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明治大学付属中野高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2022年度「明治大学付属中野高等学校の国語」
攻略のための学習方法

合格のための答案力、国語力について何が必要なのか。出題傾向を見てみると、「読解力」と「記述力」である。読解力と記述力とは、一見相異なるもののように思っている受験生も少なくないかもしれないが、実はこの2つの「力」は根っこの部分では繋がっているのである。言葉を換えれば、車の両輪のごとく、互いに互いを補完し合いながら、車が勢いよく前進するように国語の合格力が飛躍的に向上するのである。それでは、以下にその仕組みについて確認してみよう。

  • ①記述力は何によって養成されるか

国語力を向上させるための対策として、大概は「読解力」の養成を第一番目に挙げるのではないだろうか。確かにそのような考え方にも、合理的な根拠はあるであろう。しかし、ここで考えて欲しいのは「高校入試における合格のための国語読解力」である。

「合格のための国語読解力」とは具体的には何を意味するのであろうか。一言でいうならば、「客観的な思考力で設問の問題を読み込めるかどうか」であり、この「客観的思考」の確実な養成には、自身の考え方をいかに説得力を持って外部発信できるかどうかである。そして、「外部発信」のツールはいうまでもないが「自身の考え方の吐露」であり、より自分の考え方や主張を他者に理解してもらおうとすれば、その内実は文字通り「記述力」である。ある人曰く「自分の頭の中にある思想が全部で100だとすれば、文章化できるのはそのうちの10(1割)である」。これは極めて興味深い話である。

したがって、一見全く関係性がないように思える「読解力」と「記述力」とは、無関係なものではなく、密接不可分な関係にあるのである。読解力を高めたければ、記述力をしっかり習得することである。自分の考えを自分の言葉でまとめきれないのであれば、真の意味での「説得力ある文章」を書くこともできないであろう。論理的な文章を書けるということは、それだけ自身の中で思考が組み立てられていることであり、そのような「組み立て」は論理を追いかける「力」、「読解力」がベースになっているからである。

つまり、記述力を安定し明確に文章を書けるようになれば、必ずそれに伴ってより実効性の高い読解力は身に付くのである。したがって、入試に対応した読解力を高めるためには、自身がしっかりとした「記述力」に裏付けられた自己表現力の向上ができれば、「読解力」は確実に上昇する。「読解力」を飛躍的に高める「記述力」をより効率的に深める一つの具体的方法としては、一日10分程度で構わないので「文章を書く」ということである。内容は何でもよい。その日に自分の身の回りで起きたこと、社会の出来事などに対する感想を100~150字でまとめる練習を積めば、3ヶ月後には自身の「読解力」と「記述力」は間違いなく向上する。

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2022年度「明治大学付属中野高等学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問1は、現代文明に関する社会学的論説文の読解問題である。<35分>
内容把握、記述(20、40字)、要旨選択などあらゆる角度からの設問である。特に、記述問題対策はしっかり行っておくこと。

大問2は、漢字正誤に関する問題である。<5分>
正しい漢字を選択する問題である。

大問3は、ことわざに関する問題である。<5分>
適正なことわざになるように語群の漢字を正確に選択する。

大問4は、漢字の書き取り・読み取り問題である。<5分>
出題数は10題であるが、標準的問題であるので完答を目指したい。

【大問1】 社会学的分野(現代文明)に関する論説文の長文読解問題

  • 時間配分:35分

出典は、『自分の頭で考える日本の論点』(出口治明著)。科学の飛躍的な発展による人間社会への様々な影響について論じている文章である。特にAIに関しては「人間の仕事がAIによって将来奪われてしまうのではないか」という危機感が言われているが、本当にそうなのかに関しAIの活用法について一つの提言を行っている。

問一は、語句問題<1分>。
「耳目を引く」の「耳目」とは何かを問う問題である。「耳目」とは、人々の関心・注意・興味のことである。

問二は、内容把握抜出し問題<1分>。
「AI脅威論」とは、AIによって人間の仕事が奪われてしまうのではないかということである。「政府は入管」で始まる段落に、「35万人程度の労働力もAIでは置き換えることができない」とある。

問三は、内容把握抜出し問題<2分>。
最終段落にAIが悪用された場合についての言及がある。「ビックデータ~」の個所を参照すること。

問四は、内容把握抜出し問題<1分>。
「10年先のことですら」予想できなかったのは、「社会はものすごいスピードで進化」しているからである。

問五は、内容把握選択問題<1分>。
「未来のAI社会を描く映画」も結局は「現在の延長線上のはなしばかり」であり、人間の発想力には限界があるということである。

問六は、接続語選択問題<1分>。
aは結論を導く接続語である「つまり」が入るので、(イ)と判断できる。

問七は、内容把握抜出し問題<2分>。
本文中にある「産業革命のとき」のイギリスにおける「ラッダイト運動」が手掛かりになる。

問八は、内容把握記述問題<2分>。
「心配すること」とは、「ラッダイト運動」が発生した背景は「機械によって人間の仕事が奪われたという不満と不安」のことである。

問九は、語句選択問題<1分>。
「与する」とは、「賛成すること」である。

問十は、内容把握抜出し問題<2分>。
「『AIの進化でなくなる仕事』のリストをみて右往左往する」のは、AIが人間の仕事を奪ってしまうのではないかという危機感・危惧であり、それは「必要以上に危機感をあおる情報発信」も一因であるのである。

問十一は、内容把握選択問題<1分>。
「現在の日本社会」は、労働力が不足する傾向にあるので仕事にあぶれる心配をすることなく暮らせるのである。

問十二は、内容把握選択問題<1分>。
本文によればAIとは、「人間が賢くなることをサポート」してくれる「便利な道具」なのである。

問十三は、表現把握抜出し問題<2分>。
この段落は囲碁の世界における「プロ棋士」と「AI」の関係性について述べた段落である。

問十四は、内容把握記述問題<3分>。
「そのような世界」とは前段落の「このような世界」のことであり、つまり「ファジーなところ」がまったくなく「論理の積み重ね、0と1の積み重ねで答え」が得られる世界のことである。

問十五は、内容把握抜出し問題<2分>。
AIはファジーな記憶はないのであるが、人間はそもそもファジーな「認識能力」に基づく認識が可能なのである。

問十六は、内容把握抜出し問題<2分>。
AIが人間の仕事を奪ってしまうのではないか、と将来のことに不安がるのではなく(先のことは分からない)、「いまの仕事を一所懸命やって実績を上げる」などの方が良いのである。

問十七は、語句問題<2分>。
「白状」の「白」とは「申す」という意味であり、選択肢の中の「明白」の「白」は「物事が明確ではっきりしている」という意味である。

問十八は、内容把握選択問題<2分>。
AIは、「貧者の武器となり、民主主義を機能させるツール」にもなり「民主主義にとって大きな力」となるのである。

問十九は、内容把握選択問題<2分>。
AIについて巷間言われている「人間の仕事を奪ってしまうのではないか」という危機感を日本の社会が労働人口がこれから減少してゆくという傾向を踏まえ、筆者はどのように捉えているかを考える。

問二十は、内容把握問題<2分>。
将来の仕事がAIに奪われるのではないか、という心配に対して「いまの仕事」で「実績」をあげるなどを行った方が良いと筆者は述べているのである。

問二十一は、段落問題<2分>。
形式段落の分け最後の段落を考える問題である。最後の結論として「貧者の武器」に言及した段落が最終段落となろう。

【大問2】漢字に関する問題

  • 時間配分:5分

正しい漢字を選択させる問題である。例えば、「馬が草原を掛ける」は、「掛ける」ではなく「駆ける」である。標準的な問題であるので完答を目指したい。

【大問3】ことわざに関する問題

  • 時間配分:5分

「人間万事塞翁が『馬』」などのように動物を表わす一文字を選択してことわざを完成させる問題である。正確な知識が必要である。

【大問4】漢字書取り・読取り問題

  • 時間配分:5分

10題の漢字はどれも標準的な漢字である。完答を目指したい。漢字の読みとしては「帆船」は「はんせん」と読む。

 

攻略のポイント

攻略のポイントは、正確で迅速な文章読解力であることはいうまでもない。さらに求められる力は「記述力」である。この記述力に関しては、事前にしっかり演習を行っておくこと。その際には、頭の中で考えてそれで済ませるのではなく、実際に60~80字の記述を行うことが大事である。また、ことわざや漢字書取り・読取り問題は必ず出題されると考え、手を抜くことなく確実に知識の習得を行って欲しい。その際にも、漢字は実際に手を動かして「書く」ことである。目で眺めているだけでは漢字の定着は決して図れない。

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