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2022年度「国際基督教大学高等学校の英語」
攻略のための学習方法

基本的なイディオムや文法事項はしっかり押さえること。文法事項について押さえておいて欲しい項目を挙げておく。不定詞についてである。不定詞は高校入試だけではなく次の大学入試においても重要な事項となるので、今の時点でしっかり基本を身に付けて欲しい。

第一に『不定詞』である。不定詞は①名詞用法、②形容詞用法、③副詞用法があることは既に承知しているだろう。中でも副詞用法が一番重要であり大学入試でも明確に理解しているかどうかが問われてくる

副詞用法について重要な事項を述べる。副詞用法はさらに4つのジャンルに分類される。目的、結果、原因、判断基準である。名詞用法と形容詞用法にはこれほどの多様性はないのでしっかり文法書を見て確認しておいて欲しい。

第二に『比較』である。比較は基本的には現時点での異なる2事象間における違いを比べる(比較)のである。つまり、今この時にA君とB君を比べて、「A君の方がB君より背が高い」ということになる。

したがって、この場合には比較する際の基準となる「データ(この事例ではB君のデータ)」が必要となり、それが『than』以下の内容となるのである。比較に関しては更に、「A君がA’君になった」という比較もある。

つまり、A君に対して時間の経過の中で『身長が伸びた』、『体重が増えた』などの変化が生じA’君になったということである。

第3に『関係詞』である。先行詞が人、物によって、さらに主格、目的格、所有格によってどのような関係代名詞を使うのかをしっかり理解すること。また、目的格は省略可能なので文章中でそれを見抜く練習もしっかり行なうこと。

特に、関係詞の中でも「what」は特殊な関係詞(先行詞を含んでいる)なので、ぜひ一度、文法書で確認しておいて欲しい。また、英文が長くなる主たる原因が『関係詞』である。

受験生は関係詞が出てくると後ろをカッコで括って前に戻って先行詞を修飾させる(~した…)という手法を取るのではないだろうか。前に戻る、つまり前に帰って先行詞を修飾する(返り読み)をしてしまう。しかし、このような返り読みをしていては試験時間を有効に活用できない。

なぜならば、一つの英文を返り読みしてしまうと時間が掛かってしまうからである。特に、国際基督教大学高校のような問題量の多い学校の場合に、返り読みをしていては最後の問題までにたどり着けなくなってしまうかもしれない。したがって、関係詞が入った英文の読み方は返り読みをしないということを心掛けて欲しい

つまり、関係詞の前で英文を切って、訳を考えるということである。例えば「Yesterday, I met him whom I had given my book ten years ago.」を一緒に考えてみよう。返り読みをしない訳は「昨日、私は彼にあった。そして、その彼に私は10年前に本を与えたのであった」となる。

この英文は単純であるのでこのような訳出方法の有用性は実感できないかもしれないが、複雑な英文になればなるほど役立つ度合いは高まるであろう。自身でも、一度研究してもらいたい。

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2022年度「国際基督教大学高等学校の英語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問1は、説明文の長文読解である<15分>。

大問2は、説明文の長文読解総合問題である<15分>。

大問3は、説明文の長文読解総合問題である<15分>。

大問4は、説明文の長文読解総合問題である<15分>。

大問5は、イラストを参照しながら英作文を考える総合問題である<10分>。イラストの流れを把握したうえで適切な英文を考える。例年、この出題形式である。

【大問1】適語・句選択の説明文長文読解問題

  • 時間配分:15分

全部で20問。一つ一つは基本的な文法知識求められているものであり、正確な知識をもとにした的確で迅速な解答力が必要。

設問のポイントは以下の通りである。
for many yearsという期間を表す語句があるので、現在完了形(継続)を選択する。
Toyota, Nissan, Mercedes-Benz, GMという自動車メーカーに「加えて」、Google, Apple, Microsoft,などの企業が自動運転の研究開発に参入している。
最上級の文にしたいので、最上級+of all~で表現する。
「地図データの助けを借りて」という内容の文なので、With the help ofを選択する。
「多くの科学技術がすでに利用できる」としたいので、availableとなる。
「販売されている」という過去分詞の形容詞的用法(後置修飾)である。
checkingの目的語となるので、間接疑問文とする。語順に気を付けるように。how wide the road is となる。
「交通量の少ない高速道路」では「人間は何もする必要がない」としたいので、have toを選択する。
driversを先行詞とする関係代名詞(主格)と直後のorが決め手である。
「事故の数が減少するだろう」という内容にしたい。「~の数」はthe number of~である。類似表現にa number of~があるが、これは「たくさんの~」である。
文型的にはS+V+Cである。補語(C)となる名詞節を導く接続詞を選択する。
It is ~ for … to -の構文であることに気がつけば容易に選択できるであろう。
「(事故などで)死ぬ」という表現にしたいので、was killedとなる。
冒頭のitは代名詞でthe carを指す。内容的には明らかに過去の事実であるので過去形の形にする。
どの選択肢が代名詞sheをとるかを考える。
ウーバーが運転しているのは「それの車」である。
「このような事態に対処する法律を有する国は一つもない」という文にしたいのでdeal withが適切である。
文脈(前後が相反する)から判断しHoweverを選択する。
of(=前置詞)の後には名詞がくることを考えて適切に選択肢を選ぶ。
need to ~「~する必要がある」という意味になる。その後の文を考慮すると受動態にする必要はない。

【大問2】説明文の長文読解総合問題

  • 時間配分:15分

問1は、単語の意味を問う問題である<7分>。
[ア] significantlyは「大いに」である。
[イ] incomeは「収入」である。
[ウ] purchaseは「購入する」である。
[エ] budgetは「予算」である。
[オ] riseは「ふくらむ」である。文脈から判断しよう。
[カ] kneadは「こねる」である。
[キ] preservationは「保存」である。
[ク] scrumptiousは「おいしい」である。All of these fancy baked goods scrumptiousであるので文脈から類推は可能であろう。
[ケ] leisureは「余暇の」である。
[コ] socializeは「人付き合いをする」である。

問2は語句解釈に関する問題である<8分>。
[A] delightは「楽しみ、喜び」という意味である。
[B] ingredientsは「食材、材料」という意味である。
[C] dietは「食事(日常的な食事)」である。
[D] life expectancyは「平均寿命」のこと。
[E] statisticsは「統計」の意味である。
[F] shelf lifeは「保存期間」という意味である。
[G] majorは「重大な、大事な」という意味である。
[H] indefinitelyは「無期限に」という意味である。
[I] attemptは「試みる、試してみる」という意味である。
[J] consumerは「消費者」という意味である。

【大問3】説明文に関する長文読解問題

  • 時間配分:15分

は、適切な選択肢を選ぶ問題。ハワイにおけるもう一つのフラであるhula kahikoに関する言及であるので、「一方」を表す選択肢が適切である。
は、適切な選択肢を選ぶ問題。These instruments help to give this form of hula a more modern image.との対比で考える。
は、適切な選択肢を選ぶ問題。直前にある、…the people were not allowed to speak their native language in public.であるので「その結果」、the number of people … quickly began to decline.なのである。
は、適切な選択肢を選ぶ問題。該当する文頭にhoweverがあることを手掛かりに考える。前後の文は対照的な内容になる。
は、単語の意味を問う問題。recognizeは「認識する」である。
は、内容一致選択問題。In kahiko, the songs are sung in the native Hawaiian language …を参考に考える。
は、英問英答問題。英語の質問内容は、「キリスト教宣教師たちが(ハワイに)来る前に、ハワイの人たちはどのようにして自分たちの歴史を記録し共有したのか」という内容である。
は、適切な選択肢を選ぶ問題。「1800年代にハワイの若者たちが自分たちのアイデンティティを失い始めた理由は何か」という文に続く選択肢を選ぶ。the traditions of Hawaiiに参加できなかったからである。
は、英問英答問題。英語の質問内容は、「カラカウア王を祝う式典で、どんな楽器を聞くことができるか」である。「ウクレレ、ギター、そして石や竹やひょうたんでできた楽器」である。
は、内容正誤問題。内容に合わないものを3つ選ぶ。内容が合っていないのは、
2.宣教師たちは、ハワイの人たちがハワイの神々に祈っても気にしなかった。
4.1890年代にハワイ語の使用を政府が禁止したけれども、ハワイ語を話す人の数は実際には増加した。
5.ハワイの人たちにとってフラはとても重要であったので、ハワイ王国を維持することに役立ったのである。

【大問4】説明文に関する長文読解総合問題

  • 時間配分:15分

は、適語選択問題である。直前の文にIn fact, in Japanese, one way to describe “noisy” in kanji is by stacking three characters for “woman” together. とある。つまり、女性は男性よりも「おしゃべりである」という趣旨である。
は、適語句選択問題である。B-1は、前文で「女性は男性よりもおしゃべりである」とある。カッコに続く文はthis is a common stereotype, men actually tend to talk more than women.とあるので対照的(真逆)な内容になっている。B-2は、直前の文をカッコに続く文で言い換えている。
は、内容把握選択問題である。女性が男性よりもおしゃべりであるという認識は、一つのa common stereotypeであり、男性の方が女性よりもよりおしゃべりであるという傾向もあるのである。
は、熟語意味問題である。stand outの意味を問う問題である選択肢の中から選ぶとすれば「目立つ」である。
は、適語句選択問題である。内容的には、…, so when they do speak out in meetings, people probably thinkに続く内容である。
は、適語句選択問題である。内容的には、a particular imageを先行詞とする関係代名詞が続くのであり、かつ単数形であり現在形になる。
は、適語句選択問題である。G-1は、主語はThe interesting pointであり時制は現在形が適切である。G-2は、主語はgirl’s performanceであり時制は過去形になる。
は、適所選択問題である。even when ~ を参考に考える。
は、内容正誤問題である。以下の3つが適切である。
1.あなたが少数民族の一員であり会議に参加している場合、仮にそうではなくとも他人より多く話していると考えられる可能性もある。
3.研究によれば、男性は女性よりもよりおしゃべりである。しかしながら、人々は女性は男性よりもおしゃべりであると信じている。
5.研究によれば、女子がそのことを理解していない場合でさえ、男子の方が女子よりも数学の成績が良いという固定観念に影響されがちである。

【大問5】イラストを見ながら場面状況を理解して英文を作文するライティングの力を問われる問題

  • 時間配分:10分

A.整序問題である。のイラストを見ると「世界中を旅して多くの有名な場所を訪れたい」となる。
B.整序問題である。のイラストからまずは「カメの気持ちを理解したい」と考え、その理由を続ける。
C.条件作文問題である。のイラストで流れ星に願い事をした2人は、全く願い事をしないカレンを見てとても不思議に思ったのである。
D.条件英作問題である。「それは今の生活に満足しているからだよ」を英作する問題。「それは~だからだよ」はThat’s because ~ である。「満足している」はbe satisfied with ~ を使用する。

攻略のポイント

相当な英語力を求められている。中学校では学習しないような英単語も極めて多くみられる。毎年、長文が出題されるが、事前の準備をしっかりしておかないと試験本番では時間切れになってしまう。
したがって、最大の得点源である長文において高得点を確実にするためには、難関校の入試問題、特に長文読解問題を集中的に演習することが重要である。
また、長文(500~600単語)をただ漫然と読むのではなく、読了時間(5~6分)を決め、緩急をつけて読む手法も必要である。入試英文を読む際に「緩急」をつけるとは、必要であると思われる個所はじっくり読む(精読)、あまりテーマとは関係なさそうな個所はさっと読む(速読)という具合に、本文通読にメリハリをつけるということである。また、設問の一つ一つは基本的な文法事項やイディオムの知識があれば十分に合格点は取れるので、基本をしっかり押さえておこう。

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