浅野中学校の傾向と対策
浅野中学校の入試傾向をプロ家庭教師の視点で解説します。役立つプロのノウハウをご覧ください。
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受験の攻略ポイント
神奈川の男子難関校。どの科目もさまざまな分野から出題されるため、すべての科目で基本はおさえたい。そのうえで難易度が高い問題にもしっかり対策してほしい。
| 算数 | さまざまな分野から幅広く出題されるため、どの分野もしっかりと準備をしておく必要あり。 |
|---|---|
| 国語 | 設問は、「選択肢」「抜き出し」「記述」「空所補充」と多彩なため、あらゆる「解法」を習得しておく必要あり。 |
| 社会 | 高得点勝負。「地理」「歴史」「公民」「時事」の基礎的事項は確実に押さえた上に、「長文説明記述」対策も必要。 |
| 理科 | 4分野のすべてから出題される。「計算能力」と「資料分析能力」を、鍛えておきたい。 |
新しい傾向の出題が見られました
浅野中学校では2018年度入試より、新しい傾向の出題がみられる。2020年度大学入試改革を踏まえた出題とみられ、受験生には対策が必要だ。
・2018年 社会【大問4】
「長文説明記述」が新機軸の設問となっていた。「上杉謙信」は、支配地域拡大のために小田原の「北条氏」と戦うべく、特定の時期に関東への出兵を繰り返したが、示されている2つの図に基づいて考察すると別の理由が浮かび上がってくる。その理由を論述せよ、というもの。今までも長文説明記述の問題はあったが、今回はより多角的な情報を与えられ、そこから思考・判断し表現する力を問われている。今後もこのような新機軸の設問が必出となるであろう。「資料読み取り訓練」と「記述練習」に加え、「思考力」「判断力」「表現力」を磨く練習が不可欠となる
国語の攻略ポイント
本校では4年前、「読解問題」のひとつが2つの問題文となり、「2つの文章」を関連づけて読み解くという新傾向の出題内容となったが(新たな「大学入学共通テスト」を意識していることは明白)、2025年度は昨年度同様に従来の大問3題に戻っている(「小説」と「随筆」の「読解問題」2題と、「漢字問題」1題」)。
ただし、油断してはならない。新たな出題形式には、来年度以降も要注意だ。「解答数」は30前後(本年度は昨年度と同じで30)。近年増加傾向の文章量(昨年度まで3年連続の1万字超)だが、本年度は落ち着いて約7500字。「設問内容」は、「選択肢」、「抜き出し」、「空所補充」、「乱文整序」、「脱文挿入」、「説明記述」(例年3~5問。本年度は3問)などと多種多様なので、あらゆる「設問」に対応できるように「解法」を習得しておきたい。また、「漢字」以外でもさまざまな「総合的知識問題」が出題されるのでしっかりと押さえておくことが必要だ。尚、かつて本校の「国語」の特色だった「長文自由記述」は、ここ12年間は出題されていない(もう不意打ちはないか?)。120点満点。試験時間は50分。
2025年度
| 分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
|---|---|---|---|
| 【大問一】 | 標準 | 3分 | ★ |
| 【大問二】 | 標準 | 21分 | ★ |
| 【大問三】 | 標準 | 26分 | ★ |
理科の攻略ポイント
生物・地学・化学・物理の4分野からそれぞれ大問1題ずつの出題であった。生物分野では「心臓の働きと血液循環」、地学分野からは「星と星座」、化学分野からは「ロウソクの燃焼」、物理分野から「物体の落下運動」に関して出題された。
近年の出題を見ると、各分野の幅広い単元から出題されているが、特に、力のつり合いと化学変化の計算問題は頻出であり、力を入れて学習して欲しい。
2025年度
| 分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
|---|---|---|---|
| 【大問1】生物分野 心臓の働きと血液循環 | やや難 | 10分 | ★ |
| 【大問2】地学分野 星と星座 | 標準 | 10分 | ★ |
| 【大問3】化学分野 ロウソクの燃焼 | 標準 | 10分 | ★ |
| 【大問4】物理分野 落下運動 | 標準 | 10分 | ★ |
社会の攻略ポイント
「地理」「歴史」「公民」「時事」、全ての単元から出題され、また、各単元とは直接結びつかない「考察問題」や「一般常識」もある(2025年度、「一般常識」は未出)。
出題形式は5年前に大きく変更され、それまでの3単元対応の3題と「総合問題」や「考察問題」としての「長文説明記述(論述)」1題の大問4題から、「3単元」と「考察問題」を網羅した「総合問題」と、「長文説明記述(考察論述)」との大問2題になった(本年度も同じ)。新傾向に移行した感はあるが、未だ試行錯誤かも知れず、来年度以降も要注目だ。全解答数は30~40ほど(本年度は昨年度の23よりやや増えて26)。解答形式は「選択肢」(「不適切」「組み合わせ」「複数完全解答」などあり)が多く、次いで「事項等記述」(かつては必出だったが、本年度は2問のみ)など。「長文説明記述(考察論述)」以外は内容的には基本的問題が多い(稀に「超難問」もあるが、誰もできないので無視してよい)。配点割合は従前3単元ほぼ均等だったものが、近年は目まぐるしく揺れ動いている。本年度は「歴史」が最も高くて4割弱、次いで「地理」が2割半、「公民」は1割強、「時事」は1割弱、「考察問題」が2割弱で、近年、「考察問題」の割合が高まっている。「大学入学共通テスト」を意識したものに違いないので、来年度以降も要注意だ。「地理」「歴史」「公民」「時事」の基礎的事項は確実に押さえた上に、「考察問題」としての「長文説明記述(考察論述)」の個別対策も必要になる。80点満点。試験時間は40分。
2025年度
| 分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
|---|---|---|---|
| 【大問1】 | 標準 | 25分 | ★ |
| 【大問2】 | 標準 | 15分 | ★ |
算数の攻略ポイント
本校では、「場合の数」「規則性」「図形」の出題が多いが、さまざまな分野から幅広く出題されており、特定の分野への偏りはあまりないと考えた方がよいだろう。
したがって、どの分野もしっかりと準備をしておく必要がある。なお、〇〇算のような特殊算は、一行題として出題されることが多い。
2024年度
| 分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
|---|---|---|---|
| 【大問1】計算と一行問題 | 標準 | 16分 | ★ |
| 【大問2】規則性 | 標準 | 7分 | ★ |
| 【大問3】点の移動 | 標準 | 6分 | |
| 【大問4】立体図形 | やや難 | 10分 | |
| 【大問5】立体図形 | 標準 | 7分 |
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| 学校 | 浅野中学校 |
|---|---|
| 偏差値 | 2023年予測偏差値65(四谷大塚80%)・58(サピックス80%) |
| 併願校 |
開成中・駒場東邦中・芝中・聖光学院中・渋谷教育渋谷中などが多い。 *入試日程の変更にご注意ください |
| 合格者 |
合格最低点を見ると、年度による差があるが、事前の過去問対策では最低60%はクリアしよう。 出身塾別で見ると、サピックス・日能研が多く、四谷大塚・早稲田アカデミーが続いている。リーダーズブレインの生徒も同様の塾生が多い。 |
| 進学実績 |
東大・東工大・一橋大を始めとした国立大に約40%、早稲田大・慶應義塾大・上智大には卒業生数の120%以上、MARCHに70%以上が合格している。また、毎年卒業生の3割前後が上記大学の進学を目指して大学進学浪人を選択している。 是非本サイトでご確認ください。 |
| その他 | 高校募集を行わない中高6年一貫教育の男子進学校。難関大学進学を目指したカリキュラムと、その合格実績から人気は高い。 |
| 基本情報 |
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