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青稜高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2020年度「青稜高等学校の国語」
攻略のための学習方法

記述

「青稜の記述対策」は「問題解説」のとおりだが、その前提としてなすべきことがある。それは「文を記す」「記述する」ことに慣れることだ。最初は時間がかかってもいい。厭わずに、とにかく「書く」。そして、書いた「文」は必ず誰かに読んでもらう。「文法」など正しい日本語の「文」になっているのか、言いたいことは正確に伝わっているのかを確認する必要があるからだ。

では、何を「書く」か? 「練習問題」や「過去問」にある「記述設問」は勿論だが、その問題文の「要約」をするのがとてもいい方法だ。60~70字程度で書いてみる(青稜の典型的な「記述」の練習にもなる)。無論、内容は先生などに確認してもらう。「要約力」は文章の「理解力」にもつながるので一挙両得。

次の段階としては「字数の感覚」を身につけることだ。書きたい内容は何文字くらいになるのか? 解答欄を埋め始めてから「過不足」を後悔しても遅い。下書きしている時間もない。だからこそ、「字数の感覚」が重要。その際、20~30字程度をひとつのブロックとして考えるといい。

「記述設問」で得点を左右する「重要な要素」「必要な要素」は、それぞれその程度が目安だ。マス目のある原稿用紙を使って、自分が書こうとしている「要素」がその範囲に収まるようになるまで何度も練習すること。
ある程度「感覚」がつかめたら、「最重要な要素」を「文末」にして、他の「必要な要素」を下から積み上げていくように記述する練習をしていく。

解法

前述のとおり、「多種多様な設問内容」の「青稜の国語」で勝利するための鍵は、「現代文」の「解法」をいかにうまく用いるかということだ。「解き方」が安定しなければ、「得点力」はアップしない。「論説文」(説明文)と「小説」(随筆)、それぞれに応じた特有の「解法」。そして、全てに共通する「解法」。それらを体系的に理解して定着させ、応用できるようにしなくてはならない。

そこで肝要なのは、「復習」の仕方だ。「答え合わせ」をして「解説」を読み納得した。問題はその後だ。「考え方のプロセス」を「トレース」することが必須。万一、「トレース」できないとすれば、そのこと自体が問題になる。「解法」が定まっていない証だからだ。

そして、「間違った問題」こそ宝の山だと認識すること。「解き方のプロセス」のどこで誤ってしまったのか? その「分岐点」をしっかりと確認して頭に刻み込んでおくことこそが、同じ間違いを繰り返さない秘訣になる。さらに、いくつもの練習問題を通じて同種の設問に共通する「解き方のプロセス」を身につけたい。それが「解法」となる。そうして理解、習得したものを書き留めた自分自身の「解法ノート」を作成しておきたい。解き方に迷ったらそのノートを確認して、確実に応用できるようにしておくこと。繰り返すことで、やがて自然と「解法」を用いて解くようになるはずだ。

速読

全てで5000字程度を読解しなくてはならない。解答時間は50分。当然、「速読」が求められる。しかし、設問を解くために読むのだから一般的な「速読術」を使うわけにはいかない。やはり、文章に応じての「速読」のコツを習得しなくてはならない。

「論説文」(説明文)であれば「Nの法則」。意味段落の「序論」「結論」は「論旨」が述べられているので確実に読み、「本論」は「段落相互関係」に着目しながら「各形式段落」の「最初」と「最後」を中心に読み進める。
「小説」「随筆」は、「場面分け」をしながら新たな「登場人物」をチェックし、「心情表現」を拾って素早く読んでいく。その上で、とにかくできる限り数多くの過去問の文章を読むことだ。

青稜に限らず、他の学校の入試問題も読んでおきたい。練習あるのみ。そして、最終的には分速700字以上(できれば750字近く)で「速読」できるようにしたい。

知識

「青稜の国語」では、「高度な語彙力」だけではなく、「国語常識」も含めた多種多様な「総合的知識」が必要となる(直接出題は勿論、「本文読解」等でも必然的に問われる)。「攻略」するにはいかなる「学習法」があるのか? 「国語的知識」は幼少期からの蓄積、故に「15の春」を前にした今ではもはや手遅れ。確かに、そうした側面はある。だが、そこで思考停止してしまっては「ジ・エンド」。今からでもできることは、ある。先ずは、「己が実力」を悟ること(「己が」=「おのが」が読めなければ既にヤバイと自覚せよ)。過去問を解いてみて(少なくとも5年分以上)、「5割未満の正答率」だったら「中学入試レベル」からの再スタートだ(分かっていると思うが、「中学入試」を馬鹿にしてはいけない。上位校では「高校入試」どころか「大学入試」のレベルに達する)。「5割超の正答率」でも無論、不断の努力は欠かせない。要は、地道な努力、日々の積み重ねあるのみだ。

さらに、「口語文法」も侮ってはいけない。直接出題されることがあるし、「記述」にも不可欠だ。日本語として「文法」的に「正しい文」でなければ「減点」されるし、そもそも内容が正確に伝わらない。特に、「文節の相互関係」や「付属語」(「助詞」「助動詞」)の「意味・用法」は確実に定着させておくことが重要だ。

なお、「知識」強化用のテキストとしては、「高校入試 でる順ターゲット 中学漢字・語句・文法1500 四訂版」(旺文社)などが推薦できる。また、残念ながら「中学入試レベル」から再スタートの場合は、「四谷大塚」の「四科のまとめ『国語』」(HPから購入可能)等がオススメ。

古典

「公立中学」の「国語」でも「古典」は扱う。「古文」「漢文」は必修カリキュラムだ。しかし、「指導要領」上はほんの導入部分だけで、本格的な学習はしない。「文語文法」等を体系的に学ぶこともない。が、青稜などの「中高一貫校」ではそれらを中学時点で学び始めている。

従って、「高校入試」で出題されることになる。明らかに「ハンディ」だが、仕方がない。塾での学習ないし「独習」をする他ない。最重要な「古文単語」(200語程度)を定着させ、基礎的な「文語文法」は「敬語」も含めて理解しておかなくてはならない。そして、できるだけ多くの「古典作品」に触れて慣れておくことが重要だ。
なお、「古文」強化用のテキストとしては、「古文完全攻略63選——入試頻出問題厳選」(東京学参)や、「古文単語」定着用として「マドンナ古文単語230」(学研)などが推薦できる。

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2020年度「青稜高等学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

【大問「随筆」、出典は五木寛之「風に吹かれて」(文字数約4200字)。小問は全15問(解答数27)。全て「マーク方式」の「選択肢」(「不適切」「正誤判別」「空所補充」「脱文挿入」など、「漢字の同音異字判別」あり)。問題文は5分弱で読み切り、設問を20分弱で解きたい。
【大問「論説文」、出典未記載の「読書に関する論考」(文字数約3100字)。小問は全11問(解答数19)。全て「マーク方式」の「選択肢」(「空所補充」など、「総合的知識問題」あり)。問題文は4分ほどで読み切り、設問を15分弱で解きたい。
【大問「古文」、出典は編者未詳「宇治拾遺物語」(文字数約400字)。小問は全9問(解答数12)。全て「マーク方式」の「選択肢」(「空所補充」、「主語特定」「内容解釈」「語句原意」「現代語訳」「文語文法」等あり)。7~8分で解きたい。

【大問一】

  • 時間配分:

時代の風の中にこそ青春があり、暮らしがあり、夢がある――還らざる「夏」の記憶、色あせぬ「青春」の煌(きら)めきをユーモアとペーソスあふれる文章で綴(つづ)り、時代をこえて読みつがれているエッセー集。その中の2つのエピソードを<A文>と<B文>という問題文とし、それぞれから出題されている。前者は筆者にとって忘れがたい国であるフィンランド(「スオミ」と呼ばれている)、後者は筆者が子どもの頃に住んでいた「外地」(旧大日本帝国の植民地であった朝鮮半島)について語っており、「故郷」や「祖国」についての複雑な思いが両者に通底している。ともに難解な語句はあるが、「※注」を活用して内容を理解したい。設問内容の理解すらままならないような、一筋縄ではいかぬ小問が並んでいる。以下、いくつか確認してみたい。

[問1] 「漢字の同音異字判別選択肢」(全6問/各4択)。<A文>の波線部(a)~(f)について、「同じ漢字」・「同じ読み」を答える。「文脈」から熟語を特定し、各選択肢の「同じ漢字」・「同じ読み」を判別する。厄介だ。注意すべきものを確認する。(a)「原セイのすくすくとのびた白樺の木」=「原生」⇒この熟語自体は馴染みがないだろうが、「原生林」は知っているはずなので類推したい⇒「答え」は選択肢(ア)「生態」。(b)「白夜」=「ビャクヤ」⇒この「読み」自体は定番だが、各選択肢はどうか?⇒(ア)「白帆」=「シラホ」(「シロ」ではないので要注意)/(イ)「潔白」=「ケッパク」(これは易しい)/(ウ)「白檀」=「ビャクダン」(難解だ。常緑高木で芳香があり仏具などに用いられる)/(エ)「白身」=「シロミ」(知っているはず)⇒「答え」は(ウ)。(d)「賠ショウ」=「賠償」⇒紛らわしい「同音異字」の典型だ⇒「答え」は選択肢(ウ)「補償」。(d)「土地をソ連にカツ譲」=「割譲」⇒難しいか。「土地または物の一部をさいて、他に分け与えること」⇒「答え」は選択肢(エ)「分割」。来年度以降も当然出題がある。「同音異字」だけでなく「同訓異字」「同音異義」なども、しっかりと定着させておくこと。
<時間配分目安:2分以内>

[問5] 「比喩換言説明の選択肢」(4択)。<A文>の傍線部③「長い冬の季節」について、「『北欧の冬が長い』という表面的な意味の裏に暗示されているもう一つの意味」を答える。なにやら難しげな問題文だが、動揺してはいけない。要は、「暗喩」(メタファー)の「換言説明」ということだ。で、「選択肢設問」は「消去法」が原則。先ずは「原意消去」を試みたい(「原意絶対優位の原則」=「設問」「傍線部」等の「原意」、要は「本来の意味」を最優先に考えること)。ここでは、「長い冬の季節」という「比喩表現」の「原意」と結びつかないものを、各選択肢の「文末」と照合して「消去」していきたい(「選択肢の説明」で最も重要な要素は「文末」に記されている)。ただし、本問の「選択肢説明」はいたって短文なので、全文を確認する。(ア)「スオミの冬が他の北欧の冬より長いこと」、(イ)「スオミが他の北欧の国のような豊かな資源に恵まれなかったこと」、(ウ)「スオミが長い間戦争を続けてきたこと」、(エ)「スオミが長い間隣接する大国に支配されてきたこと」。さあ、どうか? (ア)は「比喩説明」になっておらず、(イ)は「季節」=「時」「期間」という「原意」と結びつかないので「消去」可能なはず。残りは2択。次に、「傍線部(空所部)一文一部の法則」(「傍線部(空所部)が一文の一部分だった場合、傍線部(空所部)以外が重要」という「重要解法」)で「手がかり」を探すと、直前に「その」という「指示語」がある。開く(「指示語」が出たら即開くこと)。前段落から、「その」=「つい五十年前まで、帝政ロシアと、スウェーデン王国に支配されて来たスオミの」だと読み取れる。よって、「戦争を続けてきた」とある(ウ)は「消去」で、「大国に支配されてきた」と説明されている(エ)が「答え」だと判別できる。ここでは「原意」での「2段階消去」だった。「選択肢設問」では先ず「原意消去」を試みることが肝要だと心得よ。
<時間配分目安:2分半>

[問6(1)] 「表現効果の選択肢」(4択)。<A文>の傍線部④「どこか激しい沈黙」について、「この表現が効果的であるのはどのような点か」を答える。「表現技法」とその効果についての問題だ。各選択肢の事実関係を確認して正誤判別していく。(ア)「擬人法」⇒用いられていないことは明白=不適切。(イ)「隠喩」⇒(ア)と同様に「比喩表現」ではない=不適切。(ウ)「逆説的表現」⇒「沈黙」≒「静寂」なので、「激しい」という修飾部は本来ならば形容矛盾=適切。(エ)「曖昧な表現」⇒決して「曖昧」ではない=不適切。したがって、「答え」は(ウ)だ。念のために「同一場面」を確認する(「小説」「随筆」では「同一場面の直前直後」に「手がかり・ヒント」がある)。直前から、「何百年もの間、戦火と圧制」に耐えてきた「スオミの人々」についての「表現」だと分かる。「強い意志」に支えられた「沈黙」を強烈に印象づける「逆説的表現」で間違いない。尚、こうした「表現効果」の問題では、実際に該当する「表現技法」が用いられているかという事実関係で判別することが肝要だ。
<時間配分目安:1分強>

[問10] 「脱文挿入の選択肢」(4択)。示されている「脱文」を「補う箇所」を<A文>中の ( ア )~( エ )の中から答える。「脱文」は「音楽をそんな風に聞くのは正しくない、純粋に芸術的な感興(かんきょう)を音として楽しむべきだ、とある友人に言われた。しかし、私は必ずしもそうとは思わない」となっている。「脱文挿入」では、「脱文冒頭」の「接続詞」「指示語」などに着目して、「挿入する箇所」との繋がりを捉えることが最優先だ。ここでは、「そんな風」という「指示語」がある。「音楽の聞き方」についてだ。ということは、「補う箇所」の直前に、「私の音楽の聞き方」が述べられているはずだ。候補の「箇所」を確認すると、( エ )の前文に「シベリウス(スオミの生んだ作曲家)を聞くたびに、私は強固に隣接した小国の悲劇性といったようなものを感ぜずにはいられない」とある。「私のシベリウスの聞き方」であり、「脱文」にある「純粋に芸術的な感興を音として楽しむ」といった「聞き方」ではないと読み取れる。だからこそ、「友人」に「そんな風に聞くのは正しくない」と言われたわけだ。内容的にしっかりと繋がる。よって、「答え」は( エ )になる。尚、「選択肢」ではない「脱文挿入」では、「形式段落の最後」に「挿入」されることがほとんどだと心得ておきたい。 
<時間配分目安:1分>

[問11] 「条件付き理由説明の不適切選択肢」(4択)。<B文>の傍線部⑧「一種の郷愁のようなもの」について、「筆者が『郷愁』と言い切らず、敢えて『のようなもの』という理由」として「あてはまらないもの」を答える。「条件」は「本文全体の筆者の価値観から考える」こと。無論、先ずは「原意消去」から。ここは「理由説明」なので、筆者が敢えて「のようなもの」と言う「直接的理由」として結びつかないものを「消去」することになる。そして、「不適切選択肢」なのでそれが「答え」だ。「直接的理由」になっている各選択肢の「文末」を確認する。(ア)「母国に対する以上の慕わしさや懐かしさを感じるから」、(イ)「<ふるさとへの郷愁>と呼ぶことは許されないという思いがあるから」、(ウ)「風土やその頃の記憶そのものへの強い愛着だから」、(エ)「<ふるさとへの郷愁>というものは元来存在するはずがないから」。さて、判別できるか? 「元来存在するはずがない」と「断定」するのであれば、わざわざ「のようなもの」などと「曖昧」に言うことはないので、「直接的理由」として結びつかない。よって、(エ)が「不適切」で、「答え」になるはずだ。「条件」である「本文全体」を確認してみる。筆者は「九州出身」でそこが本来の「ふるさと」なのだが、「幼少期を過ごした朝鮮半島」に対しても「九州とはまた違った<ふるさと>」だと感じていることが読み取れる。したがって、間違いない。「理由説明選択肢」では、各選択肢の「文末」⇒「だから」⇒「傍線部」と、直結するかどうかがポイントになると心得よ。
<時間配分目安:2分半>

[問15] 「2つの問題文の連関についての判別選択肢」(全5問/各2択)。「<A文>に通底する筆者の<スオミ>への共感は、<スオミ>の宿命に筆者自身の境涯(きょうがい)を重ね合わせていることによると思われる」が、示されている「事柄」について、「<スオミ>と共通する筆者の境涯として適切なものには『ア』を、そうでないものには『イ』」を答える。なにやら分かりづらい設問だが、「事柄」は全て<B文>で語られている「筆者の境涯」なので、要するに、<A文>と<B文>との連関で、「共通する境涯への思い」なのかどうかを判別するわけだ。だが、ここで「境涯」が立ちはだかる。どういう意味か? 相当に厄介だが、まあ「境遇」と同じだと捉えればいい。では、それぞれの「事柄」を判別して「答え」を確認していく。(a)「故郷とも言うべき場所への狂おしい愛着と喪失感」⇒<A文>から、<スオミ>の人々も流浪の果てに「母なる土地であるカレリア」に定住している=「適切」なので「答え」は「ア」。(b)「流民のような過酷な放浪の経験」⇒(a)で確認したように、<スオミ>の人々も「遠いアジアの果てから遠い旅を続けて」きた=「適切」なので「答え」は「ア」。(c)「侵略した他国に愛着を感じることへの罪の意識」⇒<A文>から、<スオミ>の人々は「帝政ロシアなどに支配され続けてきた」ことが分かる=「不適切」なので「答え」は「イ」。(d)「陰惨で暗く冷たい風土の特徴」⇒これは注意したい。確かに<A文>から、<スオミ>の人々の土地は「陰惨で暗く冷たい」ことが読み取れるが、そもそも「風土の特徴」は「境涯」ではない=「不適切」なので「答え」は「イ」。(e)「半島という土地柄の持つ屈折した情念にアイデンティティーを感じること」⇒<A文>から、<スオミ>の人々も「半島の宿命」を背負い、「重いどろどろしたコンプレックス」を持っていることが分かる=「適切」なので「答え」は「ア」。複雑な設問形式で内容の判別も一筋縄ではいかない難問だった。本校では、今後もこうした設問があり得ると覚悟せよ。
<時間配分目安:3分半>

【大問二】

  • 時間配分:

出典未記載の「読書論」だ。本は時空を超えて、遠くの人や過去の人との対話を可能にする――本を読むと、今まで無意識であった自分自身の存在を意識するようになり、自己存在に自覚的になっていくと論じている。「文学論」だが、難解な語句はなく内容はすぐに理解できる。「空所補充」中心で、多彩な「国語力」が問われている大問だ。以下、いくつかを検証したい。

[問1] 「空所補充の語句選択肢」(全4問/4択)。本文中の空所に「当てはまる言葉」を答える。選択肢は「接続詞」と「副詞」。本校に限らず、定番の問題だ。特に「接続詞」では、「逆接」はともかくそれ以外には十分に注意すること。同じ「逆接以外」だと、どれもあてはまってしまう可能性があるのだ。単純に前後を読みつなぐだけではなく、それぞれの「接続詞」の「意味・用法」を的確に押さえた上で、「文脈」を確認する必要がある。また、段落冒頭の「接続詞」は前段落全ての内容を受けているので注意すること。それぞれの「答え」を確認する。には「まず、まちがいなく」という意味で用いられる副詞である選択肢(ウ)「たしかに」(「形容動詞」の用法もあるので要注意)、には「換言」の接続詞である(イ)「つまり」、には「逆接」の接続詞の(ア)「ところが」、には「添加」の接続詞の(エ)「それどころか」があてはまる。尚、必ず全ての候補を「代入確認」してみること。
<時間配分目安:全問で1分半>

[問2] 「換言説明の選択肢」(4択)。傍線部①「本は時空を超える」について、「どういうことか」を答える。先ずは「原意消去」からだ。ここは「換言説明」なので、「時空」と「超える」の「原意」と結びつかないものを「消去」する。どの「選択肢説明」も短文なので、全体で確認する。各選択肢の冒頭は全て「読書によって、わたしたちは」だ。続けて、(ア)「様々な地域、様々な時代の著者の意見に触れることができること」、(イ)「著者の意見から自らの考えを振り返ることができること」、(ウ)「未だ見たことのない地域や時代に思いを馳せることができること」、(エ)「時代や地域にとらわれずに、様々な人々の考えを知ることができること」。「時空」の説明がない(イ)は即「消去」可能なはずだが、それだけか? 「時空」=「時代」と「空間」なのだから、「地域」と「時代」と並んでいる(ア)・(ウ)も「消去」できなくてはいけない。そして、「とらわれず」は「超える」と結びつくので、「答え」は(エ)になる。ちなみに、(ア)・(ウ)には「超える」の説明がないことからも確認できる。結果的に「一発消去」だ。やはり、「原意消去」は使えるツールだ。
<時間配分目安:1分弱>

[問4] 「意図説明の選択肢」(4択)。傍線部③「ご教訓ばかり並んだ本は退屈だ」について、このように述べる「筆者の意図」を答える。無論、「原意消去」が最優先。えっ? 「筆者の意図」だから無理じゃないの? そうかも知れない。だが、先ずはチャレンジだ。「ご教訓ばかり」「退屈だ」といった表現の「原意」から、「筆者の意図(思い)」と結びつかない選択肢を「消去」してみたい。各選択肢の「文末」を確認する。(ア)「憎悪」、(イ)「軽蔑」、(ウ)「感謝」、(エ)「皮肉」。さあ、どうか? 筆者の言い方からすれば、「皮肉」以外は「消去」できるはずだ。念のために、「同一意味段落」で他の部分の説明を確認する(「論説文」では「同一意味段落」に「根拠・手がかり」がある)。特に誤ってはいない。したがって、「答え」は(エ)になる。本問では「語彙力」が問われたことになる。当然ながら、「知識」の習得が不可欠だと心得よ。
<時間配分目安:1分>

[問7] 「説明文の空所補充語句選択肢」(全3問/8択)。傍線部⑤「鳥類図鑑を見る前と見たあとでは、世界が違って見えている」について、示されている「この例を通して筆者はどういうことを言っているのかを説明した文」のに「入る言葉」を答える。説明文は「ただと捉えていたものの、そのを知ることで、的に捉えられるようになる」となっている。各選択肢は、(ア)「自然」・(イ)「公然」・(ウ)「漫然」・(エ)「名前」・(オ)「抽象」・(カ)「具体」・(キ)「個性」・(ク)「特質」。先ずは、各空所に入る候補を「文脈」「文法」で絞り込みたい。は「ただ○○と捉えていた」なので「自然」・「公然」・「漫然」のどれか、は「その○○を知る」なので「名前」か「特質」、は「○○的」なので「抽象」・「具体」・「個性」のどれかのはずだ。「鳥類図鑑を見る」のだから、=(エ)の「名前」が「答え」だと特定できるはず。そして、「名前」を知ることで、どのように「捉えられるようになる」のかと考えれば、の候補の中では(カ)の「具体」が「答え」だと判別可能。さらに、「名前」を知る前にどのように「捉えていた」のかといえば、の「答え」=(ウ)の「漫然」がふさわしいことになる。もちろん、傍線部の「同一意味段落」の内容からも特定できるが、空所前後の「文脈」や「文法」などでも判別できるということを押さえておきたい。大幅なショートカットになるのだ。
<時間配分目安:全問で1分半>

【大問三】

  • 時間配分:

鎌倉時代の代表的説話集。全15巻で197話を収録。「今昔物語」と共通のものも多いが、「仏教説話」の他、「人間滑稽譚」など民話風な説話も多い。本文は、巻二の十四「柿の木に仏現ずる事」。「古文単語の意味」や「文語文法」「主語特定」といった「古文の基礎」、そして「現代語訳」「内容解釈」などが問われている。以下、いくつか検討してみよう。

[問1] 「現代語訳の選択肢」(4択)。傍線部①「大きなる柿の木の実らぬあり」の「現代語訳」を答える。ここですぐに格助詞の「の」がポイントだと気づかなくてはいけない。「柿の木の実らぬあり」⇒前者は体言にはさまれているので「連体修飾」だとすぐに分かる。後者はどうか? 直後が四段動詞「実る」の「未然形」+「打ち消し」の助動詞「ず」の「連体形」で、その後の体言が省略されている。ということは「同格」だと特定できなくてはいけない。「○○で、~の○○」と「体言」を補って訳すのがお約束。そのような「現代語訳」になっているのは(イ)と(エ)で、前者は「大きな柿の木で実のならない木」、後者は「大きな柿の木で実がなっているもの」となっている。「実らぬ」=「実らない」、よって、「答え」は(イ)になる。格助詞の「の」には他に「主格」「連用修飾」などの用法があり、それらの判別が頻出なので、しっかりと定着させておくこと。
<時間配分目安:30秒>

[問4] 「主語特定の選択肢」(4択)。傍線部④「一時ばかりおはする」の「主語」を答える。本校に限らず、「主語特定」は「古文」の定番だ。直訳すると「しばらくの間、いらっしゃる」ということだ。ここで、サ行変格活用の動詞「おはす」=「あり」「行く」「来」の「尊敬語」だと気づかなくてはいけない。つまり、「主語」は「尊敬語」を用いる人物だ。各選択肢は、(ア)「右大臣」・(イ)「仏」・(ウ)「集まりつどひたる者ども」・(エ)「御前」(=「先払いの者」と※注にある)。であれば、(ウ)と(エ)は「消去」できるはずだ。次に、「傍線部(空所部)一文一部の法則」で傍線部前後を確認する。前には「右大臣」の動作が続いていることが分かる。そして、直後で初めて「仏」の動作が始まっている。よって、「答え」は(ア)「右大臣」だと判別できる。「古文」では「主語」が省略されることがとても多い。「わざわざ記さなくても分かる」ので「省略」している。したがって、前後の「文脈」や「敬語」などから特定していけばいいと心得よ。
<時間配分目安:1分>

[問6] 「指示語換言の選択肢」(4択)。傍線部⑥「さればこそ(=思った通りだ)」について、この「指示内容」を答える。「されば」=「さ(そう)/あれ(ラ行変格活用の動詞「あり」の已然形/ば(接続助詞。ここでは「順接確定条件」)=「そうであるので」ということ。典型的な「指示語換言」であって、特定の仕方は「現代文」と何ら変わらないので、前を確認する。直前から、「そうである」=「仏が糞鳶(くそとび=鷹の一種)の正体を現して、地面に落ちたことである」と読み取れる。したがって、「答え」は(エ)「仏の正体が糞鳶だったこと」だ。本問は比較的平易だった。「古文」だからといって決して構え過ぎてはいけない。「文脈」の捉え方は「現代文」と基本的には同じだと心得よ。尚、接続助詞の「ば」は頻出、「已然形接続」では「順接確定条件」(「~ので」「~と」と訳す)、「未然形接続」では「順接仮定条件」(「~ならば」と訳す)ということを必ず定着させておくこと。
<時間配分目安:30秒>

[問8] 「空所補充の活用形判別選択肢」(4択)。本文中の空所には「けり」が入るが、ここでの「適当な形」を答える。「傍線部(空所部)一文一部の法則」で前後の「文脈」を確認する。「この仏、しばしこそ花も降らせ、光をも放ち給ひ、あまりにあまりにまもられて、……」となっている。ここですぐに「文語文法」の基本中の基本である「係り結び」だと分からなくてはいけない。「しばしこそ花も降らせ」の「結び」の部分になっている。「こそ」の「係り結び」は無論、「已然形」だ。よって、「答え」は(エ)「けれ」となる。尚、ここでは「係り結び」が成立していながら「文末」になっておらず、そのまま「文」が続いている。こうした用法は「『こそ』の強意逆接用法」といって、「~だが、しかし、……」と訳す。せっかくなので、覚えておこう。
<時間配分目安:30秒>

攻略のポイント

「時間との闘い」が最優先課題だということは、これまで以上に意識したい(「解答数」が増加している)。どう「攻略」するか? 要は「戦術」だ。中でも「解答順」が最重要。「時間切れ」での「失点」は最悪だからだ。大問では、「知識」中心の「古文」を優先する。「現代文」で、「論説文」と「小説」(あるいは「随筆」)のどちらを先に解くかは、自分自身で事前に決めておくこと。また、「小問」は「知識問題」からこなすのが原則。例年、5000字超(昨年度から一気に増加傾向で、本年度は約7700字)の「文章」を「読解」することになる(速く正確に読み取るために、分速750字以上を目標に「読む練習」をすること)。本年度は「解答数」も増えて58。当然、全て丹念に答えることは物理的に難しい。したがって、「取れる問題を確実に押さえる」ことが最優先で、「取れそうにない問題は潔く捨てる」という覚悟も求められる。無論、「単純ミス」は絶対にしてはいけない。「合格ライン」は6割弱(過去7年間の3科目合計の「合格最低得点率」は56.8%。本年度はやや低くて55.7%)。「戦術ミス」は致命的になると心得よ。

●「多種多様な設問内容」に「攻略法」はあるのか? 「設問内容」を的確に捉え、それぞれに応じた「解法」を適切に用いることが最重要。そのためには、基本的「解法」を完全習得し、自分自身の「ツール」にすることが必須だ。切迫する「時間」の中で、いかに的確に「解法」を用いて解いていくかが合否を分ける。

●「高度な語彙力」が問われる「総合的知識問題」も決して侮れない。独自に「幅広い知識」を常に習得していくこと。学校や塾での学習だけでは全く不十分、「独習」は不可欠だ。

●「古文」については、 重要な「古文単語」の定着は勿論(もちろん)だが、「内容理解」も求められるので、「基礎的文語文法」は押さえておきたい。また、「古典常識」も「日本史」を含めて馴染んでおくことが必要だ。

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