慶應義塾湘南藤沢中等部の傾向と対策
慶應義塾湘南藤沢中等部の入試傾向をプロ家庭教師の視点で解説します。役立つプロのノウハウをご覧ください。
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受験の攻略ポイント
慶應義塾系列の共学校。どの科目も、標準的な問題を難なく解けるようになるとともに、各科目それぞれ、慶應義塾湘南藤沢中等部の傾向に合わせた対策を十分にしておこう。
算数 | 解法が分かっても手間のかかる問題が比較的多く、「処理能力」が要求される。 |
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国語 | 「長文自由記述(論述)問題」をいかに攻略するかが最大のポイント。「読解問題」も「高度な読解力」が求められる。 |
社会 | 基本は「取れる問題を確実に押さえる」ことで、瞬時に「捨て問」を判別し次の問題に立ち向かうことが必要。 |
理科 | 4分野から基礎知識が幅広く問われる。資料や設問文を、読む速度を上げておくことが必要。 |
社会の攻略ポイント
「地理」「歴史」「公民」「時事」、全ての単元から出題される。昨年度は初めて「考察問題」の出題があったが、2022年度は未出(だが、来年度以降に向けても要注意だ)。
大問は6~7題で近年は定着している(本年度も4年連続で7題)。各大問は3単元対応が基本だが、一部他の単元が混在するものや「総合問題」もある(本年度は「混在」と「総合問題」、ともにあり)。解答数は例年50ほどだったが、ここ数年は減少傾向で本年度は45。単元別配点比率では例年、「歴史」がメイン。本年度は「歴史」(52%)、「公民」(26%)、「地理」(20%)、「時事」(2%)の順。解答形式は、「リード文」や「会話文」、「単一テーマについての説明文」、「資・史料」「地図」(地形図)などに関しての「選択肢」(「不適切」「組み合わせ」「整序」、「空所補充」「正誤判別」等あり)、「事項記述」(「漢字・ひらがな・カタカナ指定」「計算」等あり)、「説明記述」(本年度は4年連続で出題なし)などだ。出題内容は多彩で、「地図」「地形図」「統計資料」「図版」「史料」等々の「高度な読み取り」も求められる(本年度は昨年度に引き続き「統計資料」と「史料」のみ)。いずれにしても、時間と解答数を考えると、「圧倒的なスピード」と「思考力・処理能力の高さ」が求められる。50点満点。試験時間は25分。
2022年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
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【大問1】「地理」(「時事的要素」あり) | やや難 | 3分 | |
【大問2】「総合」(「地理」「公民」「時事」) | 標準 | 5分 | ★ |
【大問3】「歴史」(全て「空所補充」の「選択肢」のみ) | 易 | 3分 | |
【大問4】「歴史」(「選択肢」のみ) | 易 | 3分 | |
【大問5】「歴史」(「事項記述」あり) | やや難 | 5分 | |
【大問6】「公民」(「歴史」が1問混在) | 標準 | 3分 | |
【大問7】「総合」(「歴史」「地理」「公民」) | 標準 | 3分 |
理科の攻略ポイント
4分野からまんべんなく出題されていて、例年はどの分野においても設問は平易であるが本年度の「浮力」に関する問題は本格的なもので意表を突かれた感がある。
「物理分野」…1つのテーマにそって出題されるので、得意な分野が出た場合には大きなアドバンテージを得る。本年度は「浮力」に関する本格的な問題で、受験者の質を考えると対応できたものと考えるもののかなりの驚きであった。「化学分野」…本年度は「ドライアイス」に関する問いで、最後の記述も典型的なものにとどまった。「生物分野」…「生物の進化と特徴」と仰々しいタイトルだが内容は平易なもの。「地学分野」…純粋に地学分野とは言えないが「太陽光発電」に関する大問で、問4・問5は少し苦戦した可能性がある。
2022年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
---|---|---|---|
【大問1】生物の進化の過程と特徴 | 易 | 6分 | ★ |
【大問2】太陽光発電に関する実験 | 易 | 5分 | ★ |
【大問3】浮力 | やや難 | 8分 | |
【大問4】ドライアイス | 易 | 6分 | ★ |
国語の攻略ポイント
「小説」と「論説文」(あるいは「説明文」「随筆」「韻文」。2022年度は「論説文」)、「漢字」を含む「総合的知識問題」(「一般常識」が問われることもある)、「長文考察論述問題」(本年度は「説明文」を踏まえての「論述」)という大問4題が基本(本年度も同)。文章量は7000~10000字超(本年度は昨年度より大幅に減って約8200字。ただし、近年は増加傾向にあるので要注意)。
解答数は例年40前後(本年度は増加して46)。「設問形式」は、「選択肢」「抜き出し」「空所補充」「語句(事項)記述」「整序」(「乱文」「時系列」等)、「説明記述」(例年数問。本年度はなんと未出)など。そして、何といっても本校の「国語」で最大の特色は「長文考察論述問題」(例年「100字超」指定。本年度は昨年度同様で「140字以内」指定)。「題材」が毎年異なり、ユニークなものが目白押しだ。「四本足の物体の仕組みと働き」(12年度)、「リボンの結び方」(11年度)、「アイスクリームがおいしい理由」(09年度)、「文字の図案化」(08年度)等々。近年はあまり奇をてらったものはなかったが、「小学校の教室の設計の際の工夫」、「統計資料」に関する「仮説と証明」といったSFCの「大学入試」での「小論文」のように難解な課題もあった。本年度は「ソフトボールチームの監督としての論述」。いずれにしても、本校個別の対策が必要となってくる。100点満点。試験時間は45分。
2022年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
---|---|---|---|
【大問一】「総合的知識問題」(漢字の音読み判別記述) | やや難 | 2分 | |
【大問二】「論説文の読解」(「総合的知識問題」あり) | 標準 | 14分 | ★ |
【大問三】「小説の読解」(「一般常識」あり) | 標準 | 14分 | |
【大問四】「考察論述問題」(「ソフトボールチームの監督としての方針」について) | やや難 | 15分 |
算数の攻略ポイント
規則性、速さ、平面図形、立体図形、割合の出題が多い。速さの問題では、グラフに関する問題が中心になっている。また、割合の中では、仕事算・ニュートン算・食塩水に関する問題が比較的多い傾向がある。
一方で、場合の数など出題数の少ない分野もあり、出題分野にやや偏りがある。
2022年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
---|---|---|---|
【大問1】計算問題 | 易 | 2分 | ★ |
【大問2】小問集合 | 易 | 3分 | ★ |
【大問3】平面図形 | 標準 | 6分 | ★ |
【大問4】規則性 | 標準 | 10分 | |
【大問5】速さ | 標準 | 10分 | |
【大問6】立体図形 | 標準 | 7分 |
慶應義塾湘南藤沢中等部合格者の声
リーダーズブレインのプロ家庭教師は、お子さまのレベルやご希望にあわせて指導します。プロならではのノウハウでさまざまな課題を解決して志望校合格に導いてきました。
先生は子供の特徴をよく見ながらご指導下さり、息子も毎回授業を楽しんで受けておりました。
受験勉強だけでなく算数・数学の学ぶ楽しさを教えて下さり、山野先生との出会いは大変貴重なものとなりました。
たくさんの合格を手に入れることができたのも先生のおかげです。ありがとうございました。
プロ家庭教師が合格をサポート
中学受験で40年以上の実績をもつリーダーズブレインは、これまで多くの中学受験生を志望校に合格させています。指導にあたる教師陣はすべて指導経験7年以上の中学受験専門プロ家庭教師です。
プロ教師対談インタビュー『中学受験生を伸ばすポイントは?』
豊富な経験から「合格までの最短距離」をプロ教師陣が語り合います。
伸びる受験生はどうしているのか?家庭でのサポートで親が気をつけるべきことは何か?勉強のサポートの仕方から親子の関係性など・・・ぜひ参考にしてください。
学校 | 慶應義塾湘南藤沢中等部 |
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偏差値 | 2021予測偏差値 男64/女67(四谷大塚80%)・男60/女61(サピックス80%) |
併願校 |
1月入試では渋谷教育学園幕張中・栄東中・市川中、2月は慶應義塾普通部・慶應義塾中等部・早稲田実業中・聖光学院中・渋谷教育学園渋谷中が多く見られる。 *入試日程の変更にご注意ください |
合格者 | 合格最低点など具体的な数値は非公表だが、問題の難易度から判断すると、およそ7割程度が合格ラインではないかと推測される。出身塾別で見ると、サピックスが多く、日能研・早稲田アカデミー・四谷大塚が続いている。 |
進学実績 | ほぼ全員が慶應義塾大に進学。進学できる学部は、普段の成績と本人の希望をあわせて確定する。 |
その他 | 慶應大学湘南藤沢キャンパス内に校舎がある。情報教育と異文化交流に力を入れており、帰国生の割合が約2割と高くなっている。 |
基本情報 |
所在地 〒252-0816 神奈川県藤沢市遠藤5466 最寄駅 小田急江ノ島線/相鉄いずみ野線/市営地下鉄「湘南台」よりバス・JR「辻堂」よりバス 連絡先 ℡:0466-49-3585 沿革 平成4年開校。 |
