高校受験プロ家庭教師 弱点克服・志望校入試傾向対策
高校受験専門プロ家庭教師が語る

城北高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2025年度「城北高等学校の英語」
攻略のための学習方法

全般的には標準的な問題であるので、基本をしっかり学習し基本的事項に関する知識を身に付けるべきである。

長文総合問題の占める得点比率が高いであろうから、長文読解については事前の十分な練習が必要である。標準レベルの長文総合問題集で、入試本番までに70~90題(単語数:600~700語)の長文読解問題に取り組んでもらいたい。

ジャンルは、論説、評論、小説、エッセーと様々で多岐にわたっている

比較的、論説や評論は論旨も明確で文脈を辿ることもそれほどの困難さは感じないはずである。

むしろ、人物の心情を探らなければならない小説は、表面的に文字で内面の世界である人物の心情など書かれていないので、使用されている動詞、副詞、形容詞のニュアンスや使用されているイディオムの違いなどに留意し丁寧な読解を心掛けたい。

日本語の小説でも、人物の内面的な心情の類を把握するのは難しい場合もある。イマジネーションを働かせて、発想を柔軟にして設問の意図を間違えずに理解し解答したい。

英語表現としては、会話における「口語表現」も注意が必要である。見慣れない会話表現がないように、代表的な口語表現はしっかり押さえておきたい

また、英単語の持つ微妙なニュアンスの違いを把握しておくことも大事であろう。

代表的なところでは「勇気」を表す「courage」と「bravery」。英和辞典的にはどちらも「勇気」である。

しかし、前者は精神的・内面的強さを表しており、後者は内面的というより腕力的強さを表している。

よって、「インド建国の父」、「無抵抗の指導者」といわれた「ガンジー」は「courage」を持った人物といえる。

また、ドラえもんに出てくる「ガキ大将のジャイアン」は「bravery」な人物ということになる。

このような違いを明確に把握しておくことは、長文総合問題における内容真偽問題において、消去法を用いなくとも正解を特定可能とする知識となる。

また、次のような状況で、「まだ」という英語表現をする際に「yet」を使うのか「still」を使うのかを考えて欲しい。

状況は「太郎君が駅前で19:00に次郎君と待ち合わせをした。18:45に駅に到着した太郎君は、たまたま出会った友人の三郎君から何してるの、と聞かれたとき『次郎君と待ち合わせしてるんだけど、まだ来ない(事例1)』と答えた。

時刻は20:00。太郎君は次郎君を待ち続けている。その時、駅前を通りかかった友人の四郎君から何してるの、と聞かれたとき『次郎君と待ち合わせしてるんだけど、まだ来ない(事例2)』と答えた」。

どうだろう。事例1と事例2のどちらに「still」または「yet」を使うのか。

正解は、事例1が「yet」、事例2が「still」である。

つまり、「yet」には、物事がいまだ完了していない(未了)状態(事例1は約束した時間である19:00前だったので、次郎君が19:00に約束通り来るかどうか確定していない状況)を表す意味があり、「still」には、物事が決まってしまい、その確定状況に変化がない事態が継続(事例2は次郎君が約束した19:00に来ないという事実が確定し20:00においてもその状況が継続)しているのである。

別の観点で考えると「still」には、「依然として」という意味がある。つまり、「ある事実が確定し今でも状況に変化はなく、その状況が継続している」のである。したがって、事例2「still」はとなる。

そのような意味での使い方の違いは日本語にはない。日本語であれば事例1も事例2も「まだ」である。

志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談

お問い合わせ・資料請求はこちら

2025年度「城北高等学校の英語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問1は、和文英訳(適語補充)問題<3分>

基本的文法知識(受動態、比較、make用法)をしっかり習得し完答をめざそう。

大問2は、整序問題<6分>

本問も基本的な文法事項に基づき適切に適語を補充する。基本イディオムの知識も不可欠である。

大問3は、和文英訳(自由英作)問題<6分>

基本的な語法知識や文法知識を用いて考える。助動詞やgetの用法にしっかり慣れること。

大問4は、説明文に関する長文総合問題<25分>

整序、適語選択・補充、要旨把握、英文解釈、内容真偽などに関する総合問題である。

大問5は、物語に関する長文総合問題<20分>

要旨把握、文脈把握、英文解釈、指示語などに関する総合問題である。

【大問1】和文英訳(適語補充)問題

  • 時間配分:3分

(1)「面倒を見る」という表現は、take care of ~であり、本問は受動態で表現する。

(2)最上級の内容を比較級を用いて表現する。最上級の内容は、原級または比較級で表現できることをしっかり理解習得しておくこと。

(3)Whatで始まる疑問文であるので、makeを用いて文章を考える。

【出題意図】

本問は、日本語の文を英語に変換する、いわゆる「和文英訳」の形式を取っているが、単なる単語の置き換えではなく、中学で学習する基本的な文法知識、特に受動態、比較級、疑問詞を正確に使いこなせるか、そして日本語の慣用的な表現(「面倒を見る」など)を英語の適切なイディオムに変換できるかを試すものである。

※以下の類似問題に挑戦しよう。

【類似問題】

類題

次の日本語の文の意味に合うように、(  )に適切な語を入れなさい。

(1) 彼は世界で最も速く走る少年です。

He runs (  ) than (  ) (  ) boy in the world.

(2) 誰もがこの本を読みました。

This book (  ) read by (  ).

(3) 誰がこの窓を割ったのですか。

(  ) broke this window?

解答

(1) He runs (faster) than (any) (other) boy in the world.

解説: 「最も速く走る」という最上級の意味を比較級で表現する問題。faster than any other の構文は、「他のどの〜よりも速い」という最上級の意味を持つ。
(2) This book (was) read by(everyone).

解説: 「誰もがこの本を読んだ」という能動態の文を「この本」が主語になる受動態に変換する。主語が「本」なので、動詞は「読まれた」と受動態になる。read の過去形・過去分詞形は read であるが、過去の出来事なのでbe動詞は was となる。「誰もが」は everyone である。
(3) (Who) broke this window?

解説: 「誰が」を尋ねる疑問文。Who が主語になる場合、助動詞 do/does/did は使わず、そのまま主語と動詞を配置する。窓を割ったのは過去の出来事なので、動詞は過去形 broke となる。

【大問2】整序問題

  • 時間配分:6分

(1)「…まで(時間が)どれくらいかかるか」であるので、How longで始まり、動詞は

takeを用いる。

(2)「~したことありますか」は、現在完了(経験)を用いて表現する。「今話題の」をどう別の日本語に置き換えるかがポイント。語群を見ると「今、話している」とするのが適切である。

(3)「男」に関して関係代名詞を用いてthe manを説明する。「を送って」は「を送ることによって」と考えて、by ~ingを使って表現する。

(4)「今日学校がなくて」という文を「今日は学校がないために」と言い換えると、because he does not have school today となる。「何もすることがない」はhas nothing to doである。

【出題意図】

本問は、与えられた単語(句)を並べ替えて英文を完成させる「整序英作文」である。単語の並べ替えを通じて、中学で学ぶ基本的な文法事項、特に疑問詞、受動態、関係代名詞を正確に使いこなせるかを問う問題である。

※以下の類似問題に挑戦しよう。

【類似問題】

次の日本語の文の意味に合うように、(   )内の語(句)を並べ替えて英文を完成させなさい。ただし、(   )内にはそれぞれ不要な語(句)が1つある。

(1) 彼女が言ったことは私をとても驚かせた。

( me / surprised / what / she / told / said / was / greatly ).

(2) 私は昨日公園で、走っている少女を見ました。

( ran / I / saw / a girl / running / in the park / yesterday ).

(3) 私は来週までにこの仕事を終えるつもりです。

( this work / I / to finish / by / am / will / next week ).

解答

(1) What she said surprised me greatly.

解説: what she said で「彼女が言ったこと」という名詞節を作る。これが文の主語となり、動詞は surprised です。「私をとても驚かせた」は surprised me greatly となる。余分な語句はtoldである。
(2) I saw a girl running in the park yesterday.

解説: 知覚動詞 saw の後に目的語 a girl、そして現在分詞 running を続けることで、「〜が…しているのを見た」という形になる。余分な語句はranである。
(3) I am to finish this work by next week.

解説: am to+不定詞は未来の予定を表し、「〜するつもりだ」という意味になる。I will finish… という表現も可能であるが、与えられた単語に am があるため、am to を使う。余分な語句はwillである。

【大問3】和文英訳(自由英作)問題

  • 時間配分:7分

(1)「10年前に住んでいた」は現在完了ではなく過去形で表現する。英文は間接疑問文で考える。

(2)「国産のその車」はThe car made in Japanとなる。madeは過去分詞であり、文法的には過去分詞の形容詞用法(後置修飾)という非常に重要な文法事項である。現在分詞についても同じ用法がある。過去分詞の訳は「~された」、現在分詞の訳は「~している」という違いをしっかり覚えておくこと。

(3)「~する予定である」はbe going to ~かwillを使って表現する。「~する前に」はbeforeを用いる。

※以下の類似問題に挑戦しよう。

【類似問題】

次の日本語の文を英語に直しなさい。

(1) 彼女は今、何時に起きたか知っていますか?

(2) 私は忙しすぎてあなたを手伝うことができません。

(3) 彼は明日、彼女に会う予定です。

解答

(1) Do you know what time she got up?

解説: 「何時に起きたか」という間接疑問文。what time が疑問詞となり、she got up と「主語 + 動詞」の語順が続く。
(2) I am too busy to help you.

解説: 「忙しすぎて手伝えない」という状態を too… to… 構文で表現する。
(3) He is going to see her tomorrow.

解説: 「〜する予定です」という未来の予定は、be going to を使って表現する。

【大問4】長文(説明文)読解総合問題

  • 時間配分:25分

問1は、適語選択問題<4分>

 「骨折した脚」という意味にしたいのでa broken legとなる。

 文脈をしっかり読み取ると、動詞の過去形が続くことが分かるであろう。

 「宝くじが当たらない」という意味にしたい。「(くじに)当たる」はwinを使う。

 the streetを目的語とするので、適切な動詞はcrossであり適切に語形変化させる。

 等位接続詞であるbutがあるので前後の関係性を十分に考える。everybodyは単数扱いであるので語形変化に注意すること。

問2は、整序問題<6分>

(1)「できるだけ」はas ~ as+主語+canで表現する。

(2)to不定詞の名詞的用法でisの補語となる部分を考えたうえで、「~させる」を使役動詞のmakeを用いて続ける。

問3は、要旨把握問題<3分>

【※】の段落の最後に、…, but it gave participants the feeling that they were in control of the situation, and it led them to withstand much more noise.とあることから判断する。

問4は、指示語問題<3分>

theyは「複数」を受ける代名詞。直前にある複数名詞を探す。直前にovernight interest ratesがあてはまる。

問5は、要旨把握問題<5分>

the illusion of control については、続く文章でthe tendency to believe that we can influence something which we cannot control at all.とある。

問6は、要旨把握問題<4分>

直前の文章に、Therefore, focus on the few things of importance that you can really influence.を参考に考える。

【出題意図】

本問は、長文読解を通じて、以下の英語力を総合的に問うものである。

1.文脈把握力と語彙力:blankly や nonsensical といった文脈の中で意味を推測する必要がある語彙力、そして文脈全体を理解する力を問うている。
2.文法・構文の理解:関係代名詞、受動態、不定詞といった基本的な文法事項を正確に理解しているかが試されます。特に並び替え問題では、基本構文や熟語の正しい知識に基づく解答力が求められている。
3.論理的思考力:筆者の主張を正確に捉える必要がある。単純な英和辞書的な単語の日本語訳の置き換えではなく、筆者の論理展開を読み解く力が問われている。
4.表現の多様性:同じ意味を別の表現で言い換える能力もしっかり鍛錬すること。
※類似問題に挑戦しよう。

【類似問題】

次の英文を読み、設問に答えなさい。

In our daily lives, we often find ourselves facing many choices, from what to wear in the morning to what to have for dinner. (1) These decisions can sometimes feel overwhelming, leading to a phenomenon known as “decision fatigue.” This is the idea that the quality of our decisions deteriorates after a long session of decision-making.

In a famous study, a group of judges were asked to review parole applications. They were most likely to grant parole at the beginning of the day or after a food break. As the day went on, they became more likely to deny parole. The researchers concluded that the judges, exhausted from making many decisions, were defaulting to the easier choice: saying “no.”

To avoid decision fatigue, some successful people, such as former U.S. President Barack Obama, choose to simplify their lives. He wore only gray or blue suits to reduce the number of trivial decisions he had to make each day. This allowed him to reserve his mental energy for more important matters, like running the country.

(1) 下線部 (1) に最も近い意味を持つものはどれですか。

(A) We have to make many difficult choices.

(B) Making choices can sometimes feel like a heavy burden.

(C) We can make many easy choices in our daily lives.

(D) We should not think too much about our choices.

(2) 文中の defaulting to the easier choice は、具体的に何を意味していますか。

(3) Barack Obama が毎日同じ色のスーツを着ていた理由を、本文の内容に基づいて日本語で説明しなさい。

《日本語全訳》

私たちの日常生活では、朝何を着るかから夕食に何を食べるかまで、多くの選択肢に直面することがよくあります。これらの決断は時に手に負えないように感じられ、「決断疲れ」(decision fatigue)として知られる現象につながります。これは、長時間の意思決定の後、私たちの決断の質が低下するという考え方です。ある有名な研究では、一群の裁判官が仮釈放の申請を審査するように求められました。彼らが仮釈放を許可する可能性が最も高かったのは、一日の始まりか、食事休憩の後でした。時間が経つにつれて、彼らは仮釈放を却下する傾向が強くなりました。研究者たちは、多くの決断を下すことで疲弊した裁判官が、より簡単な選択肢、つまり「ノー」と言うことに頼っていたと結論付けました。決断疲れを避けるために、バラク・オバマ元米大統領のような成功者の中には、生活を単純化することを選んだ人もいます。彼は、毎日下さなければならない些細な決断の数を減らすために、灰色か青色のスーツしか着ませんでした。これにより、彼は国の運営のような、より重要な事柄のために精神的なエネルギーを温存することができたのです。

解答

(1) (B) Making choices can sometimes feel like a heavy burden.

解説: overwhelming は「圧倒的な」「手に負えない」という意味である。したがって、These decisions can sometimes feel overwhelming は、「決断が時に重荷に感じられることがある」という(B)の選択肢が最も近い意味になる。
(2) 考えることをやめて、簡単な「いいえ」という返答をすること

解説: defaulting to the easier choice は、「より簡単な選択肢に頼る(切り替える)」という意味である。文脈から、裁判官が疲労により、より簡単な「許可しない」という判断を下すようになっていたことを指している。
(3) 日々の些細な決断を減らすことで、より重要な事柄に精神的なエネルギーを温存するため。

解説: 本文には He wore only gray or blue suits to reduce the number of trivial decisions he had to make each day. This allowed him to reserve his mental energy for more important matters… とある。この内容を正確に要約することがポイントである。

【大問5】長文(物語)総合読解問題

  • 時間配分:20分

(1)本文の英文は「私が行うことを演奏とあなたが呼ぶのであれば」となる。イが適切である。

(2)本文の英文は「あなたはいくつかの支払い条件を有している」となるので、ウが適切である。

(3)本文の英文は「気にしないであろう」となるので、アが適切である。

問2は、適文選択問題<2分>

①   店員に対するベンの応答の内容であるので、Don’t bother(おかまいなく)が最適である。

②   本問直前に仮定法を用いた文があり、「現実には買えない事実」がることを考える。

問3は、内容把握問題<2分>

unusualに思えた理由を考える。その理由は本問箇所に続く文章に書かれている。

問4は、語句解釈問題<5分>

下線部を含む文とほぼ同じNever having moneyで始まるベンの話した内容が解答の手掛かりになる。

問5は、内容把握問題<5分>

本文の文脈から「エマはベンが自分のことを何時間も近くにいる存在」だと思ってくれて嬉しく感じたのである。

問6は、内容真偽問題<3分>

文脈から判断すると以下の選択肢が内容と一致している。

 「ベンはお金を持っていないことは必ずしも悪いことではないことに同意した」である。

 「彼らがさよならを言ったとき、ベンは自分のところにくるあらゆるものを手に入れられるとエマは感じるだけであった」である。

※類似問題に挑戦しよう。

【類似問題】

次の文章を読み、後の問いに答えなさい。

It was a cold, gray afternoon when I first saw the bookstore. It wasn’t on a main street, but tucked away in a narrow alley, almost hidden from view. The sign above the door was faded, and the windows were so dusty it was impossible to see what treasures lay inside. Most people would have walked right by, but for some reason, I was drawn to it. A feeling I can only describe as a quiet curiosity, a feeling that something important was waiting for me behind that weathered wooden door.

Inside, the air was thick with the smell of old paper and dust. Sunlight, filtered through the dirty windows, created long, dancing streaks of light that illuminated the floating dust motes. Books were everywhere—stacked on shelves that reached the ceiling, piled on the floor in precarious towers, and even scattered on chairs and tables. There was no order, no system. It was a chaotic mess, a library that had forgotten its purpose. And yet, I felt a strange sense of peace.

A bell jingled, and a voice from the back called out, “Just a moment!” A man emerged from behind a mountain of books. He was old, with a long white beard and a pair of glasses perched on the tip of his nose. His clothes were rumpled, and his hands were stained with what looked like ink. He peered at me over his glasses, a gentle smile on his face.

“Lost, are we?” he asked, his voice a soft rumble.

“I don’t think so,” I replied, a small smile forming on my own face. “I think I was looking for this place all along.”

He chuckled and motioned to a small, empty space beside a dusty bookshelf. “Then you’ve come to the right place. Every book has a story, but some stories are not just in the pages, you see. They’re waiting to be found.”

I spent the next two hours in that cluttered little shop, not looking for any particular book, but simply breathing in the quiet magic of the place. The old man didn’t bother me. He just went back to his work, his movements as quiet and as peaceful as the dust motes in the air. As I finally left, a feeling of sadness washed over me. The outside world seemed harsh and loud, a stark contrast to the peaceful chaos of the store. I knew then that I would be back, not just for the books, but for the quiet, forgotten world within those walls.

1. 筆者がこの古本屋に引き寄せられた理由を、本文から読み取れる内容に基づいて日本語で説明しなさい。

2. 筆者が店内に入ったとき、どのように感じましたか。その気持ちを表す一文を本文中から抜き出しなさい。

3. 店の主人が言った「ある物語はページの中だけにはない」とは、具体的にどのような意味だと考えられますか。本文の内容も踏まえて日本語で説明しなさい。

《日本語全訳》

私がその古本屋を初めて見たのは、肌寒く、どんよりとした午後のことだった。それは大通りにはなく、狭い路地にひっそりと隠され、ほとんど見えなかった。扉の上の看板は色褪せ、窓は埃で汚れていたため、中にどんな宝物があるのか見ることは不可能だった。ほとんどの人は通り過ぎてしまうだろうが、なぜか私はそれに引き寄せられた。それは静かな好奇心としか言いようのない感覚で、その風化した木の扉の向こうに何か重要なものが自分を待っているという予感だった。

中に入ると、古い紙と埃の匂いが空気に充満していた。汚れた窓を通して差し込む陽の光が、長く揺らめく光の筋を作り、空気中に舞う埃の粒を照らしていた。本はいたるところにあった。天井まで届く棚に積み上げられ、不安定な塔のように床に積まれ、さらには椅子やテーブルの上にまで散乱していた。そこには秩序もなければ、規則もなかった。それは混沌としためちゃくちゃな状態で、目的を忘れてしまった図書館のようだった。それでも、私は不思議なほど安らぎを感じた。

チリンと鐘が鳴り、奥から「ちょっと待ってください!」という声が聞こえた。本の山の中から一人の男が現れた。彼は年老いていて、長い白い顎ひげを生やし、鼻の先にメガネを乗せていた。服はくしゃくしゃで、手にはインクのような染みがついていた。彼はメガネ越しに私をじっと見つめ、顔には穏やかな笑みが浮かんでいた。

「道に迷ったのかい?」と、彼の声は柔らかく響いた。

「そうは思いません」と、私も小さく微笑みながら答えた。「ずっとこの場所を探していたような気がします。」

彼はくすくす笑い、埃をかぶった本棚の横にある小さな空きスペースを手で示した。「それなら、正しい場所に来たね。どの本にも物語があるが、ある物語はページの中だけにはないんだよ。それらは見つけられるのを待っているのさ。」

私はそのごちゃごちゃした小さな店で、特定の何かを探すわけでもなく、ただその場所の静かな魔法を吸い込みながら、次の2時間を過ごした。老人は私を気にしなかった。彼はただ自分の仕事に戻り、その動きは空気中の埃の粒と同じくらい静かで穏やかだった。ついに店を出るとき、悲しみが私を襲った。外の世界は厳しく、騒がしく、店の平和な混沌とは対照的だった。その時、私はわかったのだ。私は再びここへ戻ってくるだろうと。本のためだけでなく、その壁の中に存在する静かで忘れられた世界のために。

解答

1. 筆者がこの古本屋に引き寄せられたのは、他の多くの人々が通り過ぎてしまうような、古ぼけて人目につかない場所にありながらも、その風化した木の扉の向こうに何か重要なものが自分を待っているという静かな好奇心を感じたから。

解説: 筆者が店の外観をtucked away in a narrow alley, almost hidden from view(狭い路地にひっそりと隠され、ほとんど見えない)と描写しており、Most people would have walked right by, but for some reason, I was drawn to it(ほとんどの人は通り過ぎてしまうだろうが、なぜか私は引き寄せられた)と述べている。その理由をA feeling I can only describe as a quiet curiosity, a feeling that something important was waiting for me(静かな好奇心、何か重要なものが自分を待っているという感覚)と説明している。

2. And yet, I felt a strange sense of peace.

解説: 筆者は店内をa chaotic mess(混沌としためちゃくちゃな状態)と表現しながらも、それに反する気持ちとしてこの一文を述べている。

3. 本の物語は文字として書かれているものだけでなく、本という存在自体が持つ歴史や、

その本が置かれている場所(古本屋)の雰囲気、そして本を見つけるという行為そのものの中に隠されている物語も存在するということ。

解説: 主人は「Every book has a story, but some stories are not just in the pages, you see. They’re waiting to be found.」と述べている。これは、ただ本を読むだけでなく、本がどこから来て、どのようにしてそこに辿り着いたのか、そしてその本を偶然見つけるという「出会い」もまた一つの物語である、という考えを示している。

攻略のポイント

難問を演習するよりも、標準的な問題をしっかり演習することを優先すること。文法的知識が求められるが、ハイレベルな知識ではなく基本的事項を確実に覚えること。

5文型、比較、関係代名詞、仮定法、接続詞、前置詞、不定詞、時制、現在・過去分詞の形容詞的用法などは、入念に仕上げて欲しい

長文は、読みなれていない受験生にとっては、内容把握、文脈整理が容易ではないだろう。標準より長め(600~700単語)で、評論、論説、エッセー、小説等あらゆる分野の英文を読んでおくことが必要である。

志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談

お問い合わせ・資料請求はこちら

城北高等学校の科目別
入試対策一覧

TOP

これこそ家庭教師 TUTOR

家庭で授業

プロ教師が生徒さんのお宅に訪問して授業を行います。本来の家庭教師のスタイルです。生徒さんにとっては通塾の手間が無く、時間を効率よく活用できます。

集中できる個別ルームで 1 TO 1

教室で授業

当会の教室でプロ教師が授業を行います。ブルーを基調とした圧迫感の無い部屋は集中して学習に取り組めます。また、自習用のブースも用意しています。

創業以来、
最高峰のプロ教師陣を輩出

TRADITION
SINCE 1985

1985年法人設立以来、プロ家庭教師のクオリティーにこだわり続け、現役プロ教師の中でもトッププロと呼ばれる真の実力を兼ね備えた合格実績豊富な家庭教師のプロだけをご紹介しています。
特に中学受験·大学受験·医学部受験専門のプロ教師のクオリティーに自信があります。