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立教池袋中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2021年度「立教池袋中学校の社会」
攻略のための学習方法

分析

例年、大問3つにそれぞれ地理・歴史・政治分野が割り当てられ、3分野がほぼ等分に出題されている。
総解答数25~30で試験時間は30分なので、問題量とのバランスは良いが、2~3行ほどの短文記述が4~5問出されるので、そこで多少、時間を必要とする。それ以外は、記号選択と用語記述の問題ばかりである。
内容は幅広い分野から万遍なく出題され、中学入試の基本的な事項が問われる問題がほとんどである。
また、例えば前年度が水産業と武家政治の問題だったら、今年度は伝統工芸品と平安時代について・・・というように、年度ごとに別の分野から出題されることが多くなっている。

地理分野

地形図の読み取り・気候・地勢・産業など、各単元から広く出題されている。
あるテーマに沿って関連した事項を訊くスタイルが多い。地図や統計グラフを使った問題も毎年、見られる。
この分野で、記述問題が1問出されるのが通例である。世界遺産認定の理念に反する現実の問題点(2020年度)やある村のかかしが地域おこしに貢献した理由(2021年度)など、さまざまな内容・形式の記述問題となっている。
全体としては基本事項を問う問題がほとんどなので、テキストと地図・資料集で基礎をしっかりと固めておく

歴史分野

各時代から、政治・文化・外国との関係など、幅広く出題されている。
古代の日本の生活や住居など(2019年度)や古代~近世の外交について(2020年)というように、ある時代に範囲を絞った問題が多い。
文章による説明資料がよく使われるが、資料集でよく見るような図版が使われた年度もあるので、要注意
時代順の並べ替えの問題もあるので、年表による整理が有効である
歴史分野でも、あまりに細かい難解な知識は問われないので、人物・出来事・年代などの基本的事項を丁寧に学習しておく
また、この分野で記述問題が出される年度(2017年度・2020年度など)もある。2021年度でも、日本古来の文化と外来文化が重層的に共存している例という内容で出題されている。

政治分野

日本国憲法・政治の仕組み・国際関係などの問題が出されている。
同時に、環境その他の社会的な問題・時事問題も合わせて出題される。
そして本校の特徴である、記述問題が2~3問、最後に出されるという形式が近年は続いている。
記述問題の内容としては、
①.グラフや統計から読み取れる事実を指摘する
②.前問①で答えた内容をふまえて、その解決策やそれに対する意見を述べさせる
というパターンが多く見られる。
社会科の学習のしかたとして、時事問題に関心を持ち、その背景や影響・結果を考えてみるということがよく言われるが、まさにそのような練習が生きる問題であろう
統計のデータに素早く目を通し特徴をつかまえるスピードと、解答を字数にまとめる構成力も必要となる
幸い、字数はそれほど多くないので、一般的な記述対策問題集で練習するのも有効であろう。

さいごに

選択問題や用語記入の問題は、中学受験の基本的な事項を問われるものが多いので、まずは基礎力の充実に努めるべきである。
さらに副教材で知識を補っていけばよい。難問集などに時間を割く必要はない。
そして、やはり差がつくポイントであろう記述問題は、用語や出来事を説明させる単純なもの、資料の特徴を読み取らせるもの、自分で考えさせる論述問題…といったパターンで出題されるので、それぞれに慣れておかなければならない
記述対策問題集・資料集で多くの問題やデータに触れる。
ニュースや新聞で社会的な問題についてよく考えてみる。
50~60字程度で考えを文章にしてみる。
そのような練習を繰り返して、本校の記述問題のパターンに対応できるようにしておくことが大切である。
また、全体として言葉で書かせる問題が多く、記入する分量が多くなってしまうので、書くスピードをつけ、誤字・脱字をしないように意識して練習しておくことも忘れないようにしていただきたい

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2021年度「立教池袋中学校の社会」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問3つがそれぞれ地理・歴史・現代社会に割り当てられ、総解答数は31問と例年通りであった。
今年度は歴史分野で記号選択が多かった。政治経済分野では2問の記述問題が出されてやや難しい。その他の問題は言葉で答える問題が多くなっている。
記述問題を含む最後の大問はやや時間がかかるので、その他の問題はテンポよく進めて記述問題に時間を残しておきたい。

【大問Ⅰ】地理分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

地方創生を題材に、農業や政策について訊かれている。

問1 (1) 総人口が減りつつも東京への1極集中は改善されていない。
   (2) 京都は古都として貴重な文化財を数多く有し、文化庁の機能移転が予定されている。
問2 (1) 自宅で業務をしたり、地方在住者が離れた都会の企業の仕事を請け負ったり
など、テレワーク・リモートワークがコロナ禍で推奨され、今後も新しい働き方として
広まっていくことが予想される。
   (2) 第1次・第2次・第3次産業を掛け合わせて「6次産業化」と呼ばれる。生産・加工・流通販売までを組み合わせて総合的に利益を生み出そうという取り組みである。
問3 高齢者の割合が7%・14%・21%を超えた社会をそれぞれ高齢化社会・高齢社会・超高齢社会と区分している。グラフは2007年ころから日本が超高齢社会となっていることを示している。
問4 静岡県・京都府がランクインしていることから、茶の生産量を示すグラフと考えられ、第2位は鹿児島県となっている。選択肢イ・ウ・オは鹿児島県の説明として当てはまる。
問5 (1) 地方公共団体への一定額以上の寄付で返礼品が受け取れ、納める住民税や所得税が安くなるという「ふるさと納税」の制度である。
   (2)  (ア)は岐阜県長良川の鵜飼い、(イ)は福岡県と熊本県にまたがる三池炭鉱、(ウ)は石川県の輪島塗のことであるから、(ク)は当てはまるものがない。
問6 かかしであるから本来は害獣から農作物を守るのが目的であったのだろうが、記事の見出しにもあるように住民よりもかかしの方が多く、その愛らしい表情や体までリアルに作られているのがユニークだとニュースやSNSなどで話題となり、観光客が多く訪れるという波及効果があった。

【大問Ⅱ】歴史分野

  • 難度:
  • 時間配分:12分

宗教や思想の移り変わりを題材に、各時代の特徴について訊かれている。

問1 ① 仏教の力で世の中を治めようとし仏教が国の保護のもとに置かれていた、とあるので国分寺や大仏がつくられた奈良時代のことである。道路や橋の整備などの社会事業を行った人物は行基。
   ② 武士の台頭してきた平安時代半ば、末法思想の広まりからあの世での救いを求める浄土信仰などが流行した時期を経て、平安時代末期には平清盛による日宋貿易が行われた。下線の人物は源義経。
   ③ 明治時代には、海外の思想や文化の影響で国民の権利や政治参加を求める声が高まり、自由民権運動が起きた。影響を与えた人物としては、フランスの思想家ルソーを日本に紹介した中江兆民が挙げられる。
   ④ 江戸時代にはキリスト教は禁止されていたが、キリスト教と関係のない書物の翻訳は許され、蘭学が盛んになった。下線部は解体新書を著した杉田玄白。
   ⑤ 538年に百済から仏教が伝わり、飛鳥時代には荘厳な仏教建築で権力が示されるようになった。聖徳太子は小野妹子らを遣隋使として中国に派遣した。下線部は蘇我馬子を選べる。
   ⑥ このような考え方は、日本古来の神道と仏教が融合して生じたものである。菅原道真の提言の後、遣唐使が廃止されて中国の影響が弱まり日本独自の文化(国風文化)が広まった影響がここにもあらわれている。
   ⑦ 江戸時代後期には、仏教や儒教が伝わる前の万葉集や古事記の時代を研究する学「国学」が広まった。
    弥生時代には農耕の広まりとともに豊作を神に祈る神事や祭りが行われるようになった。邪馬台国の女王・卑弥呼は占いで政治を行った。
    封建的な身分制度に都合の良い学問として、江戸時代には上下の秩序や礼儀を説く朱子学が重んじられた。
    明治時代には欧化政策が進められ、キリスト教への関心も高まった。士族の家系であった内村鑑三や新渡戸稲造はともに洗礼を受け、キリスト教徒となった。
問2 問1の①~⑤参照。
問3 古代の日本は八百万の神を信じる神道の国であった。そこに大陸から伝来した仏教が加わり、寺受け・檀家制度などで仏教の影響がいっそう強まったが、一方で神社も存続している。信教の自由が認められてからは、クリスマスを祝いウェディングドレスを着て教会で式を挙げるのがあたりまえとなったが、七五三や初詣では神社にお参りし、葬儀ではお経が読まれ、お骨が納められる墓は仏式・キリスト教式とさまざまである。日本ではいろいろな習慣や儀式において、古来の文化と外来の文化が混在・共存しているのである。

【大問Ⅲ】政治分野

  • 難度:やや難
  • 時間配分:10分

マスメディアと政治について。
問1 (1) 三権に次ぐ大きな力を持つ第四の権力とも呼ばれている。
   (2) 国民のさまざまな権利の中でも、「知る権利」についてはメディアの果たす役割は非常に大きい。
   (3) 憲法第21条では表現の自由が規定されている。
問2 世の中に登場した順では新聞・テレビ・インターネットとなるが、若い世代は新しく
登場したメディアを評価していることがわかる。そもそも若い人は新聞を読んでいる
  人が少なく、情報の多くをスマートフォンから得ているのであろう。
問3 (1) 「リテラシー」はもともと「読解・記述力」を意味し、そこから転じて「物事を適切に理解・解釈・分析し活用できること」という意味で使われている。情報に対するリテラシーということで「メディアリテラシー」といい、情報を正しく理解し選び取る能力が求められるのである。
   (2) 同じ原発の再稼働についてのニュースでも、資料2では懐疑的に、資料3では肯定的に書かれている。発信者次第で物事の印象や伝わり方が違う場合があることに留意し、いくつかの情報を比べたり反対の意見についても吟味したりなど、偏りのない目で情報を判断する姿勢が大事なのである。

攻略のポイント

用語記入・記号選択は基礎的な問題が多いので、ここを取りこぼすようだと厳しい戦いになる。まずは基本事項の徹底を図る。
記述問題は統計や文書資料を読み取り、そこから考えられることを答えさせるというパターンが多いので、資料が示している先を推理できる思考力が身につくよう、訓練を積んでおきたい。
また、今回は記述問題が3問出題されているが、時間との兼ね合いも考え、自分の苦手な分野や特に難しいと感じる問題は諦めるというのも、現実的な選択かもしれない。

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