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横浜共立学園中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2022年度「横浜共立学園中学校の社会」
攻略のための学習方法

スライド式学習

「横共対策」では当然、「地理」「歴史」「公民」全単元・全分野、「時事問題」の「知識」を確実に定着させることが最優先となる。

「基礎的事項」はもちろん、細部にわたる「深知り知識」や「背景の理解」も求められるので、テキストの「注」や「囲み説明」等のチェックも忘れないこと。

完璧な「知識定着」が欠かせないのだが、残念ながら人は忘れるもの。時が経てば経つほど忘れる。ここに落とし穴がある。基本的に「暗記」が最重要となる「社会」では、各単元をいつ学習し定着させたのか、その時期が問題となる。

塾では通常、本格的な受験勉強が始まる5年になってから、「地理」⇒「歴史」⇒「公民」と単元消化していき、6年の夏休み前には終える。その後は「復習」となるが、メインは圧倒的に定着すべき事項の多い「歴史」にならざるを得ない。

そのまま、秋から冬となり「過去問演習」と続いていく。6年で学習した「公民」はまだしも、「地理」はどうだろうか? 実質的に1年以上の空白が生じてしまう。それはまずい。「地理」でも「詳細な知識」が求められる横共ではなおさら。

そこで、独自の「復習」が必要となる。塾での学習時期とはずらして(スライドさせて)、まだ時間的に若干の余裕がある5年の冬休みやその後の春休みを利用して徹底的に「地理」の「復習」をしておく。「重要事項チェック問題集」のようなものを活用するといい。

さらに、その後も定期的に「地理」の理解を深めるような学習をこっそりと続けておくことで、ライバルに差をつけておきたい。

いもづる式学習

全単元・全分野に共通だが、「暗記事項」はそれぞれ単独で(要は単なる「一問一答方式」)定着させていても無意味だ。バラバラに覚えているだけでは、自分が覚えた通りに問われなければ結びつかないし、関連問題にも答えられない。ましてや、横共おなじみの「クセのある設問」など絶対に無理だ。

そこで重要となるのが「いもづる式学習法」

「点」で覚えているものを「線」で結び、さらには「面」をも理解するには不可欠の学習法だ。1つの「暗記事項」を確認する際、それに関連すると思われる「事項」を次から次へと思いつく限り引き出していく。単元も無視する。

もし「言葉」としては覚えていても「内容」があいまいになっているものがあれば、すぐに確認しておく(ここでも「復習」できる)。また、それらは「線」で結びついているはずなので、どのように結びつくのかを確認していく。その上で、それらが結びつく背景(=「面」)をも理解するようにする。

このようにして改めて暗記し定着させた「事項」はどのような問われ方をしても、「線」で結びつけて答えられることになる。無論、横共で求められる「多角的思考」にも「いもづる式学習法」は力を発揮する

手づくり式学習

特に「歴史」単元の「復習」で必要となる。塾での「歴史」の学習は通常、「政治史」を軸とした「通史」として「時代別」「時代順」になっている。

しかし、横共ではそんな単純な出題はない。特定の切り口での「分野史」が多いし、必ずしも「時代別」「時代順」ではなく様々な時間軸で出題される。

それらに対応するために必要なのが「手づくり年表」だ。「政治史」「社会経済史」「外交史」「文化史」「人物史」等の「分野史」別の「年表」を作成しながら復習する。その際、「原始」~「現代」という長い時間軸にする。当然、「重要事項」だけしか記入できないが、それでいい。「関連事項」を頭に思い浮かべるようにすれば、「いもづる式学習」にもなる。

さらに、その「年表」には「西暦」だけでなく、「世紀」と「日本の時代名」「中国の王朝名」も対応させて記入しておきたい。「西暦」と「世紀」や「時代」がすぐに結びつかないと答えられない問題が多いからだ。「年表づくり」を楽しみながらやってみよう。

細部へのこだわり式学習

「問題解説」でも指摘したが、「横共攻略」で欠かせないのが「細部へのこだわり」だ。

「多角的思考」をするに当たっての前提は無論、それぞれの「要素」をいかに正確に読み取るかということ。そこから「考えるヒント」を見つけ出す。そのためには「細部」にこだわって読み取ることが必要となる。当然、トレーニングが欠かせない。

過去問や練習問題等を用いて、各「要素」の細かな「意味」「資料の数字」や「関連事項」などを全て材料として、そこから何が導き出せるのかを確認する練習をしなくてはいけない。導き出せることについては、過去問や問題集の「解説」に示されているはずなので活用する。

こうした「細部へのこだわり学習」を続けることで、次第に様々な「要素」から着目すべき「手がかり」が自然と浮かび上がるようになる。後は自分の「知識」とつなげて考えればいい。

意識継続式学習

どのような場合であっても、常に何かを「意識」しながら学習することが重要だ。漫然と机に向っていても無駄だ。その時々、何を目的としてどのような学習(たとえば、上記の「○○式学習」)をしているのか、具体的に「意識」し続けていることが大切。

そうして何かを「意識」することが継続できるようになったら、次は同時にいくつものことを「意識」しながら学習したい。横共の入試本番では40分という制限時間の中で、様々な「要素」を考え「条件」をクリアして答えなくてはならない。

だからこそ、「設問形態」を正しく理解しているか? 「要素」は全て確認したか? 「細部へのこだわり」や「他の設問」との「関連」は大丈夫か? 「条件」を満たしているか? つまらないミスはないか? といったようなことを、問題を考え、解き、解答欄に答えを書き入れるいくつもの段階で常に「意識」しながら学習する必要がある。

入試では見直しの時間はないと思った方がいい。常にそれらの「意識」を継続しているということは、何度も「見直し」をしていることになるのだ。

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2022年度「横浜共立学園中学校の社会」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問は「単元融合型総合問題」(「地理」・「歴史」・「公民」・「時事」・「考察」)。イギリス人旅行家イザベラ=バードについてのリード文」からの出題。小問は全10問(解答数13)、「選択肢」(「不適切」「複数完全解答」あり)、「県名・事項記述」、「説明記述」(「字数指定なし」2問)、「考察論述(「字数指定なし」1問)。大問も「単元融合型総合問題」(「地理」・「歴史」・「公民」・「常識」)。「多くのことがらの節目の年となった2021年」に関連する出題。小問は全10問(解答数10)、「選択肢」(「組み合わせ」あり)、「人名・事項記述」(「漢字指定」「カタカナ指定」あり)。大問は「地理」(「公民」1問あり)。「輸送や貿易などにおける日本と世界の結びつき」に関連する出題。小問は全7問(解答数10)、「選択肢」、「県名・事項記述」(「アルファベット指定」あり)、「地図記号記入」。大問は「歴史」。「日本文学の歴史」に関連する出題。小問は全15問(解答数15)、「選択肢」(「時期整序」「不適切」「組み合わせ」あり)、「人名・事項記述」(「漢字指定」あり)。時間配分は、「説明記述」は各2分ほど、他は3問で2分強というペース。無論、圧倒的なスピード感とメリハリのある「戦術」が求められる。

【大問1】「総合」(「地理」「歴史」「公民」「時事」「考察」)

  • 難度:やや難
  • 時間配分:12分

「明治時代に来日し、『日本奥地紀行』という旅行記を残し、本校ともつながりのあったイギリス人イザベラ=バード」についての「リード文」からの出題。「総合問題」として実に多種多様な基本的事項が問われている大問だ。「説明記述」はやや悩ましいかも知れないので、要注意だ。以下、いくつかの設問を確認してみる。

[問2] 「下線部に関連しての条件付き内容説明記述設問」(「字数指定」なし。「30字ほど」の解答欄)。「地理」単元。「リード文」中の下線部「陸・海路」のほかに現在は「空路」も使われるが、「飛行機での輸送に向いているのはどのような特徴を持つ工業製品か」を説明する。「条件」は「工業製品の例をあげて説明する」こと。誰もが定着している「基礎的知識」で答えられるはずだ。飛行機は他の輸送手段に比べて格段に費用がかかるので、重量のあるものを運ぶのには適さない。そうしたことを考慮して「字数」の制約も考慮して「過不足なく」まとめたい。たとえば、「小型で軽量、そして、高価な半導体などの電子機器や医薬品など。」(30字)といった「答え」になる。尚、「条件」には的確に応じる必要があると心得よ。

[問3(1)] 「下線部に関連しての県名記述設問」(全2問。複数完全解答)。「地理」単元。「リード文」中の下線部「2つの旅」の「旅程」に示されている「日光と新潟」に関して、「日光市がある栃木県と新潟市がある新潟県の両県と隣り合う2つの都道府県名」を答える。「日本地図」を思い浮かべる。そして、「関東地方」北部および「北陸・東北地方」にフォーカスを合わせたい。両県が「群馬県」と隣り合っていることはすぐに分かる。さて、もう1県は? 「栃木県」は北で、「新潟県」は東で「福島県」と接していると特定したい。よって、「答え」は「群馬県」・「福島県」だ。本問が即答できない諸君は、再度徹底的に「日本地図」を隅々まで頭に焼きつける必要がある。

[問4] 「下線部に関連しての考察論述設問」(「字数指定」なし。「30字ほど」の解答欄)。「考察問題」。示されている、「リード文」中の下線部「日本」の「将来を予想する2つの表」から読み取れる「将来の日本の問題」を論述する。表1は「年齢別人口割合の将来予想(%)」で、「2000年」・「2025年」・「2040年」における「0~19歳」・「20~64歳」・「65歳以上」の割合がそれぞれ示されている。また、表2は「社会保障給付費の将来予想(兆円)」で、「2018年」・「2025年」・「2040年」における「介護」・「医療」・「年金」・「その他」の費用がそれぞれ示されている。先ずは2つの「表」を正確に読み取りたい。表1からは「少子高齢化」の影響がはっきりと読み取れる。「2000年」と比較して「2040年」には、「0~19歳」・「20~64歳」の「人口割合」が減少しているのに対して、「65歳以上」は2倍以上に増加している。そして、その帰結として「社会保障給付費」は全ての項目で給付費が増加しており、「2040年」には合計で「約190兆円」と現在の日本の歳出全体の2倍近くになると予想されていることが分かる。もう「将来の日本の問題」は明白なはずだ。あとは、簡潔にまとめていけばいい。たとえば、「少子高齢化により社会保障費が今より大幅に増加するという問題。」(30字)といった「答え」だ。「統計資料読み取り」では、とにかく「数字」を正確に読んで、「特徴」ある「項目」に着目することが肝要だ。

[問7] 「下線部に関連しての条件付き内容説明記述設問」(「字数指定」なし。「60字ほど」の解答欄)。「歴史」単元。「リード文」中の下線部「横浜共立学園」の創立年である「1871年」に行われた「廃藩置県により中央集権体制がつくられたといえる理由」を説明する。「条件」は「1969年の版籍奉還との違いにふれながら説明する」こと。誰もが定着しているはずの「明治時代初期」の「中央集権の国家づくり」だ。「中央集権」とは「行政や政治において、権限と財源が中央政府に一元化されている形態」のことで、「地方分権」の対義だ。そのことを明確に意識して考えていきたい。「江戸時代」の「幕藩体制」は要するに「地方分権」体制であって、その要は「藩主」が各藩を支配していたということだ。で、「版籍奉還」と「廃藩置県」の違いは何か? 前者は「土地と人民」を朝廷(明治新政府)に返還しただけで、「藩主」はそのまま存在していたのに対して、後者では「藩」を廃止し「藩主」にかわって「新政府が任命した役人」が新たな「府県」を治めることになったということだ。こうした内容を的確にまとめていくことになる。たとえば、「版籍奉還では藩主はそのままだったが、廃藩置県では藩主にかわって新政府が任命した役人が新たな府県を治めることになったから。」(60字)といった「答え」になる。尚、「条件」は「手がかり・ヒント」でもあると認識すること。

【大問2】「総合」(「地理」「歴史」「公民」「常識」)

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分

「2021年は多くのことがらの節目の年となった」という「時事ネタ」を切り口として、9つの「ことがら」に関しての「総合問題」。「地理」・「歴史」・「公民」の各単元と「一般常識」が問われている大問だが、おしなべて難易度は標準的なので、手際よく解き進め得点を重ねていきたい。以下、いくつかをチェックしてみる。

[問3] 「3月のことがらについての事項記述設問」(「カタカナ」指定)。「一般常識」。「3月 東日本大震災から10年」について、震災によって起こった「福島第一原子力発電所事故では、原子炉の温度が上昇し核燃料が溶け出した」が、「この現象を何というか」を「カタカナ」で答える。ごく自然に常識として知っている諸君にとっては何ら問題ないだろうが、この事項について未記載のテキストもあるので、未習であれば「?」という難問に違いない。「答え」は「メルトダウン」だ。失点しても仕方がない問題だが、得点できればライバルに差をつけられる典型的パターンとなる。本校では「一般常識」も求められると常に意識し、さまざまなジャンルにアンテナを張っておきたい。

[問5] 「7月のことがらについての選択肢設問」(4択)。「公民」単元。「7月 環境省の前身である環境庁設置から50年」について、「環境庁設置の翌年、スウェーデンのストックホルムで国連人間環境会議が開かれた」が、この会議で「かかげられた言葉」を答える。各選択肢は、(ア)「宇宙船地球号」・(イ)「かけがえのない地球」・(ウ)「持続可能な開発」・(エ)「地球規模で考え、地域で行動しよう」。ここで(ウ)と答えてはいけない。「持続可能な開発」は「1992年」にブラジルのリオデジャネイロで開催された「国連環境開発会議」(地球サミット)での中心議題だ。本問の「答え」は(イ)の「かけがえのない地球」、「1972年」の「国連人間環境会議」と「国連環境開発会議」は名称が似ているので注意したい。ちなみに、「宇宙船地球号」は、地球上の資源の有限性や適切な使用について語るため、地球を閉じた宇宙船にたとえて使う言葉で、1960年代に広く用いられるようになった。また、「地球規模で考え、地域で行動しよう」は、「地球環境問題」について1970年代以降、アメリカの市民運動でよく使われてきたスローガンだ。

[問7] 「10月のことがらについての選択肢設問」(4択)。「歴史」単元。「10月 国会開設の勅諭によって国会を開くことが約束されてから140年」について、「大正時代に女性の選挙権獲得を目指して新婦人協会をつくり、第二次世界大戦後も国会議員として活躍したのはだれか」を答える。各選択肢は、(ア)「市川房枝」・(イ)「津田梅子」・(ウ)「樋口一葉」・(エ)「与謝野晶子」。「答え」は(ア)だと即決できなくてはいけない。ただし、「新婦人協会」といえば「青鞜」の「平塚らいてう」とだけ定着していて、「市川房枝」がエアポケットになってしまっている可能性もあるので要注意。無論、他の選択肢についても確実に覚えておくべき人物だ。万が一にも未定着の人物がいるようであれば、しっかりと復習確認しておくこと。尚、当然ながら「選択肢設問」では「消去法」も十分に活用することが肝要だ。

[問10] 「12月のことがらについての人名記述設問」。「公民」単元。「12月 ソ連が崩壊してから30年」について、「ペレストロイカと呼ばれる改革を実施したソ連最後の指導者はだれか」を答える。「1989年12月」の「マルタ会談」において、アメリカの「ブッシュ大統領」とともに「冷戦終結」を宣言したソ連共産党書記長、「答え」は「ゴルバチョフ」だ。「ペレストロイカ」や「情報公開」を意味する「グラスノスチ」など、閉鎖的な社会を民主化する政策を進めた。「1990年」には「ノーベル平和賞」を受賞している。尚、「ミハイル・ゴルバチョフ」は2022年8月30日に91歳で亡くなった。来年度の「時事問題」を考慮すると、必ずフォローしておかなければならないと心得よ。

【大問3】「地理」(「公民」1問あり)

  • 難度:
  • 時間配分:8分

「私たちの生活に欠かせない輸送や貿易などにおける日本と世界の国や地域との結びつき」に関連する出題。多彩な解答形式で「地理」単元の基礎的事項が問われている(「公民」1問あり)。平易な問題が多いので、一気に得点を重ねたい大問だ。ただし、「目くらまし」があるので要注意。以下、いくつか検討する。

[問3] 「テーマに関連しての記入設問」。「日本は石炭を輸入し火力発電などに利用している」が、「発電所」を表す「地図記号」を記入する。流石(さすが)に誰もが知っているはずだ。「答え」は下記のとおり。

                      

「工場」= と紛らわしいので注意したい。ただし、2013年以降、「25000分の1の地形図」では「桑畑」「工場」「採石地」などの「地図記号」は使用されなくなっている。頻出の「地形図問題」ではさまざまな「地図記号」を読み取る必要があるので、確実に定着させておくこと。尚、最新の「地図記号」である =「自然災害伝承碑」(2019年指定)も定着させること。

[問6] 「テーマに関連しての事項記述設問」。「日本は物だけではなく、技術も世界から取り入れている」が、「オランダ人技術者ファン=ドールンが計画を提案し明治時代につくられた、福島県にある猪苗代湖から水を引く疏水の名称」を答える。「福島県」にあり「猪苗代湖」を水源として「郡山盆地」まで水を引いている「疏水(そすい)」(要は用水路)といえば、そう、「答え」は「安積疏水」だ。「琵琶湖疏水」(琵琶湖→京都市)、「那須疏水」(那珂川→那須野が原)とともに、「日本三大疏水」のひとつだ。尚、「愛知県三大用水路」=「愛知用水」(木曽川→知多半島)・「明治用水」(矢作川→岡崎平野)・「豊川用水」(天竜川→渥美半島)、そして、「香川用水」(吉野川→香川県)なども頻出なので、覚えておくこと。

[問7] 「テーマに関連しての事項記述設問」(「アルファベット3字」指定)。「日本は開発協力でも世界と結びついている」が、「先進国の政府機関による、開発途上国の経済開発や福祉向上のために行われる政府開発援助」を「アルファベット3字の略称」で答える。誰もが「ODA」と即答できるはずだ。尚、国連の専門機関などの国際機関についても頻出だ。「日本語の正式名称」・「機関の役割」、そして、「アルファベット略称」をセットで定着させておくこと。

【大問4】「歴史」(「時期整序」あり)

  • 難度:標準
  • 時間配分:12分
  • ★必答問題

「数々の作品が生み出されてきた日本文学の歴史」についての5つの「説明文」からの出題。「縄文時代」から「現在」までの「歴史」単元の小問が多様な出題形式で並んでいる。難易度は標準レベルの大問。本校の典型的な出題内容のものをいくつか確認しておく。

[問3] 「下線部についての不適切選択肢設問」(4択)。「神話や歌」に関する「説明文」中の下線部「奈良時代」に完成した「万葉集」の説明として「誤りのあるもの」を答える。「不適切」ということをしっかりと意識して、各選択肢説明の「キーワード」で「正誤判別」していきたい。(ア)「太安万侶」⇒「万葉集」の編纂(へんさん)にかかわったのは「大伴家持」だと知っていて当然=不適切⇒ちなみに、「太安万侶」は「稗田阿礼(ひえだのあれ)」が暗記していたものを「古事記」として完成させた人物。尚、「日本書紀」の編者は天武天皇の皇子の「舎人親王(とねりしんのう)」。(イ)「およそ4500首の歌」⇒何の問題もない=適切。(ウ)「防人の歌」⇒超有名だ=適切。(エ)「日本最古の和歌集」⇒これまた周知の事項=適切。したがって、「答え」は(ア)になる。尚、「正誤判別」では細部までしっかりとチェックすることが肝要だと心得よ。

[問4] 「下線部についての選択肢設問」(4択)。「国風文化」に関する「説明文」中の下線部「平安時代」に伝来した「天台宗の中心である延暦寺は、浅井長政や朝倉義景と協力して織田信長に敵対した」が、「織田信長が浅井長政と朝倉義景の連合軍を破った戦い」を答える。各選択肢説明の「戦い」を「正誤判別」する。(ア)「姉川の戦い」⇒相当の「深知り知識」が求められる。未定着でも不思議ない=保留。(イ)「桶狭間の戦い」⇒これは誰もが知らなくてはいけない⇒信長が「今川義元」を破った戦い(1560年)=不適切。(ウ)「賤ケ岳の戦い」⇒本校では定着させておきたいレベル⇒「豊臣秀吉」が「柴田勝家」を破った戦いだ(1583年)=不適切。(エ)「山崎の戦い」⇒これは基礎レベル⇒「豊臣秀吉」が「明智光秀」を破った戦い(1582年)=不適切。よって、結果的に「答え」は(ア)だ。ちなみに、「姉川」は「近江国」(現在の滋賀県)にある。尚、「織田信長」→「豊臣秀吉」→「徳川家康」といった戦国武将が、どのような戦いを勝ち抜いて天下統一を果たし日本を平定したのかは、しっかりと「流れ」を確認しておきたい。

[問7] 「下線部についての時期整序選択肢設問」(4択/複数完全解答)。「軍記物語や御伽草子(おとぎぞうし)」に関する「説明文」中の下線部「源氏」に関係する「できごと」を「古いものから順に並べて」答える。「平安時代中期」~「鎌倉時代初期」にかけての「できごと」になる。各選択肢の「キーワード」で、時期特定していきたい。(ア)「平治の乱」⇒必須定着事項だ⇒「保元の乱」→「平治の乱」で「平氏の政治」となっていく時期=「平安時代末期」だ。(イ)「藤原純友の乱」⇒「平将門の乱」とともに「承平天慶(じょうへいてんぎょう)の乱」と呼ばれ、武士による最初の反乱だと知っているはず=「平安時代中期」。(ウ)「壇ノ浦の戦い」⇒無論、「源氏」が「平氏」を滅ぼした戦い=「鎌倉時代」のはじまり。(エ)「源頼朝が奥州藤原氏を滅ぼす」⇒全国に「守護」を置き、「源義経」を追討した直後のできごとだと知っているはず=「鎌倉時代初期」。したがって、「答え」は(イ)(ア)(ウ)(エ)だ。尚、「時期整序」は「うろ覚えの年代」で整序するのではなく、「流れ」や「キーワード」を確認し、特定していくことが肝要。

[問10] 「下線部についての正誤組み合わせ選択肢設問」(4択)。「浮世草子・俳諧」などに関する「説明文」中の下線部「商工業」に関連して、「江戸時代の商工業の発展についての説明(あ)(い)」の「正誤の組み合わせ」として「正しいもの」を答える。2つの「説明」の「キーワード」「要点」で「正誤判別」したい。(あ)「大坂は『天下の台所』」「人口は100万人をこえた」⇒人口100万人を超し「世界一の大都市」だったのは「江戸」に決まっている=不適切⇒「大坂」の人口は「30~40万人程度」。(い)「問屋が百姓に原料や道具を貸し与えて製品をつくらせる」「工場制手工業」⇒前者は「問屋制家内工業」、後者は「独立した多数の手工業者を一つの仕事場(工場)に集めての生産形態」のことだ=不適切。したがって、「(あ)-誤・(い)-誤」の「組み合わせ」になっている選択肢(エ)が「答え」になる。尚、資本主義的生産の発展過程は「家内制手工業」→「問屋制家内工業」→「工場制手工業」→<産業革命>→「工場制機械工業」。

[問14] 「下線部についての選択肢設問」(4択)。「明治時代以降の文学」に関する「説明文」中の下線部⑭「大正時代」の「できごと」を答える。各選択肢の「できごと」で時代を判別する。(ア)「教育基本法制定」⇒「戦後の民主化政策」のひとつとして制定されたことは知っていて当然=「昭和時代」の「1947年」。(イ)「五・一五事件」⇒本校に限らす全ての学校での必須定着年代=「昭和時代」の「1932年」。(ウ)「大政翼賛会結成」⇒何年かは未定着でも、「太平洋戦争」直前だと判断できるはず=「昭和時代」の「1940年」。(エ)「国際連盟加盟」⇒「1920年」に発足したことは周知、日本は当初より「常任理事国」として加盟していたことも常識⇒「大正時代」は「1912~26年」=「大正時代」。ということで、「答え」は(エ)だ。「西暦」⇔「元号」⇔「世紀」⇒「時代」などは相互変換できるようにしておくこと。

攻略のポイント

●「設問」に一筋縄ではいかない「クセ」がある。いかに「攻略」するか? 実直に、「基礎的事項」から「詳細事項」までを理解し(本校では相当な「深知り知識」まで求められる場合がある)、定着させることが必要だ。その上で、「細部へのこだわり」と「知らない問題」への「対処法」も押さえておきたい。前者はいかに「細部」に着目して「判断」できるかであり、後者はいかに「知っていること」に結びつけられるかということだ。必ず、どこかに「手がかり」「ヒント」が隠されていることを心得ておきたい。

近年、「考察問題」が散見されるようになった。2021年度から実施された新たな「大学入試制度」で重視されている「思考力・判断力・表現力」を意識しているに相違ない。したがって、来年度以降の出題も当然予想される。十分に慣れておくことが不可欠だ。

「時事問題の攻略」もポイント。過去1年間程度の「時事ネタ」は、細大漏らさず確実に整理して覚えておく必要がある。さらに、それらに関連する「あらゆる事項(知識)」も全て復習すること。日々の「新聞」をしっかりと確認しておくことは不可欠だ。毎日全て読み通せなくても、「見出し」「リード」は必ずチェックして、知らない「ネタ」があったら「スクラップ」しておくこと。

「戦術」も必要になる。基本は「取れる問題を確実に押さえる」ことだ。逆にいえば「取れそうにない問題は潔く捨てる」という覚悟も求められる。もちろん「単純ミス」は絶対にしてはいけない。「合格ライン」は7割強(学校非公表。過去6年間の「4科合計の合格最低平均得点率」および「社会の受験者平均得点率」からの推定。それぞれ、「58.0%」と「64.7%」。本年度は「56.0%」と「66.7%」)。「基礎的知識問題」で基礎点(6割弱)は獲得可能。あとは「本校対策」で勝ち取ること。

「地理」では「地図」「地形図」「統計資料」等、「歴史」では「年表」「歴史史料(「図版」含む)」等がよく出題されるので、常にチェックしておくこと。無論、「統計資料」は必ず最新版を使いたい。「日本のすがた」(矢野恒太記念会編集)が分かりやすくてオススメだ。

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