぼすようだと厳しい戦いになる。まずは基本事項の徹底を図る。

記述問題は統計や文書資料を読み取り、そこから考えられることを答えさせるというパターンが多いので、資料が示している先を推理できる思考力が身につくよう、訓練を積んでおきたい。

また、今回は記述問題が5問出題されているが、時間との兼ね合いも考え、自分の苦手な分野や特に難しいと感じる1~2問を諦めるというのも、現実的な選択かもしれない。

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