高校受験プロ家庭教師 弱点克服・志望校入試傾向対策
高校受験専門プロ家庭教師が語る

慶應義塾高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2022年度「慶應義塾高等学校の英語」
攻略のための学習方法

合格を絶対に勝ち取るための学習法について以下にその概要を項目別に述べることとする。

①単語力・イディオム力は大事である

英単語は、最低でも3500語は欲しい。最難関校用の単語帳(英検レベルでは準2級相当)をしっかり学習し単語力を定着させること。イディオムも800~1000は確実に習得して欲しい。どのようにすれば、それだけのボリュームを習得可能になるのであろうか。英単語を例に考えてみよう。英単語に限らず、時間的に限られたなかで「如何に効率よく受験勉強を進められるか」が重要である。「効率よく」とは「既に理解している事柄は再度学習しなくともよい」ということである。つまり、心掛けなければならないのは「まだ理解していない事項および理解が曖昧な事項」についてだけ取り組めばよい、ということである。英単語についていえば、上記「単語帳」の中で、単語の意味が完璧に覚えていない英単語がいくつあるかを早急(2日間程度)で洗い出すのである。
そして、これらの理解不十分単語の数を自分が習得したい日数(100日または150日)で割って一日当たりの学習するべき単語個数を算出するのである。
仮に、算出した一日の学習個数が10単語となったら、徹底的にこの10個を覚え切るのである。そして、一週間に一日「まとめ日」を設け、それまで行ってきた6日分の単語数(10×6=60個)に対する「チェック」を入れるのである。
そこで理解が未だに不十分である単語を抽出し、さらに6で割った数字を翌週の一日当たりの習得単語数に上乗せして学習を継続するのである。
この繰り返しを行なうことにより、英単語は徐々に自分のものとなり、飛躍的に英単語力は伸びてゆく。
また、一つの単語で多様な意味を有する単語は要注意。例えば、figureという名詞には「人形、人物、数字、(数字の)桁、図柄、形」などの意味がある(同様な単語は他にもたくさん存在)ことなどをしっかり把握しておくこと。そうしないと、英文を正しく読むことができなくなる。

②文法事項をしっかり習得しよう

(1)関係代名詞・関係副詞についての理解を深めることが重要である。英文が長くなる主たる原因の一つであるからだ。目的格(whom/which)の省略に慣れることや、先行詞を修飾する関係代名詞に導かれた形容詞節が何処までかを( )でくくり前にある先行詞にかけて(修飾させて)訳を考えること(いわゆる『返り読み』)は行わないように。これは、最後まで読んで前に戻るという手法で時間のロスが大きい。その場合には、関係詞に関係なく左から英文に合わせて先行詞まで一気に読み、関係代名詞以下を「そして~である」と読めるように日頃から練習を積むべきである。いわゆる『返り読み』をしないことが大切である

(2)分詞構文には十分慣れておくこと
文頭に~ingがあり、それが動名詞として主語の働きをしていない場合には、分詞構文と捉えること。
分詞構文の代表的用法としては、ⅰ)時(~のとき)、ⅱ)譲歩(~だけれども)、ⅲ)理由(~なので)、)様態(~のように)、条件・場合(~の場合は)などがある。
しかも、次に述べる接続詞(as)との関係で、ⅰ)~ⅳ)をしっかり覚えること。なぜならば、asにはⅰ)~ⅳ)の全ての用法があり、さらに付帯又は時の経過(~するにつれ)という用法もあるからである。
また、-ed(過去分詞)で始まる動詞で始まる分詞構文もあるので注意すること。その場合には、従属節(条件節)な受動態の場合であることも必須知識である。

(3)仮定法は願望である
少々乱暴な言い方に聞こえるかもしれない。どういうことか。一文を例示しよう。仮定法過去(現在の事実を否定しこうだったらいいのになぁという願望)の典型的な英文を一緒に考えてみよう。
If I were a bird, I could fly the sky.
一度は目にした英文だろう。例文の動詞(助動詞)の時制は見た通り『過去』であるが、文頭にifがあるために、この英文は仮定法過去の文章となり現在の事実を否定して、現実とは逆のことを想定しているのである。つまり、「私」は現実には「鳥」ではないが、もし「鳥」ならば空を「飛ぶ」ことができる(空を飛びたい)のに、という「私」の願望が込められているのである。

志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談

お問い合わせ・資料請求はこちら

2022年度「慶應義塾高等学校の英語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問1は、適語補充による書き換え問題<10分>。
大問2は、誤文箇所訂正問題<10分>。
大問3は、適語選択による長文完成問題<8分>。
大問4は、長文読解総合問題(物語文)である<32分>。
英問英答問題、内容一致問題、文脈把握問題、英文解釈問題が設問内容である。例年の出題
形式に変更はない。

【大問1】適語補充による書き換え問題

  • 時間配分:10分

全体的には難問の類はなく、基本問題から標準問題。一度は問題集などで演習したことがある問題ばかりであろう。
1.「この情報は全ての人に秘密にされなければならない」という受動態にしたい。keep+目的語+secret+from 人「目的語を人から秘密にしておく」という表現である。
2.「英語を学習し始めてから3年が経つ」としたい。sinceがあるので現在完了形にする。
3.直接話法から間接話法への書換え問題である。時制などに注意すること。
4.「私の成績は母が思っていたよりもはるかによかった」としたい。much better thanとする。muchはfarでもよい。
5.「すべての人が賛成した」を書き換えると「賛成しない人は1人もいなかった」としたい。二重否定の文を考える。
6.「いつも間違いを目にする」を「~間違いを目にすることに慣れている」となる。手掛かりは、toである。be used to ~ingをあてはめる。
7.「会えると思っていなかった」は「会えるなんてとてもうれしい」と書き換える。What a pleasant surprise to ~「~するなんてなんて嬉しいのだろう」という表現。
8.「春休み(Spring break)がもうすぐやってくる」としたいので、「春休みが始まるまで間もない」とする。It won’t be long before ~ を使って表現する。
9.「お店で修理してもらう」という使役の文にしたい。have+目的語+過去分詞となる。
10.「公共の場ではマスクを外すべきではない」という文にしたいので、ought to ~の否定形「~するべきではない」を考える。notはto不定詞の直前に置く。

【大問2】誤文箇所訂正問題

  • 時間配分:10分

基本的文法知識があれば、全問正答を狙えるレベルの設問である。
1.thatは関係代名詞であるので、that以下にある目的語のitは不要である。
2.policeは複数扱いとなるので、is asking forはare asking forとなる。
.20 minutes agoは過去の一点を示しているので完了形を使用することはできない。
4.「~倍」は、倍数詞+as+原級+as ~ となる。「費用がかかる」という意味のcostはmanyではなくmuchを使用する。
5.「フライパン」は、a fry panではなくa frying panと表現する。
6.so ~ that …「とても~なので…」の構文は見慣れているだろう。この場合、「~」に名詞がくる場合はsuchを使う。soを使う場合もあるが、その場合はso+形容詞+a(an)+that…とする。
7.「理解することが難しいとわかった」という文にしたい。found+目的語+補語(第五文型)の形をあてはめ、かつ形式目的語itを用いる。
.have to を使った肯定文の付加疑問文は、haven’t we ではなくdon’t weとなる。
9.「閉まりかけたドアに挟まれる」という趣旨の文にしたいので、現在分詞の形容詞的用法を用いてclosing doorsとする。
10.hear(知覚動詞)を用いた文であるので、hear+目的語+動詞原形(または~ing)となる。

【大問3】適語補充による説明文の長文完成問題

  • 時間配分:8分

オンラインショッピングに関するメリットについてのエッセーである。
1.ネット上での消費者に対する宣伝広告用「短いビデオ (動画)」としたいのでvideoとする。
2.「どの商品」にするかをdecideするのであるから、whichが入る。
3.本問空欄以後は、オンラインショッピングの「利便性」について述べているのでconvenienceとなる。
4.「~する限り」としたいので、as long asをあてはめる。
5.オンラインショッピングは24時間営業である。
6.文型的には、S+V+CとなるのでC(補語)となる節を導く接続詞であるthatが適切である。
7.本問空欄の前後で、Physical storesとonline storesという真逆の事柄について言及しており、かつ直後にカンマがあるのでHoweverになる。
8.オンラインショッピングの利点を述べた個所である。「あまり人気のない商品」もオンラインショッピングでは保管しておく物理的スペースが必要ないのである。
9.オンラインショッピングの利点を述べた個所であるが、この部分では「(会計をするための)列に並ばなくともよい」となるので、no need to wait in lineとなるのでwaitを入れる。
10.オンラインショッピングでは、会計のために列に並んだり、購入商品を持ち上げたりする「肉体的労力(physical effort)がいらない」のであるからwithoutが適切である。

【大問4】物語文に関する長文読解問題

  • 時間配分:32分

かなりの長文(2000単語超)。例年、このような長文が出題されるので、高度な英文読解力と速読力が必要である。1分間で120単語は読みたい。

A:英問英答問題<12分>
英問の内容は以下のとおり。
1. 「筆者は、~ではない」の「~」を選択するという質問である。
2. 「筆者が父親に電話をかけるのを決めた理由」に関する質問である。
3. 「筆者の父親が電話で大声を出していた理由」に関する質問である。
4. 「筆者の母親が苛立っていたのは何に対してか」という質問である。
5. 「筆者は父親のどのような面に厚かましさを感じていたか」という質問である。
6. 「筆者と父親」との関係性はどのようであるかについての質問である。
7. 「筆者はどのようにしたかった」のかについての質問である。
8. 「筆者は父親」に対してどのようなことをするのにどう感じていたかに関する質問である。
9.「筆者の父親が」何をどうしていたかを問う質問である。
10.「筆者の父親」は何に対してどのような感情を抱いたかという質問である。
11.「筆者の家族がカリフォルニアに行った理由」に関する質問である。
12.「筆者が父親に対して抱いている勘定」に関する質問である。
13.「筆者と父親」の関係は最終的にどうなったかという質問である。

B:適切英文選択問題<10分>
英問の内容は以下の通り。
1.「下線(ⅰ)で、筆者の父親は何を発言しようとしているのか」という質問である。
2.「下線(ⅱ)で、筆者の父親はなぜ黙っていたのか」という質問である。
3.「下線(ⅲ)で、筆者の父親はなぜ二度と息子と会えないかもしれないと考えたのか」という質問である。

C:英文解釈問題<10分>
1.ポイントは本文中のgoodとconvenientを文脈に合わせてどう「わかりやすく」訳すかである。
2.The apple doesn’t fall far from the tree.ということわざの意味を問う問題。「子どもは親に似る」ということわざである。
3.父親と息子が気持ちを分かり合えた場面であるが、父親は“ I love you, too. Good-bye and God bless you,” he said hurriedly and hung up.したのである。
4.(B1)は直前のBy the looks of us、(B2)はYes, I thought, I know how he getsがポイントである。

攻略のポイント

相当な英語力が求められているものの、全く手も足も出ないというレベルではない。単語力、イディオム力、文法知識、長文読解力などをしっかり身に付け、事前の準備として全国難関校の入試問題演習を徹底的に行えば、合格点は達成できるだろう。特に意識しておいてもらいたいのは、「読解力」である。600~800単語の長文を5分前後で読み込める「力」が欲しい。そのためには、単語力、イディオム力が不可欠であるのはいうまでもないが、一番大事なことは「長文読解に慣れる」ということである。つまり、全国上位校に出題されるような長文総合問題を2日に1題を目標に継続して演習し続けることである。そのような練習を通じて「速読力」と「精読力」を身に付けることが可能になる。

志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談

お問い合わせ・資料請求はこちら

慶應義塾高等学校の科目別
入試対策一覧

TOP

創業以来、
最高峰のプロ教師陣を輩出

TRADITION
SINCE 1985

1985年法人設立以来、プロ家庭教師のクオリティーにこだわり続け、現役プロ教師の中でもトッププロと呼ばれる真の実力を兼ね備えた合格実績豊富な家庭教師のプロだけをご紹介しています。
特に中学受験·大学受験·医学部受験専門のプロ教師のクオリティーに自信があります。